平成3411日目

1998/05/11

【インド】核実験

インドのパジパイ首相は11日、同国が同日午後3時45分、西部ラジャスタン州のポカラン砂漠にある核実験場で三種類の地下核実験を実施したと発表した。インドの核実験は1974年5月以来、24年ぶり。

核実験はカシミールをめぐり対立する隣の「核疑惑国」パキスタンへの対抗措置ともみられ、同国を刺激するのは必至で、南アジアの緊張は確実に高まりそうだ。また核保有大国が核実験を停止している中で、インドの実験強行が国際的な反発を呼ぶとみられ、米政府は対インド経済制裁の検討を開始した。

首相府が発表した声明によると原爆と同様の「核分裂装置」、それより出力の弱い「低出力爆発装置」、水爆と同様の「熱核反応装置」の3種の爆発実験が行われた。声明は「爆発力は予想された数値を記録した。大気中への放射能漏れはなかった」としている。

バジパイ首相は今年3月の就任時の政策綱領で、核兵器導入の可能性に言及していた。インドは74年の核実験を「平和目的の核装置実験」と主張、核爆弾を保有しているかどうかについてはあいまいにしてきた。

パキスタンは今年4月に核弾頭搭載可能な新型中距離弾道ミサイル「ガウリ」(射程1500キロ)の発射実験に成功したと発表。初めてインド内陸部まで到達可能なミサイルの開発に危機感を持ったことが今回核実験の背景にあるとみられる。

しかし、インドは核拡散防止条約(NPT)に現核保有国に有利な差別的条約だとして未加盟。包括的核実験禁止条約(CTBT)にもパキスタンや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とともに未署名で、インドの参加を条件にしている同条約は発効していない。《共同通信》



【大相撲夏場所】2日目

大相撲夏場所2日目(11日・両国国技館)2横綱3大関が、初場所8日目以来となる白星のそろい踏み。横綱曙は蒼樹山を押し出して連敗を免れた。復活をかける横綱貴乃花は新小結千代大海を激しい相撲の末に寄り切り、2連勝とした。大関陣は、横綱昇進を目指す若乃花が土佐ノ海を力強く寄り切り、貴ノ浪も琴錦を下しともに2連勝。武蔵丸は栃乃洋を寄り切り1勝1敗。《共同通信》

【政府】補正予算案を決定

政府は11日午後の臨時閣議で、総額4兆6455億円の1998年度一般会計補正予算案のほか、赤字国債発行の弾力化条項を盛り込んだ財政構造改革法改正案など、事業規模16兆円の総合経済対策の実行へ向けた関連5法案を決定した。同日直ちに国会へ提出、いずれも今国会で成立を図り、デフレ色を強める国内景気のてこ入れを目指す。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・ヘビースモーカーで知られる橋本龍太郎首相は11日午前、吸いかけのたばこを持ったまま首相官邸の廊下へ現れたが、行く手にテレビカメラを発見、「しまった」という表情に。首相はかつて、請求棄却となったものの、嫌煙運動家から「在任中の禁煙義務確認」などの訴訟を起こされたことがあるだけに、カメラに気付かれないように、火がついたたばこを廊下隅の空調装置の上にそっと概き、秘書官らに小声で「処理を頼む」。こんな行為に自分を走らせたテレビカメラに腹が立ったのか「(官邸移動中の撮影は)やめてもらいたいんだよな」と八つ当たり。

○・・・自民党の野中広務幹事長代理はこの日午後、議員辞職した細川護煕元首相の地元の熊本市で講演。「任期いっぱい働くのが政治家の道。どうして辞めたのかいまだに分からない。選挙区の人への責任を果たしていない」と細川氏批判。また同氏の私設秘書が衆院補選へ出馬表明したことにも触れ「自分が辞めて後の人を出すのなら、なんのために辞めるのか分からない。選挙応援はできないはずだ」「(細川氏とは)携帯電話で時々話をする仲だ。今度ゆっくり電話で話をしたい」と衆院補選を意識した揺さぶり。《共同通信》

【坂本弁護士ビデオ問題】日弁連、TBSに要望書

TBSが坂本堤弁護士のインタビュービデオを放送前にオウム真理教幹部に見せ、放送を中止した問題で、日弁連は11日、「慎重な検討をせずオウム側の圧力に屈し、一家の失跡後も警察や日弁連に通報しなかった行為は報道の倫理や使命にもとる」として、再発防止などを求める要望書をTBSに提出した。

日弁連によると、実際に人権侵害があったとみられる報道を対象に要望書を出した例はあるが、取材段階での行為に対しては初めてという。

要望書は、ビデオを見せしたことが同弁護士への不当攻撃を誘発したことは否定できず、失跡事件との関連を認識できる特殊な状況では通報義務があったと指摘した。

一方、国会が再三、TBS幹部を参考人招致したのは報道の自由への圧力であり、郵政省の行政指導も許されないとしている。

これに対しTBSは「当社では、厳しい反省の下に改革推進本部を設置して改革を進めてきた。日弁連の要望書に盛り込まれた諸点については具体的に取り組んでいるが、あらためて真剣に受け止め、今後の改革作業に反映させたい」としている。《共同通信》



5月11日のできごと