平成3598日目

1998/11/14

この日のできごと(何の日)

【インドネシア】暴動状態に

インドネシアの首都ジャカルタの商業地区などで14日、数千人の市民が車やビルに放火、商店を略奪するなど混乱が広がり、今年5月以来の暴動状態となった。市内は黒煙が上がり、軍用ヘリコプターが旋回するなど緊迫したが、夜になって情勢は落ち着いている。

民間テレビSCTVは、6歳の少女が発砲を受け死亡したと伝えたが、病院関係者は死亡を否定、情報が混乱している。国営アンタラ通信は、この日の負傷者が35人に達したと伝えた。

ハビビ大統領は、国営テレビを通じ「一部グループが民衆を動員、政府転覆を計画している。国軍に断固とした措置を取るよう指示した」と述べた。

警察本部は同日、総選挙管理のための暫定政権樹立を主張する退役軍人・知識人グループのハルヤディ・ダルマワン氏(国立インドネシア大学同窓会会長)ら二人を取り調べた。「政府転覆計画」との関与を尋問したとみられるが、同グループは関係を否定している。

暴動は、商業地区スネンやジャカルタ警察本部周辺など数カ所で、一部住民が国軍のトラックなどを焼いたり、交通標識を破壊。郊外の高速道路料金所でも車が焼かれ、国際空港や近郊の都市ボゴールへつながる道路が不通となった。

一方、流血の事態となった前日の治安部隊による民主化要求デモ鎮圧に抗議し、学生や市民数万人が14日、犠牲者の追悼デモに参加した。デモ自体は整然と行進し、混乱はなかった。前日までの道路封鎖が解かれたため、学生らは国会前の道路を埋め尽くし、ウィラント国防・治安相兼国軍司令官の辞任などを要求したが、治安部隊の説得を受け入れ解散した。

有力人権団体の法律援護協会によると、前日までのデモ鎮圧による死者は9人。ジャカルタ市内のアトマジャヤ大学などで犠牲者の葬儀が行われたほか、西ジャワ州バンドンなど地方の各地でも追悼集会が開かれた。

スマトラ島最大の都市メダンの空港当局者によると、首都のデモ鎮圧に怒った学生約1500人が同日空港の扉を壊し、滑走路に侵入。3時間にわたって占拠し、国内線に影響が出た。《共同通信》

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【Jリーグ第2ステージ】最終節

Jリーグ第2ステージ最終節(14日・カシマスタジアムほか=9試合)首位の鹿島アントラーズが4−1でヴィッセル神戸を下し13連勝、勝ち点を42に伸ばし優勝を決めた。ジュビロ磐田も5−4でガンバ大阪に逆転勝ちしたが、勝ち点3の差で及ばなかった。鹿島と磐田は21日に国立競技場で、28日にカシマスタジアムで年間優勝を決めるチャンピオンシップを争う。

鹿島はビスマルク、マジーニョを欠いたが、ジョルジーニョの先制ゴールなどで、前半3−0とリードし、優位に試合を進めた。鹿島の13連勝はリーグ史上単独2位。磐田は、後半、中山の2ゴールなどで逆転。中山はリーグ新記録の通算36得点で、初の得点王に輝いた。《共同通信》

日本サッカーに身を投じて22年。41歳のラモスがついにスパイクを脱ぐ日が来た。試合終了後、チームメートとグラウンドを一周すると、川崎はもちろん、柏側のサポーターからも拍手。涙を隠せない選手らに胴上げされ、笑顔で宙に舞った。

引退を表明して臨んだ柏戦はフル出場。全体での運動量は多くないが、絶妙のパスは健在だった。前半25分の先制点も、高木へ出したオフサイドぎりぎりのパスがきっかけだった。「幸せです。ちょっと寂しいけど長い間応援してくれてありがとうという気持ち」と明るく振る舞った。

「これが、ずっと頑張ってきたお土産だよ」と、この日の試合で使われたボールを持ち帰った。《共同通信》

【大相撲九州場所】7日目

大相撲九州場所7日目(14日・福岡国際センター)大関武蔵丸に土がつき、平幕の琴錦が7戦全勝で単独首位に立った。武蔵丸は関脇貴闘力の引き落としに屈した。二子山部屋の横綱、大関は白星を重ねた。横綱若乃花は激しい相撲の末、初顔の闘牙を寄り切り1敗を堅持。横綱貴乃花は玉春日を送り出し、大関貴ノ浪は栃乃和歌を寄り切りともに5勝目を挙げた。1敗同士の一番は小結武双山が魁皇を引き落とした。関脇千代大海は3敗目を喫し、今場所後の大関昇進はほぼなくなった。全勝の琴錦を追う1敗は若乃花、武蔵丸、武双山、土佐ノ海の四人。十両は金開山と雅山が6勝1敗で首位に並んでいる。今場所初めて満員御礼となった。《共同通信》

【石橋貴明さん、鈴木保奈美さん】結婚会見

13日に所属事務所を通じて結婚したことを発表した人気タレントの石橋貴明さん(37)と女優の鈴木保奈美さん(32)が14日、成田空港近くのホテルで喜びの記者会見を開いた。

石橋さんによると、二人は今年7月におでん屋でばったり会い、8月に付き合い始めた。鈴木さんの妊娠が分かった後、石橋さんがプロポーズ、鈴木さんが「はい」と答えたという。

結婚を決意したきっかけについて石橋さんは「自分自身いろいろな部分が揺れていた時期だったが、彼女の明るさが僕を支えてくれると思った」と、いつになくまじめな表情で一言一言かみしめるように話した。鈴木さんは「芸能界からの引退は自分の意思。楽しくおもしろい家庭をつくりたい」と話していた。《共同通信》

【APEC閣僚会議】開幕

アジア太平洋経済協力会議(APEC)の閣僚会議が14日午前、マレーシア・クアラルンプールで始まった。午前中は焦点の優先九分野の早期自主的自由化をめぐり、閣僚だけが出席して集中的に討議。日本の高村正彦外相と与謝野馨通産相は、国内の抵抗が強い林産、水産物の関税引き下げ・撤廃に応じられないことを表明した。

これに対し米国などは「世界第2位の経済大国が後ろ向きでは自由化は進展しない」と非難、9分野の一括自由化を強く要求した。

打開策として一部品目の自由化の実施時期を最大5年程度先送りするなどの案も検討されているが、合意は困難な情勢。17日から小渕恵三首相やクリントン米大統領らが出席して始まる非公式首脳会議にもつれ込む見通しだ。

日本は、閣僚会議に先立つ高級事務レベル協議などで①水産物は世界最大、林産物は第2位の輸入国で貿易拡大に貢献している②APECは自主性、柔軟性が原則で関税交渉の場ではない③2分野については次期の世界貿易機関(WTO)の包括的な交渉に応じる―などと主張していた。

閣僚会議は午後から電子商取引の推進や、コンピューターの誤作動を引き起こす2000年問題への対応などを議論。15日夕に閣僚共同声明を採択して閉幕する。参加国は、今回からロシア、ペルー、ベトナムの3カ国が加わり、21カ国・地域に増えた。《共同通信》

【自民党・森喜朗幹事長】臨時国会前の連立合意は困難

中国を訪問中の森喜朗自民党幹事長は14日夜、北京市の釣魚台迎賓館で同行記者団と懇談し、自由党との政権協議について「通常国会まで見通して政策協議をしないといけない」と述べ、27日に召集予定の臨時国会前に連立合意を得るのは難しいとの見通しを明らかにした。

森氏はその理由として、自由党が要求している消費税率の引き下げには自民党内の反対が強いことと、内閣改造や党執行部人事に現段階で手を付けることは難しいことを挙げた。

森氏は消費税率引き下げ問題について「(それを)政策合意にすることはかなり危険な走り方だと思う。自自連立をやむを得ないという人でも引き下げには反対の人が多い」と指摘した。《共同通信》



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