平成2490日目

平成7年11月2日(木)

1995/11/02

【米連邦準備制度理事会】大和銀行に米国撤退を命令

大和銀行ニューヨーク支店の債権取引をめぐる巨額損失事件で、行政処分を検討していた米連邦準備制度理事会(FRB)や各州の銀行監督局は2日、同行と米国現地子会社ダイワ・バンク・トラストに対し、3カ月以内に米国内でのすべての銀行業務からの撤退を命じ、同トラストの在米資産を売却するよう勧告した、と発表した。今後3年間は、同行の米国での業務再開が原則的に禁止される。

大和銀行側は命令に従うと発表、銀行免許を返上すると同時に、1996年2月までに順次撤退し、米国内の業務は住友銀行と提携し肩代わりしてもらう方針を明らかにした。

今回の処分は予想を上回る厳しい内容で、大和銀行の国際業務部門全体に深刻な打撃を与えるのは確実。また、不正取引による損失の隠ぺい工作など、金融機関としてモラルを無視した行為を許した日本の金融当局や、銀行界の体質への国際的不信は一段と高まるとみられる。《共同通信》



【オウム真理教】即時抗告

オウム真理教は2日、東京地裁による宗教法人の解散命令の決定を不服として、東京高裁に即時抗告した。同高裁では書面審理が行われるが、地裁段階の決定が請求から4カ月と短かったことなどから、抗告審もスピード審理が予想され、早ければ年内にも結論が出るとみられる。《共同通信》

【村山富市首相】「政教分離は守る」

衆院の宗教法人特別委員会(越智伊平委員長)は2日午前、今国会の最大焦点である宗教法人法改正案の本格論戦に入った。

村山富市首相は答弁で、オウム真理教事件を契機に、宗教法人の活動が把握しにくい現状を改めるべきだとの世論が高まったと指摘。「国民の声にこたえる責任があり、法の見直しの必要がある」と述べ、今国会での成立に強い意欲を示した。

さらに首相は「政教分離原則を守りながら適正な活動ができる前提は保証するのは行政の責任だ」と述べ、改正案が国家の宗教活動への介入には当たらず、同原則は厳守していく考えを強調した。自民党の小里貞利、与謝野馨両氏の質問に答えた。

首相は改正案が「特定の宗教法人や政党(へのけん制)を意図したものではない。宗教法人の透明性を高め、信頼関係をつくることが大事」と強調した上で「(従来)行政が責任を持てないようになっていた点を、責任を持てるようにしたい」と述べた。

島村宜伸文相は、宗教法人の所轄庁を都道府県知事から文相に変更することについて「所轄庁の関与は必要最小限で監督権限の強化ではない。国に権限が移っても権力の介入に当たらない。認証も従前のものを継承する」と断言した。

新進党が批判している宗教法人審議会の審議の在り方について島村文相は「整斉粛々と行われた」として一一審議会報告の正当性を強調した。

小里氏は「宗教法人は税率が低いという特典があるのだから社会的にも可能なものはオープンにする責任がある」として宗教法人への課税の在り方の見直しを求めた。《共同通信》

【村山富市首相】退陣説を否定

村山富市首相は2日昼、ペリー米国防長官との会談で「日米首脳会談を有終の美を飾る話し合いにしたい」と発言したことについて国会内で記者団に対し「首脳会談を中身のある会談にして成功させたいという意味で言った」と述べた。「有終の美」発言と首脳会談後の退陣説の関連については「そういうことではない。一切、政局とは関係ない」と否定した。

これに先立ち、野坂浩露官房長官は記者会見で、2日に自ら記者団に「有終の美」発言を紹介したことについて「事実はなかったので取り消す。申し訳なかった」と訂正、陳謝した。

野坂長官は会見で「首脳会談での成果を期待して、言葉のあやで私が使った」として、「有終の美」は自らの発言だと釈明した。野坂長官は1日夜の時点で、「有終の美」発言について「両者が互いに言いたいことを言い合って理解を深めることだ」と解説していた。《共同通信》

【社会党】結党50周年記念式典

社会党は2日午後、党本部で結党50周年の記念式典を開いた。村山富市首相(党委員長)は民主リベラル新党づくりが「焦眉の急」としながら「新党さきがけの基本戦略委員会の審議促進を願うとともに、両党の党首、書記長、代表幹事による4者協議を継続したい」と述べ、近く発足する「新党結成準備会」への合流に向け、さきがけとの協議継続に期待感を表明した。

久保亘書記長は「(パートナーが)今すぐ参加できないといって断念するのは、新党結成の任務を否定することになる。総選挙は刻一刻と近づいている」と述べ、次期総選挙をにらみ、社会党先行による新党づくりへ決意を強調。さきがけとの関係をめぐり、首相と久保氏の見解の微妙な食い違いが表面化した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は2日、東京が今秋一番の冷え込みになったことを記者団から聞かれ、「そうか…。そうだね」と気のない返事。寒さに強いかどうか聞かれると、「並だね。並。普通だよ」と受け流した。冬支度についても、「特にしていない」と取りつく島もない。話が社会党の新党移行の準備状況に及んでも、首相は「そうですか。それはいいことです」とどこか他人行儀。この日の社会党結党50周年記念式典でも首相は社会党単独での移行には慎重姿勢を示すなど、季節は巡っているのに新党への熱気はいまひとつ。

○・・・この日の新進党議員総会は参院佐賀補選告示のため幹部らの欠席が目立ち、集まったのは30人程度。業を煮やした阿部昭吾衆院議員総会長は、「集まりが悪い。しかも議員総会に最初から出席する顔触れは毎回決まっている」と注意を喚起した。審議が始まった宗教法人特別委員会の吹田愰理事も報告に立ったが、「こんな集まり具合では報告するにも気合が抜ける。これから金箔する法案質疑に臨むなら、そのような姿勢を党執行部もとってもらわないといけない。こういう空気では困る」と不満をぶちまけた。《共同通信》



11月2日のできごと