平成666日目

平成2年11月4日(日)

1990/11/04

【中曽根康弘元首相】イラク・フセイン大統領と会談

イラクを訪問している中曽根元首相は4日昼(日本時間4日夕)、バグダッド市内の大統領府でフセイン大統領と約3時間半にわたって会談した。

会談で元首相と大統領は、中東湾岸危機について、軍事的衝突を避け、平和的解決に最大限努力することで一致。これに関連して、フセイン大統領は人質問題について日本とドイツのどちらか一国と、国連安保理常任理事国のうち中国、ソ連、フランスのいずれか一国の計二カ国が、武力行使しないことを保証すれば各国の人質を全員解放する、との考えを明らかにした。

これは、サレハ国民議会議長の3日の提案をさらに具体化したものだ。しかし、日本人人質の解放問題については言及しなかった。

中曽根氏と大統領との会談は最初2時間半、自民党議員一団が同席し、残りの1時間は日本側通訳を交え、2人だけで行われた。

会談では、中曽根氏が湾岸危機解決のため①国連安保理決議の尊重、実行②武力衝突を避け平和的に解決する③各国の人質の速やかな釈放―の三点の基本原則を強調した。

これに対し、大統領はアラブの歴史的経緯、クウェート併合に至る過程を説明、その正当性を強調した。

中曽根氏が、湾岸危機の平和的解決に関連して「万一戦争になれば、勝者も敗者もない。負けるのは人類だ」と述べたのに対し、大統領は「その点は同感だ。最大限努力して、武力衝突にはならないよう努力したい」と答えた。

さらに大統領は、事態打開について、パレスチナの包括的な和平の必要性を強調するとともに、アラブ諸国による自主的な解決を目指すべきだ。との考えを示した。人質解放について、中曽根氏らは、今後、会談が予定されている人質問題の責任者サレハ国会議長との会談に期待するとしている。《共同通信》




【第51回菊花賞】メジロマックイーン(内田浩一騎手)1着


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競馬の第51会菊花賞は4日、雨で重馬場となった京都競馬場の3000メートル芝コースに17頭が出走して行われ、単勝4番人気のメジロマックイーン(内田浩一騎手)が3分6秒2で重賞初制覇し、賞金9800万円を獲得した。

レースは好位につけていたメジロマックイーンが4コーナーから先頭に立ちそのままゴールし快勝した。2着にはホワイトストーンが入り、1番人気のメジロライアンは3着に終わった。《共同通信》

【全日本体操・鉄棒】高校3年生の畠田好章選手が優勝

体操の第44回全日本選手権兼第26回世界選手権(来年9月・米インディアナポリス)第一次予選会最終日は4日、石川県の小松総合体育館で男女種目別決勝(持ち点なし)を行い、男子鉄棒で北京アジア大会代表の高校3年生、畠田好章(徳島・鳴門高)が9.850点をマークし、優勝した。

男子の高校生が全日本選手権のタイトルを獲得したのは、1987年に池谷幸雄(日体大、当時大阪・清風高)が種目別の床運動を制した以来史上2人目。《共同通信》

【第22回全国大学対校駅伝】大東大、2年連続7度目の優勝

第22会全日本大学対校駅伝は4日、熱田神宮から伊勢神宮までの8区間106.9キロのコースに、各地区代表の23校にオープン参加のアイビー・リーグ選抜(米国)を加えた24チームが参加して行われ、大東大が5時間26分51秒で2年連続7度目の優勝をした。

2位には最終8区でケニアからの留学生オツオリが、5人抜きの快走を見せた山梨学院大が入った。《共同通信》

【参院愛知補選】自民・大島慶久が初当選

高木健太郎氏(公明党・国民会議)の死去に伴う参院愛知選挙区補欠選挙は、4日投票、即日開票の結果、自民党公認の前名古屋市議大島慶久氏(50)が、社会党公認、社民連、進歩党推薦の党県副委員長後藤みち子氏(62)に約4万票の差をつけて逃げ切り初当選した。共産党公認の党中央委員瀬古由起子氏(43)は善戦したが基礎票の獲得にとどまった。大島氏の任期は1992年7月まで。

国会での国連平和協力法案の審議に並行して戦われ同法案の是非が争点となった今回の補選は、党首らが続々と愛知入りして陣頭指揮を取るなど総力戦が展開された。

しかし公明、民社両党が自主投票に回り、自民、社会画党も知名度の低い候補者で戦ったことなどが原因して有権者の関心は低く、最終投票率は38.70%(当日有権者数480万6945人)と、昨年7月の参院選を24.05ポイント下回る結果となった。

今回の結果によっても同法案廃案の流れは変わらないものの、政府、自民党は一定の理解は得られたとして勝利をてこに法案の衆院通過を目指し採決の動きを強めよう。しかし、野党側は社共両候補の合計票数が自民党候補を上回ったことから法案反対の民意は明らかだとして、あくまでも衆院段階での廃案を主張、国会は週明けから緊迫しよう。

大島氏は当初、協力法案への言及は避けたが、中盤から方針を転換。「自衛隊海外派遣反対」を訴える後藤、瀬古両陣営に対抗し「理解」を求めた。地元選出の海部首相も二度愛知入りしたほか、小沢幹事長も団体や企業の組織票引き締めや公明、民社の中道票取り込みに動き勝利につなげた。

一方、後藤氏は都市部を中心に若年、女性層に支持を広げ一時は大島氏に急追する勢いも見せた。終盤に入り土井委員長が、1日から異例の二泊三日の日程で県内をくまなく回ったが、生活に直結した「消費税」などと異なり「自衛隊海外派遣」という分かりにくい争点では、強烈な追い風の再現はならなかった。《共同通信》

【海部俊樹首相】「ありがたい」

「よかった。本当にありがたい」と喜びの声を上げる海部首相。小沢自民党幹事長も「国民の理解を得られた」と自信をのぞかせた。

国連平和協力法案の賛否を最大の争点にした4日の参院愛知選挙区補欠選挙。土井委員長が二泊三日の異例の泊まり込みの現地応援までしながら手痛い黒星を喫した社会党は、渋沢利久副書記長が党本部に姿を見せただけでショックがありあり。しかし自民党が攻勢に転じる場合も想定されるだけに、渋沢副書記長は「有権者の多数は法案に反対であるこことが首相の地元で明らかになった」とクギを刺していた。

この夜、海部首相は公邸で選挙結果を待った。秘書官が「差が小さいながら貴重な勝利」と語り掛けると「よかった」と心から喜んでいたという。

自民党本部では、午後8時すぎから小沢幹事長ら幹部が集まり地元からの報告を待った。9時半、テレビが当確のテロップを流すと「おおやった」とほっとした様子。午後10時すぎから党本部で記者会見した小沢幹事長は、野党は協力法反対票の方が圧倒的に多かったと言っているがとの質問に、きっとした感じで「それを言ったら民主主義のルールがなくなる。(野党の)候補者は二人いるし、そういう論理は皆さんを納得させるもんじゃないでしょう」と語気を強めていた。《共同通信》

【フランス、エジプト】無条件の人質解放ので一致

イラクから平和解決の“旗手”扱いされているフランスのミッテラン大統領は4日、訪問先のエジプト・アレクサンドリアでムバラク・エジプト大統領と会談、消息筋によると、イラクの人質解放は無条件で行われるべきだという見解で一致した。

会談結果の公式発表はまだないが、この合意が事実とすると、ソ連、フランス、日本、ドイツ、中国のうち二カ国以上が「不戦」の保証をすれば、すべての人質を解放するというイラクの新たな「条件付き解放」提案を拒否し、中曽根元首相など各国の人質解放使節が、あくまで無条件解放を求めるよう促すことで合意したとみられる。

消息筋によると、両首脳はさらに①イラクがクウェートから撤退した後の中東の安全保障体制はアラブ諸国を主体に形成されるべきだ②湾岸危機解決にあたって世界のある特定の国が特別大きな利益を得ることのないようにする—などの原則でも一致したという。

これは最大の軍事力を投入して軍事面で主導権を握っている米国が危機解決後に特別の利権を中東に確保することを警戒するフランスの立場を鮮明に打ち出し、ミッテラン大統領がエジプトの極端な親米姿勢をけん制したものといえる。

フランスはイラクに対する武器輸出ではソ連に次ぐ軍事援助国。またドイツ統一後の欧州で、今後の経済的活路を北アフリカを含むアラブに求める戦略を選ばざるを得ない(アラブ外交筋)という事情がある。

フランス人人質の全員解放の直前にヨルダンでイラクのアジズ外相と秘密接触したといわれるシェイソン元フランス外相は3日、「戦争による解決で得をするのは米国だけ。欧州は別の利害関係を持っている」と発言している。

ミッテラン大統領のアレクサンドリア訪問は、フランス系の大学が創設されたのを祝う式典に出席するのが直接の目的。大統領は同日帰国、5日にはアラブの親イラク派ヨルダンのフセイン国王をパリに迎えて会談する。《共同通信》




11月4日のできごと