平成6069日目
2005/08/20
【民主党・福山哲郎参院議員】「自民党マニフェストはごまかし」
「小泉・自民党マニフェストはあいまい、まやかし、ごまかしだらけ」。民主党マニフェスト起草委員会事務局長の福山哲郎参議院議員は20日、前日公表された自民党のマニフェストについて、民主党が行った分析結果を発表し、「抽象的で何を言いたいのか、まったくわからない。こんなものでは政策による政権選択などできず、政権政党への誠意を疑う」と厳しく批判した。
分析結果では、自民党のマニフェストには、必須項目である財源や達成期限や方法などの具体的な記述がほとんどないものになっている。
民主党の「日本刷新8つの公約」と比較してみると、民主党が財政改革の柱として掲げた「国家公務員人件費2割削減」に対して、自民党は単に「公務員層人件費を大幅に削減」と記述しているのみで、具体的な数値目標はない。あるいは、「年金制度改革」についても、自民党は具体的な内容を示していない。
外交政策については、「アジア外交で確かなリーダーシップを」などと、日中関係や日韓関係を悪化させる一方の自民党・小泉外交からは「できの悪いブラックジョーク」としか思えない言葉が並んでいる。
民主党が「18兆円を地方税源への切り換え」を柱にした地方分権政策に関しても、自民党は「当面18年度まで三位一体全体像を実現」とするだけで、それ以降の方針は不明確なままだ。
農業政策や公立学校改革、子育て支援についても、同様に抽象的で何をするのかわからないような文言が羅列されている。
さらに、小泉首相がマニフェストの第一に掲げている「郵政民営化法案の次期国会での成立」は、たった一行だけ。法案の内容は「中身などはどうでもいい」とばかりに、いっさい書かれていない。
福山事務局長は「郵政民営化は構造改革の第一歩というが、自民党マニフェストにはその具体的内容すら全く書かれていない。これでは国民にすべて“白紙委任”をしろと言っているようなもの」と述べ、「国民をバカにするのもいい加減にしろ!」と怒りをあらわにした。《民主党ニュース》
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【橋本龍太郎元首相】政界引退を表明
来月11日投開票の衆院選で小選挙区、比例ブロックとも不出馬が決まっている橋本龍太郎元首相(68)が20日、地元・岡山県倉敷市で後援会の会合に出席。「体調が悪く、政界で働くのは困難。長い間、大変お世話になった」などと支持者に感謝し、自身の言葉としては初めて事実上の引退表明をした。
橋本氏は、1963年の衆院選で初当選し、連続14回当選。蔵相や党幹事長などを歴任し、96年に自民、社会、さきがけの連立政権下で第82代首相に就いた。
会合はマスコミには非公開で開かれた。吉田吟之介後援会長(85)らによると、橋本元首相は「(日本歯科医師連盟の裏献金事件で起訴された元官房長官の)村岡兼造さんの裁判が片付いていない。ご迷惑をかけた。いつか(議員生活の)幕を引きたいと思っていた」などと、涙もみせながら心情を説明したという。
また、岡山4区で後継出馬する予定の二男岳氏(31)については「親の目から見て出来は悪くはない。よろしくお願いします」と支援を求めた。一方、“世襲”を否定していた自らの発言には言及しなかったという。
橋本元首相の父龍伍氏(故人)以来、半世紀以上を支えた吉田会長は「事実上の引退表明と受け止めている。まだ政治家として活動してほしかった」と話し、自らも会長を引退することを明らかにした。《毎日新聞》
【小泉純一郎首相】解散後初の街頭演説
小泉純一郎首相は20日午後、兵庫県内で衆院解散後初めての街頭演説に立ち、遊説をスタートさせたほか、各党党首も全国で遊説。首相が争点を郵政民営化に特化させる戦術を見せたのに対し、民主党の岡田克也代表は年金改革を挙げて争点の分散化を図るなど、政権交代を懸けた熱い舌戦が本格化した。
小泉首相は街頭演説で、衆院選を「郵政民営化に賛成か反対かが最大の焦点」と争点を郵政民営化に特化する考えを重ねて強調。その上で「国会は民営化が必要ないと判断したが、国民の多数は必要だと判断すると信じて、衆院解散に踏み切った」と、勝利につよう自信を見せた。
民営化反対派については「官尊民卑の考え方であり、これでは日本の経済は活性化しない」と指摘。民主党に対しても「27万人の国家公務員が守ってくれるから、既得権益を守っている」と厳しく批判した。《共同通信》
【民主党・岡田克也代表】「郵政」は問題矮小化
民主党の岡田克也代表は20日、本県入りし、福井市の繊協ビル前で街頭演説した。今回の衆院選について「小泉首相は『郵政選挙だ』と問題を矮小化している。郵政民営化だけ判断し、あとは小泉政権に任せるという(白紙委任の)立場でいいのか」と与党の姿勢を批判。「政権交代による日本を立て直していく」と訴えた。《共同通信》
【国民新党・綿貫民輔代表】別の新党模索の動きも
国民新党の綿貫民輔代表は20日午後、都内で記者会見し、郵政民営化関連法案に反対した自民党の前衆院議員らが国民新党とは別の新党結成をなお模索していることを明らかにした。
「私は参画していない」としつつ、「そういう動きがあって、こっち(国民新党)に入るか、どっちに入るかと言っている人がいる。大都市中心にサプライズ代表みたいなのをつくろうということではないか」と指摘、著名人を党首に据え都市部の浮動票獲得を目指した動きだとの見方を示した。《共同通信》
【第87回夏の甲子園】駒大苫小牧、2年連続2回目の優勝
深紅の大優勝旗は再び北の大地へ。第87回全国高校野球選手権大会最終日は20日、兵庫県西宮市の甲子園球場で満員の5万人の観衆を集めて京都外大西(京都)ー駒大苫小牧(南北海道)の決勝を行い、駒大苫小牧が5−3で勝ち、1947、48年(第29、30回)の小倉(福岡)以来57年ぶり、史上6校目の夏連覇を達成した。
昨夏、北海道勢初の全国制覇を達成した駒大苫小牧は、準々決勝で終盤に鳴門工(徳島)に逆転勝ちし、準決勝では“西の横綱”といわれた大阪桐蔭(大阪)に延長十回、競り勝った。
決勝では準決勝まで無失策の守備が乱れて七回に3−3と追いつかれたが、その裏に3本の内野安打などで2点を勝ち越し。2番手の田中将大投手が踏ん張って反撃を抑え、全国4137校の頂点に立った。《共同通信》
【この日の民主党】
岡田代表がマニフェスト重点項目「日本刷新・8つの約束」を発表
民主党の岡田克也代表は20日午後、党本部で記者会見を開き、総選挙のマニフェストの重点項目である「日本刷新・8つの約束」を発表した。
岡田代表は説明に先立ち、「解散から約2週間経ち、『小泉劇場』の第1幕はそろそろ終わりだ。各党のマニフェストが出そろって、これからの第2幕は本当の政策論争を始めるときが来た」と述べ、国民の前でしっかりと政策論争を実現していきたいと抱負を述べた。
岡田代表は、8項目のうち、特に重点を置くものとして、「年金」と「子育て」を挙げ、「多くの国民が年金制度の将来や、あまりにも貧弱な子育て支援政策に大きな不満と不安をもっている。それにしっかりと応えたい」とした。そして、その政策を実現させるためにも、「財政の建て直しが不可欠だ」と強調した。
そして、「この8つの約束は民主党政権ができて、私が総理大臣になれば何が何でも3年間のうちにやり遂げていく」と約束した。
岡田代表はまた、解散後のテレビの政治報道番組で自民党幹部が出演を拒否するために、政策議論する機会が失われていることを指摘し、「議論から逃げている」と厳しく批判。特に小泉首相に対しては、「私と一対一の政策論争をやっていただきたい。政策に自信があるのなら受けてもらいたい」と要求した。
「8つの約束」のそれぞれの項目について、岡田代表は次のようにコメントした。
■1〈ムダづかい一掃!サラリーマン狙いうち増税なし〉
衆議院定数80の削減、議員年金廃止、国家公務員人件費の2割削減等、3年間で10兆円のムダづかいを一掃します。岡田代表「まず『隗より始めよ』だ。国会議員がまず自らの身を切るところから始め、歳出削減の努力をする。同時に、国直轄の公共事業の半減や公務員人件費削減では国民の皆さんにも犠牲を強いることになる。国民の覚悟がなければ歳出削減はできない。理解と協力を求めていく」
■2〈安心・安全で格差のない社会・身近な幸せの実現〉
社会保険庁を廃止し、年金を一元化します。岡田代表「自民・公明両党のマニフェストを読むと、国民年金を含まない一元化と書いてあるが、それは政府の既定方針にすぎない。本当の抜本改革をやる気がなかったことは明らか。我々は、国民年金を含めた一元化、最低保障年金という大改革をやりとげる」
■3〈コンクリートからヒト、ヒト、ヒトへ〉
公立学校改革に着手し、月額1万6000円の「子ども手当」を支給します。岡田代表「仕事との両立がかなわない、あるいは経済的な理由で、産みたくても産めないと言う人たちの悲痛な声が、与党にはきこえていないのではないか。月額1万6000円のこども手当は、ヨーロッパの水準から見ればけっして高いものではない。われわれは財源の裏付けも持って、この制度を必ず実現することを約束する」
■4〈分権革命~地域のことは地域で~〉
地域の工夫を引き出すため、ヒモつき補助金18兆円を、地方の財源に切り換えます岡田代表「小泉首相の三位一体改革が全く小さな議論に終始し、『省あって国なし』の官僚機構の中で、ほとんど頓挫していることに対して、われわれは思い切った改革を提案する。これが地方再生のポイントだ」
■5〈世界とともに生きる「開かれた国益」の実現〉
12月までにイラクから自衛隊を撤退させ、日本にふさわしい復興支援に取り組みます。岡田代表「自衛隊のイラク派遣には、我が党は当初から反対してきた。12月に期限が来るので、日本に戻すことを明らかにし、具体的な撤退戦略を書いていくべきす。民主党政権ができ、私が総理大臣になったら、アメリカに行き、撤退方針についてブッシュ大統領と会ってきちんと説明したい。現在、自衛隊の任務はほとんど完了している。単にアメリカとの関係だけで自衛隊を置き、その結果として自衛隊の皆さんも大きな危険に身をさらさなければならない。日本にもテロが起こるリスクを政治の決断で大幅に減らすことも、非常に重要だ。それはテロに屈したことにはならない。イギリスのように情報機関ももち、テロへの備えができていた国でも起きた。日本はほとんど準備ができておらず、その状況で国民を危険にさらしておくことは許し難い」
6〈「みどり」と「食」と「農業」の育成〉
10年後の自給率50%実現のため、「直接支払制度1兆円」をスタートします。岡田代表「農業を元気にすることが地方の活性化の大きなポイントなのは論を待たない。一方で消費者からは「食の安全」が強く求められている。国内の農業を直接支払制度で守ることは、食の安全保障にもつながる。財源は、従来の農業土木を中心とした予算を振り替える」
7〈構成・透明な市場経済へ〉
官製談合を根絶し、道路公団廃止と高速道路無料化を実現します。岡田代表「500日プランで示した『行政刷新会議』の最初の仕事が官製談合根絶になるだろう。道路公団の橋梁だけの問題ではない。その他の道路公団、あるいは国直轄の公共事業のかなりの部分に官製談合が蔓延しているのではないかと、多くの方が疑問を持っている。徹底的に事実を究明し、処罰するべきものは処罰し、公共事業全体のコストを引き下げていくことが必要だ」
■8〈本物の郵政改革~官から民へ〉
郵貯・簡保を徹底的に縮小し、「官から民」へ資金を流します。
郵便局の全国一律サービスは維持します。岡田代表「小泉首相の郵政民営化法案はきわめてあいまいで実現不可能だ。郵便局のネットワークを維持するという話と、100%郵貯・簡保を民営化し、民間が自らの判断で採算の合わないところは当然撤退できることになることは明らかに矛盾する。この矛盾について、小泉首相は全く説明していない。同時に、同じ法案を出しても参議院でもまた否決されることは明白。首相は、参議院でどうやって可決させるのか具体的な道筋を国民に明らかにする責任があり、そうでなければ(法案成立の公約は)絵に描いた餅にすぎない」
政策実現に取り組む政治家の王道を民主党は貫く 藤井代表代行
藤井裕久代表代行は20日、茨城県を訪れ、県内を縦断する形で板東市から友部町へと足を運び、同県7区の五十嵐弘子、同県2区の小林誠各予定候補とともに街頭活動を展開。「われわれ民主党は地道に政策を提言していく」として、奇をてらったパフォーマンスではなく、国民のための政策実現に真摯に取り組む政治家本来の姿勢を貫いていくことをアピールした。
演説のなかで藤井代表代行は、具体的な数値目標を盛り込まないまま、理念だけを書き連ねた自民党のマニフェストを取り上げ、「内容が抽象的であるうえに、その陰には大増税が透けて見える」と指摘。年金保険料値上げに加え、政府税調が打ち出したサラリーマン大増税など、国民負担増への道筋が背景にあるとの見方を示した。
「国民のみなさんのために、その大増税を許さないのが私たち民主党のつとめ」と語った藤井代表代行は、自民党政権下で慣習化している社会保険庁による出鱈目な年金保険料の使い方を正していくと同時に、国民、厚生、共済年金を所得比例年金に一元化することにより持続可能な年金制度を確立していくことを強調。民主党政権実現後には、年金目的消費税を財源に、だれもが平等に受け取れる最低保障年金も創設していくと説明した。その上で「このままでは立ちゆかなくなる今の年金制度をすべて見直す。それがわれわれのマニフェストでお約束していること」と強調した。
藤井代表代行は首相が成立を目指す小泉郵政民営化案について、民営化後は巨額の資金をもつメガバンクとして地方の中小金融機関圧迫に繋がるとの見方を示し、「結果的には中小金融機関から融資を受けている中小企業いじめにつながる」と批判。郵便貯金の預入限度額を引下げていくことで、巨大化している郵貯の資金を民間へ移していく、そうした民主党の改革案こそ「官から民への流れをつくる」本物の改革であることを主張した。
「とにかく税金の無駄遣いが多すぎる。そうした無駄遣いをわれわれ民主党は改めていく。どたばた劇を展開してみなさんの気を引こうとする自民党がいいのか、それとも地道に政策提言をしていく民主党がいいのか、しっかりとご判断いただきたい」と聴取に訴え、演説を締めくくった。《民主党ニュース》