平成1764日目

1993/11/06

この日のできごと(何の日)

【細川護熙首相】韓国・金泳三大統領と会談

細川首相は6日、政府専用機でアジア初の訪問国として韓国入り、同日タから慶州市内のホテルで金泳三大統領と予定を大幅に超える2時間半にわたり、初の日韓首脳会談を行った。

首相は、日韓併合時代について「わが国の植民地支配」と韓国首脳に対し初めて明言、日本語教育の強制や創氏改名、従軍慰安婦、徴用などを具体的に例示した上で「朝鮮半島の人々がさまぎまな形で耐えがたい苦しみと悲しみを経験されたことに、加害者として心から反省し深く陳謝したい」と、かつてない踏み込んだ表現で明確に謝罪した。

これに対し、金大統領は首相の歴史認識を高く評価。両首脳は「双方が過去の歴史を直視し、歴史の教訓を生かし、未来志向の友好関係を築く」ことで合意した。

両首脳はアジア情勢の不安定要因となっている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題について①対話と協議を通じて解決を図る②北朝鮮の国際原子力機関(IAEA)の査察の受け入れと南北対話の実施が重要③中国に対し北朝鮮説得の力を求めていくーとの対処方針で一致。北朝鮮のミサイル開発問題も含め日米韓の三国で緊密な協議をしていくことを確認した。

今回の会談で首相は、歴代首相よりみ込んだ形で朝鮮半島の植民地化を謝罪することにより過去の日韓関係に「一つの区切り」を付け、新しい時代の日韓関係の構築を目指す意欲を内外に鮮明にした。

また、大統領が在サハリン韓国人問題で日本側の一層の協力を求めたのに対し、首相はロシア側とも相談しながら、一時帰国の支援や永住希望調査を行うことを約束した。

経済関係をめぐって両首脳は、日本の大幅な貿易赤字の克服に向け「経済論理を基礎に新しい関係の構築を目指す」ことで合意。金大統領は経済分野協議を活性化させるための新機構創設を提案し、首相も「既存の機構で形がい化したものもあり、前向きに対応したい」と検討を約束した。

さらに、大統領が日本からの投資促進や日本の建設市場の開放を要請したのに対し、首相も投資促進への協力を表明するとともに、日米建設協議などを通じた日本側の大幅な改善策を説明した。

細川首相は金大統領の訪日を招請。大統領は「できれば来年には訪日したい」と応じる意向を明らかにした。会談は、ほとんどの時間首脳同士だけで行われ、首相は日本の首相官邸と韓国の青瓦台(大統領官邸)の間で「気軽に電話をかけ合う関係をつくりたい」と提唱した。《共同通信》

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【オリックス・石嶺和彦外野手】FA申請

オリックスの石嶺和彦外野手(32)は6日、フリーエージェント(FA)制度に基づき、「FA宣言通知書」をコミッショナー事務局に郵送、FA申請を済ませたことを明らかにした。週明けにコミッショナー事務局から公示される。手続き完了を公表したのは既に公示されている松永(阪神)、駒田(巨人)に続き3人目。《共同通信》

【Jリーグ】第10節

サッカーのJリーグ第2ステージの後半戦は6日開幕。第10節は東京・国立競技場など5会場で5試合を行い、前半戦トップの清水エスパルスは0−0からPK戦5−4でサンフレッチェ広島を破り、9連勝、9勝1敗で首位を守った。

前半戦2位のヴェルディ川崎も三浦、ラモスの日本代表組が戻り、武田の3得点などから4−0でガンバ大阪を下し、8勝目(2敗)をマークした。横浜フリューゲルスは2−2から延長後半12分、エドゥーの決勝点でジェフ市原に競り勝ち、6勝4敗で4位から3位に上がった。

第1ステージ優勝の鹿島アントラーズはジーコ、アルシンドの主力を欠き、名古屋グランバスに1−2で5勝5敗、連破はほぼ絶望になった。

前半戦8位不振の横浜マリノスは2−2から延長前半7分、エバートンのゴールで浦和レッズを退け、5勝5敗で5位に浮上した。敗れた浦和は7連敗、2勝8敗で最下位。得点王争いでディアス(横浜M)がこの日PKに1点を加え、20得点でトップに立っている。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】四国訪問

天皇、皇后両陛下は「第13回全国豊かな海づくり大会」などに出席のため羽田空港発の特別機で6日午前11時19分、松山空港に書かれた。4泊5日の日程で愛媛、高知岡県を訪問、10日に帰京される。

皇后さまが地方を訪問するのは、10月20日に倒れられてから初めて。言葉が出ない状態は続いているが、宮内庁は「ほかに異常はなく、国民の温かい信頼の気持ちを感じていただくことが回復に極めて重要」としている。しかし皇后さまが会話中心の行事へ出席することは控えるようにしており、6日夜の松山市内での歓迎レセプションを欠席されることになった。

6日午前、羽田空港に着いた皇后さまは白と黒の格子模様のツーピース姿。緊張気味の表情で車を降りたが、見送りの原文兵衛参院議長らには笑顔を見せて会釈された。

松山空港では先にタラップに姿を見せた天皇陛下が、皇后さまの足元を気遣うように軽く振り返られ、お二人で寄り添うように降り、伊賀愛媛県知事らの出迎えを受けた。

両陛下は午後から愛媛県身体障害者福祉センターなどで肢体不自由者の機能回復訓練などを見学。7日は同県伊予市で開かれる全国豊かな海づくり大会式典に出席される。

高知県へは8日午後に入り、9日は高知市で老人福祉施設などを視察。10日、県立歴史民俗資料館などを見学し、帰京される。《共同通信》



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