平成2417日目
1995/08/21
この日のできごと(何の日)
【第77回全国高校野球選手権大会】帝京(東東京)6年ぶり2度目の優勝
第77回全国高校野球選手権大会の最終日は21日、甲子園球場で決勝が行われ、石川代表の星稜は東東京代表の帝京に1−3の逆転で敗れ、北陸勢で初めて目指した全国優勝をわずかの差で逃した。帝京は6年ぶり2度目の優勝で、春を含め3度目の甲子園制覇。東京勢の夏の優勝は4度目になる。
星稜は一回二死二塁から、信藤が中前に適時打して1点を先取し、優位に立った。しかし、5試合を1人で投げ抜いたエース山本が三回一死一、二塁から2点二塁打を許して逆転され、さらに八回にもタイムリー二塁打を浴び、打線も二回以降の好機に決定打が出なかった。
試合終了後の閉会式では、星稜の庄田大輔主将に準優勝盾が渡され、銀メダルを胸に下げた選手16人が帝京ナインに続いてダイヤモンドを一周、深紅の大優勝旗に惜しくも手が届かなかったものの、初戦から見事な戦いぶりをみせた星稜球児に大健闘をたたえる惜しみない拍手が送られた。
今春の選抜大会は阪神大震災の復興作業を考慮し、自粛のムードの中で行われたが、今夏は応援の鳴り物なども復活し、連日30度を超す暑さの中、一日の順延もなく、15日間にわたって熱戦が繰り広げられた。《北國新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【橋本龍太郎通産相】自民党総裁選出馬を表明
自民党の総裁選は21日午後、河野洋平総裁(副総理兼外相)と橋本龍太郎通産相が出馬の意向を表明。9月10日の告示を待たずに両氏の一騎打ちによる事実上の選挙戦に突入した。
橋本氏は21日午後、自民党本部で記者会見し、出馬を正式に表明、政策提言を発表した。これに対して河野氏も同日夕の党役員会で再選を目指す意向を表明、了承された。
橋本氏は政策提言の中で「自民党首班(首相)政権を目指す」と明記した。ただその場合でも社会、さきがけ両党との信頼関係維持を強調。会見で「総裁選の結果にかかわらず村山連立政権を支える立場を明らかにした。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・村山富市首相は21日、山梨県富士吉田市で開かれた日経連経営トップセミナーで講演。直前に演壇に立った根本二郎日経連会長から「最低2年程度持続性のある政治をやってほしい」とエールを送られたことで気をよくした様子。かつて村山内閣を「何もしない内閣」とこき下ろした永野健前日経連会長が会場で厳しい視線を向けているのをしり目に「元従軍慰安婦のための基金の呼び掛け人に財界から入ってもらえなかった」「官僚と業界が利益を守るため規制が減らない面がある」と財界批判も。夏休み明けの初仕事で、十分な休養をとった後とあってか、舌の滑り具合も良好だった。
○・・・橋本龍太郎通産相はこの日、自民党総裁選出馬の記者会見。竹下登元首相の人物評を披露し「私に足りない点だが、竹下さんからはいかに人の話をしっくり聞くことが大切かを学んだ」と自らを反省するような口ぶり。戦争責任に関する考えについて記者団から尋ねられた際も「私は思ったことをはっきり言ってしまうのが欠点かもしれない」と発言。向こう気が強く、取っつきにくいとの党内での評判を気にするかのよう。しかし、似たような内容の質問が記者の間から出ると「同じこと何度も言わせますね」とピシャリ。そうそう性格は変えられない?《共同通信》
【河野洋平外相】米英ロ大使に核実験自制を要請
河野洋平外相は21日午後、外務省に米国のデミング駐日臨時代理大使と英国のハンフリー駐日臨時代理大使、続いてロシアのチジョフ駐日大使を招き、「核兵器国は核実験を全体として自制するべきだ。その方法を考えてもらいたい」と述べ、核保有国が中国とフランスの核実験問題に積極対応するよう要請。さらに①米英ロによる核実験の抑制の継続②完全な形で核実験を禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期合意―を求めた。これに対し、3氏は外相の意向を本国政府に伝達することを表明した。
政府が、核実験問題で米英ロの3カ国に同時に申し一入れたのは初めて。核保有国同士の働き掛けを求めることにより、核実験中止、再開撤回に向け中国、フランスへの圧力を強めようとの狙いから行われた。《共同通信》
【韓国】更生施設の寄宿舎が全焼、37人死亡
韓国ソウル近郊の京畿道竜仁郡駒城にある更生施設、京畿女子技術学院で21日午前2時すぎ火災が発生し、女子寄宿生ら37人が死亡、16人が負傷した。火災は午前3時半ごろ鎮火したが、同学院の2階部分を全焼した。
聯合通信によると、警察当局は施設側の厳しい管理に不満をもった寄宿生による集団放火事件と断定し、実際に火をつけたとされる15人を放火致死傷の疑いで逮捕するとともに、犯行に関与した疑いで十数人を取り調べた。《共同通信》
【エルサレム】路線バスが爆発
エルサレム市内で21日朝(日本時間同日午後)、路線バスが爆発し、警察によると、5人が死亡、100人以上が重軽傷を負った。イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)の和平に反対するイスラム原理主義組織ハマスの武装部門を名乗る男が、イスラエル放送に犯行声明を出した。警察は自爆テロとみて調べている。
現場は、イスラエルが1967年の第三次中東戦争で占領後に併合した東エルサレムに造ったユダヤ人用郊外住宅地。爆破されたバスの後部は大破し炎上、後続バスも前部が壊れた。
イスラエルとPLOは、エルサレムに近接する占領地ヨルダン川西岸へのパレスチナ自治拡大を目指し交渉中。事件で21日、イスラエル最南端エイラートで行われる予定だった実務交渉は延期された。しかしラビン・イスラエル首相は、「犠牲者の葬式が終わったら交渉は再開する」と述べた。アラファトPLO議長は先行自治区ガザで「こうした事態は受け入れられない」と、事件を強く非難した。
爆破現場では怒った住民の一部が「アラブ人に死を」「ラビンは辞任しろ」などと叫び、ユダヤ人過激派団体メンバーと警察部隊が断続的に衝突した。
イスラエルはテロ計画の情報に基づき今月10日からガザを封鎖したが、パレスチナ警察が18日にガザでハマス武装部門メンバーを銃撃戦の末逮捕したため、20日にこの封鎖措置を解除したばかりだった。《共同通信》
【台湾・李登輝総統】「南シナ海開発株式会社」設立を
台湾の李登輝総統は21日夕、日台民間人のセミナー「第7回アジア・オープン・フォーラム」の出席者らと台北の総統府で会見、南沙(スプラトリー)諸島などをめぐり領有権紛争が起きている南シナ海を共同開発する出資額100億ドル規模の株式会社を中台などで設立する構想を提案した。また、来春の初の総統直接選挙への出馬にあらためて意欲を示した。
李総統は、東南アジア諸国連合(ASEAN)や中台、日本、さらにアジアに軍事力を展開している米国など、南シナ海と関係が深い12カ国・地域による「南シナ海開発株式会社」を設立すべきだと述べた。
李総統は同様の構想を2年前にも提起しているが、この日の会見では、南シナ海に関する「平和フォーラム」を関係国で設立し、関係国・地域は同地域での主権を放棄した上で共同開発会社をつくると説明、具体的な道筋を示した。
総統は「会社の利益をASEANのインフラストラクチャー(社会的生産基盤)整備に回せば、アジアの発展に貢献できる」と述べ、関係国の理解を求めた。
また来春の総統直接選挙の実施で、李総統が進めてきた政治改革は一応の完結を迎えるが、総統は「政治改革が終わるだけであり、今後は司法改革、教育改革、文化改革が必要だ」と強調。来春以降も総統としてさらに改革を進める姿勢を示した。
中国軍が台湾北方海域で相次いで軍事演習を実施するなど、中台関係が極度に悪化している点については「(中国)内部の事情がある」と述べ、ポスト鄧小平時代が近づく中で中国内部に権力闘争が起き、軍部強硬派の勢力が拡大しているとの見方を示した。《共同通信》
【ザイール】ルワンダ難民を送還
ザイール東部ゴマの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は21日、ゴマ周辺のルワンダ難民キャンプから同日だけで、2700人以上の難民が、ザイール軍により強制送還されたことを明らかにした。また、ブルンジ国境のウビラからは、760人以上のブルンジ難民が強制送還された。
ザイール政府は、昨年のルワンダ内戦を逃れゴマなどに流入した100万人のフツ族難民について、国連に問題解決を求めたが返事がないとして、強制的に追放することを決定。19日から軍による強制送還に乗り出していた。
ルワンダでは、多数派フツ族と政権を握るツチ族との間で部族対立が残っており、今回のフツ族難民の大規模な強制送還で、ルワンダ情勢は再び混とんとしてきた。
キャンプでは、強制連行を恐れる難民が脱出を始め、ゴマのムグンガ・キャンプからはこれまでに数千人がテントを捨てて周辺の丘に逃れたという。ザイール兵は強制連行に伴い、発砲やテントへの放火、略奪を行っているとみられるが、死傷者の有無などは不明。
緒方貞子・国連難民高等弁務官はザイール政府に強制送還の即時中止を求めたが、同国政府は要請を無視すると言明、国内にある難民キャンプをすべて閉鎖する意向を伝えた。《共同通信》