平成4176日目

2000/06/14

この日のできごと(何の日)

【南北首脳会談】金総書記がソウル訪問を受諾

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で初の南北首脳会談を行った韓国の金大中大統領と北朝鮮の金正日総書記は14日夜、連邦制による統一を目指すことをうたった南北共同宣言に署名した。宣言で金総書記は適切な時期にソウルを訪問すると約束した。

共同宣言は①統一問題を民族間で自主的に解決②南北連邦制については双方提案の共通性を認め、この方向で統一を推進③8月15日に離散家族訪問団を交換④経済、社会、文化など多方面の交流と強化⑤早期に当局者対話を開催−などをうたった。

南北首脳による和解への努力は、半世紀以上にわたり対立と葛藤の続いた朝鮮半島の冷戦構造を平和共存へと一気に転換させる歴史的宣言を生み出した。

大統領は夕食会での演説で首脳会談は成功だったと評価し、金総書記に「ソウルで会いましょう」と訪韓を呼び掛けた。

会談で金大統領は、金総書記に日本と米国との関係改善を促した。南北の和解は東アジアの国際関係にも計り知れない波及効果を与え、北朝鮮が今後、対日や対米関係で前向きに対応する可能性も出てきた。《共同通信》

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【第42回衆院選】公示2日目

森喜朗首相は総選挙公示2日目の14日、地方遊説の皮切りとして大阪、兵庫、福井を回った。演説のテーマは、政権枠組み、景気、主要国首脳会議(サミット)などだが、特に力が入るのは政権枠組み問題。民主党が総選挙後の連立政権の枠組みを明示できないことを集中的に攻撃している。

内閣支持率が低迷する首相が、活路を見いだしたのが、12日の日本記者クラブ主催の党首討論会。鳩山由紀夫民主党代表が、選挙後の枠組みを問われ、「最初から数合わせの議論はしない」として、あいまいな対応に終始したことから、ここを集中的に突く戦術を固めた。

翌13日からの演説では、「民主党はどこと(連立を)組むのかと聞いても、選挙が終わってから考えますと答えるだけだ」と攻撃。14日は明石大橋が架かる神戸市で、鳩山氏の地元・北海道室蘭市の「白鳥大橋」を取り上げ、「自分の選挙区の公共事業は平気で付けるが、長崎県のもの(諫早干拓事業)はいらないと言うのでは、国民のことをどう考えているのか」と、公共事業批判を繰り返す鳩山氏を皮肉った。

鳩山氏は共産党との連立は否定しているが、「共産党は鳩山さんと組んでもいいと言っている」と宣伝し、野党間の足並みの乱れを誘う。「共産党は綱領で君主制を認めていない。つまり天皇制を認めていないということだ」などと、ソフトな戦術を取る共産党に対し、伝統的な「反共宣伝」を繰り返し、警戒心をあおっている。《共同通信》

森喜朗首相は総選挙公示2日目の14日、地方遊説の皮切りとして福井、大阪、兵庫をまわった。福井3区候補応援のため、敦賀市のショッピングセンター前で演説した森首相は「小渕さん(前首相)が日本の景気回復のため身を挺され、公明党が手を差し伸べてくれたおかげで3年ぶりに成長率がプラスに転じた」とこれまでの経済政策や、自公保連立の正当性を強調した。《福井新聞》

【この日の民主党】

吉野川可動堰など3公共事業中止を提唱=鳩山代表が会見で

民主党の鳩山由紀夫代表は14日、徳島県松茂町で記者会見し、大型公共事業の中止を含めた見直しについて具体策を発表した。

無駄な公共事業の中止から構造改革に着手する
民主党代表鳩山由紀夫

選挙の争点がますます明確になってきた。それは、これ以上の「先送り」「バラマキ」を続けるのか、勇気をもって「構造改革」に着手するかであり、ここが自民党と民主党の決定的な違いである。

森総理は、景気対策と称して公共事業予備費を取り崩し、バラマキをさらに続けるとしている。そのうえ、先の7党首討論では財政の構造改革を先送りすると明言した。民主党は、「構造改革」に勇気を持って挑戦することが、国民生活に安心を保障し、経済には活力をもたらす確実な道だと主張している。

「構造改革も必要だ。そのうちやる」といった姿勢では、改革は実行できない。「総論賛成、各論反対」は、構造改革をしないことに等しいことになる。民主党は、改革は具体的であることが重要だと考えている。

民主党は、公約の中で、公共事業については「5年で2割、10年で3割の削減を行う」としている。このため、まず、その具体策として、大型公共事業の中止を含めた見直しを提案する。

1.大型公共事業を見直す。

(1)無駄な公共事業、中海干拓、吉野川可動堰、川辺川ダム建設については、計画及び事業を中止する。

・[1]国営中海土地改良事業「本庄工区干拓事業」については、事業の継続の中止と堤防の開削を求める。ただし、地域の振興方策については、「中海・宍道湖」及び周辺域を活用する方向で、地元と国が白紙で検討するものとする。

・[2]吉野川第十可動堰改築事業(=吉野川可動堰)については、既に実施された徳島市民による住民投票結果をも踏まえて、計画を白紙に戻し、再検討する。

・[3]川辺川ダム事業については、事業を中止する。ただし、事業の中止が既に積み重ねられてきた関連事業や補償などに重大な影響を及ぼすことを考慮し、国策によって翻弄され続けてきた住民に対して、国が責任をもって十分な事後対策を講ずるものとする。

(2)諫早湾干拓については、防災目的の必要を認めつつ、計画と運用の全面的見直しを行う。干拓地の農用地利用計画を大幅に縮小するとともに、排水門を開けて、干潟の再生に必要な措置をとる。また、防災対策上必要と思われる潮受堤防の嵩上げや排水ポンプの整備を推進する。

(3)長良川河口堰については、すでに稼動している水門の運用を弾力化し、川に自然の状態を取り戻す。

2.公共事業の見直しに伴う手続を整備する。

(1)一部が進行中の計画及び事業を中止する場合の手続き、その際発生する不利益に対する補償措置などを整備する。

(2)住民投票制度を整備する。

(3)長期にわたる計画事業についての「時のアクセス」制度を導入する。《民主党ニュース》



6月14日 その日のできごと(何の日)