平成3327日目
1998/02/16
この日のできごと(何の日)
【中華航空676便墜落事故】
台湾の中央通信社電などによると、台北国際空港で16日午後8時10分(日本時間同9時10分)ごろ、インドネシア・バリ島デンパサール発の中華航空676便エアバスA300が着陸に失敗し、滑走路北側に墜落、民家に突っ込んで炎上した。
記者会見した同航空当局者によると、事故機には乗客182人、乗員14人の計196人が乗っていた。台湾交通部(運輸省)当局者は同日夜「生存者はいない」と述べ、乗客乗員全員の死亡を確認した。
子供1人が救出されたが、病院で死亡。現場では、乗客乗員のほか、民家にいた女性と幼児ら3人、乗用車内の夫婦2人が死亡するなど犠牲者は200人を超えた。中央通信社は死者は少なくとも203人と報じた。
乗客の中には、インドネシア・ヌサドアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)中央銀行総裁会議に出席した台湾中央銀行の許遠東総裁夫妻や台湾財政部(大蔵省)高官もいた。他の多くは台湾人観光客で、乗客名簿には日本人は含まれていなかった。
同航空当局者によると、事故機は午後8時すぎ、一度着陸しようとしたが、視界が不良だったため、再度、上昇を試みた。その直後に空港近くの二階建ての民家数軒に激突して墜落、さらに乗用車を巻き添えにした。墜落原因は不明だが、空港当局者によると、当時、霧が深く、視界が悪かった。《共同通信》
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【長野五輪】第10日
エムウエーブでまた世界県新。第18回冬季オリンピック長野大会第10日の16日、スピードスケート女子1500メートルでマリアンヌ・ティメル(オランダ)が1分57秒58の世界新記録で優勝した。これで今大会は3種目で世界新が誕生。
日本勢は野崎千春(三協精機)が15位になったのが最高。外ノ池亜希(アルピコ)16位、上原三枝(JNF)21位、楠瀬志保(佐田建設)は23位だった。アイスホッケーは男子2次リーグを行い、北米プロのNHLスター軍団の対決カードで、カナダが4−1で米国に快勝した。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】施政方針演説
橋本龍太郎首相は16日午後の衆院本会議で施政方針演説を行った。首相は汚職事件を引き起こした大蔵省に対し「徹底した内部調査と関係者の厳正な処分を行い、綱紀を正し、不祥事を繰り返す土壌を根本から改める」と強調し、公務員倫理法の制定に強い決意を表明した。
経済問題では「力強い日本経済を再建しなければならない」と金融システムの安定と景気回復に全力を挙げることを宣言。財政構造改革路線は維持しながらも「経済・金融情勢に応じて臨機応変の措置を講じ、景気の回復を図ることは当然だ」と述べ、追加的景気対策を念頭に置いた機動的な経済運営を打ち出した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は16日昼、午後からの衆参両院での施政方針演説を控え、首相官邸内の食堂で慌ただしく昼食をとった。食堂から出て、記者団に「インフルエンザがはやっているが、何か気を付けているか」聞かれると、演説で頭がいっぱいだったためか「気が抜けるな」と少々不満顔。しかし、やや間をおいて「気を付けるといっても限界があるからね。例えばインフルエンザを持っていそうだからといって、番記者を遠ざけることができるかい」と、普段やっかいな質問を浴びせる記者団に嫌みたっぷりな“反撃”。
○・・・野党4党の民友連代議士会では各党代表が持ち回りであいさつするが、この日壇上に上がったのは長野冬季五輪で地元が沸く羽田孜・民政党代表。「五輪を通じてスポーツの振興が大切だということを実感した。日本をアジアの冬季スポーツのメッカにしたい」と切り出した。次いで「海外の代表団から『冬のスポーツは施設がしっかりしていないので足踏みしている』と言われた。サッカーくじ法案について民政党は党議拘束しないことになったが、理解してほしい」と懇願。以前から熱心なサッカーくじ法案を売り込むちゃっかりさに、場内は爆笑。《共同通信》
【北朝鮮・金正日総書記】56歳に
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記は16日、昨年10月に労働党総書記に就任後初の誕生日を迎え56歳になったが、一部動きのあった金総書記の国家主席への就任は今回、見送られた。しかし、金総書記に国家主席への就任を勧める動きは指導部内で続いているとみられ、今年9月9日の建国50周年に合わせて主席に就任する可能性が高まっている。
日本政府筋によると、昨年12月半ば、北朝鮮の労働党指導部は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に「金総書記は1998年2月の誕生日前に国家主席に就任するようだ」と伝えていた。北朝鮮情勢に詳しいソウルの外交筋は「昨年末にも就任準備を進めようとする動きはあった」と指摘した。予想はいずれも当たらなかったが、北朝鮮指導部に早期の国家主席就任を進めようとする勢力があることは間違いないようだ。
食糧難を背景に今回の誕生日の祝賀行事は、例年よりも地味だったと韓国では分析しているが、北朝鮮は、就任の雰囲気が整うタイミンングを狙っているようだ。《共同通信》