平成5806日目
2004/11/30
【この日の小泉総理】
平成16年11月30日午前、小泉総理は日・ASEAN(日本・東南アジア諸国連合)首脳会議に臨みました。 同会議では、テロ組織に関する情報交換や資金源根絶などで協力することなどを内容とする「国際テロ対策協力宣言」を採択しました。
その後、小泉総理は、中国、オーストラリア、ラオスとの首脳会談、及びラオス、カンボジア、ベトナムの3カ国首脳との首脳会議を行いました。中国の温家宝首相との会談では、対中国政府開発援助(ODA)や北朝鮮問題などについて、オーストラリアのハワード首相との会談では、イラク復興支援などについて、ラオスのブンニャン首相との会談では、円借款供与などについてそれぞれ話し合いが行われました。また、3カ国首脳との会議では、日本が提唱する3カ国にまたがる「メコン地域開発」を積極的に推進する方針を表明しました。
この日の夜、今回のラオス訪問の全ての日程を終えた小泉総理は内外記者会見を行いました。会見では、「今後は、各国との経済連携協定締結の促進、そしてASEAN諸国間の経済格差是正のためにどういう援助が効果的かということも考えなければならない。」と述べるとともに、日中関係について、「対立の関係、摩擦の問題を取り上げるよりも、未来志向で友好発展に全力を挙げるのが我々の責任だと考えている。」と述べました。《首相官邸》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【ソフトバンク】ダイエー球団買収を正式に発表
情報通信大手のソフトバンクとダイエーは30日、プロ野球福岡ダイエーホークスをソフトバンクに売却する契約を結んだと発表した。買収額は総額で200億円。ダイエーは保有するホークス球団の全株式をソフトバンクに売却し、16年間続いた球団経営から撤退する。
ソフトバンクは同日、日本プロ野球組織(NPB)に加盟申請した。12月24日のオーナー会議で正式に承認される見通しだ。ソフトバンクはダイエーが保有する球団株98%を50億円で取得。福岡ドームなどを所有する米投資会社コロニー・キャピタルから、チケット販売などの興行権を150億円で買収することで基本合意した。《朝日新聞》
【巨人・清原和博内野手】残留が決定
移籍か残留かで注目された巨人の清原和博内野手(37)のチーム残留が30日、正式に決まった。来季は4年契約の最終年を迎える。東京・神田錦町の球団事務所で清武英利球団代表と会談し、残留の意向を伝えた。
会談後、会見した清原は「自分が置かれている厳しさを認識した。来季はマイナスからのスタートかもしれないが、必ずプラスに持っていき、チームのためにプレーしたい」と決意を語った。《共同通信》
【この日の民主党】
岡田代表はじめ党幹部に、意見交換会で奥田経団連会長ら期待感示す
民主党の岡田克也代表は30日午前、東京都内で、奥田碩会長、森下洋一評議員会議長ら15人の日本経団連幹部と意見交換した。
民主党からは藤井裕久代表代行、川端達夫幹事長、仙谷由人政策調査会長、江田五月参議院議員会長、野田佳彦『次の内閣』ネクスト財務大臣、平野博文幹事長代理、北橋健治役員室長、樽床伸二団体交流委員長、前田武志財務局長、島聡役員室長代理らが同席した。
冒頭、奥田会長から「副会長等も含め、これだけのメンバーが出席するのは珍しいことで、民主党に大いに関心をもっている証拠」との発言があり、続いて森下評議員会議長から特別法人税、環境税反対の意向が示されると同時に、住宅税制に関する意見陳述がなされ、千速晃副会長からは環境税への取り組み、西岡喬副会長から武器輸出三原則をめぐる防衛政策、和田龍幸事務総長から政策評価の説明がなされた。
民主党からは仙谷政調会長が政策全般にわたる表明を行うと同時に、防衛政策やエネルギー問題ついては今後、総合的な会議や調査会を通じて議論していくとの考えが示された。
意見交換ではまず、岡田代表が政治とカネの問題を取り上げ、「迂回献金禁止を民主党は提唱しているが、自民党は反発している」とし、迂回献金禁止や政党・政治資金団体も含めた政治団体間の献金上限規制を柱とする民主党独自の政治資金規正法改正案を提出していることを改めて報告。迂回献金の禁止規定がない与党案との違いに言及した。「民主党案に反対するのは、脱法的なものが自民党内にあるからではないかと予測している」と語り、経団連で議論を重ね「迂回献金禁止」を明言してほしいと要請。そうした動きが企業・団体の強力な歯止めになり、日本経済界にとっても有意義であると指摘した。奥田会長は「徹底していきたい」と語り、政治資金規正法は抜本的に見直すべきとの姿勢で一致した。
外交政策をめぐっては岡田代表が、「日米関係を重視しながらもアジア外交に力を入れていく」とする民主党の方針を示した。宮内義彦評議員会副議長からの、「小泉外交によって日米関係は深くなったが、日中関係は難しい状況にある」との発言に対して岡田代表は、「民主党が政権をとった後は改善していく」と語った。
奥田会長が最後に「民主党は国民企業を信頼する政治を行ってほしい」としたのに対し岡田代表は、「民主党にもっと頑張れという言葉をいただいたものと理解する」と述べ、次の総選挙での政権交代実現に向けての経済界の協力を改めて求めた。また、櫻井副会長からは「岡田代表就任後、経済界にとって民主党が身近なものになった。今後は外交政策や社会保障政策などを練り上げ、より明確に座標軸を示してほしい」との期待感が示された。
常任幹事会、衆議院福岡2区補欠選挙において平田正源氏を公認
30日午前、国会内において第321回常任幹事会が開催された。
冒頭、岡田克也代表が挨拶し、国会は課題を積み残したまま閉会しようとしており、政治とカネの問題は事実解明すらされておらず、イラクへの自衛隊派遣問題についても十分な説明はなされていない、と語った。その上で岡田代表は、国会の会期延長を求めていくが、今後は党としてさらに一致団結した対応が必要であると述べた。
次に、川端達夫幹事長が発言し、(1)12月10日までの国会延長を要求していくこと、及びこのように期限を切ったのは14日の期限切れ以前に撤退等の態度を明確にさせるためであること、(2)ブロック協議会国会議員団会議から常任幹事を選出する新たな方針に従い、1月15日までに新たなブロック選出常任幹事を選出すべきこと、などを報告した。
鉢呂吉雄国会対策委員長からは、国会終盤における取り組み方針をめぐって、(1)政治倫理審査会の開催を実現させたが、その公開が阻まれたこと、(2)イラク特措法廃止法の採決を強く求めていくこと、(3)会期延長を求めていくこと、が報告された。
輿石東参議院幹事長からは、参議院における決算審議の状況、及び決算委員会を12月2日に開催することが報告された。
仙谷由人政策調査会長からは、政策課題の集中討議を行うこと、本日三位一体改革についてのフォーラムを開催することが報告された。
玄葉光一郎選挙対策委員長からは、次期衆院選の内定候補者の決定、都議選および千葉県議補選における候補者の公認決定が報告された。
続いて、協議事項の提案に移り、まず川端幹事長より「2005年度活動方針案」「2005年度予算のポイント案」などが提案され、質疑が行われた上で、承認された。次に玄葉選対委員長より、来年4月に行われる衆議院福岡2区補欠選挙において米国弁護士資格をもつ平田正源氏を公認することが提案され、承認された。
国会の延長を是非とも成し遂げる 岡田代表が会見で
民主党の岡田克也代表は30日の定例記者会見で、「国会の延長はぜひとも成し遂げなければならない」として、会期の延長を強く主張した。これは政治資金規正法改正案、被災者生活再建支援法改正案、イラク特措法廃止法案、年金抜本改革推進法案など、野党が提出した重要法案が審議、採決もされないことを「国会の自殺行為」とした上のもので、与党を強く批判した。
また、本日行われた橋本元首相の政治倫理審査会での弁明について、1億円の授受を「半ば認めた形になった」として、「より疑惑は深くなった。証人喚問を実現しなければならない。元総理自身が説明責任を果たすべき」だとしたうえで、「党の話ではない、というものではない。党の大幹部の話。小泉総理は総裁として責めを負っている。他人事で済まそうというのは、全く許されない」と、首相を強く批判した。
さらに、本日開催された知事・市町村長を招いての「偽りなき『三位一体改革』を目指す地方分権フォーラム」ついて、「生の説得力ある発言だった。政府案への認識は共有している。これから本当の闘いが始まる。国と地方のあり方を考える根本問題なので、しっかりと国会でも議論していきたい」と、今後も分権改革に積極的に取り組むとした。
政倫審で橋本元首相追及 1億円授受「客観的事実」として認める
衆議院政治倫理審査会は30日、審査会を開き、日本歯科医師連盟(日歯連)から自民党旧橋本派の政治団体「平成研究会(平成研)」への1億円ヤミ献金をめぐる政治資金規正法違反事件に関して、橋本元首相から弁明を聴取。審査会で質問に立った民主党の永田寿康、辻恵議員はじめ、鉢呂吉雄国会対策委員長、高木義明同委員長代理、池田元久同総括筆頭副委員長、玄葉光一郎衆議院議員らが審査会終了後に国会内で会見を開いた。
会見では審査会における橋本元首相の弁明について、日歯連の臼田貞夫前会長から料理店で1億円の小切手を受け取り、元会計責任者・滝川俊行被告に手渡したとされる点について、「自分が使っている車の運転日報や事務所の記録から、会食したことが客観的に認められる」と述べ、1億円の小切手受け取りについては、「臼田前会長が(自分に)小切手を渡したと話し、滝川被告が(自分から)小切手を受け取ったと話している」と関係者の証言を列挙して、「客観的事実として授受はあったと感じている」とした。
また、会食したとされる料理店の予約は橋本事務所が行い、支払いは橋本元首相の政治資金団体から支出したことを明らかにした。ただ、政治資金収支報告書不記載への関与をめぐっては、不記載を検討するよう橋本元首相が指示したとされる平成研の幹部会について「開かれたかどうかも知らなかった」とし、領収書を出さない旨を指示したことについて「自分は主体的に指示していないし、報告も受けていない」と関与を否定した。
1億円の使途や平成研の繰越金の行方については「わからない」とし、派閥の長として監督不行き届きだったことを恥じるとの弁を繰り返したが、議員辞職には言及しなかった。
さらに、説明責任を果たすためいかなる場にも出る考えがあるかとの問いには、「納得できないといってもそれまでの話」と橋本元首相は開き直り、今回の政治倫理審査会をもって打ち止めとし、再度弁明する意志のないことを明らかにした。
会見後に鉢呂国対委員長は「こうしたことを繰り返していては国民の政治不信は払拭できない」と語り、引き続き証人喚問を求め、追及の手を緩めない考えを改めて示した。
真の分権を目指し岡田代表らと地方自治体の首長が活発な議論を展開
民主党分権改革推進本部は30日、都内で「偽りなき『三位一体改革』を目指す地方分権フォーラム」を開催。「三位一体改革を本物とするために、いま何が必要か」をテーマに、活発な議論が繰り広げられた。
本フォーラムには、民主党側からは岡田克也代表、川端達夫幹事長、仙谷由人政策調査会長、五十嵐文彦『次の内閣』ネクスト総務大臣、樽床伸二団体交流委員長、山花郁夫地方分権ワーキングチーム座長が、地方自治体側からは、増田寛也岩手県知事、浅野史郎宮城県知事、片山善博鳥取県知事、清水聖義太田市長、穂坂邦夫志木市長、石田芳弘犬山市長、逢坂誠二ニセコ町長、田中克史森山町長が、それぞれ出席した。
フォーラムの冒頭に挨拶に立った岡田代表は、政府・与党案の取りまとめに至る迷走ぶりについて、「この国はどうなっているのか、省あって国なしだ」と指摘した上で、「大臣も、役人が色々やっていることをそのまま鵜呑みにして走り回っている。族議員と各省庁という、この国の権力構造がはっきり見えた」と厳しく批判。「六団体がまとめた重い事実を尊重しながら、より良い、実のある分権の姿についてしっかりとした議論をしていきたい」との決意を披露した。
地方自治体側からは増田岩手県知事が挨拶に立ち、「三位一体改革については、大変われわれとしては失望しているというのが正直なところ」とまず所感を述べた。また、知事だけでなく「市町村長の思いも受け止めて欲しい」として、今後も議論の場を積み重ねたいとの意向が示された。
続いて「三位一体改革について」との政府・与党合意について、仙谷政調会長と五十嵐ネクスト総務相より具体的な問題提起が行われた。特に五十嵐ネクスト総務相は、財務省が「交付税の削減に依然として意欲を燃やしている」と指摘しつつ、「小泉総理の誠実さに大変問題がある」と断じ、「厳しくこれから監視をし、追及をしていかなければならない」と強い決意を示した。
政府・与党合意については地方自治体側からも、片山鳥取県知事から「感想」として、「最初からこんなものになるだろうなとだいたい予想していた」と冷ややかな見方を示し、「霞ヶ関の改革をしなければならないということが広く認識されたのは成果だ」と皮肉った。石田犬山市長も、「各省と族議員とのこの結びつきはもう致命的」などと厳しく指摘した。
問題提起を受けての意見交換では、「三位一体という演題は間違い、『地方財政自立改革』とすべき」(浅野宮城県知事)、「求めているのは利権・許認可ではない、システム・制度をどう変えていくか、考え方の転換をどうするかを求めている」(逢坂ニセコ町長)、「国のやるべき仕事をきちんと限定する。制度を全て変えたいと思っている」(五十嵐ネクスト総務相)、「真の意味の鳥瞰図を示すよう鋭いメスを入れていただきたい」(増田知事)など、民主党への期待や苦言も含めての、熱心な議論が展開された。
議論の最後に岡田代表は、「われわれの考え方はあるが、もっと互いに意見交換を密にしていきたい」とし、「政権交代のときにきちんとできるような、より完成されたマニフェストをつくっていきたい。あるいは、共同合作でマニフェストをつくってもいいのではないか」との意向も示した。川端幹事長も、「分権の問題はまさにこれからの国のかたちをどうするかの根源の問題」として、「基本的価値観は皆さんと共有している」と指摘。今後も議論を積極的に続けていく意向を示し、挨拶を締めくくった。《民主党ニュース》