平成6285日目
2006/03/24
【金沢地裁】志賀原発2号機運転差し止め命令
今月15日に営業運転を始めた石川県志賀町の北陸電力志賀原発2号機 (改良型沸騰水型、出力135・8万キロ・ワット)を巡り、周辺住民らが「耐震設計に問題がある」などとして、同社を相手取り、運転差し止めを求めた訴
訟の判決が24日、金沢地裁であった。井戸謙一裁判長は「北陸電力の想定を超えた地震動によって事故が起こり、住民らが被曝(ひばく)する具体的可能性がある」として、運転差し止めを認める判決を言い渡した。
原発の運転や設置を巡る主な判決は過去に約30件あるが、住民側勝訴は、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の設置許可を無効とした2003年1月の名古屋高裁金沢支部判決(最高裁で原告敗訴)のみ。商業用原発(軽水炉)では今回が初めて。《読売新聞》
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【安倍晋三官房長官】新聞宅配制度維持「望ましい」
安倍晋三官房長官は24日午前の参院予算委員会で、新聞の宅配制度や同一紙で全国一律の価格を支えている「特殊指定」について「新聞の宅配制度は文化の振興や国民の知る権利の観点からも重要で、多くの国民が望んでいるサービスであり、今後も維持されることが望ましい」と表明した。《共同通信》
【この日の民主党】
二大政党政治実現への強い思い語る 講演で渡部国対委員長
渡部恒三国会対策委員長は24日昼、日本記者クラブで講演を行い、いわゆるメール問題についての所感を述べ、小泉政治5年間で地方が疲弊していることへの危機感を改めて訴えた。また自らの政治人生をふり返り、二大政党政治の実現への強い思いを随所で語った。
渡部国対委員長はまず、自らが鳩山由紀夫幹事長から委員長就任を懇請された経緯などをユーモアも交えて振り返り、「今頃このような立場になるとは夢にも思わなかった」、「面映ゆい思いだ」などと語った。
いわゆるメール問題についても渡部国対委員長は、「まさに結党以来の危機に民主党はなってしまった」との危機感を改めて示し、ベテラン議員が「執行部に一人でもいれば、退くことを考えただろう」などとした。そして、国民の皆さんの期待に応えられない国会になってしまい、政治に対する不信感が大きく増幅されたこと、民主党への信頼が失われたことに、強い危惧の念を示した。
更に渡部国対委員長は、自らがこれまで二大政党政治の実現に尽力してきたが、「大変、残念でたまらない政治情勢になってしまった」との思いを吐露。自らが県会議員から国政を志したところから、大臣就任、自民党を離党した経緯を振り返り、「総理大臣の地位よりも、この国に二大政党をつくったということの方が、何十倍も政治家として誇りになる」との思いを語った。
渡部国対委員長は更に、「国会は裁判所ではない」とし、「疑わしきを質すのが国会だ」との認識を示しながらも、永田議員の質疑などに改めて苦言を呈し、懲罰委員会でどのような結果が出ようと、「永田議員は最後は侍の心を持っていたと、国民の皆さんに思っていただけるような行動をとっていただくことが、この国の政治の信頼を取り戻し、二大政党に命をかけている私の願いだ」、「自分で判断して、さすがだと国民に言ってもらえるような結論を出してもらいたい」などと述べた。
小泉政治5年間についても渡部国対委員長は特に触れ、「今、故郷が無くなっている」とし、地方の疲弊に強い危機感を示した。渡部国対委員長は、わが国が戦争後に立ち直ることができた理由として、「一つは人だ」とし、「汗を流して一生懸命働く人」の存在を挙げた。更に、それぞれの地域で、「緑を守り山を守ってきた」ことの重要性を強調。小泉政治5年間の地方切り捨てを批判しつつ、「今のような一極集中で、山を守り、故郷を守る若者がいなくなって、20年、30年後の日本がどうなってしまうのか、真剣に考えて欲しい」と訴えかけた。
また質問に答える形で、渡部国対委員長は今国会の重要課題として、行政改革推進法案と教育問題を挙げ、特に行革の問題に関しては、郵政民営化以上に「国民生活にとって何倍も大事であることは理解できるはずだ」とし、与党側に対して、「せめて郵政改革の時の審議日程くらいは行革でもとるべきだ」と要求していることを改めて明らかにした。
靖国神社参拝問題に関しても渡部国対委員長はコメント。自らは毎日のように参拝しているが、「もし総理大臣になったら、私は参拝しない」と明言し、「英霊もそれを許してくれるだろう」と述べた。そして、靖国神社に祀られているほぼ100%の方々は、侵略戦争で尊い命を犠牲にした方だと指摘。その方々が最も平和を望んでいるはずだとして、隣の国に嫌がらせをする必要は何もないとし、そういった思いを小泉首相、安倍官房長官に是非理解して欲しい、などと語った。
鳩山幹事長、会見で懲罰委員会質疑を受けメール問題にコメント
鳩山由紀夫幹事長は24日午後、党本部で定例の記者会見を開催し、この日の懲罰委員会での質疑も踏まえて、いわゆるメール問題に関してコメントした。
鳩山幹事長はまず、この日の衆議院懲罰委員会で永田寿康衆院議員が質疑に応じたことに関して、冒頭の岩國哲人委員長の質問に永田議員が答え、「いわゆる情報仲介者が、西澤孝という人物であることを明らかにした」ことについて言及。「公表して良かったと思っているが、国民の皆さま方からすると、なぜ今まで公表しなかったのかという思いを強く持たれていると思う」と述べ、「情報提供者を保護することが、一般論としては重要だ」としつつ、公表が今日まで延ばされたことは申し訳ないが、ご理解をいただきたいとした。
また鳩山幹事長は、質疑全体を見ての所感として、永田議員が、情報仲介者である西澤孝氏を様々な理由で信じ込んでしまい、持ち込まれた情報を鵜呑みにしてしまったことに関して、信憑性を判断するために多くの人に相談すべきところ、「功名心に動かされて」多くの人に相談をしなかったと指摘。いわゆる4点セットの問題などに国民の関心が引き寄せられなくなっている現状などに関しても、「心から改めてお詫びを申し上げる」とした。
永田議員の質疑での発言に関しては、「自分の思いを誠実に述べたと理解をしている」としつつ、国民の皆さまに「どこまでその思いが伝わったか」と述べた。またその質疑の中で、自民党の平沢議員が、インターネット上で民主党が国対費でこの情報を買ったという情報があるが、法的措置をとらないのか、などと質問したことに関し、鳩山幹事長は、既に党としては顧問弁護士を通じて、削除と謝罪を要求し、先方はこれを認めて謝罪をしたことを改めて明確にした。
また鳩山幹事長は、綿貫前衆院議長がこの問題に関し、与党側にも野党側にも非があるとして、いたずらに懲罰委員会を駆け引きの道具に使うべきではないなどと述べたことに、賛意を表した。そしてメール問題検証チームの報告に関しては、議員と外部の弁護士とが作業を連日続けており、「中途半端だというそしりだけは決して受けないよう」に、党として知り得る限りの情報を提供し、責任の所在を明確化した、しっかりした報告を行う意向を改めて示した。
前原代表、永田議員への質疑終了後に記者団の質問に答える
前原誠司代表は24日、衆議院懲罰委員会で行われた永田寿康議員への質疑の終了後、国会内で記者団の質問に答えた。
永田議員による情報仲介者の氏名公表について、前原代表は「もう少し早く公表し、疑惑が持たれないような状況を、自ら作るべきであったのではないか」と指摘。民主党のメール問題検証チームも、西澤孝氏が情報仲介者であるという前提で議論を進めていると述べた。
今後の対応については、メールを永田議員に提供した仲介者の意図を明らかにすべきであり、懲罰委員会の位置づけについても、真相究明か、院における議員の発言が国会の品格を著しく汚したとして本人に弁明し謝罪させるかの二つの観点で整理と議論が必要であるとした。
西澤氏の証人喚問を求めるかとの質問に対しては、民主党もこれまで接触を試みてきたとした上で「頭から否定するつもりは無い」と表明。疑惑が持たれてきた与党議員に対して、野党が証人喚問を求めても、数の論理で与党が応じなかったこれまでの経緯があると指摘し、与党が国民の求める証人喚問には真摯に応じ、数の横暴を行わないことの確認が必要だと述べた。
前原代表はまた、党としての永田議員への処分は行われており、出処進退については本人の判断になるとした。ただし、検証チームによる調査で新たな事実などが判明した場合には、新たな処分の検討も「一般論としてはあり得る」と述べ、西澤氏への対応についても「あらゆる可能性を排除するものではない」と、調査結果を踏まえた措置を取る考えを示した。《民主党ニュース》