平成2080日目
1994/09/18
この日のできごと(何の日)
【ボクシング・鬼塚勝也選手】WBA王座陥落
鬼塚勝也(協栄)がチャンピオンの座を明け渡すと同時にリングから去ることも決めた。18日の世界ボクシング協会(WBA)シュニアバンタム級タイトルマッチ12回戦で、鬼塚は挑戦者の同級1位、李炯哲(韓国)に9回2分55秒、TKOで敗れ、6度目の防衛に失敗。鬼塚はプロ25戦目で初の敗戦。2年5カ月守った王座を手放すとともに試合後、右目に網膜剥離の疑いがあるとして引退を表明した。
鬼塚は2年ほど前から、右目に網膜剥離の自覚症状を感じており、今回の試合を最後と決めていたという。19日に病院で正式な診断を受け、結果を公表する。 李は世界初挑戦でタイトルを奪取し、昨年12月から世界王者が不在だった韓国の空白を埋めた。
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どんなに痛打を浴びても粘り強く耐えてきた鬼塚がついに崩れた。激しい打ち合いで流れが行き来した好試合。迎えた9回。中盤、リング中央で右フックをもらい、鬼塚の足が止まった。ロープに追い込まれ、李の振り回してくる左右のフックを何十発と顔、ボディーに受けた。 最後はフックで体が揺らいだところでレフェリーが一試合を止めた。鬼塚に反撃の余力は残っておらず、ストップは遅すぎたくらいだった。
鬼塚は3回、左右のアッパーカットがうまく入ったのをきっかけに、ポイントを稼いだ。流れが変わったのは5回。李の左フックをカウンターで受け、動きが鈍った。ロープを再負いながらこの回をしのぎ、続く3ラウンドは立ち直った感もあった。 しかし、6回以降の鬼塚はパンチ力が落ちていた。逆に李のパンチはスピードと、力強さを失わなかった。打たれ強さでは定評のある鬼塚。それ攻め抜いた挑戦者が一枚上手だった。
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鬼塚勝也 2年ぐらい前から右目がおかしいことは、自分で分かっていた。でも、診察を受けるとそのことが分かって引退を告げられると思って隠していた。きょうは勝敗に関係なく、最後の試合と決めていた。目のことを負けた理由にはしたくない。ボクシング人生に悔いも心残りもない。精いっぱいやった。《共同通信》
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【大相撲秋場所】8日目
大相撲秋場所8日目(18日・両国国技館)横綱を目指す大関若ノ花は琴錦を引き落としに退け、大関貴ノ花は小結浜ノ島を寄り切り、ともに8勝目を挙げストレートの勝ち越しを決めた。関脇武双山も三杉里を押し出し、8連勝で幕下最下位格の初土俵以来11場所連続となる勝ち越し。大関貴ノ浪は剣晃を破り7勝目。大関武蔵丸、関脇の貴闘力、平幕の大翔鳳とともに2敗を守った。十両は大翔山ら3人が6勝2敗で並んでいる。《共同通信》
【渡辺美智雄元外相】自社新党を否定
自民党の渡辺元外相は18日、フジテレビの番組で、自民、社会両党による新党結成の可能性について「現在の社会党のままで一緒になるのは難しい」と否定的な見解を示した。その理由として地方選挙など末端での選挙協力の困難さを指摘した。また渡辺氏は与党3党の税制改革大綱取りまとめで社会党が消費税率引き上げに消極的であることについて「とんでもない無責任な話だ」と批判した。《共同通信》
【新生党・羽田孜党首】国連軍参加で軍事的貢献を
羽田新生党党首は18日午前のフジテレビ番組で、国連安全保障理事会の常任理事国入り問題に関連し「私もまだ日本が軍事力を使うべきでないと思うが、そういう条件ではとても話にならない。ほかの国では通用しない」と述べ、武力行使を目的とする軍事行動への不参加を常任理事国入りの条件とする政府方針を強く批判した。
羽田氏は、旧ユーゴスラビアでの大量虐殺の例を引き「無謀な人には軍事力が必要だ」と強調。「国連軍をつくろうという議論が出てきてもいい」として将来的には国連軍に参加する形で日本も軍事的貢献をすべきだとの考えを示唆した。《共同通信》
【広島アジア大会】選手村オープン
10月2日に開幕する広島アジア大会の選手村(広島市安佐南区)が18日オープンし、参加42カ国・地域からの選手、役員約7000人の受け入れが始まった。
午前10時からの開村式には約400人が出席し、村の中心となる国際センター前でテープカットとくす玉割りが行われた。その後、旗広場で、佐野雅之村長が開村を宣言。大会組織委員会の古橋広之進・会長が「過去の大会になかった立派な選手村。アジアの明日を担う若人が、友好と親善を深めてほしい」とあいさつした。
日の丸、大会旗のほか、不参加を表明している朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を含むアジア・オリンピック評議会(OCA)加盟43の各国オリンピックク委員会(NOC)旗が一斉に掲揚された。
同日午後2時すぎには、入村第一号として、日本選手団の本部員6人が手続きを済ませた。午後4時半には香港選手団のヨットチームの役員、選手計11人が海外からの第一陣として入った。約300人が宿泊する広島県福山市の選手村分村も28日に開村する。《共同通信》
【米・クリントン大統領】ハイチへの軍事介入回避
クリントン米大統領は18日午後9時半(日本時間19日午前10時半)、ホワイトハウスの大統領執務室から全米向けにテレビ演説し「ハイチ軍事政権が退陣に合意した」と発表した。国連安保理決議に基づいてハイチへの軍事介入に踏み切り、流血の危険を冒してセドラ司令官ら3人の軍事政権指導者を武力で追放するとのシナリオは、土壇場で回避された。カーター元米大統領ら米代表団が二日間に及ぶマラソン交渉で司令官らを説得し、退陣合意にこぎつけた。
大統領が発表した合意によると、軍事政権のセドラ司令官とフランソワ首都警察長官、ビアンビ軍参謀長の3指導者はハイチ議会が恩赦法を通過させれば10月10日までに退陣、亡命中のアリスティド大統領が復帰する。ハイチへの経済封鎖も解除される。
米軍を中心とする計1万5000人の多国籍軍は、アリスティド大統領を復帰させるための環境整備と治安維持の目的に、ハイチ軍の抵抗を受けずに19日から「無血上陸」し進駐を開始する。《共同通信》