平成1417日目

平成4年11月24日(火)

1992/11/24

【星陵高・松井秀喜内野手】「ジャイアンツの一員となる第一歩」

「ジャイアンツの一員となる第一歩の感じがした」―巨人の加藤、関東の両スカウトは24日、ドラフト1位の松井秀喜内野手(石川・星稜高)への指名のあいさつのため、金沢市内の同校と同県根上町の自宅を訪れたが、松井は初交渉の感想をこう語った。両親も入団には前向きで、来月に予定される次回交渉にも「巨人の松井」が誕生する運びとなった。

放課後の午後3時30分、同校で松井と会った加藤スカウトは、長島監督がドラフトで引き当てた「交渉権確定」の当たりくじを手渡した。くじには、長島監督直筆のサインも書かれており、松井は「本当にいい記念になりますし、うれしい」と、ニッコリ。同校では、特に松井から質問は出なかったそうだが、自宅で両親が寮生活について尋ねた。松井は自宅から通学しており、今回が初の“一人暮らし”になるから。スカウトから整った設備や環境を聞き、松井は「いいところだと思った。一人暮らしも慣れれば大丈夫だと思う」と安心したようだ。

入団までの方針は「東京へ行くまでに、体を作っていきたい」で、次回の交渉では、トレーニングコーチが作成した練習メニューをスカウトが持参する。だが、悩みもある。この日も報道陣が50人以上集まったように、常にマスコミに追われて、じっくり練習ができないこと。

会見の席上、山下・星稜監督は「いま練習できない状態なので、練習できる環境を作って欲しい」、松田校長も「来月5日からは期末試験も始まるので、松井君が落ち着いて勉強、練習が出来るようにして欲しい」との異例の要望も出た。

甲子園で「5打席連続敬遠」されたほどのスラッガーで、今ドラフトの最大の目玉だったことによる“有名税”だが、本人はグチ一つこぼさず、「時間を見つけて素振りやランニングをやっていきたい」と平然としていたところに、スケールの大きさが見えた。《読売新聞》



【米軍】フィリピンから撤退

今年9月末のスビック米海軍基地(ルソン島サンバレス州)返還に続き、同基地に隣接するキュービポイント米海軍飛行場が24日、フィリピンに返還された。

最後まで残留していた米軍兵士約500人もこの日ですべて撤収。米国がフィリピンを植民地として以来、91年ぶりの米軍全面撤退が完了した。米軍によると、この日撤退した部隊はひとまず沖縄など日本の基地へ向かう

これで東南アジアの常駐米軍は消滅。地域の軍事的均衡にも影響を及ぼすとみられ、新たな安全保障の枠組みをめぐる議論も一層活発化しそうだ。《共同通信》

【宮沢喜一首相】国民の政治不信増大に懸念

国会は24日、衆院予算委員会を舞台に焦点の佐川急便事件の疑惑解明を中心とした実質的な論戦に入った。宮沢首相は、竹下政権誕生をめぐる皇民党事件について「(政治家が)このような暴力団とのかかわりを持つべきでないことは申すまでもない」と改めて批判。同時に佐川急便事件に対して「自分の体験したことのないような異常なもの」と述べ、国民の政治不信の増大に強い懸念を表明した。

これを踏まえた政治改革については、今国会で与野党が合意済みの18項目に罰則強化などを上乗せした緊急改革案の成立を図った上で、選挙制度も含めた抜本改革案の成立を来年1月末からの次期通常国会で成立を期す方針を初めて明言するなど、意欲を示した。《共同通信》

【自民党・金丸信前副総裁】左目を手術

糖尿病による緑内障のため、神奈川県小田原市久野の小田原市立病院に入院中の金丸信・前自民党副総裁は24日、左目の手術を受けた。手術後、主治医の佐伯宏三・診療部長は記者会見し、手術が成功したことを明らかにした上で、27日に予定されている臨床尋問については、「手術はうまく行ったが、尋問に耐え得るかどうかは回復を見た上で、20日中に(最終的に)判断したい」と述べた。

手術は午後2時から、2時間20分かけて行われた。眼圧を下げるための冷凍凝固術と、目の後部の硝子体内部の白濁を取り去るためのもので、17日に行われた右目の手術と同じ。同部長は「金丸氏の右目の視力は現在も0.01と回復しておらず、今後も改善の期待は薄い」と述べ、「何とか少しでも、目の視力が改善されることを祈るのみだ」と語った。《読売新聞》

【社会党】来春にも党名変更

社会党の田辺委員長は24日夜、都内で開かれた社会党、社民連、連合参院の有志でつくる新政策集団「シリウス」(代表幹事・江田五月社民連代表、28人)の勉強会に出席、メンバーと懇談した。

田辺氏は、党名変更問題について①来年夏の東京都議選や次期衆院選の前に、総決起集会を兼ねた国民大会を開き、党名変更を宣言する②新名称については公募方式も検討する③来年12月に予定されている定期党大会で党名変更を決定する—との構想を明らかにした。懇談会の出席者が「社会党という党名では社会主義を目指している印象を受けるので、検討委員会を設置して党名を変更してはどうか」と提案したのに答えた。

田辺氏はさらに「このまま(社会党が低迷した状態)でいくと次の総選挙は大変なことになる」と述べ、党名変更によって党のイメージを刷新したいとの考えを示した。田辺氏が手順を具体的に示したのは初めて。 しかし、左派系議員らに抵抗が強く、党内でも幅広い論議にはなっていない。

田辺社会党委員長は24日夜の「シリウス」の勉強会で党改革や新たな政権戦略などをめぐって意見交換した。 「シリウス」が田辺氏を招いたのは、社会党内から批判が噴出、田辺氏自身も不満を持っていると伝えられたことからと見られる。田辺氏は、若手議員による新集団結成について、「勢力を増やし人事に介入する。従来型の派閥は好ましくないが、そうではない限りは歓迎する」と理解を示すとともに、「新しい政治態勢をつくっていくのは皆さんだ」とエールを送った。《読売新聞》



11月24日のできごと