平成3820日目
1999/06/24
この日のできごと(何の日)
【村下孝蔵さん】死去
「初恋」などのヒットで知られるシンガー・ソングライターの村下孝蔵さんが24日午前11時27分、高血圧性脳内出血のため亡くなった。46歳だった。
熊本県水俣市出身。1980年にデビュー。82年の「ゆうこ」で注目され、翌年の「初恋」「踊り子」の大ヒットで人気者になった。アコースティックで叙情的なメロディーと素朴な歌声が持ち味だった。88年には、中国・上海の列車事故で犠牲になった高知学芸高の生徒の死を悼む「恋文」を作り、話題を呼んだ。都内のスタジオでコンサートのリハーサルをしていた20日に倒れ、入院していた。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【小渕恵三首相】サミット報告
小渕恵三首相は24日午後の衆院本会議で、主要国首脳会議(ケルン・サミット)など欧州歴訪の帰国報告を行い、与野党の質問に答えた。
首相は日本経済について「プラス成長に向けて不退転の決意を表明し、各国から高い評価と強い期待が示された」と強調。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル発射実験への「深い憂慮」が日本の要求で共同宣言に盛り込まれたことに関連して、「参加国から懸念を共有する発言があった」と指摘、「発射が差し迫っているとは判断していないが、米国、韓国などと連携し、再発射抑止のため努力する」との姿勢を示した。
ユーゴスラビア・コソボの復興や難民帰還支援では、既に決定している2億ドルの資金援助にさらに上積みする意向を示した上で、「国際文民組織に対し人的貢献を行うことも検討していく」と述べた。来年の九州・沖縄サミットについては「新しい世紀に向け明確なビジョンを打ち出す機会にしたい」と強調した。大畠章宏(民主)、丸谷佳織(公明・改革クラブ)両氏らへの答弁。《共同通信》
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先進8か国首脳会議(ケルン・サミット)から24日に帰国した小渕首相が同日、衆院本会議で帰国報告を行った。これに対して民主党から大畠章宏議員が質問に立ち、議題となった主要テーマなどについてただした。
大畠議員は、日本経済の1~3月成長率が1.9%となったことについて「単年度のみを目標にされては困る。現実は失業率が4.8%を突破し、国民生活は深刻な事態に直面している」とクギをさし、持続的な経済成長、雇用創出の取り組みについて具体策をただした。
続いて、小渕首相が失業率増加について「日本経済再生の痛み」と発言したと報道された件で、大畠議員は「政治家としての見識が問われる」と小渕首相の認識をただした。さらに、サミットで各国で合意した「重債務貧困国」に対する債務の帳消しについて、また重要テーマであった「コソボ支援」への日本の対応についても説明を求めた。
これに対して小渕首相は、景気・雇用対策について「今が正念場。引き続き不退転の決意で努める。持続的成長のため、『緊急雇用対策』『産業競争力強化対策』を取りまとめた」「雇用対策は最重要課題として行う」と低姿勢な発言を繰り返した。
重債務貧困国決済の合意については「途上国の自助努力を前提とするなど、わが国提案がほぼ認められた」と成果を強調。コソボ問題については「国連安保理の改革を再度強調した。難民支援のため、日本は1億ドルの拠出を表明した」と答弁した。《民主党ニュース》
【民主党】安保政策やっと決定
民主党は24日の党安保基本問題調査会幹事会で、昨年4月の結党以来の懸案だった安保基本政策をようやく正式決定した。
執行部は、日本有事の際の対応を定めた緊急事態法制の早期整備を提唱するなど「踏み込んだ結論が出た」(菅直人代表)と自賛する。
だが自民党系議員から旧社会党出身議員まで幅広い党内意見のバランスをとりながら政府の安保政策を追認した格好で、新味を欠いた内容となった。「政権が変わっても外交・安保政策は維持されるべきだ」(幹部)との基本姿勢を崩さなかったため、独自色を出しにくいというジレンマがあったのも事実だ。
民主党は新指針関連法審議の際、「安保政策がない」と厳しい批判を浴びた。このため管氏は、安保基本政策に盛り込んだ「緊急事態法制」(有事法制)にこだわり、24日の記者会見では「原則として憲法の平和主義を守る民主党の基本姿勢は貫かれた」と強調した。
だが安保基本政策の基調である「主体性ある日米同盟」については、在日米軍の在り方など具体的な道筋は不明確で、党内からは「防衛より、軍縮や外交姿勢の議論が先ではなかったのか」(横路孝弘総務会長)との指摘もある。《共同通信》
【東京地裁】山一証券元専務に有罪判決
破産宣告を受けた山一証券による総会屋K受刑者(56)への利益供与事件と、大手リース会社「昭和リース」への損失補てん事件で商法違反と証券取引法違反の罪に問われた山一の元専務A被告(60)に対し、東京地裁は24日、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。《共同通信》
【別所毅彦さん】死去
「長嶋の胴上げが見たい」。そう言い残して巨人OB会長の別所毅彦氏が逝った。南海、巨人で歴代5位の310勝を挙げた剛球投手は24日午前7時35分、心不全のため東京都目黒区の自宅で死去した。76歳だった。常に古巣の戦いぶりを気にかけていた。巨人長嶋監督、ダイエー王監督はともに優勝して「ONシリーズ」実現を誓った。《日刊スポーツ》
【民主党】女性キャラバンが渋谷で第一声
民主党「女性キャラバン」の第1回目の街頭演説会が24日夕方、東京・渋谷のハチ公前で行われた。
この演説会は、7月に開校する「女性のための政治大学」と、「女性衆院議員候補募集」キャンペーンの一環で、男女共同参画委員会が主催した。菅代表、羽田幹事長、鳩山幹事長代理とともに、笹野貞子・男女共同参画委員長、川橋幸子、竹村泰子、肥田美代子、和田洋子の同副委員長、田中甲・国民運動委員長代理、奥田建、末松義視、原口一博同副委員長、司会として小宮山洋子・広報委員長が参加した。
「女性の元気が政治を変える。日本の政治を変えよう」「男の人も女の人も、女性参加へのご支援を」。菅代表は、故市川房枝さんの選挙事務長として初めて政治に携わった経験を交えながら、女性の積極的な政治への参加を訴えた。
羽田幹事長は「世界中で女性政治家が活躍している。一方日本では民間企業も議員にしても、活躍する女性がなんと少ないことか。もう男だけの議論ではダメ。思いを持つ女性も積極的に政治参加しよう」と呼びかけた。
また鳩山幹事長代理も「男重視の社会が長すぎた。女性の声が反映できていればダイオシン問題だってもっと早く解決できたはず。『女性のための政治大学』へ、友達にも声をかけていただいて、ぜひご参加を」と訴えた。
街宣車の周りにはキャンペーンのために用意した、ピンクを基調としたノボリがたてられ、キャラバン隊として参加した各議員は交代で、通りがかった女性に声をかけながらチラシを手渡していた。《民主党ニュース》
【民主党】党の安全保障基本政策を決定
民主党は24日、安全保障基本問題調査会(会長=伊藤英成副代表)の幹事会を開き、党の「安全保障基本政策」を決めた。同調査会では昨年12月2日に第1回幹事会を開いてから、30数回の会議で検討を重ねてきた。
基本政策は、「安全保障環境と日本の基本的対応」「日本国憲法についての基本的考え方」「安全保障体制」の3つの柱で構成され、戦争や紛争を未然に防ぐ予防外交の推進と、憲法の基本原理である平和主義が、政策の基本的なベースになっている。
日米安保に関しては、意義や重要性を認めた上で、「日本の主体性」を主張。在日米軍の基地問題や地位協定で率直な交渉を行うべきとしている。
またアジア太平洋地域アジアの平和と安定を確保するために、日本のリーダーシップによる多国間安全保障対話の枠組みの構築を掲げた。日米安保は維持しながら、アセアン地域フォーラムの深化・拡大や北東アジアフォーラムの構築を主張している。
日本の防衛力のあり方としては、特に大規模直接侵略を主に想定してきた自衛隊の装備、配置、構成を抜本的に見直し、テロリズムやゲリラ活動などの新たな脅威に、日本が原則として単独で対処できる体制を整備することが重要だとしている。
さらに、国民の権利を守る視点からの「緊急事態法制」の整備を掲げたのも大きな特徴。自衛隊の出動の要件や手続きは自衛隊法が規定しているが、その後の活動のルールは法律の規定がほとんどないため、日本に対する直接侵略などの緊急事態で自衛隊が円滑に活動できないか、超法規的措置をとらなければならない可能性がある。そこで、民主党は、緊急事態における自衛隊の活動根拠を与えると同時に、国民に対する必要以上の権利義務の制限とならないよう、基本的人権・表現の自由等を保障するよう、バランスを重視した緊急事態法制の必要性を強調している。
安全保障に関する日本国憲法についての基本的考え方として、「一般論として言えば憲法の文言と現実に乖離が生じた場合には、憲法解釈の安易な変更を行うのではなく必要に応じて憲法改正することが成熟した民主主義国家の取るべき道」と述べ、前向きな憲法論議を呼びかけている。その上で、 1.憲法の平和主義は重要であり、維持されるべき 2.国連憲章に基づく国連軍や、アジア太平洋地域の集団安全保障体制が確立した場合に場合には、積極的に評価し将来日本が参加すべきだ。ただし、現行憲法で可能かどうか、党内外で十分検討されるべき 3.国連安保理決議に基づく多国籍軍に参加し、武力行使することは憲法第9条は許容していない 4.集団的自衛権行使の是非を憲法解釈の変更で行うべきではない–などの見解を示した。
菅直人代表は伊藤副代表とともに記者会見し、「民主党が安全保障政策を取りまとめるのは難しいといわれてきたが、各分野で相当踏み込んだ結論になった」と述べ、さらに「55年体制では、議論しないことで抑えようとする勢力と、すべて行政任せにする勢力だけだった。(民主党の提案で)これで国会が安全保障を議論できる場に変わってくるだろう」と、安保論議の活性化へ期待を表した。伊藤副代表も「日本の主体性のある外交・安全保障政策をしっかり位置付けようとの思いで作り上げた」と語った。《民主党ニュース》