平成1395日目
1992/11/02
この日のできごと(何の日)
【外務省】新旅券発給開始記念式典
機械による自動読み取りが可能な新型の旅券(MRP)の発給が2日から開始された。初日の2日は、発給を記念して渡辺美智雄外相が出席して外務省で式典が行われた。
新型の旅券は、縦12.5センチ、横8.8センチと従来の旅券より一回り小さい。紺色の表紙の裏に、旅券番号、有効期間、氏名、国籍、生年月日などのデータが一括して記号化されている。それらのデータを機械が読み取るため、出入国手続きが大幅にスピードアップするとともに、パスポートの偽造が困難になるのが特徴で、同日以降受け付けの分から発給される。
また新型旅券への切り替えに伴い、申請の際の手数料も従来の一通あたり8000円から1万円に引き上げられた。
式典では渡辺外相らが新しい旅券作成機のテープカットを行った後、さっそく作成機を使った第一号として渡辺外相に新旅券が発給され、外相は「小さくて便利になるな」と感想をもらしていた。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【トヨタ・セプター】発売
トヨタ自動車は乗用車「セプター」4ドアセダンを2日発売した。米国製「カムリ」を日本仕様向けに発売したもので、エンジン排気量2.2リットルと3.0リットルの2種類で、3ナンバー車として室内を広くしたほか、防振性や静粛性を高めたという。2.2リットルセダンが222万5000円(東京地区)。《読売新聞》
【首里城】復元
沖縄の本土復帰20周年記念事業として進められた首里城(那覇市首里当蔵町)の復元工事が完成、午前10時から、正殿前の御庭で、山崎拓建設大臣、伊江朝雄・北海道沖縄開発庁長官ら約800人が出席して、開園式典が行われた。
首里城は、1429年に琉球を統一した尚巴志が、首里を王都と定めて以来、明治12年に沖縄県になるまでの約450年間、琉球王の居城だった。戦前、正殿などは国宝だったが、沖縄戦ですべて焼失した。
復元事業のメーンは正殿再建で、平成元年11月に起工。二重三層づくりの沖縄最大の木造建築で、建設費は34億円。総額は200億円近い大事業だ。一般公開は3日から。《読売新聞》
【宮澤喜一首相】歯を治療
宮澤首相は2日、議員会館の診療所で歯の治療を受けた。10月30日に続き2度目で「親知らずが虫歯」だとか。首相は「僕ぐらいの年齢で親知らずは珍しいそうだ」と解説してみせたが記者団が「完治すれば国会の準備も万端ですね」と水を向けると、途端に苦笑い。
佐川急便事件に絡む竹下元首相、金丸前自民党副総裁らの証人喚問問題をはじめ、取りまとめ期限が迫っている抜本的政治改革など難問山積みのため、歯切れのいい返事は返ってこなかった。《共同通信》
【宮澤喜一首相】三塚博氏と意見交換
宮澤首相は2日午後、都内の料理屋で自民党三塚派会長の三塚博・元政調会長と昼食を取りながら約1時間会談し、今後の政局などについて意見交換した。
この中で三塚氏は、首相が今後の党・内閣人事の主導権を握るよう求めるとともに「政治改革のために(首相、宮澤派と)同盟関係ということでやり抜く」と全面協力を約束し、両派の連携強化を提唱、首相もこれに同意した。
首相は先月下旬の渡辺美智雄外相との会談で、「運命共同体」として国政に当たることで一致している。この日の宮澤―三塚会談は、首相を軸とした三塚、宮澤、渡辺の三派体制をトップレベルで確認したもので、首相にとっては、竹下派が事実上分裂状態に陥っている中で「竹下派支配」から脱却、その政権基盤を再構築する狙いがある。
会談で三塚氏は、臨時国会後に予想される党・内閣人事に関連して、「人事で総理・総裁の決するところに従う、これが本格政権の基本原則だ。私は完全なサポートを行う」と強調。その上で、首相、宮澤派との「同盟」に言及した。これに対し、首相は「そういう気持ちで頑張って行きたい」と答え、臨時国会の乗り切り、景気対策問題なども含め、今後とも互いに密接に連絡を取り合うことを確認した。《読売新聞》