平成5970日目
2005/05/13
【この日の小泉総理】
小泉首相は13日、フィンランドのバンハネン首相と首相官邸で約30分間会談した。バンハネン首相は「国連全般にわたる改革が必要だ。日本が安全保障理事会の常任理事国となることを支持する」と伝えた。両首脳は共通の課題である少子高齢化対策と男女共同参画問題についても意見を交わした。《朝日新聞》
平成17年5月13日、小泉総理は総理大臣官邸で、フィンランドのマッティ・ヴァンハネン首相と首脳会談を行い、二国間関係や国連改革などについて話し合いが行われました。
会談で両首脳は、経済活動や観光を通じた交流の拡大を確認するとともに、ヴァンハネン首相より、今後はハイテク関連の対日輸出を進めたい、旨発言がありました。フィンランド航空が日本への直行便増便を希望していることについて、小泉総理より、成田は満杯であるが、関西空港、中部空港への新規乗り入れは可能である旨述べました。
国連改革について小泉総理は、幅広い協力関係にある日本とフィンランド両国は、国連改革についても共通の立場にあるとして、フィンランドがわが国の立場を全面的に支持していることに謝意を表明しました。これに対しヴァンハネン首相は、フィンランドは国連全般にわたる改革が必要であると考えており、そうした改革の中で日本が安全保障理事会の常任理事国となることを支持している旨述べました。《首相官邸》
5カ国協議「決まっていない」
小泉純一郎首相は13日夜、町村信孝外相が核問題をめぐる6カ国協議の早期再開に北朝鮮が応じない場合、北朝鮮を除く5カ国の協議を検討する考えを示したことに関し「各国とどう緊密な情報交換をしていくか。そういう協議はしているが、まだ(5カ国協議は)決まったわけではない」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》
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【岐阜県多治見市】2人組が男性巡査を襲撃、拳銃奪い逃走
13日午後6時50分ごろ、岐阜県多治見市京町の路上で、盗難車両を追跡中の多治見署地域課の男性巡査(23)が2人組の男に拳銃を奪われた。男らは軽自動車で逃走。巡査は頭などを殴られ市内の病院に搬送されたが、右手中指を骨折するなどのけがをした。巡査は拳銃を奪われる前に上空に2発、威嚇射撃をしており実弾3発が残っているとみられる。
拳銃は38口径で回転式のニューナンブ。通常は実弾5発が入っているという。岐阜県警は強盗傷害容疑で多治見署に特別捜査本部を設置、男らの行方を追っている。2人は日本語以外の言語でまくしたてるように話していたといい、捜査本部は外国人とみている。《産経新聞》
【この日の民主党】
イラク邦人拘束事件対策本部を開催
民主党のイラク邦人拘束事件対策本部(本部長:鳩山由紀夫『次の内閣』ネクスト外務大臣)は13日午前、国会内で第2回の会議を開催し、外務省からイラク邦人拘束事件の現状報告を受けたほか、「民間警備会社の現状と課題」と題して専門家からの意見を聴取。党としての今後の対応についても、出席議員間で協議を行った。
外務省大臣官房参事官の説明では、事件に関し、「(拘束されたとされる)斎藤さんの安否について、確たる情報は得られていない」との状況が報告された一方で、セキュリティ会社に所属する日本人がイラク国内に入国することは「想定外」だったとの見解も明らかにされた。
また、東京財団リサーチ・フェローの菅原出氏から、「民間警備会社の現状と課題(仮題)」との内容のヒアリングを行った。この中で菅原氏は、斎藤さんが所属しているハート・セキュリティ社のような民間警備会社について、「ステレオタイプの偏った報道」ばかりが行われており、「現状とはかけ離れている」と指摘。その現状について詳細な説明が行われるとともに、「法的には空白」の仕事の領域を埋めているこれらの会社の業務について、「現実のニーズはある」などの見方が示された。
またヒアリングを終えた後、対策本部として今後どのような対応を行うかについて、出席議員間で協議を行った。
[衆院国交委]市村・金田・土肥議員、JR脱線事故でJRの姿勢追及
衆議院国土交通委員会は13日、国土交通行政に基本政策に関する件(JR西日本福知山線列車脱線事故問題)について質疑を行い、民主党・無所属クラブからは、市村浩一郎・金田誠一・土肥隆一各衆院議員が質問に立った。
質疑に先立ち、事故現場の調査のため委員会から派遣された委員を代表して、土肥議員がその調査内容について報告。その後の与党議員の質疑に続いて、質問に立った市村浩一郎議員は、自ら事故現場に赴いて様々な人々から寄せられた声をもとに、事故原因の調査について当事者であるJR西日本の早急な対応を求め、客観的に調査を行う事故調査委員会とは別に、JRが「自らの問題として取り組むのは当たり前だ」などと指摘した。また市村議員は、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会に対して、事故原因の調査にあたってはヒューマン・ファクターを重視するよう要請。事故現場で救助活動に当たった関係者に対して、「心からの敬意」を表するとともに、更なる迅速な救助活動を行う余地があったのかどうか等について消防庁の見解を尋ねつつ、関係省庁や自治体間の調整を行う日本版FEMAの必要性を強調した。
また、現地で通勤・通学の足となっている福知山線が事故後不通となっていることについて市村議員は、「安全対策が十分にとられないと安心して乗車ができるのか」との北側国交相の見解に賛意を示しつつ、運転再開のメドと安全対策に関する北側国交相の見解を求め、新型のATSの整備を前提とし、できるだけ早期の再開を求めた。
続いて質問に立った金田誠一議員は冒頭、参考人として出席したJR西日本の垣内社長に対して、「質問は最後にしようと思ったがそうもならなくなった。分かっておられないのかと腹立たしい思いがする」と不快感を示し、今回の事故を招いた出発点は1991年の信楽高原鉄道事故でのJR西日本の対応が象徴しているとして、一貫して責任回避してきた体質を指摘。「経営トップの総入れ替えなくして何をやろうというのか」と質した。垣内社長は「一から出直す方法としては風土改革・遺族への対応等々がある」などとし、「今回の事故で社員のなかで最も痛みを感じたのは私。私から社員に訴える中から風土改革のきっかけをつくっていく」などと答弁。
金田議員はまた、航空・鉄道事故調査委員会に対しては、直接的原因はもとより、ダイヤ編成の無理・異常とも言える労務管理・新型ATSや防護レールが設置されていなかった理由など、事故の背景の解明を行うよう求めた。同時に、同委員会の公開、調査の中間報告、同調査委員会の体制強化の必要性を指摘した。佐藤参考人は「自由に発言することを考えると委員会の審議は非公開が適当」との見方を示したが、報告書に関しては公表すると答弁。慎重に幅広い調査を行い、中間報告も可能な範囲で示していくとした。
金田議員は、「日勤教育は否定するが、本来ならば遅れを取り戻すためにスピードオーバーした乗務員こそが教育を受けるべき」として、ダイヤ時間厳守ではなく安全を優先するためには遅れも辞さない体制こそが本来の姿だと指摘。北側国交相に対し、JR西日本の指導監督を怠ってきた国の責任を認めた上で、安全確保の原点に戻るよう強く要請した。
次に質問に立った土肥隆一議員は、冒頭、今日の審議が真相究明と事故の再発防止のための最初の審議であり、継続されるべきものであるとの認識を示した。その上で、今回の事故はヒューマン・ファクターが原因であり、人間性の理解が事故の再発防止には不可欠であるとした。そして土肥議員は、JR西日本の役員の現場経験や運転免許の有無を問い質した。垣内社長は、「半年、列車に乗った。通信区の助役もわずかであるが経験した。免許は不確かだが1人持っている」と答えた。
また土肥議員は、国土交通省の省令の中に、「人命に危険が及ぶ時は、救命に努めなければならない」との項目があることを明らかにし、事故列車に乗り合わせた2人の乗務員に対して、「どうして職場に戻れと言ったのか」と質した。徳岡専務は、「省令に対する理解が十分でなかった。反省している」と答えた。また、この省令は携帯が義務づけられていることも明らかにした。
土肥議員は最後に、「人間は必ず違反する。人間理解をもっとちゃんとしてもらわなければ、安心して電車に乗れない。JR西日本だけでなく、国全体が問われている。どこが安全をチェックしてくれているのか、国民は不安に思っている。心のケアなどは事故調査委員会ではできない。人間の研究をもっと広く行うべき」などと述べ、質問を締めくくった。北側国交相は、「重要な指摘をいただいた」と答え、省としても研究していくことを約束した。
川端幹事長、後半国会への対応について定例会見で語る
川端達夫幹事長は13日、党本部で定例の記者会見を行い、郵政民営化関連法案などの国会対応についてコメントした。
川端幹事長は冒頭、臨時役員会が13日午後に開かれ、大型連休明けの後半国会に臨む民主党の態度および基本的な方向を議論し、確認したと語った。政府・与党が最優先・最重要課題と位置づけている郵政民営化問題について、川端幹事長は、優先すべき課題かと疑問を呈し、民主党郵政改革調査会の方針をしっかり活かして、いろいろな対応を考えつつ、政府与党と厳しく対峙することを表明した。
川端幹事長はまた、内政・外交上に問題が山積していることを会見で改めて述べ、内政においては、年金を含む社会保障制度の抜本改革や税金の無駄遣い、JRの事故など、外交については、北朝鮮の核実験疑惑を含むアジア情勢や米国産牛肉の輸入再開など、手詰まり感が強いものの、小泉内閣が危機感を有しているか疑わしいと指摘した。その上で川端幹事長は、民主党などが連休前から粘り強く要求して、来週開かれることになった予算委員会など、国会の論戦も含めてしっかりと対応し、党として取り組むことを表明した。
さらに川端幹事長は、郵政民営化関連法案の審議に関して、自民党の武部幹事長が今国会の会期延長を発言したとの報道についてコメントし、政府与党の都合で大幅に提出が遅れた法案を処理するために、開会中で会期も残っている段階で、延長に言及するのは「極めて不見識で、抗議を申し上げたい」と述べた。《民主党ニュース》