平成5574日目
2004/04/12
この日のできごと(何の日)
【小泉純一郎首相】米・チェイニー副大統領と会談
小泉純一郎首相は12日、米国のチェイニー副大統領と東京都内の外務省飯倉公館で会談した。首相はイラク日本人人質事件について「救出に向けて全力で努力している」と述べ、米国の協力に謝意を伝えた。副大統領は「解決のため米国としてあらゆる努力を行うと約束する」と全面支援する考えを表明した。《共同通信》
平成16年4月12日、小泉総理は東京都港区にある外務省飯倉公館で、チェイニー米国副大統領と会談を行いました。
会談において小泉総理は、イラクにおける日本人人質事件について、米国の一層の協力を求め、チェイニー副大統領は「事件の解決に向けあらゆる努力を行うことを約束する。」と述べました。また、チェイニー副大統領は、日本のイラク復興支援や自衛隊の活動について評価している、と述べ、小泉総理も「イラクへの支援を続けていく考えだ。」と述べました。
北朝鮮問題については、六者協議を通じ「検証可能かつ不可逆的」な核開発計画の完全放棄を求めていく方針を確認しました。《首相官邸》
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【イラク日本人人質事件】自・民会談
小泉純一郎首相は12日午後、民主党の菅直人代表とイラク日本人人質事件などをめぐり首相官邸で会談し、イラクで活動している自衛隊の撤退を重ねて否定した。
菅氏が「脅しに屈して撤退を求めるような態度はとらない」としながらも、サマワの治安悪化を指摘し「『非戦裏地域』の条件が崩れているのではないか。(自衛隊派遣を)再検討する時期に入っているのではないか」とただしたのに対し、「今はそういう状態だとは思わない」と反論した。
菅氏は人質3人の家族と面会するよう求めたが、首相は「家族の気持ちは理解しているが、情報が錯綜して申し上げられないことが多い」と、当面は難しいとの認識を示し、同席した福田康夫長官は「時期を見て考えたい」と述べた。
人質解放の見通しについて、首相は「すぐに解決するとのニュースもあるし、長引く可能性もあり、何とも言えない」と述べるにとどまった。
会談は、民主党側が申し入れ、福田氏のほか、安倍晋三自民党幹事長と岡田克也民主党幹事長が同席した。
◇
外務省の竹内行夫事務次官は12日午後の記者会見で、イラク日本人人貧事件に関し「イラク(の邦人)には退避勧告を出している。ぜひ従っていただきたいというのがわれわれの立場。邦人保護に限界があるのは当然だ。自己責任の原則を自覚していただきたい」と述べ、人資となった3人の行動に疑問を呈した。
竹内氏は今年に入ってイラクの治安情勢に注意を喚起し、退避を勧告する「スポット情報」を13回出していると強調。「外務省の同僚は命をかけて治安情報を収集、分析し国民に周知している」とも述べた。
渡航禁止措置を取るための法改正の必要性について「退避勧告を出しても、お出かけになる方がいる現実を見て、何らかの措置が必要ではないかとの意見が出ているのが現状ではないか」と理解を示した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】北方領土返還要求運動団体の代表者と会談
平成16年4月12日、小泉総理は総理大臣官邸で、北方領土返還要求運動団体の代表者らと会談しました。 会談では、北方領土返還要求北海道・東北国民大会副会長の堀達也前北海道知事を始め、北方領土返還要求運動団体の代表者らが、小泉総理を始め、川口外務大臣、茂木北方対策担当大臣に対し、一日も早い領土問題の解決に向けた積極的な政府の取組などについて要請を行いました。
席上、小泉総理は、「ロシアとなって、旧ソ連とは違う対応になってきています。プーチン大統領が再選され、今週は日ロ賢人会議日本側座長の森前総理も訪ロし、プーチン大統領と会談します。北方四島返還なくして平和条約の締結なしという政府の方針はいささかも変わっておりません。北方領土問題解決に関する国民的な世論の盛り上がりを期待します。」と述べました。《首相官邸》
【小泉純一郎首相】トルコ・エルドアン首相と会談
平成16年4月12日、小泉総理は総理大臣官邸で、トルコのエルドアン首相と会談を行い、イラク情勢や日本人人質事件について意見交換を行いました。
会談において小泉総理は、イラクにおける日本人人質事件について、「イラクと国境を接しているトルコは、日本よりはるかに多くの情報を持っていると思う。日本政府は、3人の人質を無事救出するという難しい課題に直面している。」と述べ、情報提供を含めたあらゆる面での協力を要請しました。
これに対しエルドアン首相は、「出発前に、新しい情報があれば自分に報告するよう指示した。」と述べ、協力を惜しまない姿勢を示しました。《首相官邸》
【田中耕一さん】富山で講演
ノーベル化学賞を受賞した島津製作所(京都市)の田中耕一さん(44)=富山市出身=が12日、故郷の富山市内で大学生ら約150人を対象に講演し「独創性を発揮するには、自分で考えて自分の体を動かすことが大切」とメッセージを送った。
講演は富山県の招きで実現。「質量分析に取り組んだ20年」と題し、資料をスクリーンに映し出しながら「質量分析は幅広い分野で縁の下の力持ちとなっている」などと紹介した。
同日午後、記者会見した田中さんは「地道な研究の積み重ねですごい発見ができた。これからも地道な研究を続けながら、夢を追っていきたい」と抱負を語った。《共同通信》
【警視庁】女子高生のスカートをぞいた大学院教授を逮捕
警視庁高輪署は12日までに、女子高校生のスカートの中をのぞこうとしたとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で東京都港区、早稲田大大学院教授、U容疑者(43)を逮捕した。調べでは、U容疑者は8日午後3時ごろ、JR品川駅の高輪口上りエスカレーターで、前にいた都立高校の女子生徒(15)のスカートの中を、持っていた手鏡でのぞき見しようとした疑い。
U容疑者は「申し訳ない」と供述しているという。U容疑者は経済評論家としてテレビ番組に出演し活躍している。早稲田大広報課は「事実なら教育者としてあるまじき行為であり、大変遺憾。今後の捜査当局の判断を見守りたい」としている。《産経新聞》
【長嶋茂雄さん】退院
プロ野球、巨人の原沢敦広報部長は12日、脳梗塞で東京都内の病院に入院していた長嶋茂雄元監督(68)が同日早朝に退院し、リハビリテーション機能が充実した施設に移ったことを明らかにした。
長嶋氏は当面、移った施設に宿泊して1日3、4時間のリハビリを行いながら、本格的な機能回復を目指す。この日、さっそく歩行訓練などに取り組んだが、自宅に戻れる時期について原沢部長は「いまのところは分からない」と話すにとどまった。
最近1週間ほど心房細動の発生がなかった長嶋氏は、正常な脈を維持している。そのため、24時間の医師の観察下で投薬以外の内科的治療を行う必要がなくなったと判断され、退院が決まった。
長嶋一茂氏 退院は一つの区切りであり、わたしもほっとしていますが、父にとっては、これからのリハビリの道のりの方がはるかに長く、時にはつらいものになると思います。一日も早く復帰できるように家族全員で支えていきたいと思います。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、メッツの松井稼内野手は12日、本拠地開幕戦となったニューヨークでのブレーブス戦に「1番・遊撃」で4打数2安打と好調な打撃を維持。二回に左腕投手から右打席初安打、三回にも二塁打で2打点を挙げた。
カージナルスの田口外野手はアストロズ戦で途中出場し1打数無安打。
ジャイアンツの強打者ボンズ外野手はブルワーズ戦で通算660号本塁打を放ち、歴代3位のメイズの記録に並んだ。《共同通信》
【この日の民主党】
イラク人質事件をめぐり全議員政策懇談会開く
イラクにおける日本人人質事件について協議する民主党の全議員政策懇談会が12日党本部で開かれた。
冒頭挨拶で菅代表は「予断を許さない情勢。9日に家族と会い、切実な直接の声を聞き、それを総理に伝える約束をし、その後の厚生労働委員会の質疑で家族としての意見を伝えた。私は、脅されたからといって大きな方針を変えることはとるべき道ではないと思う。われわれは大義なきイラク戦争そのものに反対し、イラク特措法による非戦闘地域というフィクションに基づく自衛隊派遣に反対してきた。サマワを含めた最近の情勢は非戦闘地域とは言えない状況だ。私の質問に総理は得意のすり替えで説明責任を逃げる答弁だ。安倍自民党幹事長は自衛隊は撤退しないと言ったから解放すると相手が決めたんだと、何も解決されていないうちからそういう発言をしている。こういう人たちに日本の将来を任せられない。わが国、われわれ自身にとって初めての厳しい試練のときだ。われわれは野党ではあるが、現実に事柄が推移している中での議論であることをお互いに肝に銘じた上で真摯に議論して欲しい」と力説した。
岡田幹事長から事件発生からの経過報告、枝野政調からヨルダンに派遣した藤田国際局長の現地報告を含めた情勢報告、野田国対委員長から国会運営報告などがなされた後、延べ22人の議員から次のような質問、意見が出された。
・日本ばかりでなく、米・独・英・韓なども人質事件が起きている。個々の内容について外務省から報告がない。外国の例示を調査せよ。
・党としてこうした会議をもっと早く開くべきだった。全議員禁足であらゆる事態に対応することが当然。
・有志とともに衆院議長に対し緊急会議を開くよう要請した。政府からでなく国会としてこの事件について議論、対応策、国会決議を出すべきだ。菅代表は衆院議長とあって忌憚のない意見交換をして欲しい。
・「与野党を越えて協力」としているが、不適切だ。政府のやること全てに協力はできない。政権を目指すのなら、政府と違う選択を持つべきだ。
・国会の場で特措法を決め、派遣を決めたのだから、国会議員から人質の身代わりを出す選択もある。
・総理は家族に一目も会っていないし声も聞いていない。家族は政府に対して大きな不満を持っている。民主党幹部もしっかり対応せよ。
・民主党はそもそも反対したのだから、撤退を要求してもテロに屈したことにならない。サマワなどのイラク情勢の質的抜本的変化が起きている。戦闘地域であることは明らか。国連を中心にした治安維持の協力を訴えよ。
・NGや宗教家のネットワークと連携せよ。
・イラクは泥沼化、第二のベトナム化している。インチキ特措法に照らしても自衛隊は人道復興支援などできない状況。自衛隊の家族も話が違うと思っている。
・総理は国民に対する説明をしていない。政府は地元・米軍に丸投げ、危機管理は杜撰で首相の責任の自覚がない。
これらを受けて菅代表は「私はその都度決断しながら進めてきた。誤ったメッセージが伝わることがないよう十分考えながら、一歩一歩着実に対応していきたい。しっかりした判断で決断し、その決断の責任は私自身にある」と締めくくった。
3家族と面談 イラク邦人拘束事件対策本部
民主党のイラク邦人拘束事件対策本部は12日午後、党本部でイラクで人質として拘束されている3人の家族と面談した。冒頭、菅直人代表は「忌憚のない要望をお聞かせください」とし、また、「民主党としてできることはする」とあいさつした。また、岡田克也幹事長は、福田官房長官に電話で、家族の皆さんと小泉首相が会うべきだと要請したこと明らかにした。
家族側からは「解放のために要求を受け入れるように働きかけを政府にしてほしい。小泉首相に会えていない、会えるように我々の願いを伝えてほしい。不確かなものでいいので、すべての情報を伝えてほしい。戦闘行為の中止を働きかけてほしい」との要望が出された。また、要望書をお持ちするので受け取って、できること、これはできるとの返答をいただきたいとした。これに対して枝野幸男政調会長は「一つひとつをキチンと受け止めさせていただく」と回答した。
[衆イラク特]前原、松本議員、悪化する情勢の認識質す
衆議院イラク支援特別委員会は12日、質疑を行い、民主党から前原誠司、松本剛明の両議員が質問に立った。
『次の内閣』ネクスト外務大臣である前原議員は、イラクの現状からみて、イラク特別措置法での非戦闘地域・戦闘地域の分け方はナンセンスであり「自衛隊の退避、撤退、移動を判断すべき時ではないか」と質した。石破防衛庁長官は「現地の判断を尊重したい。一人も怪我することないよう真剣に取り組む。責任は政治家、私がとる」と答えた。しかし、法に言う戦闘地域であるとの認識は示さなかった。
前原議員は日本人人質の解放についても、自衛隊がイラクに行ったからこそこうした事態が起きたとして、誰と交渉しているのか、いまどこにいるのか、なぜ首相は家族と会わないのかなどを質したが、川口外相は「答弁を控えたい」を連発、首相が会わないことについては「首相の仕事ではない」と開き直った。
松本議員は、自衛隊が活動するサマワは今や危険な地域ではないのか、と政府の現状認識を質した。これに対して石破防衛庁長官は、「自衛隊の権限、装備、能力にとって回避できれば危険ではない」などという解釈を開陳。宿営地近くに砲弾攻撃がなされたことの分析についても、「音がして、後で見たらそういうことだった」「(自衛隊を)狙ったと断言もできない」などととぼけた答弁を繰り返した。松本議員は、「必要なリスク管理の上で、(自衛隊に対する攻撃がなされた可能性は)否定できない。リスクが高まっているという認識が薄い」と批判した。
菅代表、イラク人質問題で小泉首相と会談
民主党の菅直人代表は12日、小泉首相と首相官邸で会談し、イラクの邦人人質事件をめぐって意見交換した。会談には民主党から岡田克也幹事長、政府・与党から福田官房長官、安倍自民党幹事長が同席した。
菅代表は会談で、犯行グループの要求に屈する形での自衛隊撤退には反対するという民主党の立場を改めて表明するとともに、人質事件をめぐる状況について首相に質した。しかし、首相は「情報がからまっている」「わからない」などと繰り返すにとどまった。菅代表は、現在の状況を国民に適切に説明すること、人質の家族に直接会って話を聞くこと、などを首相に要請した。
会談での主なやりとりは以下の通り。
小泉 (民主党が)人質をとったグループの要求に沿った形での自衛隊撤退に反対されたことに敬意を表する。認識を共有できたことはありがたい。
いろいろな働きかけをしているが、情報がからまっている。人質の身の安全を考えて、確認できたことからものを言うということでご理解願いたい。菅 わが党も、藤田幸久国際局長をアンマンに派遣し、情報収集などを行っている。
ファルージャをめぐる米軍とスンニ派の停戦交渉やイラク評議会の調整作業などと3人の人質の問題がからまっているのではないかと心配している。小泉 いろいろからまっている。
岡田 米軍が交渉の前面に出ているのか?
福田 必ずしもそうではない。
岡田 交渉ルートはしっかりあるのか?
福田 ある。
菅 サマワの状況は、非戦闘地域でなくなったと考えるべきではないか。
小泉 現時点では、そうは思っていない。そうでなくなったら、法に基づいて対処しなくてはならない。
菅 イラク人の抵抗運動になりかけているという見方もある。自衛隊を出せる状況ではない。
小泉 まだ、そうは見ていない。
菅 状況認識について、イラク特(イラク支援特別委員会)で総理も出席して議論すべきだ。
小泉 (頷く)
菅 (3人の人質の)家族と会って話を聞いてほしい。私は2度会ったが、政治家として直接話を聞くことも必要ではないか。
小泉 外相などから聞いて、家族のことは十分分かっている。
政府は人質事件で説明責任果たせ 代表談話を決定
民主党のイラク邦人拘束事件対策本部は12日夜、党本部で会合を開き、「イラクでの日本人拘束事件に関して」の代表談話を決定した。
談話では「犯人グループは3名を即時解放すべきである」としたうえで、政府・与党に対して、こうした事態への「防止策および万一の際の善後策をしっかりと用意しなかった責任は重大である」と指摘している。また、政府に対して「家族及び国民に対して、人質救出の障害とならない範囲で最大限の説明責任を果たすべきである」と現在の政府の対応を批判。さらに、「政府のイラクへの自衛隊派遣決定と、不十分な邦人保護対策が、今回の事件を招いたのであり、小泉政権の責任が極めて重大であることを、改めて表明する」と結んでいる。
会合後、枝野幸男政調会長が記者会見して、この談話を発表した。《民主党ニュース》