平成4786日目
2002/02/14
この日のできごと(何の日)
【国土交通省】万葉線の譲渡認可
国土交通省は14日、加越能鉄道(高岡市)が経営する路面電車の「万葉線」(高岡駅前〜越ノ潟間、12.8キロ)の鉄道事業を、第三セクター万葉線株式会社へ全面的に譲渡することを認可した。これにより万葉線は今年4月から、路面電車として全国初の第三セクター経営になる。
譲渡されるのは同線の全線で、価格は4億円。加越能鉄道は1998年2月、経営悪化と施設の老朽化を理由に、同線が走る高岡、新湊両市に路線の廃止とバスによる代替輸送を申し入れた。
沿線住民や両市議会による存廃論議の結果、「万葉線は生活路線であり、魅力ある町づくりに活用すべき都市施設」と最終判断、両市などが昨年4月、第三セクターを設立、事業を引き継いで存続を図ることにした。《北國新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【外務省】鈴木氏に答弁事前確認
自民党の鈴木宗男衆院議員の外遊に特定の外務省職員が頻繁に同行していた問題で、12日の衆院予算委員会での民主党質問の前に外務官僚が鈴木氏を訪れ、質問内容を知らせていたことが14日、分かった。川口順子外相が衆院予算委で民主党の五十嵐文彦氏に答弁した。
外相は「答弁内容のすり合わせをした事実はない」と釈明したが、「政治家の不当な圧力排除」などを含む外務省改革案を発表した矢先だけに、「このような時期に大変遺憾。外務省として十分反省すべきだ」と陳謝。福田康夫官房長官も「李下に冠を正さずの心構えが大事だ」と指摘した。
外相は、答弁前の面会について「鈴木氏が日本出発後に日程、訪問先の変更がしばしばあった」として、職員の出張記録だけでは確認できない同行回数を確かめるためだったと説明。五十嵐氏が「外務省の出張記録で分かるはずだ」と追及したのに対し、外相は「事後の変更についてもちんと報告するよう今までのやり方を改める」と述べた。《共同通信》
【小泉純一郎首相】不良債権処理の徹底を促す
小泉純一郎首相は14日、柳沢伯夫金融担当相と会談し、今月中にまとめるデフレ総合対策の中核となる金融安定化について、特別検査による不良債権処理の徹底を促し検査結果を公表するよう指示した。公表は3月末がめどで、検査で破たん懸念先に落ちた企業数や、不良債権処理に備えた引当金の積み増し額などが対象になるとみられる。
焦点だった不良債権問題への対応が具体化したことで、デフレ総合対策は概要がほぼ固まった。
小泉首相は会談で「特別検査では、銀行の自己資本や体力を気にせず、不良債権処理をしっかりやってほしい」と要請。その上で金融庁が昨年から取り組む特別検査の結果を公表し、金融行政への信頼回復に努めるよう伝えた。《共同通信》
【小泉純一郎首相】ルーマニア・イリエスク大統領と会談
2月14日、小泉首相は官邸でイリエスク・ルーマニア大統領と首脳会談を行った。会談では、交流百周年という節目の年を迎える中で、EU加盟を目指しつつ、同時に我が国との関係強化に努めるルーマニアと、日・EU関係を更に強化しつつある我が国とが、新たなパートナーシップを構築していくことで共通の認識を得た。《首相官邸》
【ソルトレイクシティー五輪】第7日
ソルトレイクシティー冬季五輪第7日の14日、フィギュアスケート男子シングルは自由を行い、ショートプログラム(SP)2位の本田武史(法大)は4回転ジャンプの着氷でバランスを崩したのが響いてメダルは逃したが、日本男子最高の4位入賞を果たした。竹内洋輔(法大)は22位。SP1位のアレクセイ・ヤグディン(ロシア)が自由も1位で初優勝した。
スピードスケート女子500メートルで、長野五輪銅メダルの岡崎朋美(富士急)は日本勢最高の6位に入賞したが、2大会連続のメダル獲得は逃した。長野五輪金メダルのカトリオナ・ルメイ・ドーン(カナダ)が2連覇を果たした。
ノルディックスキーの男子距離複合は、ヨハン・ミューレック(スペイン)が30キロフリーに続いて金メダルを獲得した。日本勢は神津正昭(ニッセンスポーツ)の25位が最高。《共同通信》
【ASIMO】NYデビュー
ホンダの吉野浩行社長は14日、人間型ロボット「ASIMO」(アシモ)をニューヨーク市内で報道陣に公開、ニッケル水素電池で動くアシモに近く燃料電池を搭載する意向を表明した。また各国での反応をみた上で、今後の量産や海外展開を検討する考えを示した。
アシモが直進、横歩き、階段の昇り降りなどの“実力”を披露すると、米人記者らは「知能程度はどれくらいか」「自動車技術への応用は」など矢継ぎ早の質問を浴びせ、強い関心を示した。
アシモはこれに先立ち、海外初舞台としてニューヨーク証券取引所(NYSE)に登場、吉野社長らとともに始業ベルを鳴らした。
アシモにとっては海外初舞台。ホンダのニューヨーク市場上場25周年を記念するイベントの一環で、伝統を誇るNYSEのベルをロボットが鳴らすのも初めてだ。
アシモはベルを鳴らすボタンを押した後、万歳するように上げた両手で、立ち会った吉野社長、NYSEのグラッソ会長とがっちり握手。立会場で拍手を浴びた。《共同通信》
【この日の民主党】
城島議員、政府の雇用対策の問題点を追及
14日の衆議院予算委員会で民主党の一番手として質問に立った城島正光議員は、「政府の雇用対策は生活者の視点が欠けている。国民ばかりが痛みを受け続けている」と指摘した上で、政府の雇用対策全般について追及した。
最初に城島議員は、2002年度の失業率見通しを政府が5・6%としている点について、今後の予測を竹中経済財政担当相に質し、「政策を実現すれば、5・6%に留める自信があるのか」と重ねて確認。「第2次補正予算の効果が、従来に比べ強く現れる面もある。推移を見守る」などとする竹中経済財政担当相に、「見通しは公約のはず。主体者である政府がそれでは困る」と批判。早急に新しい切り口での雇用創出策をとるよう、強く求めた。
また、経済財政諮問会議が5年後に500万人の雇用創出を掲げている点を取り上げ、「どういう勤労者の姿をイメージしているのか」と質問。「潜在的な労働需要を積み上げたもの。労働形態までには言及していない」といった答弁にとどまる竹中経済財政担当相に、城島議員は短時間労働者が多くの比率を占めるとの見方を示し、並行して失業率6・0%に及んだ場合、今年度中には雇用保険積立金も底をつくとの財務省見解を提示した上で、雇用保険の抜本改正と短時間労働者の均等待遇にも踏み込んだ財政確保の検討を求めた。
ワークシェリングをめぐって城島議員は「中長期的な雇用を拡大していくとの観点でのワークシェリングに踏み込むと、社会のしくみ・家庭生活のあり方そのものが抜本的に変わっていく。その場合は政労使間の信頼がなければありえない」との考えを示した。
さらに、8月に見直される母子家庭の児童扶養手当について質問。「きびしい財政状況でも制度そのものが維持可能なものとなるようにしたい」とする坂口厚生労働相に「母子家庭95万世帯。雇用情勢がきびしい中で、シングルマザーの方々の就業率は危機的状況にある。皆さんの実態を直視した上でのいい方向での改善であってほしい」と要請した。
松本議員、金融経済対策の問題点に切り込む
14日の衆議院予算委員会において質問に立った民主党の松本剛明議員は、当面の経済対策を中心に政府の方針を質した。
松本議員はまず、塩川財務相がG7財務相・中央銀行総裁会議において、2003年度に日本は1%の経済成長を実現すると発言したことを取り上げ、「政府の対外公約なのか」と確認した。財務相は、「国際公約とかいう堅いものではなかった」などと軽口をたたいたが、「数字だけでなく、中身が問題だ。責任を持ってやってほしい」と注文した。
また、株価対策と関連して、株式取得機構の役割について質問。株式持ち合いの解消に伴うセーフティネットという位置付けだったのが、株価操作に使われている面があるのではないか、と指摘した。同様に、郵便貯金や簡易保険、年金などの特別会計による株式取得についても、株価の維持・操作に使っていないか、と質した。塩川財務相および関係閣僚はそうした意図を否定したが、松本議員は「そうした使い方がなされないよう、ファイアウォールが必要だ」と述べた。
デフレ対策をめぐっては、「マーケットに任せるだけでは済まない」として金融緩和の実施を求めたが、塩川財務相らは消極的な考えを示した。また、中小企業への融資が促進されるよう金融制度そのものの改善が必要だとし、民主党提案の地域金融円滑化法案への賛同を呼びかけた。
最後に松本議員は、金融行政の現状について点検。新生銀行など業務が不振な銀行を具体的に挙げながら、不良債権処理と経営健全化の展望、さらに中小企業への貸出拡大の方策などについて質した。
五十嵐議員、金融再生策めぐり論戦
14日の衆院予算委員会において、前日に続いて質問に立った民主党の五十嵐文彦議員は、危機感の乏しい政府の金融財政政策を追及した。
五十嵐議員は初めに、外務省の渡切費が14年度どうなっているかを質問。小町外務省官房長が「渡切費はなくなったが、海外公館庁費、旅費、啓発宣伝費で78.8億円、13年度は78.9億円だった」と答弁。これに対して「国民の常識と違う。外務省は菊のご紋意識が強いのでは」と外務省の体質を強く批判した。
経済問題では、IMFの日本管理プログラムを取り上げ、収支均衡のためには、賃金の30%カット、国債利払いの5?10年の停止などが必要だとする相当厳しい内容になっていることを示し、政府の認識を質した。しかし、塩川財務相は「厳しい状況にあると認識している」、竹中経済財政担当相は「収支は長期的には均衡させなければならない」などと危機意識に乏しい答弁に終始した。
五十嵐議員は「競争力の強化が至上命題であり、問題は金融機関のモラルと能力が低いこと。地域の中小企業に貸し出せるようにならなければならない。民主党は、そのために金融再生の法案を出している。どう評価しているのか」と質した。これに対して柳沢金融担当相は「敬意は払うが、経営者は自ら努力しているし、その判断を重視する」と政府の責任を放棄したかのような答弁。
さらに五十嵐議員が、主要行4つが債務超過になるとのデータを示して見解を求めたところ、柳沢担当相は「公的資金を除けばそうなる」と認めた。五十嵐議員はここで再度、民主党の金融再生関連法案の審議を求めたが、柳沢担当相は「15兆円の対応資金がある。あまり声高に危機を言われると、善良な国民に不安を与える」と後ろ向きの答弁に終始した。《民主党ニュース》