平成451日目

平成2年4月3日(火)

1990/04/03

【中国】国家軍事委主席に江沢民氏

北京で開催中の中国七期全国人民代表大会(全人代=国会に相当)第三回会議は3日午後の全体会議で、国家中央軍事委員会の新主席選差を行い、江沢民党総書記を圧倒的賛成多数で選出した。鄧小平主席の辞任に伴うもので、江氏はこれで昨年11月の党中央軍事委主席就任と併せ、党、国家の軍統帥権を鄧氏から引き継ぎ、形式的には党、軍のトップの座を固めたことになる。

この日の選挙は党中央の推薦を受けた江沢民氏への事実上の信任投票。無記名の秘密投票の結果、総数2721票のうち賛成が2682票(98.6%)と満票に近かった。反対は10、棄権26、無効1で、ほかに鄧小平、楊尚昆両氏に各1票が投じられた。

万里全人代常務委員長は選挙結果を公表した後、江沢民主席の指名で楊尚昆、劉華清両氏が副主席に、楊白冰氏らが軍事委員に就任したことを明らかにした。

国家中央軍事委主席は1982年制定の現行法で新設されたボストで「人民解放軍の全武装力を指導する」と規定されている。これは当時、解放軍を近代的な国防軍化する構想に立ったものだったが、従来あった党中央軍事委主席と並立、双方の主席に郵小平氏が就いたことや、党が国家を指導する原則から、有名無実化していた。《共同通信》



【社会党】政権党へ脱皮強調

昨年の参院選、2月の衆院選で躍進した社会党の第55回定期大会が3日、東京・一ツ橋の日本教育会館で3日間の日程で始まった。

土井委員長は冒頭のあいさつで「国民は政権交代を強く求めている」と指摘した上で「社会党が政権担当能力のある政党に脱皮できねば、愛想をつかされる」と強調。政権獲得に向け党改革や公明、民社、社民連各党との政権協議、選挙協力などを粘り強く継続することの重要性を強く訴えた。

社会党として「広義な社会民主主義勢力の結集に務める」と言明。今度の党大会での規約改正で初めて党の公式文書に採用する「社会民主主義」路線の追及を前面に打ち出す考えを示した。《共同通信》

【政界メモ】女性陣から威勢よい発言

○…3日から三日間の日程で始まった社会党大会で目立ったのが女性代議員の姿。衆参両院選挙で女性議員が大量進出した反映だが、山口書記長の党務報告に対する質問も8人中2人が女性で、「土井委員長の誕生以来、社会党の運動への参加はナウいという感じになってきた」(新潟)「来年の統一地方選でも女性議員を増やすために、法定選挙費用は全部、党で出したらどうか」(大阪)などと威勢のよい発言が相次いだ。

得意の国会情勢についてはなめらかな長広舌で答弁していた山口書記長だが、予期せぬ女性陣の攻勢には「法定費用を面倒みろと言われても、ハイと答えると財務委員長にしかられる」と、ひたすら低姿勢。

○…この日の衆院予算委員会で質問に立った社会党の武藤山治氏が、まず「昭和35年に一緒に議会に出してもらった同期生だ」と海部首相を持ち上げると、首相も「大学の先輩として尊敬してきた」とエールを交換し、和やかなムードでスタート。

ところが武藤氏が、宇野前内閣や短命に終わった自民党政権を例に「海部内閣もそういつまでも「やれるわけではない。短い期間で何をするか挙げてもらいたい」と求めたのに対し「世界平和のために努力する」「公正で豊かな社会をつくりたい」と悠長な答弁をしたため、武藤氏は「抽象的で分からない」とピシャリ。慌てて日米構造協議や政治改革を並べ立てたものの、さすがに渋い表情。最初の余裕もどこへやら。《共同通信》

【ソ連】対ポーランド国境を閉鎖

国営ポーランド通信によると、ソ連当局は3日、ポーランドと隣のリトアニア共和国を結ぶ唯一の国境通過地点であるオグロドニキ-ラズジヤイ間の検問所を閉鎖すると通告してきた。閉鎖はポーランド時間同日午前9時(日本時間同日午後4時)を期して実施された。閉鎖は「一時的」な措置とされているが、再開の見通しは明らかでない。

閉鎖には例外規定もあり、ソ連およびボーランド側からそれぞれ帰国する両国市民、またソ連への査証をもつ業務目的の入国は通過を認められる。輸送用トラックの通行も従来通りという。しかし、ポーランドとリトアニアの首都ビリニュス、白ロシアのグロドノ、リダの三都市の間を運行していたバスはストップとなった。

同通信は国境閉鎖の理由には触れていないが、ソ連当局によるリトアニア“封鎖”の一環とみられる。閉鎖に伴う規制をみる限り、公的機関や通商関係者の出入り、物資一搬などの経済分野の活動を除き、親類や家族間の往来が頻繁だった一般市民の通過は一切認められなくなるもよう一で、人的接触を断つのが狙いと思われる。《共同通信》

【プロ野球・吉国一郎コミッショナー】桑田問題で制裁発表

プロ野球の吉国コミッショナーは3日、東京・銀座の日本野球機構会議室で、一連の桑田問題に対する巨人とセ・リーグの措置が不十分であったとして、巨人の正力オーナーに「戒告処分」、セ・リーグの川島会長には減俸2カ月(月額10分の1)の「戒飭処分」をそれぞれ科すコミッショナー制裁を発表した。コミッショナー事務局では、球団オーナーおよびリーグ会長にコミッショナー制裁が下されるのは初めてとしている。

吉国コミッショナーは記者会見で「桑田問題がプロ野球ファンに多大な疑惑を与え、プロ野球の信頼を失う事態を招いたことは誠に遺憾」と述べるとともに、3月30日に球団処分を受けた後も桑田真澄投手の言動に反省が見られないことを取り上げ「巨人の選手教育が徹底していない。事の重大さを再認識させることが急務」とする処分理由を明らかにした。

同コミッショナーはまた、川島セ会長への処分について「調査が不十分だったため、プロ野球の権威、信用を著し失墜させた」との考えを示した。さらに「今回の事例再発防止に日本野球機構全体で自戒しなければならない」と語り、その対策として厳正な調査機関を設置する決意を明らかにした。

コミッショナーによる制裁は、職権の一つとして野球協定第八条2項で認められ、同第九条3項において適用が明記されている。《共同通信》

【セ・リーグ 川島広守会長】事件そのものが異例だった

セ・リーグの川島広守会長は3日、吉国一郎コミッショナーの同会長に対する減棒2カ月(月額10分の1)の処分ーを受けて記者会見し「処分は適切だと思う。深くお受けしたい」と語り、リーグ会長への極めて異例のコミッショナー制裁については「それだけ事件そのものも異例だった」と話した。

川島会長への制裁は桑田問題に関する調査が不十分で、プロ野球の権威、信用を著しく失墜したことが理由になっている。その点については「与えられた環境、条件の中で最大限の努力をしたが、偽の事実を見抜けなかった。おわびしたい」と素直に反省した。

川島会長は5日に開かれるセ・リーグ理事会でリーグ独自の調査機関の設置、選手管理の徹底などを議題として取り上げることも明らかにした。《共同通信》



4月3日のできごと