平成4251日目
2000/08/28
この日のできごと(何の日)
【日中外相会談】
河野洋平外相は28日午後、北京入りし、唐家璇外相と中国外務省で約3時間にわたって会談した。両外相は、中国の海洋調査船が日本の排他的経済水域(EEZ)内で活動している問題で、事前の相互通報の枠組みを設ける方針で一致。今後、事務レベルで具体的なシステムを検討していくことになった。
海軍艦艇の日本周回活動で、唐外相は自制を示唆するとともに日中安保対話などの交流を頻繁に行うことで河野外相と一致した。
また両外相は朱鎔基首相の訪日を10月12日から17日とすることを確認、訪日に合わせて「日中首脳ホットライン」を開設する方針で基本的に合意した。
相互通報の枠組みづくりでは合意したものの、EEZ境界線をめぐる日中に対立は続いており、どの水域での活動を対象とするかなど具体的な結論は持ち越した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【トヨタ・カローラ】フルモデルチェンジ
トヨタ自動車は28日、看板車種のコンパクトセダン「カローラ」を5年ぶりにフルモデルチェンジし、発売した。
カローラは世界中でもっとも売れているトヨタ車。平成11年の国内販売台数は約16万台と31年連続トップ(軽自動車を除く)。しかし保守的なイメージから購買層は主に中高年に限られていた。最近は若者に人気の「ヴィッツ」に月間販売台数で抜かれるなど、存在感に陰りも見えていた。
奥田碩会長は「これがカローラなのかというぐらい一新した。価格も抑えた。景気回復のけん引車になることを期待している」と意気込みを見せた。販売目標は月間1万1500台。
カローラのワゴンも全面改良して車名を「カローラ フィールダー」と改め、同時に発売した。《共同通信》
【2008年五輪】大阪、1次選考を突破
国際オリンピック委員会(IOC)は28日、ローザンヌでの臨時理事会で、2008年夏季五輪開催に立候補した10都市の開催能力について審議し、書類審査の段階から高い評価を得ていた大阪が絞り込み選考を突破、正式立候補都市となった。
最有力候補とされる北京のほか、パリ、トロント(カナダ)も順当に通過。ボーダーライン上とみられたイスタンブールが5都市目に滑り込んだ。《共同通信》
【花田憲子さん】講談社を提訴
「週刊現代」や「フライデー」に無断で写真を載せられ肖像権を侵害されたとして、大相撲の二子山親方(元大関貴ノ花)夫人の花田憲子さんが、発行元の講談社に1億円の損害賠償を求める訴訟を28日、東京地裁に起こした。
訴えによると、週刊現代は9月9日号に「花田憲子 新発見の『豊満フルヌード写真』」との見出しで、花田さんが女優だった約30年前に撮影された写真を載せるなどしたほか、フライデーも9月8日号に同様の写真を掲載した。
花田さん側は「親方との結婚を機に芸能界を引退して30年を経た現在、このような写真を承諾なく掲載することは、肖像権や人格権を侵害する」と主張。週刊現代9月9日号の販売差し止めなどを求める仮処分も同地裁に申し立てた。《共同通信》
【大正生命】経営破たん
金融庁は28日午後、生命保険業界下位の大正生命保険に対し、保険業法に基づき、新規契約の募集や解約など業務の一部停止命令を発動した。
詐欺容疑で同日、東京地検に逮捕された筆頭株主企業「クレアモントキャピタルホールディング」のK社長(39)の指示を受け、同生保が資産価値が不透明な258億円に上る外国社債を購入していたことが判明。
金融庁は、大幅な債務超過に陥る可能性が高く「業務運営が著しく不適切」として実質的に破たん状態と認定した。
同社の保険契約者は約22万人おり、個人の死亡保険金などは来年3月まで全額保護されるが、貯蓄性の高い商品や年金は減額される可能性がある。《共同通信》
【第一生命、安田火災】全面提携
生命保険業界2位の第一生命保険と損害保険業界2位の安田火災海上保険は28日、第一生命による安田火災株の取得を含む全面提携で合意した。第一生命の森田富治郎社長と安田火災の平野浩志社長が都内で記者会見し、正式発表した。生保と損保の大手同士の包括的な提携は初めて。保険業界は生存競争が激しさを増していて、今後も業態を超えて同様の動きが加速しそうだ。
安田火災の平野社長は「自由化の中で価格やサービス面での競争が不可逆的に加速し、強い会社がより強くなる状況になった」と指摘。その上で「最良の商品・サービスを提供できる態勢をつくり、株主や顧客の高い評価を獲得することが大切と判断した」と提携の狙いを説明した。
【与党】223公共事業の中止勧告
自民、公明、保守3与党の政策責任者は28日昼、首相官邸で森喜朗首相や扇千景建設相ら関係閣僚と会い、与党が決めた中止基準に沿った公共事業を原則として中止するよう勧告した。事業数は233で、見直し規模は事業費ベースで約2兆8000億円に相当する。
このうち与党の中止基準に該当する島根県・中海干拓事業など建設、運輸、農水3省所管の24事業を公表。これ以外に徳島県・吉野川河口堰建設事業については「白紙」とし、新たな計画を策定するとした。
与党は公共事業の評価システムを厳格にする「行政評価法」(仮称)制定などの公共事業改革案も政府側に提示、早急な実現を求めた。これに対し森首相は「政府として重く受け止め、実行したい」と述べ、関係閣僚らに「真に必要な公共事業とは何なのか。さらに検討してほしい」と指示した。《共同通信》
【教育改革国民会議】第5回会合
森喜朗首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」(座長・江崎玲於奈芝浦工大学長)の第5回会合が28日午後、首相官邸で開かれた。首相はあいさつで「制定して半世紀となる教育基本法についても抜本的に見直す必要がある」と述べ、同法改正にあらためて意欲を示した。
また、7月の分科会報告に盛り込まれた青少年への奉仕活動義務付けについて「知識偏重の教育ではなく、全人教育の推進が必要だ」と評価。教員、学校評価システム導入についても「使命感を持った教師が腕を振るえる仕組みを作ることが必要だ」と述べ、議論を深めるよう求めた。《共同通信》
【この日の民主党】
公共事業費総額の温存を強く批判~与党の公共事業見直し案で談話
自民・公明・保守の与党3党が28日、島根県中海干拓事業の中止などを含む公共事業の見直し案を取りまとめたことについて、民主党の菅直人政調会長は同日談話を発表した。先の総選挙で民主党が主張したものを一部受け入れたことは評価するものの、「具体的な数値目標もなく、単なる目先の改革ではないか」との疑念を示した。
また、公共事業費の総額が見直されていないことについても、「総額の温存を前提とする自民党の姿勢はとうてい理解することができない」と批判。「自民党が本気で見直しを行うのであれば、来年の参院選で建設省や農水省出身者の比例名簿搭載を取りやめるべき」と主張している。《民主党ニュース》