平成3988日目
1999/12/09
この日のできごと(何の日)
【中国・江沢民国家主席】ロシア・エリツィン大統領と非公式会談
中国の江沢民国家主席は9日午後、北京の釣魚台迎賓館で、同日訪中したロシアのエリツィン大統領と非公式会談を行い、欧米が集中非難を浴びせているロシアのチェチェン進攻について「完全な理解と支持」を表明した。
両首脳はまた、米国による「一極支配」の動きを強く批判、中ロが「戦略的パートナーシップ」を強化し、「世界の多極化」を推進することでも一致した。
チェチェン紛争への非難や北大西洋条約機構(NATO)のユーゴスラビア空爆などで「主権国家への内政干渉」を強める米国に両国は危機感を強めており、21世紀に向け戦略的協調の強化で応じる構えだ。
北京のロシア大使館などによると、チェチェン進攻について江主席は「テロ組織打撃のためのロシアの措置を支持する」と表明。両首脳は「幾つかの国による一極の世界秩序構築の試みが、世界の戦略的安定を損なわせ、国連の役割を弱めようとしている」と批判した。
両首脳は会談後、国境画定の作業終了などを確認する議定書と、国境地域の河川の共同利用に関する協定の調印式に出席した。
肺炎で入院していたエリツィン大統領は、健康不安を押し切って訪中。同日午前、北京に到着した大統領は空港で時折笑顔を見せたが、元気はない様子で、夫人に支えられてタラップを下りた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【自民党・森喜朗幹事長】「会期延長あり得る」
自民党の森喜朗幹事長は9日昼、森派総会であいさつし、今国会の会期について「絶対に延長はあり得ないと言っているわけではない。参院の現場の皆さんが判断されて、法案がしっかり、まとまるのであれば(延長の)話をすればいい」と述べ、今後の展開次第では会期延長もあり得るとの考えを示した。
森氏は4日の講演で「会期延長は絶対にあり得ない」と述べており、発言を軌道修正したものだ。
この発言に関連し小渕恵三首相は9日夜、「自民党の総指揮官の幹事長が判断することだが、まだ正式には聞いていない。重要なことだから考えます」と述べ、森氏と協議した上で延長問題の結論を出す考えを示した。《共同通信》
【平成11年度第2次補正予算】成立
政府の経済新生対策(総事業規模18兆円)の柱となる総額6兆7890億円の平成11年度第2次補正予算は9日夕、参院予算委員会で可決後、同本会議でも自民、自由、公明などの賛成多数で可決され、成立した。
これにより15日に会期末を迎える臨時国会の焦点は、衆院比例定数を20削減する公職選挙法改正案の扱いをめぐる与野党の攻防に移る。同法案に絡んでは、会期延長論も出始めている。2次補正予算は景気回復を戦道に乗せるのが目的。歳出面では、公共事業など社会資本整備に3兆5000億円、中小企業の資金繰り支援の特別信用保証枠拡大などが7733億円。金融機関の破たんに備えるための金融システム安定化対策に9279億円を盛り込んだ。介護保険の見直しに関する財政措置として9110億円も計上している。
【プロ野球・阪神】カツノリ捕手の入団を発表
阪神は9日、ヤクルトから金銭トレードで獲得した野村監督の三男、カツノリ(野村克則)捕手(26)の入団を発表した。
会見したカツノリは「新たな気持ちで。一つきっかけをつかんで少しでもお役に立てるよう頑張る」と話した。登録名は従来通り「カツノリ」で、背番号は50。年俸は現状維持の950万円(推定)。《共同通信》
【皇太子妃雅子殿下】36歳の誕生日
皇太子妃雅子さまは9日、36歳の誕生日を迎え、これに先立ち東京・元赤坂の東宮御所で記者会見された。
この一年を振り返って「最近の子供たちをめぐる状況には心痛むこともあります」と児童虐待や青少年の薬物乱用などを挙げた。雅子さまは「子供たちを社会全体で守っていけるよう、人々が知恵を出し合うことを望みます。新しい世紀にはより平和な世界が築かれ、世界中の子供たちにとって明るい将来が開かれるよう願っています」と話した。
世界各地で地域、民族紛争が相次ぎ多くの命が失われていることに触れ「世界には平和を築いていくための英知がまだ必要とされているように感じます」と話した。
最近は雅子さま単独の公務も増えているが「難しい境遇におかれている人々や、困難に直面している子供たちには常に心を寄せていきたい」と述べた。
皇太子ご夫妻はベルギーのフィリップ皇太子の結婚式から7日に帰国、会見とは別に「お二方の新しい門出をお祝いすることができ、大変うれしく思いました。ベルギー王室、各国王室の方々をはじめ、出席者の皆さまと親交を深める機会をいただき、ありがたく思っています」との感想を文書で発表した。《共同通信》
【草加事件】少年ら「有罪」見直しへ
埼玉県草加市で昭和60年、当時15歳の女子中学生が殺害された「草加事件」をめぐり、被害者の両親が、実行犯とされ少年院送致となった元少年3人(既に成人)の親に損害賠償を求めた訴訟の上告審口頭弁論が9日、最高裁第一小法廷(大出峻郎裁判長)で開かれた。元少年側はあらためて無実を訴え、「少年らが実行犯」として賠償を命じた二審東京高裁判決を破棄するよう求めた。上告審はこれで結審し、判決は来年2月7日に言い渡される。書面審理が中心の最高裁が口頭弁論を開く場合、高裁の結論が変更されるのがほとんどで、判決では「有罪認定」した二審が見直される公算が大きい。
この日の口頭弁論で元少年側は「遺体に付いていた真犯人のものと思われる体液などの血液型はAB型だが、少年たちにAB型はいない。無実は客観的に明らか」と主張。さらに捜査段階の自白について「遺体の状況と矛盾する内容が多く信用できない」と述べた。
被害者の両親側は「少年の自白は真実」と上告棄却を求めた。
事件では当時13−15歳だった6人が逮捕、補導され、14歳以上の5人は浦和家裁で少年審判を受け「実行犯」として少年院送致処分が確定。13歳の1人も児童相談所を経て教護院送致となった。
訴えられたのは主犯格とされた3人の親で、今回の民事訴訟で実行犯かどうかが再び争点になった。一審浦和地裁は「無実」として被害者への賠償責任を否定したが、二審は「捜査段階で犯行を認めた少年りの自供は信用できる。血液型が異なるのは、遺体のあかと混ざったため」などとして判断を覆した。《共同通信》
【日栄】ペンチ片手に「舌いらんやろ」
元社員らによる貸金業法違反事件で大阪府の強制捜査を受けた商工ローン最大手「日栄」(京都市)の社員が、2年前にも大阪支店で、40代の自営業者らに、ペンチ片手に「舌いらんやろ」などと脅迫的な取り立てをしていたことが9日、関係者の話で分かった。
関係者の話によると、印刷関連会社を経営していた大阪市の男性は、平成9年秋、一回目の不渡りを出したため日栄に電話。3日後に、2人の保証人と一緒に同市内の当時の大阪支店で管理部社員に会った。
その際、男性は返す金がないため何を言われても黙っていると、社員はペンチを鳴らしながら「しゃべらんのなら舌いらんやろ」などと言い、男性の胸ぐらをつかみ眼鏡を飛ばすなどしたという。
同じ部屋の片隅では、数人の社員が乱暴な言葉で取り立ての電話をし、壁には拡大コピーした警察官の名刺が目立つように張ってあったという。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の羽田孜幹事長は9日、党本部で開いた党衆院選対本部会議あいさつで「総選挙は遠のいたように言われるが、私の議員宿舎では平日に在京していない自民党幹部も多い」と緩みがちな陣営の引き締めを図った。その上で「小渕恵三首相には『この時を逃しては野垂れ死にだ』との強い思いがあるはずだ」と「解散近し」の自説を力説した。かつて「解散か、総辞職か」で実際に悩んだ体験がある民主党唯一の首相経験者の言葉だけに、羽田氏が読む小渕首相の胸のうちは「説得力抜群」との声も。《共同通信》
【民主党ニュース】
党議員有志が連続休暇倍増計画まとめる
●2週間の連続休暇でプラス0.5%の経済成長を
民主党の議員有志など11名でつくる景気回復研究会(座長=川端達夫衆議院議員、事務局長=島聡衆議院議員)は、「連続休暇倍増計画=2週間の連続休暇でプラス0.5%の経済成長を!」という報告書をまとめた。島議員が9日、国会内で記者発表した。
この報告書では、バラマキ的な財政出動は限界に来ており、景気回復を実現するためには、可処分所得を増やすとともに、「可処分時間」を増やすことによる購買力の拡大が重要との認識から、現在年末年始とお盆に各1週間程度とられている連続休暇の他に、さらに2週間の連続休暇を取る「連続休暇倍増」を目標とするもの。その実現のために、労働基準法第36条の「有給休暇」を、「与えなければならない」から「取得させなければならない」に変え、有給休暇を「勤労者の取得権」から「使用者の付与義務」に転換する。また、有給休暇日数の引き上げも提言している。
財団法人余暇開発センターの試算によると、2週間の長期休暇取得により、経済効果は直接効果のみで2.6兆円。これはわが国のGNPの約0.5%にあたる。報告書はすでに11月24日のネクストキャビネットでも報告されており、今後党内の担当部署で議論され、議員立法の国会提出をめざす。
宗教と政治を考える会が第7回勉強会
民主党の有志の「宗教と政治を考える会」の第7会勉強会が9日、民主党本部で開かれ、世界救世教責任役員の可知重良氏が講演した。
可知氏は、世界救世教の創立から、現在までの活動の概略を説明し、「最大目標である地上天国をめざすためには、宗教、教育、政治の3つがより高められていかなければならない」と語った。
つづいて、浄土真宗本願寺派について武蔵野女子大教授の山崎龍明氏が、「宗教団体が、世俗と信仰を分けるということは、ある種傲慢のようなものである。これからは、人権、環境、戦争などの問題により関わっていくようになる」と述べ、また、宗教家の政治意識は、自自公の連立を機に関心が高まりつつあると話した。