平成2939日目

1997/01/24

この日のできごと(何の日)

【ロッテ・伊良部秀輝投手】「サンディエゴに行く気は毛頭ない」

米大リーグ、パドレスが交渉権を得ているロッテの伊良部秀輝投手は24日、「サンディエゴ(パドレス)に行く気は毛頭ない」と交渉拒否の姿勢を明確にし、移籍先としてはかねてから希望しているヤンキースに固辞していることを明らかにした。

ロッテからパドレスへの交渉権譲渡は発表から既に10日以上経過しているが、伊良部の代理人の団野村氏とパドレスの交渉はいまだに行われていない。

パドレスは23日(日本時間24日)、交渉は来週早々になるとの見通しを明らかにしたが、伊良部が拒否の姿勢を明確にしたことでパドレスが今後どう対応するか注目される。

ロッテはコミッショナー事務局を通して「交渉が成立しなかった場合、交渉権はロッテに差し戻す」とパドレスに文書を送付している。三ツ野充蔵球団代表は、伊良部の選択肢はパドレスかロッテしかない、との球団の見解をあらためて示すとともに「決裂するにしてもまず交渉しないことには駄目だ」と伊良部側の対応に困惑している。

伊良部はこの日、新婚旅行から帰国し、成田空港で「第一希望はヤンキース。今言えるのは希望は代理人に伝えていることと、希望を変えることはないということです」と語った。《共同通信》

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【大相撲初場所】13日目

大相撲初場所13日目(24日・両国国技館)大関若乃花は琴の若を右下手投げで下し13戦全勝、単独トップを堅持。1敗同士の対戦は横綱曙が大関武蔵丸を押し出した。この結果、若乃花を追う1敗は曙一人となり、14日目の両力士の直接対決で若乃花が勝てば7場所ぶり3度目の優勝が決まる。2敗に後退した武蔵丸は場所後の横綱昇進が厳しくなった。横綱貴乃花は関脇魁皇を寄り切り11勝2敗。魁皇は9敗目。大関貴ノ浪は土佐ノ海に寄り倒され負け越し、来場所は大関昇進後2度目のかど番となる。十両は出島と久島海が10勝3敗で並んでいる。《共同通信》

【ナホトカ号重油流出事故】山形県にも重油が漂着

タンカー重油流出事故で、日本海を北上していた漂流重油の一部が24日午前、山形県温海町や酒田市の海岸に漂着した。漂着府県はこれで計8府県となった。さらに秋田県の南端にある象潟町でも漂着重油とみられる塊が見つかり、被害は東北地方の日本海沿岸全域に広がる恐れが強まった。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は24日午後、参院本会議の代表質問で平成会の大久保直彦氏と対決。大久保氏は「ペルー人質事件で首相が毎日、外務省オペレーションルームに入ったのは仕事の邪魔だったという声がある」「銀座であんパンを買うパフォーマンスをしても、気配りがあるとは思わない」と痛烈に批判し、自らの言葉で答弁を求めた。しかし、首相は「(質問が)20問もあると、とても」と言い訳し、その後も記者団に「時間が短いから作文を読まざるを得ない。事実、読んでいる」と開き直り発言。この分では、今後の行革議論でも官僚の作文を読むことになるとの声が専らだ。

○・・・稲垣実男北海道、沖縄開発庁長官は記者会見で、北海道での世論調査の結果、同開発庁廃止容認が60%以上に達したとの報道に関して「北海道開発の意義を国民に知ってもらうよう努力しなければならない」と強調。さらに「北海道にケネディ空港に匹敵する空港があれば、人と貨物の輸送を的確にやれる。一方、東南アジアを見ると沖縄がやっぱり中心だ」と指摘し、最後には「北海道と沖縄を重視すれば日本は21世紀に素晴らしい国になる」と熱弁。北海道、沖縄開発庁の生き残りに躍起になっていた。《共同通信》

【梶山静六官房長官】「公娼制度あった」

梶山静六官房長官は24日、太平洋戦争中の従軍慰安婦問題に関連して「当時の公娼制度など社会背最を教えずに、慰安婦問題だけ教えるのはおかしい」と述べ、今春から中学校の社会科教科書に慰安婦問題が記載されることを批判した。また、国内外から慰安婦問題で日本政府の責任を問う声が上がっていることについて「今、従軍慰安婦問題で騒いでいる人たちは、当時の公娼制度などを知らずに言っている。当時は公娼制度が厳然としてあった」と述べた。首相官邸で記者団に語った。

自民党などから従軍慰安婦問題の教科書記載に反対する意見が出ているが、政府首脳の発言だけに韓国世論などの反発を招くものとみられ、25日の日韓首脳会談にも影響しそうだ。ただ梶山長官は、韓国などが慰安婦を強制連行したと主張している点については「戦地に行けば加給金をもらえた。その中には徴用された人もいた」と、一部事実関係を認めた。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】警察装甲車、公邸前に進入

リマの日本大使公邸人質事件は24日午後1時(日本時間25日午前3時)すぎ、公邸近くで待機していた国家警察の装甲兵員輸送車2両が、報道陣への規制線を越え、国際赤十字委員会が設けた警官の立ち入りを禁止した活動区域内を通過、邸内の人質73人への赤十字の救援活動が一時停止する騒ぎとなった。装甲輸送車が公邸前に進入したのは、事件発生後38日間で初めて。

公邸を占拠するトゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループに心理的圧力をかける作戦とみられるが、救援活動ばかりか人質の安全を脅かす動きに、ミニグ赤十字国際委員会ペルー事務所代表は「警察との約束が破られた」と不信感を表明した。昼食搬入作業を一時中断した赤十字職員らはリマ市内の事務所へ引き揚げたが、同日夕に作業を再開し、代表も公邸に入った。

直接交渉の場となる保証委員会開始に向け、ペルー政府とMRTAが水面下で最終調整を続けているとみられるが、警察の「挑発」にMRTAの態度が硬化するのではないかとの懸念が出ている。

装甲輸送車は、それぞれ自動小銃を構えた警官約10人を乗せ、公邸の南東側から規制線内に入り、公邸正門前を2度通過した。これと並行して警察のヘリコプター1機が公邸上を超低空飛行した。

21日に警官による公邸内への投石が起きたことから、赤十字は23日、公邸正門前に「活動区域」として警官の立ち入りを禁止する白線を引いたが、装甲輸送車はこれを無視して通過した。21日の投石時に現場の警官は「MRTAの譲歩を引き出すため心理的圧力で揺さぶりを掛ける」と説明していた。投石に対しては日本政府現地対策本部がペルー政府に抗議していた。《共同通信》



1月24日 その日のできごと(何の日)