平成906日目

平成3年7月2日(火)

1991/07/02

【野村証券】東急株価操作の疑い

広域暴力団稲川会の東京急行電鉄株大量買いにからみ、野村証券が平成元年10月、東京と大阪で法人、個人の大口投資家を集めた講演会を開き、「東急株は現在2000円前後だが、明日から急騰する。12月には5000円を突破する」とあおっていたことが2日、複数の関係者の証言でわかった。

同社株はその後1か月で3000円を超すまで高騰した結果、石井進・稲川会二代目会長は、一株当たり約1300円、計約380億円の評価額アップとなった持ち株を担保に、野村、日興証券系列の金融会社からほぼ同額の融資を引き出しており、兵庫県警では同証券に証券取引法違反(株価操作)の疑いもあるとみて警視庁との合同捜査に乗り出す方針を固めた。

証言によると、大阪での講演会は元年10月18日夕、同市中央区のホテル日航大阪で、同証券梅田支店の奥隆夫支店長(当時)主催で開かれた。

出席者は同支店の大口顧客約30人で、当時、同証券本店の株式部を統括する武樋政司取締役が講師として立ち、「狙い目は東急株。間違いないから、すぐ買いなさい」と推奨したという。

当時の東急株の株価は、高値2100円、安値1950円、終値2080円で、全体の出来高は1673万9000株。この前日に、東京で同様の講演会が開かれたといい、19日には出来高が5922万9000株に跳ね上がり、終値2270円。この日から最高値3060円をつけた11月17日まで、出来高1位10回を含め、10位以内が17回と、連日、2000万から7000万株の大商いが続いた。当時の株式市場は、昭和62年秋のブラックマンデー以来の低迷が続き、同証券の推奨銘柄も株価の動きが鈍かったが、突然の大相場に、投資家は驚き、買いに走っていた。《読売新聞》

【厚生省】一般用妊娠検査薬を認可

厚生省は2日、妊娠しているかどうかを女性が気軽にチェックできる妊娠検査薬を一般用医薬品として認め、広告規制の対象から除外することを決めた。医師向けの医療用検査薬は既に薬店で販売されているが、簡単な検査薬を求める働く婦人らの要望にこたえる措置で、製品は中央薬事審議会の承認を経て1年後にも店頭に並ぶ見通し。《共同通信》

【ユーゴスラビア】再び戦闘

ユーゴスラビア・スロベニア政府が2日発表したところによると、東部クロアチア国境周辺で同日早朝、ユーゴ連邦人民軍の戦車部隊と、これを包囲していた共和国防衛隊との間で激しい戦闘が発生した。連邦軍空軍機が共和国陣地および周辺のラジオ中継施設など数カ所を爆撃した。

戦闘は約2時間半でいったん停止したが、両軍はにらみ合ったままの状態で、戦闘再発、空爆再開の懸念が高まっている。《共同通信》

【自民党】総務会が紛糾

自民党の総務会が2日午前11時過ぎから、党本部で開かれ、政治改革関連三法案に関する先月29日の総務会での党議決定をめぐって、小選挙区比例代表並立制導入に反対する総務らが西岡総務会長の辞任と党議決定の取り消しを強く求めた。

これに対し、西岡氏は、29日の総務会の運営については陳謝したものの、党議決定はあくまで有効であると強調した。このため、反対派議員との間で激しい応酬が繰り返されて、総務会は紛糾、正午すぎ、いったん休憩、午後2時から論議を再開することになった。

冒頭、西岡氏が、29日の総務会で論議を打ち切る形で決定したことに、「私の不徳のいたすところだった」と陳謝した。これに対して、藤尾正行元文相は「あなたを総務の互選で総務会長に推薦したが、これを一度取り消して総務会のみなさんにもう一度、(適任かどうか)判断を仰ぎたい」と述べ、間接的に辞任を要求した。

一方、自民党執行部は、総務会に先立って午前9時半すぎから、四役会議を開いて対応を協議、「総務会の決定には問題はなかった」として、あくまでも西岡氏の辞任要求には応じない方針を確認した。

四役会議の席上で、西岡氏は、先月29日の総務会での決定について、「早期の決定は党の政治改革本部からの強い要請があったし、国民も望んでいるのであのような決断をした」と説明、「辞任する考えはない」と述べた。《読売新聞》

【日蓮正宗総本山・大石寺】新登山方式スタート

創価学会(秋谷栄之助会長)と対立している日蓮正宗総本山・大石寺(阿部日顕管長、静岡県富士宮市)は、2日から、同寺への参拝(登山)の手続きを未寺に一本化する“新登山方式”をスタートさせた。この日の参拝者は約2500人で、前年の同じ日(約9700人)の参拝に比べると約4分の1の激減ぶり。しかも、関係者によると、参拝者のほとんどは、学会と別の信徒組織である法華講連合会による動員とされ、3日以降はさらに減るとの見方が強い。

ただ、総本山側は「時間がたてば参拝者は徐々に増えてくるのではないか」と強気な姿勢を見せている。

これに対し、学会広報室は同日、コメントを発表、「40年間で7000万人も参加した登山会を、一片の通知で変更したのは誠に遺憾だ」としたうえ、「宗門は一日も早く良識ある判断で解決してほしい」と要望している。《読売新聞》

【雲仙・普賢岳】小爆発示す現象

長崎県の雲仙・普賢岳は2日夜、小爆発らしい現象が連続して2回起きるなど、依然活発な火山活動を続けており、警戒が必要な状態が続いている。

九州大島原地震火山観測所の地震計では同日午後9時31分と同40分の2回、数秒間針が振り切れる振幅の大きな波形がみられ、ふもとの島原市の一部で、比較的量が多い降灰があった。この時間、降灰を伴うような大きな火砕流は発生しておらず、同大理学部の中田節也助手の灰分析で、溶岩の破片がそのまま灰となって落ちたことがわかり、小爆発と見られる。同助手は「火口近くで固まった溶岩を吹き飛ばすような小さい爆発的噴火の可能性もある」としている。

爆発的噴火は6月11日以降、確認されていない。雲仙岳測候所によると、この日、火砕流を示すとみられる震動波形は10回、火山性地震4回、火山性微動34回を観測。また、午後1時10分ごろから約31分間、小規模な土石流とみられる周期の短い連続波形も記録。火山活動と土石流への警戒が続いている。《読売新聞》



7月2日のできごと