平成926日目

1991/07/22

この日のできごと(何の日)

【野村証券】会長、副会長が辞任

暴力団との不透明な取引や大口投資家に対する損失補てん問題で揺れる野村証券(酒巻英雄社長)は22日、臨時取締役会を開き、田淵節也会長と田淵義久副会長の辞任を了承した。両氏は一連の不祥事の責任を取ったもので、同日付でともに取締役もやめ、相談役に退いた。後任会長は当面空席とするが、同日付で名誉会長職を新設し、相田雪雄・特別顧問が就任した。

野村証券は6月24日、田源義久社長(当時、のちに副会長)が引責辞任を表明したばかりで、トップ二人の相次ぐ辞任という、異例の事態に追い込まれた。田淵会長は日本の証券業界を代表する実力者として海外にも広く知られただけに、対外的にも波紋を広げよう。

田淵会長は22日夕、東京証券取引所で記者会見し、「今回の事件はたまたま起こったとは言い難い。経営の根幹にかかわるものだ。野村の歴史に汚点を残した責任をはっきりさせ、浄化を進めるために二人は引き下がるべきだ、と判断した」と辞任理由を述べた。さらに「補てんは、世界のルールに合っていなかった」とし、国際的な批判に配慮したことも示唆した。

野村証券は、広域暴力団稲川会・A前会長との取引に関連し①東京急電鉄株買い付けの仲介②国連のファイナンス会社に上る融資③A前会長が実”的オーナーだったゴルフ場の会員資格保証金預かり証を関連会社が購入―などの事実が表面化している。

また87年10月以降、大口法人投資家など49社を対象に、174億7900万円に上る損失補てんをしていたことも判明。これらの責任を問う形で、7月8日に田淵会長自身の一年間の減給10%を含む35人の社内処分と四日間の営業自粛を決めていた。監督省庁である大蔵省も7月10日に橋本龍太郎蔵相、保田博事務次官らの実質的な減俸処分を決めた。

加えて、7月1日には田淵会長自身が、経団連の副会長を解任されるなど、証券界ばかりでなく同社を巡る環境は日に日に悪化し“四面楚歌”の状態に追い込まれていた。《読売新聞》

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【プロ野球・ジュニアオールスターゲーム】

「’91ジュニア・オールスターゲーム」は22日夜、千葉マリン球場で行われ、1点を争う緊迫した展開の末、全ウエスタンが競り勝った。全ウは三回、種田、山口の中日勢の長短打で先行すると、六回にも種田、松久保(近鉄)の長短打で加点。これを5投手の継投で全イースタンの反撃を七回の1点に抑え、守り切った。通算成績は、全ウの16勝10敗4引き分け。

最高殊勲選手(MVP)には、2二塁打して全ウの全得点をマークした種田が選ばれ、賞金100万円を獲得した。中日選手がMVPに輝いたのは初めて。(観衆2万4000人)《読売新聞》

「投高打低」の試合展開となったが、種田の打撃センスが、それだけに光った。全ウは三回二死後、種田がチーム初安打となる右翼線二塁打。続く山口が左前適時打して先制した。六回には、種田が今度は追い込まれながらも左翼線に二塁打し、二死後、松久保の中前打で加点した。

全イも七回、中前打した代打小牧が、二、三塁に連続盗塁。元木が四球の一死一、三塁から、暴投で1点を拾ったが、最後までタイムリーが生まれず、競り負けた。

投手陣は、新人の活躍が目立った。一軍で4勝の長谷川が貫録の違いを見せて3回を4奪三振、無失点。湯舟、榎、水尾、岡林も持ち味を十分に出した快投を披露した。《読売新聞》

【クロアチア】民族衝突で死者30人超す

ユーゴスラビア・クロアチア共和国通信によると、激しい民族対立が続く同国クロアチア共和国東部の村ミルコプチで、22日早朝、クロアチア人とセルビア人双方の武装組織の間で激しい銃撃戦が起こり、クロアチア人15人、セルビア人5人の計20人が死亡した。両民族の衝突は先週末から激化しており、19日から22日までに30人以上が死亡、事態は泥沼化している。

クロアチア放送は同日、連邦軍機と共和国武装勢力が撃ち合う事件があったと伝えたが、連邦側からの確認情報はない。同日付のクロアチア各紙は「ザグレブ空襲の可能性」を指摘した共和国声明を掲載、非常時に備えるよう呼びかけた。

22日の衝突に加わったのは、クロアチア共和国防衛隊、警官隊とセルビア人の武装自警組織。双方迫撃砲や自動小銃などで激しく撃ち合い、白兵戦になり火災も起きた模様だ。セルビア人の一人は、のどをかき切られて死亡。現場はセルビア人の多いスラボニア地方で、近くの複数の村でも衝突が伝えられている。クロアチア共和国政府によると、21日にも、グリナ近くで銃撃戦が発生、セルビア人7人が死亡した。

クロアチア共和国では先月25日の独立宣言以来各地でクロアチア、セルビア両民族の衝突が起こっているが、先週末から衝突が急速に深刻さを増した。《読売新聞》



7月22日 その日のできごと(何の日)