令和693日目
2021/03/23
この日のできごと(何の日)
【スエズ運河座礁事故】
地中海と紅海を結ぶエジプトのスエズ運河で23日、愛媛県今治市の正栄汽船所有の大型コンテナ船(全長400メートル、幅59メートル)が座礁した。船は運河をふさぐ格好で立ち往生しており、他船が通過できない状況が続いている。世界の輸送網に混乱を来す懸念が出ている。
運河の管理当局によると、座礁したのはパナマ船籍で、台湾の会社が運営する「エバー・ギブン」。中国からオランダに向かう途中で、砂嵐による視界不良と強風により、船体が横向きとなった。24日現在、引き船8隻が救助活動を行っている。運河では数十隻のタンカーが通航できない状態となっているという。
スエズ運河はアジアと欧州を結ぶ物流の大動脈で、ロイター通信によると、昨年は1万9000隻が往来した。《読売新聞》
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【LINE】中国からアクセス遮断、データは国内移転
無料通信アプリ「LINE」の利用者情報が業務委託先の中国企業から閲覧可能だった問題で、運営会社のLINEは23日、中国からの個人情報への接続を完全に遮断したと発表した。韓国のデータセンターで保管していた画像データなどの国内移転も今年9月までに進めるとした。
出沢剛社長は問題発覚後初めて東京都内で記者会見し、「ユーザーの信頼を裏切ったことを重く受け止めている」と陳謝した。
発表によると、中国では、システム開発などを委託した関連会社やメッセージの監視などを委託した企業など計5社で、日本のサーバーにある利用者の氏名や生年月日などの個人情報や、利用者から規約違反と通報があったメッセージが閲覧できた。LINEが手がける金融事業に関して、利用者の個人情報にアクセスできる状態だったことも新たに明らかにした。これまでに情報漏えいは確認されていないとしている。
LINEは中国からの接続を22日までに遮断し、関連業務も全て終了させた。
韓国のデータセンターでは、メッセージに添付された画像や動画のほか、スマートフォン向けの決済アプリ「LINE Pay(ラインペイ)」の利用者情報なども保管していた。いずれも厳格に管理しているとしたが、すべてを国内に移す方針を示した。《読売新聞》
【COVID-19】国内新規感染1503人
国内の新型コロナウイルスの新規感染者は23日、38都道府県と空港検疫で計1503人確認された。死者は53人。重症者は前日より4人少ない320人だった。
東京都の感染者は337人だった。直近1週間の平均感染者は308・1人で、前週(289人)から6・6%増加した。
宮城県では、過去2番目に多い121人の感染が確認された。愛媛県では、松山市内の飲食店8店で従業員や客ら計19人が感染し、うち12人から変異したウイルスが検出された。《読売新聞》
【将棋・藤井聡太棋聖】今年度最終局に勝利
将棋の現役最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖(18)=王位=は23日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指された第34期竜王戦ランキング戦2組の準決勝で、松尾歩八段(40)に勝ち、今年度の成績を44勝8敗(勝率8割4分6厘)とし、2年連続3度目の最多勝が決まった。勝率は史上初の2度目の8割4分超を達成した。
藤井棋聖は本局が今年度最終局。最多勝は永瀬拓矢王座(28)も1局を残して同じ43勝だったが、この日の勝利で永瀬王座の最終局の勝敗に関係なく、1位が決まった。勝率は史上初の4年連続8割超で、既に勝率1位を確定させていたが、2度目の勝率8割4分超えは史上初となる。
連勝も17連勝と伸ばしたが、連勝が年度をまたぐと次年度に継続される。このため、今年度は14連勝を記録した澤田真吾七段(29)が1位となる。
竜王戦では、2組決勝進出を果たして2組の上位2人に入り、来期は最上位クラスの1組への昇級が決定。初参加から5期連続で決勝トーナメント入りも果たした。予選に当たるランキング戦は、これで23戦無敗となった。《産経新聞》
【大相撲春場所】10日目
大相撲春場所10日目(23日・両国国技館)ただ一人1敗の小結高安が大関貴景勝を熱戦の末に上手投げで破り、9勝目を挙げた。2敗がいなくなり4人が3敗。かど番の貴景勝は4敗となった。
ほかの大関陣は朝乃山が関脇隆の勝をすくい投げで退けて7勝3敗、正代は肩透かしで妙義龍を下し、五分の星に戻した。隆の勝は4敗目。大関復帰を目指す関脇照ノ富士は平幕志摩ノ海に突き落とされ3敗となった。
高安を3敗で追うほかの2人は平幕の翔猿と千代の国。十両は石浦ら4人が3敗で並んだ。《共同通信》
【選抜高校野球大会】第4日
選抜高校野球大会第4日は23日、甲子園球場で1回戦3試合が行われ、智弁学園(奈良)、市和歌山、広島新庄が2回戦に進んだ。
智弁学園は一回に植垣の3点二塁打などで4点を奪い、大阪桐蔭を8―6で下した。大阪桐蔭は選抜大会の連勝が10で止まった。
市和歌山は県岐阜商に1―0でサヨナラ勝ち。九回1死一、二塁で亀井が中前打を放った。小園が4安打完封。
広島新庄は上田西(長野)に延長十二回、1―0でサヨナラ勝ちした。十二回は2死一塁から花田が二塁打を放ち、決勝点を挙げた。《共同通信》
【東京株式市場】
23日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は3営業日続落した。米長期金利が再び上がることへの警戒感から、午後に入って売り優勢に転じた。終値は約2週間ぶりの安値を付けた。
終値は前日比178円23銭安の2万8995円92銭。東証株価指数(TOPIX)は18.70ポイント安の1971.48。出来高は約13億7129万株だった。《共同通信》
【河井克行元法相】議員辞職表明
2019年7月の参院選広島選挙区を巡り、公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われた元法相の衆院議員河井克行被告(58)は23日、東京地裁の被告人質問で「責任は全て私が負う」と述べ、議員辞職を表明した。地元議員への現金供与を買収と認め、全面無罪の主張を撤回した。事件では妻の案里前参院議員(47)の有罪が確定し、議員辞職している。
元法相は弁護側の質問に対し「多くの皆さまにご迷惑をかけ、国政選挙の信頼を損なった」と謝罪した。地元議員らへの現金供与については「全てが買収目的ではなかったが、全般的に選挙買収罪の事実は争わない」と述べた。《共同通信》
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自民党の二階俊博幹事長は23日午前の記者会見で、令和元年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で公職選挙法違反の罪に問われた元法相の衆院議員、河井克行被告=自民党を離党=について「本人も大いに反省しているようだが、党もこうしたことを他山の石として、しっかり対応していかなくてはならない」と述べた。
二階氏は「いやしくも、政治で国民の皆さんにいろいろな協力を求める立場なので、国民の皆さんから後ろ指をさされたりすることについては、厳に慎むべきだ」とも語った。《産経新聞》
【三重県・鈴木英敬知事】性的少数者への差別根絶を
三重県議会は23日、性的指向や性自認を第三者に暴露する「アウティング」を禁止する条例案を全会一致で可決した。アウティング禁止条例は都道府県レベルでは初。《共同通信》
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三重県の鈴木英敬知事は23日、性的指向や性自認を第三者に暴露する「アウティング」を禁止する条例が成立したことを受け、性的少数者への差別根絶に向けて働き掛けを強化する考えを示した。県庁で記者団に「性的指向や性自認を理由とした不当な取り扱い解消が社会の共通認識となるよう、積極的に周知していく」と述べた。
今後の県の施策に関し「性の在り方に関連し、就労関係や人間関係が不安定になることは決してあってはならない。当事者が安心して生活できるようにしていく」と強調した。
三重県議会が可決したアウティング禁止条例は、目的を「性の多様性を認め合う社会の実現」と位置付けた。《共同通信》
【茂木敏充外相】EUの対中制裁「考え方は共有」
茂木敏充外相は23日の参院外交防衛委員会で、中国新疆ウイグル自治区での人権侵害をめぐり、欧州連合(EU)が中国当局者らへの制裁発動を決めたことについて、「考え方は完全に共有している」と述べた。「今の中国の状況について深刻に懸念している」とも語った。
茂木氏は日本独自の制裁に関し、「人権侵害を認定して制裁を科すような制度を導入すべきかについては、これまでの人権外交との関係や国際社会の動向など、さまざまな観点からの分析、検討が必要だ」と述べ、慎重な姿勢を示した。日本は人権侵害のみを理由として海外の当局者らに制裁を科す法制度はない。
立憲民主党の白真勲氏の質問に答えた。《産経新聞》
【公示地価】6年ぶりマイナス
国土交通省が23日発表した公示地価(1月1日時点)は全用途の全国平均が前年比マイナス0・5%で、6年ぶりに下落した。前年上昇率と今回下落率との差は1・9ポイントで、リーマン・ショック後の平成21年以来の下落幅。新型コロナウイルス禍で土地需要が減退し、大都市の商業地を直撃した。
変動率マイナスは商業地が39都府県、住宅地は38都府県に拡大した。昨年後半は新型コロナ感染の落ち着きで地価も持ち直し傾向にあったが、今年1月の緊急事態宣言の発令以降、再び弱含んでおり、本格的な回復は当面難しそうだ。
商業地はマイナス0・8%で7年ぶりに下落。観光地のホテルや繁華街店舗から客足が遠のき収益が悪化、オフィス撤退を含め需要が低迷した。《産経新聞》