平成2053日目

平成6年8月22日(月)

1994/08/22

【河野洋平外相】緒方貞子氏と会談

河野外相は22日午前、一時帰国中の緒方国連難民高等弁務官と外務省で会談した。日本政府がルワンダ難民支援のため周辺国に自衛隊を派遣する方針を決めたことについて、緒方氏が「軍が非軍事的貢献をする時代だ」と高く評価したのに対して、外相も「その通りで、軍がやっても非軍事的貢献がある」と述べ、人道支援に自衛隊を活用する意義を強調した。

外相は「村山首相も人の派遣については真剣に考えている」と言明、緒方氏は「金、物、人のパッケージでの総合的支援を期待している」と一層の支援強化に期待を表明した。

緒方氏はザイールやタンザニアの難民キャンプの情勢を説明した上で、「ルワンダの旧政権の人たちがキャンプに逃げ、実質的に指導者になっている。(他の難民と)分離することが大事で、国連本部にも話をしている」と述べ、旧政権側のフツ族が難民キャンプを拠点に武装蜂起する事を招かないことが重要との認識を強調。

さらに武器輸出がルワンダ内戦を悪化させたとの見方を示し、日本が武器禁輸の促進のため国際的なリーダーシップを発揮するよう求めた。《共同通信》



【緒方貞子氏】道路補修も支援を

一時帰国中の緒方国連難民高等弁務官は22日午後、日本記者クラブで会見し、日本政府がルワンダ難民支援のため自衛隊をザイールに派遣する方針を決めたことについて「半年ぐらいのつもりで来ていただきたい」と期待を表明、具体的な支援分野として衛生面や給水のほか、道路補修や難民キャンプ・簡易トイレ設営を挙げた。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のアピールに基づき、各国が人道目的で軍隊を派遣したことについて「今までにない経験だ。軍事力行使でなく、人道目的に軍隊が持つ組織力、技術力を使っている」と高く評価。日本に対しても「これからは国際参加をもっと目指すべきだ」と、ルワンダ支援を機に国際的な人道救援活動により積極的に取り組むよう求めた。《共同通信》

【村山富市首相】与党党首と意見交換

村山首相(社会党委員長)、河野副総理兼外相(自民党総裁)、武村蔵相(新党さきがけ)の連立与党3党首は22日夜、首相公邸で臨時国会招致や政策課題への対処など今後の政局運営について意見交換し、小選挙区区割り法案やウルグアイ・ラウンド合意に伴う協定批准や食管新法などの重要案件処理が焦点となる臨時国会を来月30日に召集することで一致した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は22日午前、公邸に主治医の下條ゑみ国立国際医療センター医師の訪問を受けた。下條医師は23日からの首相の東南アジア諸国連合(ASEAN)歴訪に同行するが、これは7月の先進国首脳会議(ナポリ・サミット)の際、急性胃腸炎で入院した反省からの措置。この後、記者団に体調を聞かれた首相は「大丈夫、大丈夫」。「ナポリと比べてどうか」と、ちょっと意地悪な質問にも「全然変わらんよ」と、もともと健康に問題がないことを強調。下條医師の診察も「血圧を測っただけ。異常はない」と体調万全を繰り返していた。

○…羽田前首相はこの日、旧連立与党の若手議員による「貴任ある政治を創る若手連合」の幹部と懇談。新・新党結成について「若い人が理念や綱領を作り、われわれ党首クラスに提言してほしい」「既存のイメージの人が言っても清新さはない。人任せではいけない」とハッパ掛けた。出席者からは「候補者公募制とが自民党にはできなかったことをすべきだ」「新・新党ができないなら若手だけでも新党をつくったらどうか」など意見が続出して羽田氏もたじたし。今後は若手の意見の取りまとめに苦労しそう。《共同通信》

【東京電力】福島第一原発増設を福島県知事に申し入れ

東京電力の荒木浩社長は22日午後、福島県庁を訪れ、同県双葉郡大熊、双葉両町の東電福島第一原子力発電所に原発2基増設することを、佐藤栄佐久知事に正式に申し入れた。これに対し同知事は「環境影響調査を検討したい」と述べた。《共同通信》

【竹下登元首相】中国・江沢民国家主席と会談

中国の江沢民国家主席は22日、北京の人民大会堂で竹下元首相らと会見した際、中国の経済問題に触れ、「急がば回れ」とのことわざを引用、急速な経済成長は避け、徐々に発展を図ることが必要との考えを強調した。

江主席は、中国では沿岸地域も内陸地域も速い経済発展を望んでいるが、すべてがハイスピードで成長することは不可能だと指摘。まず一部の地域が先に豊かになり、その後、他の地域も徐々に発展していくのが望ましいと述べた。

江主席はまた、9億の農民の生産力が向上すれば必然的に余剰労働力が出ると指摘。現在、約1億人の余剰労働力を郷鎮企業(農村の小規模企業)で吸収しているが、今後出ると予測される1億人についても基本的には郷鎮企業を発展させることで解決すべきだとの考えを示した。《共同通信》



8月22日のできごと