平成3899日目

1999/09/11

この日のできごと(何の日)

【米中首脳会談】

中国の江沢民国家主席とクリントン米大統領は11日午後、ニュージーランド・オークランドの迎賓館「ガバメントハウス」で会談し、5月の在ユーゴスラビア中国大使館誤爆事件で悪化した両国関係の修復で合意した。

また、焦点の中国の世界貿易機関(WTO)加盟についても、本格交渉再開で正式合意し、交渉を早期決着させることで一致、中国の「年内加盟を期待する」(スパーリング米大統領補佐官)ことになった。

米中は台湾問題や人権などに対立を残しながらも、事件から4カ月ぶりに関係冷却に終止符を打ち、世界の不安定要因は一つ取り除かれることになった。

WTO加盟問題では、バーシェフスキ米通商代表と中国の石広生・対外貿易経済協力相が12日から本格交渉に入る。《共同通信》

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【テニス・全米オープン】第13日

テニスの全米オープン第13日は11日、ニューヨークのナショナル・テニスセンターで行われ、女子シングルス決勝で17歳のセリーナー・ウィリアムズ(米国)が第1シードのマルチナ・ヒンギス(スイス)を6−3、7−6で下し、四大大会初の優勝を果たした。

四大大会の同種目での黒人選手の優勝は1958年全米オープンのアリシア・ギブソン(米国)以来、史上二人目。S・ウィリアムズは、四大大会初の決勝進出での快挙で、賞金75万ドル(約8200万円)を獲得した《共同通信》。

【J1】第2ステージ第7節

Jリーグ部(J1)第2ステージ第7節(11日・横浜国際総合競技場ほか=8試合)首位の横浜F・マリノスはヴィッセル神戸に0−1で敗れ、第2ステージ初黒星。ともに延長Vゴール勝ちした清水エスパルスと京都サンガが勝ち点を14に伸ばし、同15の横浜を追い上げてきた。

京都はパウロマギノのVゴールでヴェルディ川崎を1−0で下し、清水はファビーニョのV弾でジェフ市原を2−1で破った。V川崎は同13で4位へ後退したが、首位から4位まで勝ち点差が2の混戦だ。

鹿島アントラーズは小笠原のVゴールで浦和レッズを下し3連勝。名古屋グランパスは2−1でジュビロ磐田に逆転勝ち。サンフレッチェ広島は4−0で柏レイソルを破り、3連勝。平塚は1分けを挟み5連敗。《共同通信》

【自民党・森喜朗幹事長】金沢で講演

自民党の森喜朗幹事長は11日、金沢市の金沢都ホテルで開かれた「小渕総裁の再選を実現する会」で講演し、総裁選について、「加藤紘一前幹事長、山崎拓前政調会長の得票がどの程度かによって今後の政局に微妙に影響してくる」との認識を示した。さらに、「両陣営にかなりの票が流れると党員が自自公路線を批判したことになり、今後の国会運営が難しくなる」とも述べ、小渕恵三首相の再選が確実な状況の中で、両氏が合わせて200票以上獲得した場合は、自自公路線の推進に支障が出かねないとの見方を示した。

森氏は講演の中で、国会議員、党員・党友票ともに小渕氏有利の方向であると情勢分析した。その上で、加藤、山崎両氏の具体的な得票数に触れ「加藤氏は100票を目指し、山崎氏は50票取れればいいと言っている。それで150票になるが、もう少し伸びて200票になれば、小渕批判があったことになる」と述べ、圧倒的な得票で小渕氏が勝利することが必要と力説した。《北國新聞》

【民主党代表選】告示

民主党代表選挙は11日告示され、鳩山由紀夫幹事長代理、菅直人代表、横路孝弘総務会長の3氏が立候補を届け出た。

3氏は11日午後、都内のホテルで共同会見し「自自公連立政権」と厳しく対決する考えをそろって表明、選挙後は党分裂を回避するため挙党態勢づくりに協力する考えを強調した。だが、憲法9条改正問題では、見解の相違が明らかになった。《共同通信》

民主党の代表選挙が11日告示され、鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の各衆議院議員(届け出順)が立候補の届け出を済ませ、今月25日の代表選出大会での投票に向けて選挙戦のスタートを切った。

立候補の受付は、午後1時から党本部に設けられた会場で行われた。事前説明会でのくじ引きで決まった届け出順に従い、鳩山、菅、横路の3候補本人が受付会場を訪れ、それぞれ立候補に必要な20人の推薦人名簿などを添えて届け出を済ませた。中央代表選挙管理委員長の伊藤英成副代表は、3候補に対し「民主党の代表選にふさわしく、さわやかに正々堂々と戦って欲しい」と要請した。

代表選に投票できるのは、党所属国会議員(衆院93人、参院53人)、都道府県連代表各2人の計94人、現職を除く次期衆院選の公認候補予定者81人の合計321人。1回目の投票で過半数を占める候補がいない場合、上位2人で決選投票となる。《民主党ニュース》

3候補は届け出後、都内のホテルで共同記者会見し、自自公連立政権への対決姿勢を鮮明に打ち出すとともに、政権獲得の道筋や党運営、政策などについての考えを明らかにした。

まず3候補は壇上で握手を交わした後、抱負を5分間ずつ表明。

鳩山由紀夫候補は、「自民党中心の『総保守』化現象は、国や国民を守る本来の保守ではなく、選挙の体質や自民党を守る『保身』の構造になっている。私は『自立』をキーワードのもとで、新しい日本を力強く発進させたい。その力は民主党にしかない」と述べた。

菅直人候補は、「今、政治にもベンチャー精神を持つ若い人たちが出てくることが必要だ。民主党は創業者精神を持つ政党として新しいものを目指して行くべきだ。未来に対して全く無責任な小渕政権に対し、未来にきちんと責任を持って福祉や経済改革問題に取り組みたい」と訴えた。

横路孝弘候補は、「雇用と年金のふたつの問題にしっかりとしたセーフティネットを作ることが民主党の役割だ。競争と効率ばかりを追及する冷たい政治に対して、『あたたかい政府』を作る。その旗を立てることが対抗軸の一つだ」と述べ、3候補がそれぞれ自自公体制への対決姿勢を示した。

質疑応答での「支持率低落傾向をどう分析するか」との問いに対し、鳩山候補は「党内の激論を避けようとして、党の考え・姿が見えにくくなってしまった。厳しくとも意思決定をきちんと見せることが重要だ」、菅候補は「国会で民主党の主張が通りにくくなったことへの失望があったが、情報公開法や公務員倫理法などの成果もあげている」、横路候補は「1年4ヶ月で政策の積み上げは十分してきたが、地域の人たちに伝わっていない」とそれぞれ指摘した。

また、他の野党との選挙協力の可能性については、3候補とも「国会内での個別の政策協議はともかく、まず民主党の実力をつけ、主体性をはっきりさせることが先決」と口を揃えた。

また、選挙後の党運営については、「代表選挙は党内のけんかではないので、その後互いに協力し合うのは当然」(鳩山候補)「一致した挙党態勢と迅速な意思決定の『結束と迅速』をかねた体制をつくる」(菅候補)「党運営のルールがまだ完全ではないので、150名の議員のチームプレイができる体制で、総選挙に備えたい」(横路候補)と答え、党の結束を強調した。

鳩山候補が選挙前から述べている「憲法9条改正」についても質問が相次いだ。鳩山候補が「自衛隊が軍隊であることは世界の常識。解釈ですり抜けるのではなく、憲法そのもので厳密に規定することで、運用に歯止めをかけることが目的。国権主義的改憲論に対し、リベラルの憲法論を打ち出す時期が来ている」と説明したのに対し、横路候補は「今、民主党に対して憲法改正を期待されているとは思わない。憲法は国の理想であり、戦争の世紀だった20世紀の反省に立って、21世紀に向かって掲げる大きな目標だ。9条の解釈をめぐって積み上げてきた諸原則は、改正すればすべて根底から崩れてしまう」と反論。菅候補は「戦争の放棄は大事な理念であり、尊重しなければならないが、一言一句変えてはいけないと考える必要はない」との姿勢を示した。

次期衆院選への取り組みと政権獲得への道筋については、鳩山候補が「次期衆院選で150議席以上を獲得し2年後の参院選での勝利を経て衆院の解散に追い込み、その上での単独政権を目指す」との考えを示した。菅、横路両候補は「野党第1党の役割は政権交代の可能性を示すこと」「衆院選は常に政権交代のチャンスであり、次の選挙も同じ」として、次期衆院選で政権交代を目指すべきとの考えを示し、見解が分かれた。

「依然として党内融和が進んでいないが」との質問に対しては、横路候補が「寄り合い所帯との批判はあたらない。積み上げてきた政策議論を国民に伝える党の体裁を整えることが大事」としたのに対し、鳩山候補は「寄り合い所帯という批判に耳を傾けねばならない。昔を懐かしむ状況が完全に消えてはいない。友愛精神と互いへの尊敬の気持ちを持ちながら、旧党派の垣根を取り払って徹底議論を」と呼びかけた。また菅候補は、「この1年半で党内の一体感は深まってきた。次の衆院選で共に汗をかいて、同じ釜の飯を食えば、党の融和は一気に進む」と期待感を示した。

3候補は、記者会見会場からそろって地下鉄に乗って移動。5時半すぎから渋谷駅頭・ハチ公前で最初の立会演説会に臨んだ。ニュースを聞いてかけつけた人々やデート中の若いカップルも大勢立ち止まって演説に耳を傾け、民主党代表選への関心の高さが伺えた。

鳩山候補は「こんなに多くの皆さんに関心を持っていただいてうれしい。今大切なのは自自公の動きに対し、党が一致団結することだ。2大政党でなくなったら何でもありになってしまう。保守がすべて悪いとは思わないが、保身を続け責任をとらない保守的体質の自民党は否定する。無責任なバラマキ政策によって日本は依存心の強い国になってしまった」と、日本経済の再生や外交を中心に「自立主義」「ニューリベラリズム」の立場からの改革を訴えた。

菅候補は「今回の民主党代表選は自民党の総裁選と並ぶ、首相を選ぶ準決勝だ。私は自民党の族議員のようにカネ集めも派閥作りもしてこなかったが、もし同じことをしていたら薬剤エイズ問題に取り組めなかっただろう。族議員が存在することで、グループホーム設置など必要なところに予算が回らない構造が残っている。東ティモール問題でも政府はあいまいだ」と、改めて「官僚主導政治の打破」を強調した。

横路候補は「民主党は野党第1党の役割を果たしていない。自自公に対する対抗軸をハッキリ打ち立てるのが今回の代表選だ。政治の原点は国民の仕事や暮らしを守ることだ。世論調査で7割の国民が将来に不安を持っているにもかかわらず、小渕政権はこの2年間での200兆円を本当に困っている人に使っていない。また産業再生活性化法はリストラを推進して失業者を増やすもの」と政府を批判、「セーフティネットの確立」を訴えた。

各候補の熱のこもった演説に、若者たちからも「がんばれー!」との声援も。3候補は演説終了後、ガッチリと握手を交わし、盛大な拍手を受けていた。《民主党ニュース》



9月11日 その日のできごと(何の日)