平成2753日目

平成8年7月22日(月)

1996/07/22

【O-157】

厚生省「肉の生食を避けて」

病原性大腸菌「O-157」による食中毒で厚生省は22日、神奈川県三浦市の男児が6月に感染したケースの原因が牛レバーと特定されたことを受け、日本食品衛生協会などの業界団体と各都道府県や政令市の衛生担当部局に対し、レバーなど食肉の生食を避けるよう加盟会員や消費者に周知するよう求める通知を出した。原因が絞り込まれていない段階で、今回のように生肉般について事実上の自粛措置を求めるのは極めて異例である。

また運輸、文部両省も被害発生を防ぐため衛生管理の強化などをするよう通知した。厚生省が通知した業界団体はこのほか日本チェーンストア協会、全国環境衛生同業組合中央会、日本百貨店協会、全国スーパーマーケット協会。

厚生省担当者は「法に触れるわけではないが、こういう事態なのでレバー刺しなど生で食べる肉の販売や提供は避け、生では食べないよう呼び掛けるなど関係業者も万全の措置を取ってもらいたい」と話している。

また、運輸省はホテル・旅館での被害発生を防ぐため、食材の調達から調理、料理の盛り付けに至るまで衛生管理の徹底を図るよう各関係団体に通達した。

一方、文部省は各都道府県教育委員会などに対し、飲料水の水質検査や受水槽の点検など学校内の衛生管理を徹底させるよう通知。学校健康教育課は「O-157は塩素には弱いといわれる。夏休み中といえども、もう一度、水道施設などを点検してほしい」と現場に呼び掛けている。《共同通信》

5人目の死者

病原性大腸菌「O-157」による食中毒被害で、京都市衛生局は22日、食中毒症状を訴えてO-157感染濃厚だった同市内の会社員男性(56)が21日夜に死亡したことを確認した。厚生省は「O-157感染が強く疑われる」として今年全国で5人目の死者とした。

大阪府堺市の小学校集団食中毒は、市対策本部が同日始めた児童以外の無料検便に1日で1000件を超える検査希望者が殺到。市民の二次感染に対する不安を見せつけ、対策本部は「大規模な二次感染という最悪の事態にも備えたい」と危機感を強めている。

京都市の男性は18日に入院、回復に向かっていたが21日午後8時半ごろ、病状が急変、死亡した。勤務先の同市右京区の機械製造会社の男性社員2人からO-157が検出され、女性社員らからは別の病原性大腸菌「O-1」が検出されているという。《共同通信》



【高橋素晴さん】14歳少年が太平洋単独横断に出港

新潟県白根市の市立白根北中三年、高橋素晴君(14)が22日午前10時、ヨットでの太平洋単独横断に挑戦、東京・夢の島マリーナを出港した。約50日間の航海を続け、9月上旬に約1万キロ先の米サンフランシスコに到着する予定だ。成功すれば、太平洋単独横断の最年少記録を更新する。

モーターボートにえい航されて、手を振りながらマリーナを後にした素晴君は、船出を前に「今日になって急にどきどきしてきました。でも、不安はありません」と話していた。

航海に使うヨットは「アドバンテージ号」(全長約9メートル)。2カ月分の水と食料、人工衛星による位置確認の装置、無線機器などを積み込んでいる。《共同通信》

【アトランタ五輪】競泳女子3人が決勝進出

第26回夏季オリンピック大会第4日は22日、新たにヨットが加わり、17競技に熱戦を展開。競泳の女子400メートル自由形で、山野井絵理(茨城・鹿島学園高)が予選8位、女子100メートル背泳ぎの中村真衣(新潟・帝京長岡高)と中尾美樹(大阪・近大付高)も、それぞれ予選4位、8位で日本競泳陣で今大会初の決勝進出を決めた。女子400メートル自由形の千葉すず(イトマンSS)は予選落ち。

柔道男子86キロ級の吉田秀彦(新日鉄)は、初戦の2回戦でアドリアン・クロイトル(ルーマニア)に一本負けし、バルセロナ五輪78キロ級に続く2大会連続金メダルの夢はあっけなく消えた。女子66キロ級の一見理沙(茨城・土浦日大高)も2回戦で一本負けし、柔道は金メダルなしの状態が続いている。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は22日、首相就任以来初めて平日に休みをとった。銀座で洋服を買い、ホテルで昼食と買い物、入院中の母親を見舞って午後2時すぎに公邸に戻った首相は「いいねえ。このような休みが取れてありがたかった」。「洋服屋にしても土日はやっていない。(病院では母の)リハビリについていって、見ることもできた」と平日休みのメリットを強調。「君たちも休め」と記者団に勧めた首相だが、おひざ元の岡山県知事選に江田五月元科技庁長官の出馬が本決まりとなっては、心おきなく休めるのはいつのことか。

○・・・さきがけ副代表でもある田中秀征経企庁長官はこの日午後、日本記者クラブで記者会見。同党の鳩山由紀夫代表幹事が進める新党構想への姿勢が注目されているだけに、鳩山新党問題についての質問が集中した。「最近、鳩山さんを叱責されたそうだが」との質問には思わず苦笑い。「さきがけ原理主義者と言われて喜んでいいのかどうか」と首かしげながらも「鳩山さん自身、鳩山新党と言ったこともないし、党内でも議論していない」と、思惑ばかりが先行している現状にしっかり苦言。《共同通信》

【新進党・羽田孜元首相】「鳩山新党」も視野に

新進党の羽田孜元首相は22日、広島市内での講演と記者会見で、次期衆院選後の政権の枠組みについて「(新進党は)野党に甘んじるつもりはない。間違いなく過半数を取れる政党はなく、その場合は連立を組まないといけない。その柱は改革以外にない。『鳩山新党』は改革を目指す人が結集できるなら協力できる」と述べ、新進党と「鳩山新党」との連携を視野に入れていく考えを表明した。

羽田氏支持グループ「興志会」の解散問題については、「近々のうちに事務局と話し合うつもりでいる。お互い同志的結合がある。いかなる場合でも友情がなくなっていくものではない」と述べ、解散後も所属議員との協力関係は維持していく意向を示した。同会は23日に幹部会と事務局の会合を開き、解散方針を決定する運びだ。

衆院解散・総選挙の時期については「10月に臨時国会が召集され、冒頭解散になるかどうか分からないが(自民党は)必ず縁起を担ぐので11月24日投票になるのかな(と思う)」との見通しを示した。《共同通信》

【池田行彦外相】ロシア・プリマコフ外相と会談

インドネシアを訪問中の池田外相は22日昼、ジャカルタ市内のホテルでロシアのプリマコフ外相と会談した。両外相は、日ロ平和条約の早期締結に向け、11月をメドにプリマコフ外相が来日し、両国外相定期協議を開催するとともに、その準備のための日ロ平和条約作業部会(次官級)を9月にも東京で再開することで合意した。

いずれも、4月の原子力安全サミットの際の橋本首相とエリツィン大統領との首脳会談での合意事項を具体化したもので、ロシア外相の来日は、1995年3月以来、1年8か月ぶり。エリツィン大統領再選後の日ロ間の公式会談で、外相定期協議再開などが合意されたことから、日ロ関係も今秋、一定の前進を見せそうだ。《読売新聞》



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