平成6612日目
2007/02/14
【この日の安倍総理】
日本・チェコ共和国首脳会談
平成19年2月14日、安倍総理は総理大臣官邸でチェコ共和国のヴァーツラフ・クラウス大統領と首脳会談を行いました。
安倍総理は冒頭、「大統領の11年ぶりの訪日を心から歓迎します。日本とチェコ両国は昨日国交回復50周年を迎えました。両国関係は極めて良好であり大変喜ばしいと思っております。」と述べました。
会談では安倍総理から、両国関係の一層の強化や国際的問題に共に取り組んでいきたい旨述べました。これに対してクラウス大統領からは、経済関係を中心とする両国関係の進展を歓迎するとともに、日本企業のさらなる投資への期待が表明されました。
また、北朝鮮情勢、NATO協力、国連安保理改革について意見交換するとともに、V4+1(チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキア及び日本)の枠組を活用して、今後とも協力を積み重ねていくことでも一致しました。《首相官邸》
6カ国協議「拉致問題位置付けた」
安倍晋三首相は14日の衆院予算委員会で、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の合意で日朝関係正常化に関する作業部会設置が決定されたことに関し「拉致問題が解決しなければ正常化せず、作業部会のすべてが合意に達し懸案が解決したという状況にはならない。6カ国協議の枠組みの中に拉致問題をしっかり位置付けることができた」と成果を強調した。《共同通信》
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【青森・八甲田山】雪崩にスキー客ら22人巻き込まれる
14日午前11時40分ごろ、青森市の八甲田山系の前嶽付近で雪崩が発生。青森地域広域消防事務組合消防本部などによると、スキー客17人とガイド5人の22人が雪崩に巻き込まれ、2人死亡、10人がけが、1人が一時行方不明となったが、発見され病院に搬送された。スキー客らは同日午前9時ごろ、八甲田ロープウエーの山頂公園から前嶽を通り、北東方向の銅像茶屋へ降りる予定だった。《河北新報》
【この日の民主党】
[衆院予算委]長妻議員、政府の天下り根絶への取組み姿勢質す
衆議院予算委員会で14日、民主党・無所属クラブの三番手として長妻昭議員が質問に立ち、天下り問題、社会保険庁改革への安倍内閣の取り組み姿勢を質した。
冒頭、長妻議員は青森市の八甲田山で発生した雪崩について、救助に向けて全力を注ぐよう改めて防災担当大臣に要請するとともに、お見舞いの言葉を述べ、質問に入った。
まず、旧運輸省の職員3人が立ち上げた会社が設立前に作成した資料を示し、「財団経由で運輸省調査を0・8億円で請け負うため、当初より黒字経営が可能」などと記されている点を取り上げ、「お役所が民間会社の設立前に発注の約束をしている資料だ」と指摘。全部天下りで固められたこの状況をどう見るか冬柴国土交通大臣に質した。
冬柴国交相は「企画を述べたもので、国土交通省が承諾、約束した性格のものではない」などと答弁したが、長妻議員は株式会社という隠れ蓑をつくった天下りの構造に当たるとして、財団経由で受注が行われる形にすることで巧妙に実態を隠そうとしたものであるとの見方も示したうえで、冬柴国交相に対して調査を行うよう強く要請した。
そのうえで長妻議員は、安倍首相が所信表明演説で「根絶する」とした「押し付け的な天下り」について、政府が把握している件数を確認。ところが安倍首相は「文書で確認できるものはなかった。実態としてはあったのではないかと考えている。そういう認識のもとになくしていかなければならないと思っている」などと答弁。さらに渡辺行政改革担当大臣に至っては「あったかもしれないが確認していないということを意味している」などと語り、現在その制度設計を考えているところで、定義が確定していないので調べろといっても無理だとの回答。その答弁からは「定義さえしていないものを根絶する」と所信表明した安倍内閣の無責任体制が浮き彫りになった。
また、長妻議員が国民年金の実態を質したのに対する答弁からは、社会保険庁が管理する納付記録と本人の認識とが一致せず、年金給付額について41万人もの人が訂正要求をしたことが明らかになった。さらにコンピュータ化される前の台帳の記録がもれなく移行されたかどうか、台帳自体がフィルム化もされないまま破棄されたため、確認する術がないこともわかった。
それを受けて長妻議員が緊急事態宣言を出して、被保険者全員に納付記録を郵送してヌケがないか点検してはどうかと首相に質した。ところが首相は「緊急事態宣言を出すと不安を煽る結果になる危険性がある」などと答弁。長妻議員はその答弁に対し「チェックしていただくことが不安を煽るのか」と首相の認識に驚きさえ示し、むしろ信頼が高まると考えるべきではないかと指摘した。
[衆院予算委]北朝鮮問題、結果が問われる 原口議員
14日午後の衆議院予算委員会で、原口一博議員は、北朝鮮の核廃棄問題など外交政策を中心に安倍政権の見解を質した。
原口議員は冒頭、拉致被害者・特定失踪者の問題について「一層の取り組みが必要」として早期解決を求めた。その上で、北京で開催された六者協議に言及して会合の目的や「合意文書」の採択に至った経緯などの説明を求めた。「合意文書」の内容を麻生外相らに質し、北朝鮮に約束を履行させる「約束対約束」の行動原則が外れていないかと指摘。北朝鮮の核関連施設の現況に関する表も示し、作業部会に臨む日本政府の基本姿勢について「結果をどのように出すかが問われている」と見解を示した。
原口議員は、北朝鮮への支援について、拉致問題を考慮に入れた慎重な判断が必要であるとの考えを示した。見解を問われた首相・外相は「日朝関係の進展」について各国の理解を得ているなどと答弁。現段階で経済制裁の解除は考えていないことも確認された。
原口議員は、官邸や外務大臣への情報伝達など、日本外交の問題点にも言及。イラクへの自衛派遣をめぐる憲法解釈について、宮崎内閣法制局長官と議論した。このほかG7の成果や国連障害者の権利条約の採択について質問した。《民主党ニュース》