令和582日目
2020/12/02
この日のできごと(何の日)
【香港】周庭氏らに実刑判決
香港の西九竜裁判所は2日、昨年6月のデモをめぐってデモ扇動罪などに問われた民主活動家、周庭氏(23)に禁錮10月、黄之鋒氏(24)に禁錮13月半、林朗彦氏(26)に禁錮7月の量刑をそれぞれ言い渡した。いずれも執行猶予はつかず、3人は再び収監された。
香港紙、蘋果日報(電子版)などによれば、法廷で量刑を聞いた周氏は号泣した。3日に24歳の誕生日を迎える周氏の弁護士は上訴に伴う保釈を裁判所に申請したが、その場で退けられたという。一方、黄氏は傍聴席の支持者らに対し「頑張って耐えていく」と話しかけ、林氏は「後悔はしていない」と大きな声で叫んだという。
周氏と黄氏は6月の香港国家安全維持法(国安法)の成立に伴い解散した民主派の政治団体「香港衆志」(デモシスト)の中心メンバーで、林氏は同団体の元主席。
3人が罪を問われたのは、昨年6月21日、犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対するため、デモを呼びかけるなどして、警察本部を包囲したことだった。デモには最大約9千人が参加し、近くで交通渋滞が起きたが、けが人や逮捕者は出なかったという。
王詩麗裁判官は「デモは当局から許可を得ていなかった」と指摘し、「警察の権威に挑戦した」などとして3人を断罪した。3人は昨年夏に逮捕され、起訴後に保釈されたが、11月23日の公判で罪を認め、有罪の判断が下された後、収監されていた。
判決を受け、香港衆志の元メンバーで台湾に逃れている男性は「平和的なデモの参加者がこのように刑務所に送られる時代になった。国際社会はもっと声を上げて中国に圧力をかけてほしい」と話した。《産経新聞》
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【COVID-19】
国内新規感染者2434人
国内の新型コロナウイルスの感染者は2日、42都道府県と空港検疫で計2434人確認された。死者は、大阪府で7人、北海道と東京都で各5人など計32人。厚生労働省によると、前日まで9日連続で過去最多を更新していた重症者は、前日より5人減り488人だった。
東京都では、新たに500人の感染が判明し、1日当たりの感染者は4日ぶりに500人台となった。死者は50〜90歳代の男女5人。重症者は前日から3人減って59人となり、7日ぶりに60人を下回った。大半が高齢者で、70歳代が26人で最も多く、80歳代が15人、60歳代が12人と続いた。40〜50歳代は計6人だった。
群馬県の新規感染者は44人で過去最多を更新した。大阪府は427人で過去3番目の多さだった。《読売新聞》
英政府、ワクチンを承認
英政府は2日、米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルス感染症のワクチンを承認したと発表した。欧米メーカー開発のワクチンの承認は日米欧では初めて。ハンコック保健相は来週前半に接種を始める方向だと明らかにした。
米国や欧州連合(EU)でも近く承認される可能性があり、感染拡大の収束に向け、ワクチンの実用化の動きが加速している。日本政府は1億2千万回分(6千万人分)の供給を受けることで基本合意しており、ファイザーが日本でも承認申請を出す計画だ。ワクチンは1人2回接種する必要がある。《共同通信》
◇
ジョンソン英首相は2日、米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスワクチンを英政府が承認したことを受けて首相官邸で記者会見し「(開発した)科学者らは、人々を病気にするウイルスという敵を食い止める力をわれわれに与えた」と宣言した。その上で「来週から英史上最大のワクチン接種計画が始まる」と強調した。
ジョンソン氏は同時に「素晴らしい瞬間だが、終わりではない。闘い続けなければならない」と訴え、感染への警戒を緩めないよう呼び掛けた。
英政府はファイザーとドイツのバイオ企業が共同開発したワクチンを計4千万回分(2千万人分)確保した。《共同通信》
改正予防接種法、成立
新型コロナウイルス感染症のワクチンを国の費用負担で速やかに接種していくための改正予防接種法が2日の参院本会議で、全会一致で可決、成立した。開発が先行している新型コロナワクチンは、実用化した例のない新たな技術が使われている。有効性や安全性に関する情報を集め続けながら、接種を円滑に進める仕組みづくりが課題となる。
感染が確認された入国者の隔離や停留といった措置の期限を延長し、来年2月以降も実施できるようにする改正検疫法も成立。
加藤勝信官房長官は参院本会議後に「ワクチンが円滑に接種できるよう、地方自治体や医療関係者と緊密に連携し体制整備に努めたい」と述べた。《共同通信》
【東京株式市場】
2日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は小幅続伸した。新型コロナウイルスワクチンの早期実用化への期待が継続した。終値は前日比13円44銭高の2万6800円98銭で、1991年4月以来、約29年7カ月ぶりの高値を付け、バブル経済崩壊後の最高値を連日で更新した。
東証株価指数(TOPIX)は5.59ポイント高の1773.97。出来高は約14億2800万株。
新型コロナのワクチンが年内に欧米で実用化するとの観測から、景気回復を見越した買い注文が入った。人や物の移動が活発になるとの思惑から鉄道や海運といった業種が買われた。《共同通信》
【プロ野球】保留選手名簿を公示
プロ野球の各球団が来季も契約する権利を持つ保留選手名簿と名簿から外れた自由契約選手が2日、公示された。ソフトバンクの内川や阪神の福留、能見らが自由契約となった。
外国人選手ではソフトバンクのムーアとバンデンハーク、今季途中からロッテに加入したチェン・ウェイン、阪神のスアレス、DeNAのロペス、広島のジョンソンらが名簿から外れた。
ポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍を目指す有原は、移籍が成立するまで日本ハムに保留権があるため名簿に記載されている。《共同通信》
【改正種苗法】成立
国内で開発されたブランド果実などの種や苗木を海外へ不正に持ち出すことを禁じる改正種苗法が2日、参院本会議で可決、成立した。2021年4月に施行される見通し。
改正種苗法は新品種の開発者が農林水産省に出願、登録する際に栽培地域や輸出先を指定できることが柱。許諾なしに指定された地域以外で栽培したり、無断で海外に持ち出したりした場合は、生産・販売の差し止め対象となる。
農家が収穫物から採取した登録品種の種を次の栽培に生かす「自家増殖」の際にも、開発者の許諾が必要になる。
海外への不正な持ち出し禁止は21年4月、登録品種の自家増殖の許諾は22年4月からとなる。《共同通信》
【美しい日本の憲法をつくる国民の会】都内で集会
ジャーナリストの櫻井よしこ氏が共同代表を務める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は2日、東京都内で集会を開き、国民投票法改正案の早期成立などを訴えた。
櫻井氏は「国民の気持ちを受け止めて、(衆参両院の)憲法審査会を動かし、具体案を示し、一日も早く憲法改正の国民投票を実施していただきたい」と述べた。
集会には、自民党の衛藤征士郎憲法改正推進本部長ら与党議員のほか、日本維新の会の馬場伸幸幹事長や国民民主党の山尾志桜里憲法調査会長が出席した。《産経新聞》
【菅義偉首相】イスラエル・ネタニヤフ首相と電話会談
菅義偉首相は2日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、パレスチナを国家と認める「2国家解決」を支持する考えを伝えた。北朝鮮による拉致問題の解決に向けた協力も求めた。両首相は日本とイスラエルの関係強化に向け、連携することで一致した。
菅首相が行った中東諸国首脳との電話会談としては、10月28日のトルコのエルドアン大統領、11月26日のサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子に続く会談となった。《産経新聞》
【中国】輸出管理法の品目を発表
中国商務省は2日、国家安全に関わる物品や技術の輸出を制限する輸出管理法を巡り、規制対象となる品目の一部を発表した。関連リストを明らかにするのは初めてとみられる。規制するのはデータの暗号化技術に関する分野で、ICチップや量子暗号通信の設備などが挙げられている。来年1月から適用される。
輸出管理法は今月1日に施行されたものの対象リストが示されておらず、国際社会から懸念の声が出ていた。今後、他の製品や技術にも広がる可能性がある。日本の産業界では中国産レアアース(希土類)にも規制がかかる可能性があることに不安が高まっている。《共同通信》