平成4778日目

2002/02/06

この日のできごと(何の日)

【民主党・鳩山由紀夫代表】協調路線に決別

民主党の鳩山由紀夫代表は6日の代表質問で、小泉純一郎首相に対し「首相が改革にひるみ、抵抗勢力に屈することがあるなら、その時には『あなたの首を取らなくてはならない』と申し上げた。今まさにその時だ」と、倒閣宣言、昨年の臨時国会で見せた首相との「協調路線」への決別を印象付けた。

首相は「小泉内閣は与党だけの意見を聞く内閣ではない。野党でもいい意見があれば、どんどん取り入れていきたい」と、なお民主党に支援を呼び掛けたが、かつて、このメッセージに拍手喝さいした民主党若手議員から激しいやじを浴びせられた。

田中真紀子前外相の更迭に伴う内閣支持率の急落。下落に歯止めがかからない株価。こうした事態を乗り切るため、これまで動揺「民主党カード」もちらつかせて与党の抵抗勢力をおさえようとする首相の神通力が消え、今後の政権のかじ取りが厳しさを増すことをうかがわせた。

鳩山氏は代表質問で、田中前外相更迭や経済政策をめぐる首相の姿勢を「物事を直視し、真剣に向き合う姿勢が根本的に欠ける」と一刀両断。小泉改革を「改革もどき」、株安、円安、債権安のトリプル安を「小泉スパイラル」と呼んで挑発。「政権交代権交代なくして真の構造改革なし。政権交代実現のため持てる力のすべてを尽くす」と結んだ。

鳩山氏の追及に、首相は用意した原稿を読みながら「(外務省問題の)参考人招致は国会で考えてほしい」「日銀と一致してデフレを阻止する」など、当たり障りのない答弁を連発。最後に「鳩山さんも高い志をお持ちかと思う。野党だから与党を批判しなければならないということはない。野党としても与党のいい改革については、ぜひともご協力いただければありがたい」と未練たっぷりに支援を要請。

これには、間髪入れず民主党席から「無責任な口先男は黙ってろ」「自己陶酔するな。ここはカラオケボックスじゃない」などの声が飛んだ。

小泉政権発足時の衆院本会議で、首相に声援を送った若手の一人、永田寿康氏は「抵抗勢力に拍手されて、そんなにうれしいか」。遊説で「首相を恋している」と持ち上げたことがある川内博史氏も「しらじらしいぞ。おまえなんかにだまされるか」と声を張り上げた。

民主党からの厳しい声に、首相はこの後、質問に立った民主党の川端達夫氏から支持率急落の受け止めを聞かれ「下がったといっても民主党よりもはるかにまだ高い。この国民の期待を背に受け、しっかりと改革を進めていきたい」とやり返すのが精いっぱいだった。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【小泉純一郎首相】構造改革断行を表明

小泉純一郎首相の施政方針など政府4演説に対する各党の代表質問が6日午後、衆院本会議で始まった。民主党の鳩山由紀夫代表は、田中真紀子前外相更迭を引き金にした内閣支持率の急落や、深刻な経済情勢を背景に「小泉内閣打倒」を宣言。首相は構造改革の断行を表明して切り返し、政権運営にあたる意欲を強調した。

自民党の山崎拓幹事長が決意を確認したのに対し、首相は「支持率が高かろうが低かろうが、改革に向かう決意は全く揺るがない」と表明。「動きだした改革を軌道に乗せ、大きな流れにしていく。今年は改革本番の年と認識し、聖域なき構造改革に全力で取り組む決意だ」と述べた。《共同通信》

【野党】4党首が結束アピール

民主、自由、共産、社民の4野党は6日夜、結束して小泉政権への対決姿勢をアピールするため「党首懇談会」を都内のホテルで開いた。4党首が一堂に会するのは昨年6月28日以来、約7カ月ぶり。

田中真紀子前外相の更迭をきっかけに、各種世論調査で内閣支持率が急落するなど政局が流動化する可能性もあり、4党首は「小泉政権は末期的症状にある」(鳩山由紀夫民主党代表)との認識で一致。

今国会で(1)アフガニスタン復興支援会議への非政府組織(NGO)参加拒否問題(2)狂牛病問題で武部勤農相の責任追及(3)国会議員前秘書らの口利き疑惑解明ーで協力し、政権打倒に取り組むことを確認した。《共同通信》

【民主党・鹿野道彦副代表】離党

茨城県の石岡市長や下妻市長への公共工事受注工作に絡む贈賄容疑などで取締役A容疑者(56)らが逮捕されたコンサルタント会社「業際都市開発研究所」(東京)が1995−2001年、民主党副代表の鹿野道彦衆院議員(山形1区)の秘書ら2人分の給与を肩代わりしていたことが6日、明らかになった。2人は公設秘書と元事務職員(いずれも女性)で、A容疑者が鹿野議員秘書時代の採用。秘書分は97年から2001年にかけ総額2000万円前後に上った。

鹿野議員は同日夕、民主党を離党し記者会見。事実関係を説明した上で、「自分が全く知らないこととではあったが、これ以上、党の皆さんに迷惑を掛けるわけにはいかない」と述べた。

さらに給与肩代わり以外の資金提供はないとし「真相究明をされるようなことはなく、証人喚問を受ける立場にあるとの認識はない」と強調した。

A容疑者は茨城県選出の自民党衆院議員(故人)の秘書を経て76年から94年まで、当時自民党の鹿野議員の秘書を務めた。業際研との関係が取りざたされる中、鹿野議員は業際研側との関係を一貫して否定してきた。鹿野議員の説明などによると、業際研による給与肩代わりは、元職員分が95年から98年7月で、金額は不明。公設秘書(当時私設秘書分)は97年8月ー2001年7月で、年間五百数十万円だった。《共同通信》

【この日の民主党】

中小企業活性化めざす金融アセス法案を提出

民主党は6日、「地域金融の円滑化に関する法律案」(金融アセスメント法)を参議院に提出した。

提出後記者会見を行った峰崎直樹参議院議員は「貸し渋り、貸しはがしに象徴される中小企業者と金融機関との関係改善には、金融機関を利用者の視点から監視することが肝要」と法案の意義について説明。

法案作成を手がけた桜井充参議院議員は、現下の中小企業金融について、過去3年の統計で大企業向けの貸出が4兆円増加しているにもかかわらず中小企業向けの貸出は41兆円減少しているとし、「大企業に優しく、中小企業に厳しい現状がある」と指摘。また、大多数の中小企業が金融機関の高圧的態度に従わざるをえない不当な関係にあるとし、「それを変えることが本法案の目的」と説明した。

金融アセスメント法案は、公共性に基づいた銀行の情報公開のルールを設定することで、利用者が銀行を選択するという市場原理を働かせることにより、銀行が利用者を意識した経営を行うよう促すもの。本法の制定によって、中小企業の事業活動に効果的に資金が供給され、地域経済・日本経済が再生するとしている。米国にも同様の趣旨の地域再投資法があるが、その法律の導入によって、81%の金融機関が中小企業への投資を肯定的に捉え、ビジネスチャンスの拡大につながったと回答している。いわば、同法は、地域経済のみならず金融機関にとっても有用だと桜井議員は述べる。

現在、全国の中小企業・商店街の経営者を中心にこの法案の制定に向け署名活動が行われ、その数は55万人を超えている。さらに地方議会では、全国211の自治体で、この法案の制定を求める国への意見書が採択された。

鳩山代表、「いま必要なのは、新しい政府」

衆議院本会議で6日、小泉首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が始まり、民主党の鳩山由紀夫代表がトップバッターとして登壇。「国民に背を向け、マーケットからも見放された自民党政権に終止符を打ち、新しい政府を誕生させる」と政権交代の決意を鮮明に語った。

●経済無策が生んだ「小泉スパイラル」

鳩山代表は冒頭「あなたは自分の言葉を失ったのか、自民党をつぶすという志を捨てたのか」と小泉首相の変節を厳しく批判。さらに、NGO排除に関して田中前外相、鈴木宗男議員、野上次官、ピースウィンズ・ジャパンの大西さんの参考人招致への賛否、円・株・債券のトリプル安など経済無策が生んだ「小泉スパライル」状況の具体的解決策を質した。首相は参考人招致については答弁を避け、経済政策については「構造改革なくして成長なし、の決意で臨む」などと空疎なスローガンを唱えるにすぎなかった。

●既得権擁護から勤労者支援への政策転換を

さらに代表は、2002年度予算案は既得権擁護の「小手先の改革もどき」だと指摘。「このままでは財政再建にならない。いま必要なのは、個人消費を活性化させること、そして勤労者世帯・自営業者世帯の生活を全面的に支援することだ」と政策転換を求めた。さらに、ホームレスの人々やDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者から直接話を聞いたことを紹介し、これらの人々への支援策を含めた国民のための「温かな構造改革」を求めた。これに対しても首相は、支援策を見直し、総合的な施策を実施するとの抽象的な答弁。

鳩山代表は最後に、明の志士・夏桂州の詩「危うきに臨みて節を守り心改むる無し 死を忍び生を捐て志移さず」を引きながら、あなたは「危うきに臨みて説を曲げ心改むる有り 死を怕れて生を貪り志移す」ではないかと首相の姿勢を批判した。

川端議員、景気回復の放棄を追及

6日の衆議院本会議で、鳩山由紀夫代表に続く民主党の2番手として登壇した川端達夫議員は「施政方針演説には失望した」と開口一番切り込み、「どんな社会を実現するかの理念が欠落している」と小泉改革を指弾した。

また、景気回復という言葉はもちろん、「構造改革なくして景気回復なし」「聖域なき構造改革」というお得意のスローガンさえない演説に対し「景気回復をあきらめたのか」と迫り、景気回復への具体案の提示を求めた。小泉首相は「目先ではない、持続的な景気回復策の実現にむけ、改革は進んでいる」などとあくまで開き直った。

NGO参加拒否問題については、そもそも「NGO参加拒否は間違っていたと考えるか」「所轄大臣より族議員の方が影響力ある行政のあり方をどうみるか」と総理の見解を質した。また、一連の動きは究明より隠蔽に加担しているとしか思えない、と厳しく指摘した。首相は外務省の不参加との判断は不適切だったと認めながらも、隠蔽という指摘はあたらないと弁明に終始した。

BSE(牛海綿状脳症)問題では、農水相の罷免を迫ったが、首相は「原因究明に努めるべき」などとし、この期に及んでも罷免の必要性を否定した。

また金融・中小企業対策として、先の通常国会で民主党が提出した「地域金融円滑化法案」にあるように、中小企業に不利な銀行取引慣行を是正するよう提案した。

「もはや首相自身が抵抗勢力」鳩山代表会見

6日、民主党の鳩山由紀夫代表は定例の記者会見を開き、同日の衆議院本会議における代表質問への首相答弁について、「100%官僚の作文で誠意がない。国民に大変な落胆を与えた」と厳しく評価した。

会見の冒頭、鳩山代表は、直前に鹿野道彦副代表から離党を申し出る電話を受けたことを報告。鹿野議員の女性秘書が業際都市開発研究所から給与を受け取っていた問題を説明し、会見後の役員会などで取り扱いを決めるとした。

続いて鳩山代表は、衆院本会議における首相との論戦について、「首相は“支持率が落ちても改革はやる”と力説したが、勘違いをしている。国民は、小泉首相では改革はできない、首相自身が抵抗勢力になり下がった、ということを意思表示したのだ」と述べた。

また、国債発行額30兆円枠を守るという財政政策路線を転換したと報じられたことに触れ、「もともと30兆という数字には大した意味はないと言ってきた。何ら財政路線を変更したわけではない」と説明。財政健全化と景気回復という「二兎を捕まえる」ために、歳出の内容を従来型の公共投資中心から質的に転換するという基本路線を改めて明らかにした。そして、30兆円の枠を守るためにNTT株売却益という“へそくり”をつぎ込む「ごまかし戦法」の方がよっぽど国債の信用を落とすのであり、やるべきでない、と批判した。

4野党、党首懇談会で政権打倒に向けた協力を確認

民主・自由・共産・社民の野党4党の党首・幹事長は、6日夜、国会近くのホテルで党首懇談会を開き、今後の国会審議を通じて小泉政権打倒に向け協力していくことを確認した。

終了後、民主党の鳩山由紀夫代表は、記者団に「4野党協力して小泉政権を打倒しようという意欲に皆で燃えた。小泉政権はいよいよ末期的症状であり、国会の中でBSE問題、外務省のNGO排除問題、さらに政治家と金の問題などへの対応で協力していこうと話した」と語った。

鹿野道彦副代表、離党を表明

民主党の鹿野道彦副代表は、親族企業による社会保険料肩代わり問題に続き、談合口利き事件で摘発された「業際研」が秘書給与を肩代わりしていた事実が判明したことを受け、6日夕に会見。「これ以上党に迷惑をかけるわけにいかない」と離党を表明した。

菅幹事長、鹿野議員離党で談話を発表

6日、民主党の菅直人幹事長は、秘書の給与を業際都市開発研究所に肩代わりさせていたことが明らかになった鹿野道彦議員の離党申し出について談話を発表した。

談話は、鹿野議員自身の関与は指摘されていないものの「事の重大性に照らせば遺憾と言わざるを得ない」として議員の離党を受理したことを明らかにし、「国民のみなさまに真摯にお詫びする」と表明。同時に、「このことで政治とカネにまつわる疑惑の解明と制度改革に対する党の姿勢に揺るぎが生ずるものではない」として、改めて政治改革への決意を明らかにした。《民主党ニュース》



2月6日 その日のできごと(何の日)