平成3987日目

1999/12/08

この日のできごと(何の日)

【大阪府警】日栄大阪支店を捜索

商工ローン最大手「日栄」(京都市)の元社員2人が大阪府吹田市の建設資材販売会社社長(62)らを大阪支店内に呼び出し、約5時間にわたり「自殺して金つくれ」などと脅迫的な取り立てをした疑いが強まり、大阪府警生活経済課などは8日、貸金業法(取り立て行為規制)違反容疑で大阪市中央区の同支店や日栄本社、京都市内の子会社の「日本信用保証」など6カ所を家宅捜索した。

生活経済課は同社上層部も関与し、会社ぐるみの違法な取り立てが行われていた可能性が高いとみて、50歳と33歳の元社員のほか同社幹部から事情を聴く。

日栄への強制捜査は警視庁に続いて2番目。刑事告訴も4件目で、同社の債権回収をめぐる刑事責任追及の動きは広がりを見せ始めた。金融監督庁などによる業務の一時停止を含む行政処分についての実態調査にも影響を及ぼすとみられる。

調べによると、元社員2人は昨年10月22日、約1200万円を融資していた社長と保証人の自営業者(55)ら3人を呼び出し、支店内の応接室に約5時間にわたり軟禁。机をこぶしでたたいたりしながら「今すぐこの窓から飛び降りろ。何ならおれが後ろから押したろか」と威嚇するなど違法な取り立てをした疑い。

翌日以降、取り立ては自営業者とともに保証人になった社長の長男宅にも及び、長男の妻らが精神的に追い詰められたという。債務のほとんどは長男が返済した。《共同通信》

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【法の華・福永法源代表】「修行が詐欺にあたるのは全くの筋違い」

宗教法人「法の華三法行」の詐欺容疑事件で、福永法源代表(54)が8日、静岡県富士市の教団本部施設「天地堂」で、警視庁などの家宅捜索後初めて記者会見し「修行が詐欺にあたるというのは全くの筋違い」と述べ、容疑を強く否認した。

約30分間の記者会見で福永代表は、詐欺容疑事件や元信者らの損害賠償請求について「天には被害者というものがおらず、損害賠償というものはない。天声はこの十数年来『詐欺をしなさい』なんて一度も言ったことがない」と話した。《共同通信》

【三菱・デボネア】「プラウディア」に車名変更

三菱自動車工業は8日、最高級車「デボネア」の車名を来年1月のフルモデルチェンジに合わせて変更することを明らかにした。新車名は「誇り」を意味する英語とダイヤモンドを組み合わせた「プラウディア」にする。

デボネアは昭和39年以来、同社の最高級車に受け継がれてきた伝統ある車名。しかし三菱グループの役員らが社用車として使うイメージが強く、「一般向けに拡販するのには不利」との判断から変更することにした。今年1月から11月までの累計販売台数は328台と低迷している。《共同通信》

【東京地裁】槙原敬之被告に猶予刑

覚せい剤取締法違反(所持)の罪に問われた人気シンガー・ソングライター槙原敬之被告(30)に対し、東京地裁は8日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。

判決理由で久保豊裁判官は「覚せい剤の使用歴、使用回数から常習性も相当程度認められ、社会的影響も大きく責任は軽くない」と指摘した。その上で「犯行を認め反省しており、二度と覚せい剤に手を出さないと誓っている」として刑の執行を猶予し「事件で信頼を裏切ったが、今も多くの人が更生を願っている」と述べた。

槙原被告は黒のスーツ姿で、深々と頭を下げ入廷。直立不動で約10分間の判決朗読に聞き入っていた。

判決によると、槙原被告は友人の貴金属店アルバイト店員(23)=懲役1年6月、執行猶予3年=と共謀し8月26日、東京都港区の自宅マンションで覚せい剤を所持した。

槙原被告は平成2年にデビューし、3年発売の「どんなときも。」が約200万枚売れ日本レコード大賞新人賞を受賞した。《共同通信》

【プロ野球】

ゴールデングラブ賞表彰式

守備のベストナイン、ゴールデングラブ賞の表彰式が8日、東京都内のホテルで開かれ、6年連続受賞のイチロー(オリックス)や新人の松坂(西武)上原(巨人)ら守備の名手が顔をそろえた。

金色に輝くグラブと賞金50万円が各選手に贈られ、受賞者を代表して新婚ほやほやのイチローがあいさつ。「野球において守備は目立たないが、ゲームをつくる上では一番大事なもの。私も家庭を持ちましたが、守っていくということでは同じ。積極的な守備で家庭も守っていきたいと思う」と二重の喜びを表現していた。《共同通信》

桐生一高・正田樹投手、日本ハムと仮契約

日本ハムがドラフト1位で指名した群馬・桐生一高の正田樹投手(18)=185センチ、78キロ、左投げ左打ち=が8日、桐生市の同校で契約金9000万円、プラス出来高1000万円、年俸840万円で仮契約を結んだ。日本ハムからは三沢編成部長らが同席した。

3日に既に合意していた正田は「まだ実感がわかないけど、これで日本ハムの一員になったので頑張っていこうと思う。けがをしないで長くプロでやっていける選手になりたい」と抱負を話した。

同じ甲子園優勝投手の先輩、松坂と比較されるが「あれだけできればいいと思うけど(自分も)一緒とは考えていない。早く一軍に上がってイチローさんと対戦したい」とあこがれの選手との勝負の日を楽しみにしていた。《共同通信》

中日、新人選手入団を発表

中日は8日、名古屋市中区の中日パレスでドラフト指名3選手の入団を発表した。背番号は未定で、後日発表する。地元出身で期待の集まるドラフト1位の愛知・東邦高の朝倉健太投手は「マウンドにいるだけで存在感のある投手になりたい。偉大な星野監督に早く、怒られるように、そこ(一軍)まで上がりたい」と抱負を話した。星野仙一監督は「いまの一軍スタッフが疲れてきたところを一気に抜いてほしい」と激励した。《共同通信》

【参院予算委員会】

参院予算委員会は8日午前、平成11年度第二次補正予算案の総括質疑を行った。小渕恵三首相は衆院定数削減問題と解散時期について「(解散権が)法的に制約を受けるものではない。その時その時の政治状況によって解散は断行されることもありうべしと思っている。解散権は首相の与えられた権能だ」と述べ、衆院定数削減問題に解散権が縛られることはないとの認識を示した。

同時に、首相は定数削減の公職選挙法改正案について「3党で提出しているので早く成立することを願っている」と早期成立に期待を表明した。

自由党の二階俊博運輸相は定数削減が実現しなかった場合の連立維持か離脱かの判断について「定数是正だけが連立のすべてではない。そうした問題が起こった場合に、党全体で方針を決めたい」と述べた。民主党・新緑風会の角田義一氏に対する答弁。《共同通信》

【小渕恵三首相】シンガポール・ゴー首相と会談

小渕総理は8日、シンガポールのゴー・チョクトン首相と会談した。会談では、二国間関係をはじめ、地域情勢、日本・ASEAN関係等について幅広く意見交換を行った。《首相官邸》

小渕恵三首相は8日夜、シンガポールのゴー・チョクトン首相と首相官邸で会談し、両国間の自由貿易協定締結に向けて検討を開始することで合意した。政府に加え、経済界、学識経験者による両国の協議機関を早期に発足させることになった。

自由貿易協定は関税撤廃など貿易障壁を見直すもので、ゴー首相が両国間の協議を提案し、小渕首相も受け入れた。日本はこうした協定を結んだことはなく、政府として自由貿易協定の本格的な検討に入る初めてのケースとなる。

同時に、両首相は、多角的貿易体制の強化のため、世界貿易機関(WTO)の次期多角的貿易交渉(新ラウンド)の早期立ち上げに協力して努力することで一致。日本とシンガポールの自由貿易協定の協議は「多角的貿易体制を補完するもの」と位置付けた。

ゴー首相は中国のWTO加盟に関する米中交渉が決着したことに触れ「日本、中国、米国のバランスのとれた関係が重要だ」と強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の鳩山由紀夫代表は8日午後の記者会見で、小沢一郎自由党党首について「衆院定数削減問題は自自合意の中で最も重要だとして何度も政権離脱を示唆したが、その情熱もうせたようだ」と厳しく批判、「党首として言葉が軽い」とこき下ろした。さらに、「自由党が与党の中で存在し続けるのは難しい」「小沢氏は(政治的に)死んだ」と追い打ちをかけた。もっとも、ここまで非難するところをみると小沢氏を挑発、連立与党内の足並みの乱れを誘おうという作戦がありあり。《共同通信》

【ロシア軍】チェチェン・ウルスマルタン地区を制圧

インタファクス通信によると、ロシア国防省は8日、南部チェチェン共和国の首都グロズヌイの武装勢力への攻勢を強めるロシア連邦軍が同日、首都南西部の要衝ウルスマルタン地区を完全に制圧したと発表した。

同地区は首都への軍事補給の重要拠点。首都に残留する同勢力に11日を期限とする最後通告を6日に行った連邦軍は、グロズヌイ制圧に向け、さらに攻勢を強める構えだが、同省報道部当局者は9日、期限切れ直後に連邦軍が首都制圧の大規模軍事作戦を開始する計画はないと言明した。

ロシアとしては当面は首都に大規模攻撃を加えないことを表明することで、最後通告に対し強まっている欧米の批判をかわす狙いとみられる。

マニロフ・ロシア軍第一参謀次長も8日夜のテレビ・インタビューで「実際の意味で正式の最後通告ではない」と釈明した。

連邦軍によるウルスマルタン制圧作戦は8日朝から開始。武装勢力側スポークスマンもロイター通信に対し、同勢力が同地区から撤退を完了したと話した。

インタファクス通信によると、国防省当局者は、この作戦で同勢力の80人が死亡したと述べたが、連邦軍側の死傷者については確認中としている。《共同通信》

【民主党ニュース】

理念のない定数削減方針には反対/鳩山代表が会見

民主党の鳩山由紀夫代表は8日の定例記者会見で、政治資金規正法改正案問題について触れ、「与党3党は衆議院比例区定数20削減案で一致しているが、当初掲げていた50削減の残り30の扱いについては各党ともまちまちだ。このような理念のない削減方針には賛成できない」とする一方、政治家個人への企業・団体献金の禁止措置を優先すべきとの考えを明らかにした。

鳩山代表はこのなかで、「公明党の賛成により与党3党は付則10条の解除で一致したが、いったい国民の声はどこへいったのか。われわれ自身にとっても厳しい措置だが、あくまで適用を求めていく。国民はどの党が金権体質なのかを見極めて欲しい」と強調した。

[参議院予算委]定数削減は首相の解散権制約するか/角田義一参議院議員

参議院予算委員会に舞台を移した平成11年度第2次補正予算の審議が8日から始まった。テレビ中継も入った総括質疑の質問者として、民主党・新緑風会から角田義一参議院幹事長と今井澄雇用社会保障担当ネクスト大臣の2人が立った。

角田議員は最初に衆議院の定数削減問題を取り上げ、「自自公三党は臨時国会冒頭で処理するとの方針で合意していたが、日程上困難なのは明白。もし削減できなければ、解散はできないのか。首相の解散権は制約されるのか」と小渕首相の見解をただした。

これに対し小渕首相は「解散はその時その時の政治状況の中でありうること」としか述べなかったため、角田議員はさらに「定数削減が行われずに解散した場合、自由、公明は連立解消するのか」と追及。しかし自由党の二階運輸相は「定数削減だけが3党連立のすべてではない」、公明党の続総務庁長官は「総理の解散権が行使された段階で判断する」とまちまちな回答しかできなかった。

このため角田議員は、「そもそも自自公連立の基本理念はあるのか。三党の合意文書には政策が並べてあるだけだ。これでは国民の信任は得られない」と批判。答弁に立った小渕首相は「3党が政策を共有し、安定した政権のもとでそれを実行したい」としか述べず、続長官に至っては「昨年の参議院選挙で自民党だけでは政権を維持できなくなった」などと答弁し、はからずも連立政権が数合わせの産物でしかないことを認める結果となった。

続いて角田議員は、小渕首相の政治資金団体の報告に虚偽があるとして、市民団体が東京地検に告発した問題を取り上げ、「個人に対する寄付金枠の150万円を超える金額が献金されている」と迫った。総理は「専門家に相談したら問題はないとのことだった」と逃れたが、角田議員が「再度調査して、報告すべきだ」との要求については、「もう一度関係者に問いただす」とだけ返答した。

さらに角田議員は、神奈川県警の組織ぐるみの罪証隠滅工作について触れ、「犯行にかかわった9人とも逮捕されないのは、普通の捜査では考えられないことだ」と声を張り上げた。これについて保利国家公安委員長は「捜査が甘いという批判があるのは承知している」と認めたが、関口警察庁長官は「具体的捜査は各都道府県警の判断でやっているので、自分の判断でどうしろとはいえない」などと警察のトップとしてあるまじき発言に終始。このため角田議員は、「あなたは最初に厳正な捜査を指導すると述べたばかりではないか。これでは国民の信頼回復は無理だ」として、警察の自浄能力のなさを厳しく批判した。

[参議院予算委]徴収方法まで指図するのは地方分権法違反/今井澄参議院議員が介護保険で追及

続いて質問に立った今井澄議員は、まず「官僚は前例主義で責任をとらない。今の時代は政治主導でなければ改革はできない」と前置きしながら、「みんなで議論し積み上げたことを一部の政治家が勝手に変えてもよいと、政治主導を勘違いしている政治家がいる」と自民党の亀井政調会長の一連の言動を批判。「今回の介護保険の見直しは悪しき政治主導の典型だ」と述べ、質問に入った。

今井議員は、「財源を保険方式としたのは負担と給付の関係が明確だから。半年間の徴収凍結はあくまでも経過的な激変緩和措置」との丹羽厚相の答弁を確認した上で、「1年後からは原則通り保険料徴収をするのか」と迫り、丹羽厚相は「当然のこと」、小渕首相は「3党の要請により決まったこと」、二階運輸相「3党で合意した」だと答弁。さらに今井議員は「ある自由党の幹部は、『これは突破口。将来は税方式で保険料は取らない』と主張している」と問いただすと、二階運輸相は「自由党のあらゆる議員の発言に責任を負う立場にない」と言い逃れたが、3党の思惑の違いが改めて浮き彫りにされた。

今井議員は、「保険制度である以上、なんとか保険料を取りたいという自治体もある。来年4月から半額で2年間徴収しても、残りを政府が支給しても総額は同じではないか」と尋ねたが、丹羽厚相は「特例交付金は最初の半年間だけが対象」と突っぱねた。これに対し、今井議員は「保険料徴収は自治事務であるはず。方法まで市町村に指図するのは地方分権法の精神に違反する」と批判した。小渕首相は「徴収は市町村の自治事務であり、臨時特例交付金の交付で徴収方法を強制できるものではない」と答弁書を棒読みするだけで、何を議論しているのか理解していない様子だった。

事実隠したまま可決成立した~住民基本台帳法は廃止すべき=法案を提出

民主党は8日、先の通常国会で成立した「住民基本台帳法」の改正部分を廃止する法案を衆議院に提出した。

民主党は通常国会で、民間を含めた包括的な個人情報保護法がない中で、住民基本台帳のネットワークシステムを導入することは、個人情報の大量流失や不正なデータの収集・蓄積をもたらす危険が高く、プライバシーが危機にさらされるとして、法案に反対したが、与党側は強行に採決し、可決成立した。

政府は先の国会で、「オンライン化されるのは4情報だけ」と一貫して答弁し、マスコミもその立場で報道していた。ところが、法施行前の9月28日に自治省が行った都道府県説明会では、ネットワークを流通する情報が全国センターに蓄積される4情報以外に、住民票広域交付のために9情報、転出証明に必要な13情報がそれぞれ流通することが明らかにされた。

いわば政府が事実を隠したまま法律を成立させたもので、とても十分な審議を経たとはいえないことから、民主党の地方行政部会が全員一致で廃止法案提出を求め、7日の政務役員会で決定していた。

予備的調査で公共事業をチェック~14の個別事業などの調査を要請

民主党は8日のネクストキャビネットで、国民から批判の多い個別の公共事業について、衆議院規則に基づく「予備的調査」を要請することを決め、文書を国会に提出した。

今回の調査は、それぞれの個別事業とその実施状況について、事業内容、財政負担の過去及び今後の状況、事業経緯、住民参加のあり方、環境への影響等共通の問題を検証するとともに、個別の具体的な問題点についても、それぞれの事業の特性を考慮した上で、調査を行う。

調査対象は次の13事業と海外の事例。(1)むつ小川原開発(2)徳山ダム(3)長良川河口堰(4)吉野川第十堰改築事業(5)川辺川ダム建設事業及び国営土地改良事業(6)苫小牧東部開発(7)国営中海土地改良事業(8)広域農道「水ばしょうの丘」事業(9)神戸空港(10)中部国際空港(11)首都圏第3空港構想(12)日本道路公団事業(13)本州四国連絡橋公団事業(道路整備事業)(14)海外の公共事業のあり方、公共事業に関する財政そのほかの資料。

民主党の出資法改正案は否決/衆院大蔵委で与党案が可決

8日の衆議院大蔵委員会で、民主党提案の出資法等改正案・貸金業規制法改正案と、与党提案の貸金業規制法等改正案、共産党提案の同法案について質疑及び採決を行い、与党の賛成で与党案が可決された。民主党案は、民主党、共産党、社民党が賛成したが、否決された。

採決の後、民主党の北橋健治、上田清司両議員ら野党3党の大蔵委理事が国会内で記者会見を行い、与党案では金利の引下げ幅が不十分であり、商工ローン問題は解決できないことをアピールした。



12月8日 その日のできごと(何の日)