平成2799日目
1996/09/06
この日のできごと(何の日)
【橋本龍太郎首相】沖縄問題を最優先
自民党内に早期の衆院解散・総選挙を求める声が強まる中、橋本龍太郎首相(自民党総裁)は6日午後、首相官邸で村山富市社民党党首、井出正一さきがけ代表と急きょ会談し「政府として今、解散を視野に入れることは全くない。3党が一致協力、緊密に連携して沖縄問題の解決に全力を挙げたい」と説明、理解を求めた。
両党首は首相の姿勢をひとまず了承。沖縄米軍基地問題の進展を見極めた上で、解散時期を含む政局運営全般についてあらためて協議することを確認した。3党連携が確認されたのを受け、首相は10日の大田昌秀沖縄県知事との会談結果などを踏まえ、解散総選挙時期を最終決断する方針だ。
加藤紘一自民党幹事長は6日、佐藤観樹社民、園田博之さきがけ両党幹事長と相次いで会談し、早期解散を目指す自民党の立場を説明した。自民党内には9月中にも臨時国会を召集し冒頭解散すべきだとの意見が大勢で、政局は沖縄問題の行方とは無関係に早期解散に向かって急速に流動化しよう。
首相は既に年内解散の意向を固めているものの、次期衆院選後も引き続き政権を担当するには自社さ連立の枠組みを温存する必要がある。このため、新党づくりを目指す社民、さきがけ両党内の早期解散警戒論にも配慮、沖縄問題の解決に最優先で取り組む姿勢を示したものだ。
首相は会談で「早期解散の報道に大変迷惑している。沖縄県知事との会談に影響が出るかもしれない」と指摘。再選戦略を最優先して沖縄問題を軽視していると受け取られることは、「米軍用地強制使用の公告・縦覧の代行に応じるよう要請する大田昌秀知事との会談(10日)に悪影響を及ぼすとの強い懸念を示した。
村山党首は「沖縄問題解決に努力したい。政局や解散問題については折に触れて話し合おう」と提案、井出代表も同意した。《共同通信》
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【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は6日朝の新聞各紙の解散・総選挙報道に終日ピリピリ。初めは「だれが占い師なんだ。(その占い師に)沖縄がどうなるのか聞いてくれよ」と記者団を軽くいなしていたが、何度も食い下がられ、怒り心頭に発したのか、「それだけ僕は9月10日(の沖縄県知事との会談)を重く見てるんだ」と語気を荒らげた。しかし、この日の全国都道府県知事会議出席の知事や、北海道の「ミスいしかり」に同行した自民党衆院議員から次々に解散を話題にされ、さすがに閉口気味。首相が思った以上に世間の解散風は強い?
○・・・共産党の志位和夫書記局長はこの日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で初めて講演。質疑で総選挙後の連立政権参加の可能性を問われ、「そういう道を選べば、第二の社民党になる。日本に野党がなくなることを意味し、国民にとっては大きな不幸だ」と、“野党道”の探究に専念する姿勢を強調した。さらに「共産党は衆院で15議席で占有率では3%。消費税率と同じだ。これが5%、6%と大きく引き上がっていけば…」と皮算用してみせた。消費税率引き上げ反対の志位氏だが、議席占有率の引き上げなら自信ありの様子だった。《共同通信》
【新進党・船田元氏】離党
新進党の船田元氏は6日昼、国会内で西岡武夫幹事長に離党届を提出、受理された。「鳩山新党」には参加せず、次期衆院選には無所属で出馬する。
船田氏はこの後の記者会見で、離党理由を「消費税率据え置き法案など政策上の矛盾、党運営の問題点が発生し、結党時の目的がずれ、責任ある政治とは方向の違う議論が出ている。一歩、身を引かざるを得ない」と説明した。《共同通信》
【チェチェン共和国】独立宣言5周年祝う
ロシア南部のチェチェン共和国で6日、ロシアからの独立宣言5周年を祝う行事が行われた。インタファクス通信によると、首都グロズヌイでの集会には約5000人が集まった。
出席した独立派指導者、ヤンダルビエフ大統領代行は「アラーの神はわれわれ見捨てなかった」などと述べ、ロシアとの停戦に満足の意を表明した。大統領代行はまた、親ロシア派チェチェン政府の側に立ち戦ったチェチェン人らに対する恩赦も表明した。
集会に参加した人たちは、今年4月にロシア軍の攻撃で死亡した故ドダエフ大統領の肖像や、独立を支持するスローガンを掲げた。《共同通信》