平成686日目
1990/11/24
この日のできごと(何の日)
【プロ野球ドラフト会議】
今年で26回目を迎えた1990年プロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)は24日午後、東京都港区の新高輪プリンスホテルで開かれた。会議は午後1時に吉国一郎プロ野球コミッショナーが開会を宣言し、続いて注目の一巡目の指名に入った。
ハワイで一年間の浪人生活を送った元木大介内野手(大阪・上宮高出)は希望通り、巨人から単独指名され、即戦力ナンバーワンの左腕として高い評価を得ている小池秀郎投手(亜大)は阪神、ヤクルト、ロッテ、中日、日本ハム、近鉄、広島、西武の8球団から指名を受け、抽選の結果、ロッテが交渉権を獲得した。
また、北陸大学野球で活躍した福井工大の水尾嘉孝投手は大洋から指名された。このほか、ダイエーは木村恵二投手(日本生命)、オリックスは長谷川滋利投手(立命館大)をそれぞれ一位に指名した。
一巡目で抽選に外れた阪神は湯舟敏郎投手(本田技研鈴鹿)、ヤクルトは岡林洋一投手(専大)、中日は小島弘務投手(元住友金属)、日本ハムは住吉義則内野手(プリンスホテル)、近鉄は寺前正雄投手(北陽高)、広島は瀬戸輝信捕手(法大)、西武は長見賢司投手(伊丹西高)をそれぞれ指名した。
元木大介内野手 最高です。こんなにうれしいことも緊張したこともなかった。この一年間を頑張ってよかった。指名されたことに感謝の気持ちでいっぱいです。これからは自分の体をいじめるだけいじめて頑張ります。《共同通信》
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西武、巨人、ヤクルトを意中の球団として逆指名していたドラフトの目玉、小池(亜大)にとってロッテの指名はまさに意外だった。阪神、ヤクルトと次々に名前が挙がり、最後の西武で昨年の野茂(近鉄)と並ぶ8球団の1位指名が重複した時は「西武が来てくれてうれしい」と笑みさえ見せていた。
ところが、抽選でロッテが交渉権を獲得すると一転して表情がこわばり、質問にもうつむいたままで「すみません。「何も言えません」。そして「金田(監督)さんが自分のことを評価してくれたのはうれしいけど、希望以外の球団に当たってしまいショックです」。むっつりした表情のまま、約10分間で会見を切り上げ「きょうはもう勘弁してください」と言い残して校内の別棟で待つ野球部の矢野総監督のもとへ行ってしまった。
“貝”になってしまった本人に代わって報道陣に囲まれた矢野総監督は「一番避けたいと思っていた球団なので小池も非常にショックを受けている」と教え子をかばった。《共同通信》
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亜大・小池投手の交渉権を獲得したロッテは24日、ドラフト会議終了直後から小池側との接触を試みた。だがロッテ拒否の姿勢を示している小池側の強い反発にあって電話連絡を取るのにさえ手間取り、交渉開始の日時も設定できない異常事態となった。
ロッテは「球団社長の陣頭指揮の下、会社を挙げて全力で獲得にあたる」(松尾代表)との強い意欲でスタート。交渉の窓口となる亜大・矢野総監督と午後8時過ぎになってようやく連絡がついたものの、小池同様にロッテの強引な指名に怒りを示した同総監督から指名あいさつも拒まれ、「しばらく冷却期間を置いてほしい」と申し入れられた、という。《共同通信》
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【大相撲九州場所】14日目
大相撲九州場所14日目(24日・福岡国際センター)横綱千代の富士が千秋楽を待たずに5場所ぶり31回目の優勝を決めた。前日まで1敗で単独トップの千代の富士は、ただ一人2敗で追っていた横綱旭富士をもろ差しから寄り切って快勝。幕内通算804勝目をマークして、北の湖の史上1位記録に並ぶとともに、初場所以来の優勝を決め、大鵬の最多優勝記録32回に「あと1」と迫った。
横綱同士の大乃国ー北勝海戦は大乃国が勝ってともに9勝5敗。大関陣は小錦が関脇寺尾を押し出して10勝目。霧島も平幕花ノ国をつり出して9勝目を挙げた。新関脇琴錦は安芸ノ島を切り返しで退けて白星を2ケタに乗せた。
十両は元学生横綱の大輝煌(近大ー武蔵川部屋)が11勝3敗で初優勝を決めた。《共同通信》
【フィギュア・NHK杯】伊藤みどり選手が5度目の優勝
フィギュアスケートのNHK杯国際大会第三日は24日、旭川大雪アリーナで女子シングル、アイスダンス、ペアの各自由を行い、女子シングルで日本のエース、伊藤みどり(プリンスホテル)が順位点1.5で3年連続5度目の優勝を飾った。
伊藤はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を含む5種類の3回転ジャンプを鮮やかに決めるなどして圧勝した。2位はトニヤ・ハーディング(米国)が入り、佐藤有香(東京・戸板女高)は5位、八木沼純子(東京・品川高)は8位に終わった。
アイスダンスはマイア・ウソワ、アレクサンドル・ズーリン組(ソ連)が圧倒的強さで初制覇。滝野薫、滝野賢治一(プリンスク)の日本ペアは8位だった。ペアは世界3位のエレナ・ベチケ、デニス・ペトロフ組(ソ連)が初優勝した。《共同通信》
【大饗の儀】
大嘗祭の中心儀式「大嘗宮の儀」が終わり24日正午から、儀式参列者を招いた祝宴「大饗の儀」が皇居の宮殿・豊明殿で開かれた。大饗の儀は25日まで2日間に計3回ある。
この席には海部首相はじめ三権の長ら招待者237人が参列。天皇陛下は大嘗宮の儀が終わったことを伝え「この機会に国の一層の発展と国民の幸せを祈りたい」とお言葉を述べられた。これを受けて海部首相が祝辞、会場内の特設舞台では風俗舞などが演じられた。《共同通信》
【海部俊樹首相】八ヶ岳で静養
海部首相は24日夕から、2泊3日の予定で長野県・南牧村の八ケ岳高原のホテルで静養に入った。
今回の静養は、幸世夫人と水いらずで、コンサートやホテル周辺の散策を楽しむ予定だが、目前に迫った新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)や政治改革、消費税問題、土地対策など懸案事項の処理を前に鋭気を養うほか、有無が取りざたされている内閣改造問題にも思いをめぐらすことになろう。《共同通信》