平成2531日目
1995/12/13
この日のできごと(何の日)
【ビル・ゲイツ氏】「これからはインターネット事業を拡大する」
「ウインドウズ95」旋風を巻き起こした米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長兼最高経営責任者は13日、千葉市の日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で講演し、パソコン市場への新戦略として、世界最大のパソコン通信網であるインターネットの事業を拡大すると発表した。
ゲイツ会長は、事業の具体的展開についてインターネット上で提供する情報をパソコンで編集できる支援ソフトを来年第一・四半期(1〜3月)から市場に投入すると表明。
「どんな規模の企業でも電子メールが必要だし、インターネットを使えば、低いコストで情報提供や情報収集ができる。インターネットは米国では不可欠なものになったが、日本でも急速にビジネスの主流になるだろう」と指摘した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【村山富市首相】もんじゅナトリウム漏れ「情報公開が大事」
村山富市首相は13日の参院本会議で、もんじゅのナトリウム漏れ事故について「原因を徹底的に究明、安全を確保し、再発防止に万全の態勢を取る。地元県民の不安解消のため、あらゆる情報の公開が大事だ」と述べ、情報公開の必要性を強調した。《共同通信》
【村山富市首相】キューバ・カストロ議長と会談
村山富市首相は13日夜、首相官邸で、革命以来初めて来日したキューバのカストロ国家評議会議長と会談し、二国間関係を強化するため「経済改革と並び、人権尊重の政治的民主化が進むことを期待する」と述べ、キューバの一層の一民主化の進展を求めた。
これに対しカストロ議長は「キューバは人間の幸福のため最も努力している国だ。米国はキューバ革命について中傷をしている」と反論し、「冷静に分析するなら、革命政府が国民のために努力してきたことが分かる」などと、経済封鎖を続行する米国批判を展開した。
首相は「日米は長い友好協力関係を有している」と指摘。「民主化と経済の自由化を通じてこそ、二国間の協力関係は促進される」と重ねて強調したが、初の日本―キューバの首脳会談の議論は、対米関係をめぐり、すれ違いに終わった。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・村山富市首相は13日午後、銀行員の給料が高すぎると自民党が追及していることについて国会内で記者団から感想を聞かれ「うん、そのよう(高給)だね」と同調。ここぞとばかり「やっぱり自ら襟を正してもらわないと(不良債権問題での公的資金導入にも)国民の納得を得られないんだから」と力を込め、まゆをグイッと寄せてみせた。もっとも、この直前には社会党の新党問題で書記長との食い違いについて質問攻めにあっており、表情の険しさには多分にその名残もあったようだ。
○・・・自民党の三塚博・元外相はこの日、来日中のカストロ・キューバ国家評議会議長に友好議員連盟会長として付き添い、久々に存在をアピール。河野洋平外相との会談にも同席し、外相から「こんな人がいたらやりにくいなあ」とまで言われながら、カメラに向かって懸命の笑顔。歓迎昼食会では、首都移転やリニアモーターカーの必要性を力説したが、「それじゃ新首都はキューバにしたらどうか」、「狭い国土でそんなにスピードを出す必要があるのか」とジョークや逆質問を連発されて、貫録負け?《共同通信》
【中国】魏京生氏に懲役14年
中国の北京市中級人民法院(地裁)は13日、民主化運動のシンボル的な指導者、魏京生氏(44)に対し、政府転覆陰謀罪で懲役14年、政治権利はく奪3年の実刑判決を言い渡した。ポスト鄧小平時代到来をにらみ、共産党独裁堅持のために反体制派の抑え込みを狙って厳しい判決を出したとみられ、国際社会からの反発も予想される。
魏氏は、1979年にも反革命宣伝扇動罪と国家機密漏えい罪で実刑判決を宣告されて14年半服役しており、今回の判決が確定すれば、四半世紀以上も監獄で過ごすことになる。
中国中央人民放送によると、判決は、魏氏が中国政府転覆の行動計画を立て、民主化支援のための金融機関設立や数社の新聞社を買収しての宣伝機関設立を狙っていた、と断罪。
罪状について、①民主化支援のために北京のある金融機関の株の12.5%を買収②海外組織に数十万ドルの資金援助を求めた③弟名義で香港に設立した「声濤有限公司」を使い文化活動名目で同調者拡大を目指した④在外組織と結託して非合法勢力統合の戦略などを研究⑤海外で論文を発表し、中国政府・共産党を批判した上にチベット独立を支持―などとした。
この日の公判で、魏氏は弁論を認められた、としているが、その内容は伝えていない。公判は半日足らずで終わった。
魏氏は昨年4月以来拘束されていたが、11月21日に正式逮捕、今月1日起訴された。中国では二審制がとられており、判決に不服な場合、北京市高級人民法院(高裁)に控訴できるが、一審判決維持の可能性が高い。
魏氏は78年の民主化運動「北京の春」で活躍したが、七79年10月、懲役15年の判決を受けた。94年2月下旬、訪中したシャタック米国務次官補(人権問題担当)と会見するなど民主化要求の言論を続け、94年4月再び公安当局に拘束された。《共同通信》
【オウム裁判】早川紀代秀被告、初公判
坂本弁護士一家殺人など6つの事件で起訴されたオウム真理教元幹部早川紀代秀被告(46)の初公判が13日、東京地裁(竹崎博允裁判長)で開かれ、まずサリン量産プラント建設(殺人予備罪)、マンション駐車場侵入(建造物侵入罪)、駐車違反身代わり出頭教唆(犯人隠避教唆罪)の3事件が審理された。
罪状認否で早川被告は殺人予備について「麻原(彰晃)被告の指示でサリン生成に関与したが、具体的事件に使用されることやプラントが完成したかどうかなどは知らなかった」と大筋で認めた。犯人隠避教唆も認めたが、建造物侵入は「麻原らの指示で小銃部品を積み替えたが侵入とは思っていない」と否認した。
弁護人は「被告は殺人目的や殺意を持っていなかった。捜査手続きはずさんで(サリン原材料などの)薬物類は別の事件の捜索令状で押収されており、ほとんどが違法収集証拠だった」などと述べ、3事件すべてについて法律論で無罪を主張した。
「建設省大臣」だった早川被告は教団最高幹部の一人として教団拡大と武装化推進の中心人物。坂本弁護士一家殺害や信者Tさん=当時(21)=リンチ殺害、幻覚剤LSD密造でも起訴されている。
早川被告は意見陳述で「グル麻原の指示で一連の事件が起こされた」と教団の組織犯罪を認め「自分が行った犯罪行為を正直に供述、その責任を取りたい。事実を法廷で供述し、裁き待つ所存だ」として「多くの被害者、遺族におわびする」と謝罪した。
さらに「『ハルマゲドン(最終戦争)から同胞を救いたい』との麻原の教えを実現しようとした結果、ほかにも重大な事件に関与した」と坂本弁護士一家事件などへの関与を示唆し、信者に事実を総括して再出発を呼び掛けた。
冒頭陳述などによると、早川被告は教祖麻原被告や故村井秀夫元幹部=死亡当時(36)=らと共謀。武装化の一環として無差別殺人を目的にサリン量産を計画。その準備として、旧ソ連製ヘリコプターを購入するなどした。
早川被告は平成5年「第7サティアン」を責任者として建設、屋内にサリンプラントを設置するための改造も担当。6年4月には麻原被告からプラントの完成を催促され、その後サリン保管用の地下室を造るなどしたが、今年1月「サリン残留物検出」の新聞報道をきっかけにプラントを解体、神殿に偽装した。
また今年3月には、駐車違反の身代わりに別の信者を出頭させたほか、4月には密造した自動小銃の部品を隠すため車に積み替えようとして、他の幹部らとともに東京・赤坂のマンションで他人の駐車スペースに侵入した。《共同通信》