平成7613日目

2009/11/11

【行政刷新会議】事業仕分けスタート

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は11日、2010年度予算の概算要求の無駄を公開で洗い出す「事業仕分け」を始めた。都内の国立印刷局市ケ谷センターで3グループに分かれて23項目、50事業を議論し、農林水産省の農道整備事業などを廃止と判定。焦点の診療報酬では、勤務医に比べ開業医に有利な現状の是正に向けて見直すよう求めた。政府は約95兆円の概算要求から3兆円超削りたい意向だ。

廃止と判定したのは、農道整備事業(10年度概算要求額約168億円)や、国土交通省の国土・景観形成事業推進調整費(同200億円)など。農水省所管では里山エリア再生交付金(同84億円)、田園整備事業(同6億円)が廃止となった。診療報酬明細書(レセプト)をオンライン請求する機器の補助金(同215億円)は、来年度の予算計上を見送った。灌漑排水事業(同1930億円)は「予算要求の縮減」とした。廃止は10を超え、予算計上見送りと合わせると700億円規模の削減となる。

首相は11日夜、首相官邸で記者団に「滑り出し好調だ。1円でも無駄はなくす」と語った。《日経新聞》

行政刷新会議は11日、2010年度予算の概算要求からムダ遣いを洗い出すための「事業仕分け」を都内で開催。事業仕分け人の国会議員の統括役を務める枝野幸男衆院議員をはじめ田嶋要、寺田学、菊田真紀子、津川祥吾各衆院議員および尾立源幸、蓮舫両参院議員の7人の国会議員と民間有識者約40人が、国の447の事業の要不要を精査する、延べ9日間で仕分け作業を開始した。

冒頭の開会式で、行政刷新会議事務局長の加藤秀樹氏に続き、枝野議員が挨拶に立ち、「これからやっていく仕事は、それぞれ現場に詳しい方にもお入りいただいて、現場の声に基づいて納税者の視点で、この国の事業の進め方、関わり方が本当にいいものなのかどうかということを国民の皆さんの前に示していくことだ」と述べた。

国の事業(に税金)がどう使われているかということに関して、さまざまな意見や知見を持つ方々が向き合い、事業が必要かどうかを議論を通じて示すことが大事であると、加藤氏、枝野議員は共に事業仕分けの意義を説いた。

枝野議員はさらに、「それぞれのこれまでの経験や現場での意識、視点を十二分に生かしていただき、民間の皆さんと我々国会議員とのチームで、国民のさまざまなご期待にしっかりと応えて行きたい」と抱負を語った。

なお同日は、国土交通、農林水産、厚生労働、文部科学などの23の事業に関して取り上げ、枝野議員をはじめ、津川、寺田、菊田、田嶋各衆院議員および尾立、蓮舫両参院議員ら仕分け人はそれぞれ分担し、3つのワーキンググループに分けて担当省庁から説明を受け、議論を行った。《民主党ニュース》

亀井静香金融・郵政担当相、行政刷新会議の人選「おかしい」

国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は11日、平野博文官房長官に電話をかけ、行政刷新会議の事業仕分けについて「外国人や小泉政治の過剰な市場原理主義を推進した人間を入れるのはおかしい」と伝えた。

事業仕分け人にモルガン・スタンレー証券のロバート・フェルドマン経済調査部長らが名を連ねていることに不快感を示したものだ。亀井氏は事前に相談もなく、国民新、社民両党の議員が参加していないことへの不満も表明した。

亀井氏から連絡を受けた平野長官は「一日時間をくれ」と回答、仙谷由人行政刷新相に対応を求めた。亀井氏は11日、党本部での記者会見で「こんなことをやっても権威がない。三党連立の国民新、社民両党を無視している。認めてくれと言われても基本政策閣僚委員会の場で認められなくなる」と語った。

社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相も11日の記者会見で、一両日中に平野長官に連絡し、事業仕分け人に社国両党の議員も参加させるよう求める考えを示した。《日経新聞》




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【この日の鳩山総理】

会計検査院 平成20年度決算検査報告手交

平成21年11月11日、鳩山総理は総理大臣官邸で会計検査院の西村正紀院長から平成20年度決算検査報告の手交を受けました。

この決算検査報告には、平成20年度の歳入歳出決算、政府関係機関の収入支出決算などについて、会計検査院が平成21年次中に実施した会計検査の成果が収録されており、記載された事項等の総件数は717件、指摘金額は計2364億5000万円でした。《首相官邸》

事業仕分け「滑り出しは好調」

鳩山由紀夫総理大臣(代表)は11日夕、首相官邸で記者団の質問に答え、同日からスタートした事業仕分けの手応えに関連して、「今までの予算に対して、国民の皆さんから『ムダ遣いがあるのではないか』『本当に国がやるべきなのか、地方に任せるべきではないか』『民間でやるべき仕事ではないか』といった、いろんなご批判もいただいてきた」と前置き。そのうえで、「いよいよ事業仕分けが始まって、皆さん、これを徹底的に見直そうと非常に力が入っている。滑り出しは好調、みんな真剣だとうれしく思っている」と語った。

同時に、事業仕分けの削減目標額を設定しているかとの問いには、「最初から予算がこれだけ以上ムダがあるに違いないといった議論でスタートするべきではないと思っている。積み上げだと思う」と表明。「最初の目標があると、その目標が達成されればいいではないかといった話になる」と指摘し、基本的に削減目標額は設定せずに、「一円でもムダ遣いはなくすと、一つひとつ真剣勝負でやってもらいたい。削減目標が最初にありきではない」との考えを示した。《民主党ニュース》

【岡田克也外相】米・クリントン国務長官と会談

岡田克也外相とクリントン米国務長官は11日、訪問先のシンガポールで会談し、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、新たに日米間で合意した閣僚級のワーキンググループ(WG)で早期に結論を出すことで一致した。対立点があらわになるのを避けるため、具体策の議論には踏み込まなかった。13日の日米首脳会談の露払いを優先した形だが、火種が水面下で燃え広がる可能性もある。

会談では、岡田氏が普天間問題について「できるだけ早期に解決する」と述べ、WGで決着を図る意向を表明した。クリントン氏も「政権が代わり、(日本側が基地問題を)分析する必要性があることは理解している」と、現行の日米合意を検証したいとする日本側に一定の理解を示した。

岡田氏は米側が反対している普天間基地の嘉手納統合案には触れずじまい。クリントン氏も深入りしなかった。だが、会談では早期決着を望む米側の焦りものぞいた。《日経新聞》

【民主党・小沢一郎幹事長】何よりも国会を政治家同士の議論の場に

政治改革推進本部(本部長:小沢一郎幹事長)の全体会議が11日夕、党本部で開かれ、国会審議を政治家同士の議論の場として活性化するために(1)政府参考人制度の廃止(2)内閣法制局長官は内閣の一機関であるため、政府特別補佐人から削除する(3)政治家同士による法案審議の場とは別に、行政監視、国政調査を充実させるため、行政公務員、各界有識者、市民団体等の意見を聴取するための場の設置(4)質問通告の改善(5)政治主導体制強化のため、大臣政務官の増員――の5点について政治改革推進本部から説明があり、意見交換した。

会議の冒頭、小沢幹事長が挨拶に立ち、「選挙で民主党が約束したことは、官僚支配、官僚依存からの脱却に尽きる。子ども手当などの政策は官僚からは生まれない。国会が官僚主導なら政治主導にならない」として、「政治家が自分自身で政策を立案し、自らの責任で決断し実行していく」ことが重要であり、特に大きな変化の時代では、官僚任せでは国民の望む政策はできないと訴えた。

そのうえで、小沢幹事長は「政治主導、国民主導の国会をつくらなければならない」と述べて、早く結論を得、連立与党内での調整、議会制度協議会での議論を経て、「国会として成案をこの臨時国会で得たい」と、参加した200人以上の議員に議論への参加を呼び掛けた。

次に、輿石東本部長代行が、「この問題は10年前から議論は始まっている。精力的に議論のうえ結論を」と挨拶した。

海江田万里事務局長が、この国会での成立を目指す国会審議の活性化のための5つの論点について考え方を説明した。

意見交換では、基本的に賛成としたうえで、実現には政治家が勉強することが必要、政務官だけでなく政務スタッフも増員を、事前の質問通告は申し合わせではなく規則でなどの意見が出された。《民主党ニュース》



11月11日 その日のできごと(何の日)