カテゴリー: 平成5(1993)年

  • 1993 平成5年11月6日(土) 日韓首脳会談

    平成1764日目

    1993/11/06

    この日のできごと(何の日)

    【細川護熙首相】韓国・金泳三大統領と会談

    細川首相は6日、政府専用機でアジア初の訪問国として韓国入り、同日タから慶州市内のホテルで金泳三大統領と予定を大幅に超える2時間半にわたり、初の日韓首脳会談を行った。

    首相は、日韓併合時代について「わが国の植民地支配」と韓国首脳に対し初めて明言、日本語教育の強制や創氏改名、従軍慰安婦、徴用などを具体的に例示した上で「朝鮮半島の人々がさまぎまな形で耐えがたい苦しみと悲しみを経験されたことに、加害者として心から反省し深く陳謝したい」と、かつてない踏み込んだ表現で明確に謝罪した。

    これに対し、金大統領は首相の歴史認識を高く評価。両首脳は「双方が過去の歴史を直視し、歴史の教訓を生かし、未来志向の友好関係を築く」ことで合意した。

    両首脳はアジア情勢の不安定要因となっている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題について①対話と協議を通じて解決を図る②北朝鮮の国際原子力機関(IAEA)の査察の受け入れと南北対話の実施が重要③中国に対し北朝鮮説得の力を求めていくーとの対処方針で一致。北朝鮮のミサイル開発問題も含め日米韓の三国で緊密な協議をしていくことを確認した。

    今回の会談で首相は、歴代首相よりみ込んだ形で朝鮮半島の植民地化を謝罪することにより過去の日韓関係に「一つの区切り」を付け、新しい時代の日韓関係の構築を目指す意欲を内外に鮮明にした。

    また、大統領が在サハリン韓国人問題で日本側の一層の協力を求めたのに対し、首相はロシア側とも相談しながら、一時帰国の支援や永住希望調査を行うことを約束した。

    経済関係をめぐって両首脳は、日本の大幅な貿易赤字の克服に向け「経済論理を基礎に新しい関係の構築を目指す」ことで合意。金大統領は経済分野協議を活性化させるための新機構創設を提案し、首相も「既存の機構で形がい化したものもあり、前向きに対応したい」と検討を約束した。

    さらに、大統領が日本からの投資促進や日本の建設市場の開放を要請したのに対し、首相も投資促進への協力を表明するとともに、日米建設協議などを通じた日本側の大幅な改善策を説明した。

    細川首相は金大統領の訪日を招請。大統領は「できれば来年には訪日したい」と応じる意向を明らかにした。会談は、ほとんどの時間首脳同士だけで行われ、首相は日本の首相官邸と韓国の青瓦台(大統領官邸)の間で「気軽に電話をかけ合う関係をつくりたい」と提唱した。《共同通信》


    【オリックス・石嶺和彦外野手】FA申請

    オリックスの石嶺和彦外野手(32)は6日、フリーエージェント(FA)制度に基づき、「FA宣言通知書」をコミッショナー事務局に郵送、FA申請を済ませたことを明らかにした。週明けにコミッショナー事務局から公示される。手続き完了を公表したのは既に公示されている松永(阪神)、駒田(巨人)に続き3人目。《共同通信》

    【Jリーグ】第10節

    サッカーのJリーグ第2ステージの後半戦は6日開幕。第10節は東京・国立競技場など5会場で5試合を行い、前半戦トップの清水エスパルスは0−0からPK戦5−4でサンフレッチェ広島を破り、9連勝、9勝1敗で首位を守った。

    前半戦2位のヴェルディ川崎も三浦、ラモスの日本代表組が戻り、武田の3得点などから4−0でガンバ大阪を下し、8勝目(2敗)をマークした。横浜フリューゲルスは2−2から延長後半12分、エドゥーの決勝点でジェフ市原に競り勝ち、6勝4敗で4位から3位に上がった。

    第1ステージ優勝の鹿島アントラーズはジーコ、アルシンドの主力を欠き、名古屋グランバスに1−2で5勝5敗、連破はほぼ絶望になった。

    前半戦8位不振の横浜マリノスは2−2から延長前半7分、エバートンのゴールで浦和レッズを退け、5勝5敗で5位に浮上した。敗れた浦和は7連敗、2勝8敗で最下位。得点王争いでディアス(横浜M)がこの日PKに1点を加え、20得点でトップに立っている。《共同通信》

    【天皇、皇后両陛下】四国訪問

    天皇、皇后両陛下は「第13回全国豊かな海づくり大会」などに出席のため羽田空港発の特別機で6日午前11時19分、松山空港に書かれた。4泊5日の日程で愛媛、高知両県を訪問、10日に帰京される。

    皇后さまが地方を訪問するのは、10月20日に倒れられてから初めて。言葉が出ない状態は続いているが、宮内庁は「ほかに異常はなく、国民の温かい信頼の気持ちを感じていただくことが回復に極めて重要」としている。しかし皇后さまが会話中心の行事へ出席することは控えるようにしており、6日夜の松山市内での歓迎レセプションを欠席されることになった。

    6日午前、羽田空港に着いた皇后さまは白と黒の格子模様のツーピース姿。緊張気味の表情で車を降りたが、見送りの原文兵衛参院議長らには笑顔を見せて会釈された。

    松山空港では先にタラップに姿を見せた天皇陛下が、皇后さまの足元を気遣うように軽く振り返られ、お二人で寄り添うように降り、伊賀愛媛県知事らの出迎えを受けた。

    両陛下は午後から愛媛県身体障害者福祉センターなどで肢体不自由者の機能回復訓練などを見学。7日は同県伊予市で開かれる全国豊かな海づくり大会式典に出席される。

    高知県へは8日午後に入り、9日は高知市で老人福祉施設などを視察。10日、県立歴史民俗資料館などを見学し、帰京される。《共同通信》

  • 1993 平成5年11月5日(金) ボクシング・鬼塚勝也選手、因縁の対決制す

    平成1763日目

    1993/11/05

    この日のできごと(何の日)

    【ボクシング・鬼塚勝也選手】因縁の対決制す

    チャンピオン鬼塚勝也(協栄)が因縁の再戦に決着をつけたが、再びタノムサク・シスボーベー(タイ)に苦戦した。5日、東京・有明コロシアムでの世界ボクシング協会(WBA)ジュニアバンタム級タイトルマッチ12回戦で、鬼塚は挑戦者のタノムサクを3-0の判定で下して四度目の防衛に成功し、日本人選手としてただ一人、世界の王座を守った。

    昨年4月の同じ対戦で、疑問の声が挙がる際どい判定勝ちで王座に就いた鬼塚はスタートから激しく打って出た。タノムサクも重いパンチで反撃。一進一退を繰り返す目の離せない攻防となり、パンチの有効性ではタノムサクが優位とみられたが、中盤まで手数で攻勢を維持した鬼塚が終盤のピンチを懸命にしのいで判定勝ちをものにした。

    日本のジムに所属する世界王者は、協栄ジム所属の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級のユーリ・アルバチャコフ(ロシア)とWBAライト級のグッシー・ナザロフ(キルギスタン)と合わせ3人。《共同通信》

    「勝者、赤コーナー」その瞬間、有明コロシアムのファンは総立ちになり、歓声が渦を巻いた。しかし、リング上の勝者、鬼塚勝也(協栄)に大きな喜びの表情はついに浮かんでこなかった。5日の世界ボクシング協会(WBA)ジュニアバンタム級タイトルマッチは因縁の対決といわれた。

    チャンピオンベルトを懸けた前回昨年4月の対戦では、鬼塚が圧倒的に不利な態勢ながら、3-0の判定勝ち。「いかさま!」のば声が飛び交う中、王座に就き“疑惑の判定”と呼ばれた。鬼塚はその後、3度目の防衛戦の判定勝ちでも、日本ボクシングコミッションの保坂コミッショナーから「あれは負けていた試合」との発言も受けた。

    疑惑は晴らさなねばならなかった。だから攻め続けた。しかしタノムサク・シスボーベー(タイ)も勝った試合に負けたのだから、チャンピオンの座への執念は同様に強かった。手数では鬼塚、有効打でタノムサクの図式を描いて、両者の怨念のこもったタイトルマッチは互角のまま終わり、上げられた手はまた鬼塚だった。《共同通信》


    【細川護熙首相】福祉重視で予算編成

    細川首相は5日の閣議後の閣僚級談会で、国民福祉と国民負担の在り方について「将来のあるべき社会のことが大事だ。全体像の中で税負担の対応をしていくべきだ」と述べ、税制の抜本改革と併せて細川政権として将来の福祉ビジョンの策定を積極的に進めていく考えを明らかにした。

    これに関連して伊藤運輸相は「新たな社会政策目標を掲げて予算編成を行うべきだ」と指摘。大内厚相も「基本的な考えをまとめて来年度予算に反映して福祉を重視した予算の性格を持たせる」と述べ、福祉重視で来年度予算編成を進めることで出席閣僚の認識は一致した。

    厚相は、ことし10月に発足した「高齢社会福祉ビジョン懇談会」(厚相の私的機談会、宮崎勇座長)の答申が来年3月に予定されており、来年度予算編成作業には間に合わないと説明した。これに対し首相は「経済改革研究会(平岩研究会)でも大きなビジョンの検討をお願いしている」と述べ、当面は平岩研究会を中心に予算編成に間に合うようビジョンづくりを急ぐ考えを明らかにした。

    また、閣僚懇談会では自民党政権での社会保障論には財源問題に触れていないなど「立体的につくられていない」(大内厚相)などの批判が出されたほか、具体的な予算編成に当たっては既に決まっている概算要求基準の中で工夫することで一致した。《共同通信》

    【細川護熙首相】「減税」に積極姿勢

    連合の山岸章会長と日経連の永野健会長は5日昼、官邸に細川首相を訪ね、景気回復のための具体策として5兆円以上の所得税減税を年内にも実施するよう要請した。これに対し細川首相は「年内実施は物理的に無理だ。しかし減税は速やかにやらなければいけない」と必要性を指摘。

    今月16日に政府税調の中間答申が提出された段階で、首相自身が減税実施に言及する可能性について「心理的側面を考えなければいけない。減税は真剣に考える」と述べ、年内に実親を明言した上で年度内にも減税に踏み切る考えを強く示唆した。《共同通信》

    【政界談話室】

    ○…細川首相は5日、祝日をずらして3連休をより多くしようという「国民の祝日に関する法律」の改正問題について記者団に聞かれ「いやあ、うれしいねえ。そうなれば」と実現に意欲的な返事。このところ首相は政治改革法案が年内に成立するかどうかの瀬戸際を迎え、休日も連立一与党党首との会談をこなし6、7両日は韓国訪問という超多忙な日々だけに休日へ思いが募るのか、「飛び石よりもそういうふう(三連休)にした方が本当はいいんでしょうねえ」。政治改革を実現させ、早くゆっくり休みたいとの思いがにじみ出ていた。

    ○…この日、山岸連合会長と永野日経連会長は細川首相への労使共同減税要求を前に、都内で会談した。両氏の顔合わせはことし2月以来。来年の春闘を控え、冒頭から山岸氏が「9カ月ぶりの会談ですが、この間(永野氏の)賃下げ論などのロケットが飛んできた」とけん制すれば永野氏も「連合も与党なのだから、日経連と同じベースで日本のことを考えてもらえたらいい。そうしたら(考えは)一致する」と応酬。しかし、首相官邸にそろって乗り込む直前とあって「けんかは後回しにして、手を握りましょう」(山岸氏)とひとまず落着。《共同通信》

    【ドイツ】失業者350万人突破

    ドイツ連邦雇用庁が5日発表したところによると、10月のドイツの失業者数は350万人台を突破し、統一後最高となった。

    長引く景気停滞で企業倒産が急増し、合理化のあらしが吹き荒れているためだ。労働市場の悪化は今後さらに加速し、400万人を超えるとの予測もある。

    雇用庁によると、旧西ドイツの10月の失業者数は前月より7万800人増えて235万8800人となり、失業率は7.4%から17.6%に上昇した。旧東ドイツも6600人増加して116万5700人となり、失業率は15.2%から15.3%に拡大した。

    この結果、ドイツ全体では352万4500人となった。雇用庁は「統一前のドイツ全体の失業者数の統計はないためそれ以前の数字は確認できない」としているが、DPA通信は「戦後最高」と報じた。ヤゴダ雇用庁長官は記者会見で「旧西ドイツの失業増大は景気後退に伴う構造転換のためで、情勢は極めて厳しい。旧東ドイツはそれほど変化はない」と指摘した。《共同通信》

    【米・クリストファー国務長官】中国に人権改善要請

    クリストファー米国務長官は5日、米国訪問中の中国の劉華秋外務次官と約30分間会談した。米国務省当局者によると、長官は中国に対し①人権政策の改善②大量破壊兵器の拡散防止③貿易不均衡の是正―など、かねてから米政府が懸案としている問題について中国側に進展を図るよう求めた。

    また今月中旬、シアトルで開かれるアジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)に併せて行う米中首脳会談の議題、日程なども詰めた。劉外務次官は4日も、ターノフ国務次官(政治担当)ら同省高官と意見交換した。《共同通信》

  • 1993 平成5年11月4日(木) 中華航空605便オーバーラン事故

    平成1762日目

    1993/11/04

    この日のできごと(何の日)

    【中華航空605便オーバーラン事故】

    日本人乗客3人を含む乗客274人、乗員22人を乗せた台北発香港経由シンガポール行き中華航空605便のボーイニング747が、4日午前11時40分(日本時間同午後0時40分)、香港の啓徳国際空港への着陸に失敗、滑走路をオーバーランし、陸地とつながる浅瀬に突っ込んだ。空港当局などによると5人が軽傷を負ったが死者はなく、約2時間半後に全員救出された。

    日本人乗客の会社社長A氏(63)=福岡市東区=を含む22人が空港近くの病院に一時収容されたが、17人にけがはなかった。

    ほかの日本人乗客は経済評論家で実業家の邱永漢さん(69)と台湾在住の会社員Bさん(45)の2人で、けがはなかった。邱さんは台湾から雑誌の対談企画のため香港入り、7日帰国予定だった。

    事故当時、香港には台風が接近、風雨が激しく視界が悪かった。このため、ぬれた滑走路でブレーキが十分利かなかったか、着陸に入る際の高度の下げ方が足りなかったとの見方が出ており、当局で調査中だ。空港当局は事故発生直後、消防車を出動させたが、機体炎上という最悪の事態は避けられた。乗員、乗客らは緊急脱出シューターから救命用のゴムボートに乗り移って救出され、英国駐留軍もダイバーを乗せたヘリコプターなどを出動させて救助活動を支援した。

    「しょっちゅう飛行機に乗っているけど、こんな事は初めて。一瞬もう駄目かと思った」中華航空機オーバーラン事故に乗り合わせた邱さんは4日、啓徳国際空港で一命をとりとめたうれしさから、笑顔いっばいで恐怖の一瞬を語った。

    着陸体勢に入り、滑走路を走っていたが、折からの台風で機体は左右にぐらぐらと大きく揺れた。飛行機はいっこうに止まらず「あーっ、滑走路を行き過ぎて海に突っ込んでしまう」と不安が頭をかすめた。飛行機はそのまま海の中に突っ込んでしまい、乗客たちは、体中水浸し。「この通りですよ」と、塩水でずぶぬれの上着を見せる邱さん。

    アッという間の出来事だったため、機内放送による注意の呼び掛けなどもなかった。邱さんは「飛行機が止まった瞬間に助かったと思った。いきなり海の中となったが、これで命拾いしたことが分かった」と話した。《共同通信》


    【衆院政治改革調査特別委員会】

    衆院政治改革調査特別委員会は4日、細川首相に出席を求め、政府と自民党の政治改革両方案に対する質疑を行った。首相は法案をめぐる与野党折衝について「与野党の合意できる点があれば政府として尊重するのは当然だ。硬直的な姿勢ではなく、柔軟に対応する」と述べ、政府案を修正して年内成立を目指す考えを公式に表明した。

    さらに首相は、連立与党側が衆院総定数や小選挙区と比例代表の議席配分など5項目を修正協議の対象としたことに関連し「5項目にこだわるものではない。その他の重要な問題にも実りのある議論がなされ、良い方向にまとまっていくことを願う」と強調。自民党が主張している投票方式や比例代表の都道府県単位の投票なども含めて、修正協議に応じる考えを明言した。《共同通信》

    【政界談話室】

    ○…細川首相は4日、料亭での連立与党政務幹事との会合をきっかけに出した「料亭使用禁止令」をめぐって、記者団に「料亭が悪いというわけでなくてね、料亭に迷惑がかかるといけないから。料亭政治がいけないと言ったんです」と説明した。記者団が「密室政治がいけないのか」とただすと、首相は「国対政治といわれるようなものについてね」。首相が重要会談などでホテルを愛用しているのを念頭に記者団が「ホテルの個室も同じでは」と突っ込むと、「首相は同じようなものと思うが、まだ開かれているというイメージがあるからね」と苦しい言い訳。

    ○…この日午前、都内で開かれた自民党河本派の例会では、本格化してきた政治改革法案の修正協議が話題に。志賀節氏が「政治改革も大事だが、地元では凶作対策、景気対策を望む声が強い」と発言したのを機に、「与野党が妥協した場合、もう一度総務会に戻すのか」「6月に宮澤内閣不信任案に賛成した人の中にも、おとがめなしの人がいる」など、さまざまな意見が続出。最後は「消費税国会の本会議に欠席しながら、不問もあった」と河野総裁批判まで飛び出す始末。これでは党内取りまとめは、ままならない?《共同通信》

    【プロ野球】FA2選手公示

    プロ野球のコミッショナー事務局は4日、フリーエージェント(FA)制度の「フリーエージェント宣言選手」として松永浩美(33)、駒田徳広(31)の両内野手を公示した。この日がFAの公示第一日で、両選手ともFA申請書を2日に郵送していた。 松永hが今季、野田投手との交換でオリックスから阪神に移籍。トレード後、わずか1年でFAの権利を行使することになった。駒田は巨人に13シーズン在籍したが、今年は起用法をめぐり首脳陣と折り合いがつかず、移籍を希望していた。FAの宣言期間は15日まで。宣言選手と旧球団の占有交渉期間は27日まで、28日からその他の球団との交渉が解禁される。

    西武の伊東勤捕手は4日、「フリーエージェント(FA)宣言はしない」と来季も西武でプレーする意向を明らかにした。この日、伊東は都内のホテルで清水球団代表と約1時間会談、「金銭面を含めた」(清水代表)話し合いの中で球団側の残留要請にこたえた。《共同通信》

  • 1993 平成5年11月3日(水) 向井千秋さん「私の仕事場は宇宙」

    平成1761日目

    1993/11/03

    この日のできごと(何の日)

    【向井千秋さん】「私の仕事場は宇宙」

    日本初の女性宇宙飛行士として来年7月、米スペースシャトル「コロンビア」に搭乗する向井千秋さん(43)が3日、訓練の中心地である米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターで記者会見し「“仕事場は宇宙”を私のキャッチフレーズに、皆さんに喜んでいただけるような仕事を思う存分やってきたい」と、約8カ月後に迫った宇宙飛行への意気込みを語った。

    毎朝7時すぎから夕方までびっしりと組まれた訓練と、その準備で「自由時間はほとんどゼロ」という忙しさだが「外科医だったときよりむしろ楽です」と元気いっぱい。

    向井さんが参加するのは「IML2」と呼ばれる、世界13カ国が共同で行う宇宙実験。向井さんを含めた7人の飛行士が約2週間、宇宙の微小重力を利用して80項目の実験を進める。

    宇宙での日程は厳しいが「仲間の飛行士も日本食を楽しみにしているので、何を持っていこうか考えているところ。良い案があったら、ぜひアドバイスしてください」と向井さん。国際共同実験なので日本向けに特別の時間を持てないのが悩みだが「少しでも時間を見つけて日本語で呼び掛けたい」とも付け加えた。《共同通信》


    【プロ野球MVP】ヤクルト・古田敦也捕手、西武・工藤公康投手

    1993年プロ野球セ、パ両リーグ公式戦の最優秀選手(MVP)=賞金300万円=、最優秀新人(新人王)=同100万円=、ベストナインを選ぶ記者投票は3日開票され、MVPはセがヤクルトの古田敦也捕手(28)、パは西武の工藤公康投手(30)が選ばれた。共に初受賞。

    新人王のセは、ヤクルトの伊藤智仁投手(23)、パは西武の杉山賢人投手(24)に決まった。《共同通信》

    【細川護熙首相】「政治改革法案」与野党折衝に期待

    細川首相は3日午後、公邸で公明党委員長の石田総務庁長官と約1時間会談し、政治改革法案の取り扱いについて意見交換した。首相は連立与党が2日に法案修正協議の5項目を決めたことなどを受け「ようやく与野党折衝の形が出来上がったので、全力でやってもらいたい。折衝の成果に期待している」と述べ、自民党との協議によって法案成立に道筋をつけることに強い期待感を表明した。

    また、首相は「法案を提出している内閣として、できるだけ早く衆院での議論が終結することを期待している」と強調。アジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)出席のため訪米に出発する19日をめどにせず、早期の衆院通過に重ねて意欲を示した。《共同通信》

    【カリフォルニア大火災】

    米カリフォルニア州南部で2日発生した大規模な火災は3日、一時鎮火に向かったが、午後再び勢いを増し、緊張した状態が続いている。事態を重視したクリントン大統領は、災害救済基金から1500万ドルを緊急支出、消火活動を支後するよう指示した。ロサンゼルスに近い太平洋に面した高級住宅地マリブの火災は下火となったが、火は東に向かい、ロサンゼルス市西部の高台にある住宅地パシフィックパリセーズ地区に迫っている。同地区では、住民の避難が始まった。

    リオダン・ロス市長は非常事態を宣言、厳戒を呼び掛けている。 これまでの焼失面積はマリブを中心に2万ヘクタールを超え、負傷者は消防隊員など約120人に上っている。このうち住民2人は重傷。

    マリブでは俳優ショーン・ペンさんの豪邸が全焼。俳優チャールズ・ブロンソン、ブルース・ウィリスさんらの邸宅にも火が達したもようだが、被害ははっきりしていない。約6000人の消防隊員の徹夜の消火活動で、マリブの火災は40%が鎮火した。しかし、風が午後になって吹き始め、雑木林のあちこちに飛び火。人口の集中したロス市西部への延焼も懸念されている。

    警察、消防当局は今回の火事も一週間前の同時多発火災と同じように、目撃証言と出火場所の捜査から放火によるものとほぼ断定した。

    クリントン米大統領は3日、大規模な山火事に見舞われたカリフォルニア州民向けにテレビ演説し「連邦政府は鎮火まで尽力を惜しまない。住民の皆さんは団結して頑張ってほしい」と激励した。《共同通信》

  • 1993 平成5年11月2日(火) ヤクルト・野村克也監督に正力松太郎賞

    平成1760日目

    1993/11/02

    この日のできごと(何の日)

    【プロ野球・正力松太郎賞】ヤクルト・野村克也監督

    プロ野球の発展に貢献した選手や監督に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が2日、東京都内のホテルで開かれ、西武を倒してヤクルトを15年ぶりの日本一に導い野村克也監督(58)を選出した。

    野村監督は初受賞で、ヤクルトから選ばれたのは昭和53年の広岡達朗監督(当時)以来15年ぶり2人目。表彰式は4日の「日本プロ野球コンベンション」で行われ、同監督には金メダルと副賞500万円が贈られる。選考委員は鶴岡一人、川上哲治、西本幸雄(以上野球評論家)田口雅雄(日刊スポーツ編集委員)の4氏。座長の鶴岡氏が野村監督を推薦。「4年間でチームをつくり上げた指導力を買う」(川上氏)「ID野球をうたって、チームをつくり直した」(西本氏)と手段が高く評価され全会一致で選出した。

    野村監督 日本シリーズで勝つ負けるのではこうも違うものか、勝てば官軍ということを改めて感じる。こんなに評価してもらっていいのかなと思う。これからはほかのチームからも模範にされるようなチームをつくっていきたい。《共同通信》


    【阪神・松永浩美内野手】FA申請

    阪神の松永浩美内野手(33)は2日、今オフから導入されたフリーエージェント(FA)制度に基づき「FA宣言通知書」をコミッショナー事務局に郵送して、FA申請を済ませたことを明らかにした。FA有資格60選手(任意引退、引退表明の5選手を含む)のうち、手続き完了を公表したのは松永が初めて。4日にもコミッショナー事務局から公示される。

    松永は阪神を含めた12球団の中で、獲得の意思のある球団と交渉した上で、次に在籍するところを選択することになる。ダイエーなどが獲得に乗り出すものとみられる。

    松永は2日、大阪府豊中市の自宅前で「(FA申請する書類を)昼過ぎにポストに入れた。せっかく選手会が勝ち取った権利なんだから、無駄にはしたくなかった」とFA権利行使に至った理由を話した。阪神に移籍してわずか1シーズンという立場での行使については「別に阪神が嫌いなわけじゃない。ただ、ストレートに松永という人間をどう評価してくれるかを知りたい」と語った。

    27日までが阪神との交渉期間となり、その後に阪神以外との球団との交渉が解禁となる。

    阪神・中村監督 球団に最大限(引き留める)努力をしてもらおうとは思う。彼がどういう気持ちでいるのか分からない。こういう制度ができた以上、よそへ出たいというなら、しょうがないが…。《共同通信》

    【連立与党】「政治改革法案」修正5項目を確認

    連立与党は2日、細川首相も出席して代表者会議を開き、政治改革法案をめぐる自民党との折衝にあたっては、小選挙区比例代表並立制の総定数と議席配分問題を含む5項目を修正協議の対象とすることを決めた。5日の対自民党折衝で提示する。社会党が「絶対に譲れない問題」としていた定数配分問題を修正協議の対象として了承したことで、対自民党折衝が進展する可能性が出てきた。

    首相は席上、「何としても今国会で法案を成立させたい。最終的には私が泥をかぶる」と改めて強い決意を示した。しかし社会党は「協議の項目に挙げることを了承しただけだ」と定数配分の修正には応じられないとの姿勢を崩していない。《共同通信》

    【細川護熙首相】「料亭使用廃止」を宣言

    「昼も夜も料亭は避けるように」―。細川首相は2日、連立与党政務幹事との昼食会場に料亭が選ばれたことに強い不満を漏らし、今後、首相官邸が主催する会合では料亭使用を避けるよう指示した。

    「料亭政治」に象徴される自民党政権時代の慣習の打破を目指しているだけに、首相は昼食会に向かう途中から「料亭はやめよう」とブツブツ。首相官邸に戻ってからも、記者団の「料亭政治ではないか」との質問に「まあ昼だからね」と答えたものの、細川流政治スタイルに水を差されて、おかんむりの様子。

    また同席した武村官房長官も「昼間から料亭に入るのは恥ずかしかった」と、同日夕の記者会見で打ち明けた。武村氏によると、この日の料亭は鳩山官房副長官と政務幹事の話し合いで「国会に一番近いから」との理由で選んだという。

    武村氏は「昼間だから一万円ぐらいで、夜に比べれば安い」と釈明したが、「今後はホテルなどを使いたい。接待されたり、(相手が)外国人でどうしてもということはあり得るが、極力料亭は避けたい」と、細川内閣として「料亭使用廃止」を宣言した。《共同通信》

    【政界談話室】

    ○…細川首相は2日、公邸から閣議のため国会へ着いた際、議員バッジを忘れてしまい、貸し出し用のバッジを着けながらばつが悪そうに「忘れちゃってね」と照れ笑い。記者団から「政治改革で頭がいっぱいになっているからか」と皮肉られると「そんなことはない。忘れっぽいんですよ。この間も家(私邸)に帰った時にかぎを忘れちゃってね」。記者団が「(政治改革実現の)公約は忘れませんね」と追い打ちをかけると「エヘヘヘ、そんなことはないですよ」と笑い飛ばしたが、首相も政治公約には貸し出し用のスペアがないのは百も承知?

    ○…自民党の森幹事長はこの日、政治改革をめぐる与野党折衝の代表として三塚政治改革本部長、津島政調会長代理を従えて国会内で与党側と初顔合わせ。与党側の代表格である市川公明党書記長に森氏が「8党会派の代表でしたかな」と質問。市川氏が「衆参に議席のある5会派で、本来(代表)は5人です」と答えるや森氏は「2人来ていないのが力があるんじゃないの」と与党窓口に新生党の小沢代表幹事や社会党の代表が加わっていないことをけん制。笑顔とは裏腹にテーブルの下では足のけり合いをうかがわせる前途多難な幕開け。《共同通信》

    【米・共和党】「三大選挙」制覇

    全米各地で2日行われた地方選挙で、「三大選挙」として注目されていたニューヨーク市長選と二ュージャージー、バージニア両州知事選のすべてで共和党候補が当選を果たした。大都市を制覇してきた黒人市長が今年春のロサンゼルスに続いてニューヨークでもその座を白人に譲ることになった。

    民主党政権だった2州を共和党に奪還された上、自らてこ入れの遊説までしていたニューヨーク市長選でも民主党現職が破れたことで、クリントン大統領の政治運営に大きな打撃となりそうだ。特に増税問題が最大の争点だったニュージャージー州で減税派が当選し、クリントン大統領が重点課題とする増税を伴った健康保険制度改革への影響が懸念される。

    民主党現職の黒人市長ディンギンズ候補(66)が再選されるか注目された2日のニューヨーク市長選は即日開票の結果、共和党候補のジュリアーニ前連邦検事(49)が大接戦の末、ディンキンズ氏を破り、24年ぶりに共和党が市政を奪回した。ジュリアーニ氏は来年1月1日、第107代市長に就任する。

    ロサンゼルスに続いて米国最大の都市ニューヨークで黒人市長が退き、保守派の白人市長へ交代することは、今後の地方選挙にも大きな影響を与えることになろう。また、民主党の牙城であるニューヨーク州の中核都市が共和党の手中に落ちたことは、次期、大統領選に意欲を燃やす民主党のクオモ・ニューヨーク州知事の動向とも格み、民主党への大きな打撃になった。

    2日投票の米ニュージャージー州知事選は即日開票の結果、女性で共和党のクリスティー・ホイットマン候補(47)が大接戦の末、民主党の現職ジェームズ・フロリオ候補を破った。フロリオ知事が断行した大幅増税が最大の焦点となっていたが、ホイットマン候補は30%の減税を公約し、これが勝因となった。

    バージニア州知事選では、共和党のジョージ・アレン候補(41)が女性で民主党のメアリー・テリー候補(46)を大差で破った。首都ワシントンに隣接する同州は12年に及ぶ民主党支配からの政権奪回となる。 元下院議員のアレン候補は犯罪対策強化を訴えて大きな支持を獲得した。同州は法律で知事の任期を一期四年に制限しており、全米初の黒人知事だったワイルダー現知事は上院議員への転出を目指している。《共同通信》

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