平成1423日目

平成4年11月30日(月)

1992/11/30

【国連安保理】ポル・ポト派制裁決議

国連安全保障理事会は30日午後4時(日本時間12月1午前6時)、総選挙の5月実施やポル・ポト派への経済的禁輸措置を盛り込んだカンボジアに関する安保理決議792を、日本を含む賛成14、反対ゼロ、棄権1(中国)の賛成多数で採択した。

決議792は、日本、英、米、仏、ロシアなどの共同提案で、ポル・ポト派が武装動員解除を拒否した状況の下、パリ和平協定の実施の道筋を示すもの。常任理事国の一つでカンボジア問題に影響力の強い中国は、「いかなる制裁にも反対」を主張して来たため、棄権した。

同決議は、パリ和平協定に基づく総選挙実施手順を規定する一方、ポル・ポトー派への一連の経済的禁輸措置を盛り込んでいる。

まず選挙については、「総選挙を来年5月までに実施することを確認」したうえで、「総選挙準備は、来年1月末現在で国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)が出入り出来る地区を対象に進める」ことをうたって、最終期限を来年1月末に設定。それまでにポル・ポト派の参加が得られない場合は、残る3派の支配地区で総選挙準備を本格化することを明示。また、パリ協定が言及していない大統領選挙について、ブトロス・ガリ国連事務総長に対し、総選挙とあわせて手順に関する勧告を安保理に提出するよう要請した。

一方、ポル・ポト派に対しては、パリ協定順守を求めたうえで、①カンボジア最高国民評議会(SNC)の先の木材禁輸措置を支持し、宝石についてもSNCに同様の決定をするよう要請②パリ和平協定を順守しない派の支配地区への石油製品禁輸③ポル・ポト派が選挙を妨害する場合、海外資産凍結を含む措置を検討―などを規定している。《読売新聞》



【渡辺秀央郵政相】佐川再建関与せず

衆院予算委員会(高鳥修一委員長)は、30日午後、楢崎弥之助(社会・護憲民主連合)、和田静夫(同)、草川昭三(公明・国民会藤)、木島日出夫(共産)、中野寛成(民社)の各氏が質問に立ち、東京佐川急便事件に関する集中審議を終えた。

答弁の中で、渡辺秀央郵政相は、平成3年6月に、東京佐川急便の再建問題協議のため、小針暦二福島交通会長の知人宅で、渡辺広康・元東京佐川急便社長、竹下元首相、金丸信・前自民党副総裁らと会合したとされることについて、「小針氏からの電話(で呼ばれて出席した会合)だと思う」と述べた。しかし、この会合で、東京佐川急便の再建支援のため、竹下氏が、渡辺郵政相に大蔵省に働きかけるよう要請したとされる点については、「そういう(自分が大蔵省に働きかけるという)ことを申し上げたこともない。竹下氏からも、そういうことは全くない」と全面的に否定、金丸氏が取引銀行に電話をする。と話したとされることについても「全く記憶にない。また、そんな話は出なかったように思う」と否定した。

渡辺郵政相は、同会合に先立つ平成3年3月7-9日の間に、東京佐川本社を訪れたのではないかとの質問には、「そのころ行っていないのは事実だと思う」と述べた。

さらに、平成元年の新潟県知事選の選挙資金として、当時の同県連会長だった渡辺郵政相が、佐川急便グループから2億円を受け取ったのではないか、との追及に「言われているよう、な関係は一切ない」と強調した。

また、浜邦久・法務省刑事局長は、金丸氏の5億円違法献金事件に関する上申書の内容について、犯罪事実を認めれば、取り調べは行わないなと、検察当局から指示があったと同氏の弁護人が述べていることについて、「弁護人との間で取引があったなどということは全くない」と答えた。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】竹下元首相に対する辞職勧告「今はない」

衆院予算委員会は30日、佐川急便事件をめぐって集中審議を行った。宮沢首相は竹下元首相に対する議員辞職勧告について「今の段階でどうこうすべき問題ではない」と辞職勧告の意志のないことを表明した。

田沢法相は、自民党国会議員が皇民党事件に関与していると佐川急便事件の検事調書で名指しされた問題について「裏付けされていないものが朗読された場合、人権擁護などの立場から名誉を回復する方法はないか、謙虚に反省し、考えなければならない」と述べた。

集中審議を終え、1992年度補正予算案に対する衆院審議は12月1日に予算委で締めくくり質疑をした上で、同日夕にも本会議で可決、参院に送付される。《共同通信》

【秋篠宮文仁親王殿下】27歳の誕生日

秋篠宮さまは30日、27歳の誕生日を迎えられた。これを機に宮内記者会の質問に文書で回答、この一年で最も印象に残ったこととして、24日に帰国したインドなど四か国公式訪問をあげられた。眞子さまへの期待は「自然体でのびのびとした子になって欲しい」、二番目のお子さまの予定については「思案中です」と答えられた。《読売新聞》

【プロ野球・西武】デストラーデ選手の退団が決定

西武の主砲、オレステス・デストラーデ選手(30)が今季限りで退団することが30日、決まった。

今季で契約が切れるデストラーデはかねてから米球団復帰を望んでいたが、西武は葛谷渉外担当を米国に派遣し、現地時間の28、29の両日、本人と代理人を交えて話し合いをしていた。しかしデストラーデ自身からブレンダ夫人の両親が病気のため「個人的理由から退団したい」との申し入れがあり、西武も「第三者が入ることが極めて困難な家族問題のため翻意させることはできない」(清水代表)との判断から、退団の申し入れに同意した。《共同通信》

【巨人・桑田真澄投手】結婚披露宴

巨人の桑田と真紀夫人の結婚披露宴が30日、東京都内のホテルで行われ、媒酌人の藤田前監督夫妻をはじめ、正力オーナー、長島監督、王・元監督ら約600人から祝福を受けた。

二人は今年1月、身内だけで結婚式を挙げ、8月には長男の真樹ちゃんも誕生した。真紀さんが「おふろに入れるなど、主人はほとんど」毎日、育児を手伝ってくれます」と、桑田の子ぼんのうぶりを披露すれば、桑田も「家で待っていてくれる人がいるという安心感があって、頑張ろうという気持ちになります」と応じるなど、互いに良きパートナーぶりを見せていた。《読売新聞》

【中国・李鵬首相】ベトナム訪問

中国の李鵬首相は30日、空路ハノイ入りし、中国首相として21年ぶりにベトナムを公式訪問した。李首相は同日午後、ハノイ市内の大統領官邸でボー・バン・キエト首相と会談、南沙諸島の領有権問題など中越間の領土、領海問題について、問題の平和的解決、複雑化回避の二点で一致。さらに、現在の専門家レベル協議に加え、政府レベル協議も開始、問題解決に向けてスピードアップを図ることで合意した。投資保護、科学技術協力、文化協力の三協定に調印することでも合意した。

領土、領海問題で、ベトナムはこれまで中国に対し、平和的解決の呼びかけのほか、トンキン湾への石油探査船派遣など非軍事的な情勢を複雑化させる行動の自制を求めており、首相会談での合意は、中国がベトナムの要求を取り入れたものといえよう。

政府レベル交渉の開始は、協議の格上げを意味し、政治的妥協の余地が生まれたといえる。これにより「交渉をスピードアップさせる」(呉建民・中国外務省報道官)としているが、領有権に関する双方の基本的姿勢には依然として大きな隣たりがあり、今後の交渉の行方はなお不透明だ。

今回の李鵬首相の訪越では李嵐清・対外経済貿易相ら経済関係当局者が多数同行しており、合意された3協定にも、中国側が経済分野での協力を中心に関係の安定化を図る姿勢を示したものといえる。

だが、事前に双方が協議していた借款を含む経済協力協定、及び総領事館の相「設問題については、ホー・テ・ラン報道官は一切言及しなかった。いずれも、領土、領海問題と同様、中越間の微妙な政治問題となっており、きょう1日も引き続き協議が続けられるものと見られる。

李期首相は1日、キエト首相との2回目の会談のほかド・ムオイ・ベトナム共産党書記長、レ・ドク・アイン大統領との会談に臨み、ハノイ市内を視察する。《読売新聞》

【ジョルジュ・ドンさん】死去

日本舞台芸術振興会に1日入った連絡によると、カリスマ性を備えた野性味あふれる踊りで絶大な人気を博したアルゼンチン出身のバレエ・ダンサー、ジョルジュ・ドン氏が、30日午後8時45分(現地時間)、スイス・ローザンヌ市内の病院で死去した。45歳だった。

1947年ブエノスアイレス生まれ。振り付けの鬼才モーリス・ベジャール氏が率いる20世紀バレエ団(現ルードラ・ベジャール・ローザンヌ)がアルゼンチン公演を行った時、同氏にその才を見いだされ、63年に入団。ベジャール芸術の最高の体現者といわれ、特に「ボレロ」は、映画「愛と哀しみのボレロ」(ルルーシュ監督)でも踊られたため世界的なヒットとなり、一世を風びした。我が国には同バレエ団と共に、またソリストとしてもたびたび来日したが、昨年、ベジャール演出による「ニジンスキー 神の道化」の全国公演が最後になった。《読売新聞》



11月30日のできごと