平成2643日目
1996/04/03
この日のできごと(何の日)
【鳩山由紀夫氏、船田元氏】新党を模索
新党さきがけの鳩山由紀夫代表幹事と新進党の船田元・総務会長代理が「新保守主義」の理念を掲げ、幅広い勢力を結集した新党結成を目指す方向で一致していることが3日、明らかになった。
船田氏は同日午前の記者会見で「政治の閉塞状況を解消したい。当面はそれぞれの政党で頑張っていくが、好転しない場合、新たな政治の枠組み、受け皿に訴えないといけないかもしれない」と述べ、新党結成を視野に鳩山氏と協議を進めていることを認めた。
ただ結成時期については「鳩山氏は『総選挙前に行動を起こすべきだ』と言っているが、私は明確に選挙前かどうかは得心が得られていない」と述べ、慎重に時期を見極める姿勢を示した。鳩山氏も同日午前、記者団に「さきがけのメンバーと船田氏を中心とする新進党の方々、もしくは幅広い志の高い方々が結集できないかの模索はしているが、まだ新党ができるという話になっていない」と述べながらも、政策、理念について船田氏とは「かなり一致しているという気がする」と認めた。
鳩山、船田両氏は、1日夜の会談で、新たな第三極づくりに向けて政策、理念などを詰めていくことで一致した。新保守主義の下で、「小さな政府」を目指し、規制緩和、地方分権、財政均衡主義などが柱となる方向だ。
船田氏は会見に先立ち、総選挙前に新党結成を目指すと記者団に述べていたが、時期についてトーンダウンしたのは、新進党内で締め付けが強まるのを警戒したためとみられる。ただ執行部の一員である船田氏の新党結成の動きが表面化したことで、党内の反発は必至だ。《共同通信》
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【Jリーグ】第5節
Jリーグ第5節(3日・瑞穂陸上競技場ほか=8試合)名古屋グランパスがジュビロ磐田に1−2で逆転負けし、首位転落。横浜フリューゲルスと浦和レッズが全勝をキープし、得失点差で上回る横浜Fが4年目で初のトップに立った。横浜Fは京都サンガを3−0で下し、開幕から無失点を続けている。浦和は4−1でガンバ大阪に逆転勝ちした。ヴェルディ川崎はビスマルクのVゴールで横浜マリノスに3−2で勝った。昨季年度王者の横浜Mは5連敗。アビスパ福岡はマラドーナのPKにより1−0でジェフ市原を破り、昇格後初勝利を挙げた。鹿島アントラーズは5−1で柏レイソルに大勝した。《共同通信》
【防衛施設局】知花さんに条件聞く
米軍楚辺通信所(沖縄県読谷村)にある民有地の使用期限が切れて国の不法占拠状態が続いている問題で、那覇防衛施設局の職員が3日午前、所有者の知花昌一さんを訪ね、「日時や人数など立ち入り方法について要望があれば伺いたい」と所有地へち入る場合の条件などについて同施設局側から初めて聞いた。知花さんは「即答はできない」と回答を保留。近く「弁護士と相談して対応を決めるとしている。
これについて防衛施設庁幹部は同日午前、「2日の閣僚懇談会で話題になったので再検討したが、現状では(立ち入りを認めないという)方針は変えていない」と語った。
知花さんはこの際、立ち入りを認めることを前提とした質問かどうか尋ねたが、職員は「この場ではお答えできないが、(知花さんの)意向は上司に伝えたい」などと答えた。
職員はさらに知花さんが施設に立ち入る際の人数、日時などについて確認しようとしたが、知花さんは「この場で答えることほできない。それに、自分の土地なのに国に立ち入りの条件提示をしなければならないのは全くおかしな話だ」と述べた。
一方、施設局職員は同日、知花さんに対し、2日に「借料」として支払いを甲し出ていた現金の名目を「借料ではなく米軍の土地使用に対する対価」と説明した上で、再び受け取るよう促した。しかし知花さんは「金額の算定根拠が不明だ」などとして、この日も受け取らず、今後支払いの件で訪ねて来ないよう職員に強く求めた。《共同通信》
【全酪連・長岡工場】前工場長が「水増し牛乳」出荷を認める
全国酪農業協同組合連合会(全酪連・村山敬一会長)の長岡工場(新潟県長岡市)が「水増し」牛乳を出荷していた問題で、新潟県警生活保安課と長岡署は3日、食品衛生法違反(基準に合わない製造)と不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで同工場と東京都中央区の全酪連本部など3カ所を家宅捜索した。
調べによると全酪連は牛乳の製造過程で加熱、殺菌以外の加工が禁止されているのに、脱脂粉乳や生クリーム、地下水などを混ぜて基準に合わない牛乳を製造し「成分無調整」と虚偽の表示をして販売した疑い。
県警などによると、「水増し」の指示をしていたのは長岡工場の前工場長で、同日までの事情聴取に、容疑をほぼ認め、不正によって年間約2000万円の経費を浮かせていたなどと供述しているという。《共同通信》
【TBSビデオ問題】自主規制強化を検討
TBSの坂本堤弁護士ビデオテープ問題を審議する衆院逓信委員会が3日午前、日本民間放送連盟の氏家斉一郎会長(日本テレビ社長)と、NHKの川口幹夫会長の2人が参考人として出席して開かれた。氏家会長は民放連として自主規制の強化を検討する方針を表明。日野市朗郵政相はTBSに対し「厳正な措置をとっていきたい」と述べた。
遠藤和良氏(新進)が「(TBSの対応が)一連のオウム真理教事件を誘発したのでは」とただしたのに対し、氏家会長は「おっしゃる通りで、全くよく理解できる」と述べ、事件との因果関係を認める認識を示した。
自見庄三郎氏(自民)は、TBSの放送基準などに触れながら「TBSはオウムの脅迫に負けてビデオを放送しなかったのではないか」などと疑惑を指摘。放送連盟などの見解をただした。これに対し、氏家会長は「今回の問題は重大に受け止めて対処すべきではあるが、ニュースソースの秘密を守るなど、一般論としてケース・バイ・ケースで考えるべき問題もある」などと答弁。その上で「(オンブズマーン制度の設置について)検討する余地が十分ある」と述べ、今回の問題はテレビ界の自主努力で対処すべきであり、公的機関の介入には否定的な見解を示した。
また、氏家会長は「TBSの問題はあってほしくなかった事実。(TBSの社内調査は)少し遅いと思っている」と批判した。川口会長も「TBSは自らの責任で問題を検証し、国民の信頼回復にこたえるべき。放送界全体が教訓を読み取るべきだ」と指摘した。《共同通信》
◇
TBSの坂本弁護士ビデオテープ問題を審議する3日午後の衆院逓信委員会に参考人として出席した同社の磯崎洋三社長は「(昨年秋の)東京地検の聴取後、(聴取を受けたプロデューサーに)直ちに事情を聴いたが、ビデオを見せたことを確認できなかった」と社内調査の限界を強調した。また「(ビデオテープの放送中止を決めたのは)担当プロデューサーから(オウム真理教の)取材がうまくいかなかった」と連絡を受けたからだ」と述べ、調査中としながらもオウム側がビデオを見て抗議したため放送を中止したとの指摘を否定した。
同社長の説明によると、平成元年10月26日、ワイドショーのスタッフらが静岡県富士宮市で、オウムの教団施設で水中修行を取材した際「ビデオテープを見せてくれ」などと要求され、担当プロデューサーが了承。取材チームは本社の担当セクションに「取材がうまくいかなかった」と現場から電話したという。
磯崎社長は「上司の部長にも報告されていなかった」と述べ、社内の管理体制のずさんさを認めた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は3日、選抜高校野球大会で地元の岡山城東が快進撃を続けていることがうれしくて仕方がない様子。朝官邸入りした際には開口一番「今日は機嫌がいいぞ。岡山城東が4点も入れたからな」とにっこり。明徳義塾を破り準決勝に進出したことを記者団から知らされると、近くにいた秘書官に「それみろよ。テレビを消すから勝ったところが見られなかったじゃないか」とおどけてみせ、「ちょっと信じられないな。相手のピッチャーもよかったのに」と称賛、この時ばかりは国政を忘れ、一県民になり切っていた。
○・・・社民党の池端清一院内総務会長はこの日午前の記者会見で、ウタリ対策懇談会の報告書について「アイヌの先住性を認めており、少数民族の威厳を尊重する極めて画期的な内容だ」と絶賛。「私は青春時代、北海道・日高町で教壇に立っていたが、アイヌの方々がたくさんいて、苦しみと悲しみを共にした。政治家になってからも大きなテーマとして取り組んできた」と感慨深げ。さらに「社民党こそがアイヌ新法を実現できる唯一の政党と自負しており、最大限の努力を払う」と、このところ影が薄い社民党の存在に力を込めることしきり。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】国連・ガリ事務総長と会談
橋本龍太郎首相は3日夜、国連のガリ事務総長と東京・元赤坂の迎賓館和風別館で夕食を共にしながら会談し「日本はこれまで国連を信じてきたし、これからも国連の役割を期待し、協力を進めたい」と述べ、今後も国連重視の外交姿勢を堅持する意向を表明した。
これに対しガリ事務総長は「単に財政面のみならず、より重要な政治的役割を果たすことを期待している」として、日本が国連の場でより積極的な活動を行うよう求め、首相も「全力を尽くす」と応じた。《共同通信》
【ドジャース・野茂英雄投手】2年目は黒星スタート
労使紛争で傷ついた米大リーグの救世主と言われ、ナ・リーグ新人王に輝いたドジャースの野茂英雄投手の2年目は黒星スタートとなった。
開幕第3戦目の3日(日本時間4日)、ヒューストンのアストロドームでのアストロズ戦に先発したが、7安打を浴び、5四球を許して4点を失い、五回途中で降板した。ドジャースは2−5で敗れ、敗戦投手となった。
野茂は球威、制球力とも欠いた。三回に無死満塁とされ遊ゴロ併殺の間に1点を先制され、四回には八番のミラーにフォークボールを左前に適時打された。五回にはバグウェル、ベル、ベリーの中軸に3連続長短打されマウンドを降りた。直球を打ち込まれ、得意のフォークボールも見極められ、奪三振はわずか2だった。《共同通信》
【クロアチア】米商務長官搭乗機が墜落
クロアチアの上空で3日、消息を絶ったブラウン米商務長官(54)と米産業界要人ら乗員6人、乗客27人の計33人が乗った米空軍輸送機T43(ボーイング737)は、アドリア海に面したドブロブニク近郊で墜落していることが同日夜、確認された。米国務省のデービス副報道官は3日、長官が死亡したとみられるというのが「政府の公式な立場だ」と述べた。
クロアチア当局と現場に急行した米艦船、ヘリコプターなどが捜索活動に当たっている。遺体数体も収容されており、ほぼ全員が絶望視されている。
長官はクリントン政権の通商政策を担う黒人の重要閣僚として活躍しており、事故はクリントン大統領の再選戦略にも影響を与えそうだ。
墜落現場について、クロアチアのツジマン大統領はCNNテレビに、ドブロブニクから約16キロ南東の丘に激突したと言明。残がいがアドリア海沖合にも散乱しているとの情報もある。
米国防総省によると、現場付近は悪天候で視界不良だった。同機に対する発砲などの「敵対行為」や爆発はなく、墜落原因は調査中。《共同通信》
【ルワンダ】見えざる虐殺続く
ロンドンに本部を置くアフリカの人権監視団体「アフリカン・ライツ」は3日、1994年のルワンダ大虐殺の目撃者らが殺されたり、行方不明になる事件が急増、「見えざる虐殺が続いている」と警告する報告を発表した。
「証拠隠滅」と題した報告は、最近ルワンダ国内で起きた25件の殺人と9件の殺人未遂、失跡などの事件を取り上げ、犠牲者100万人と言われる94年の虐殺を実行したフツ族過激派が、死を免れた生存者らを標的に「目撃者狩り」に乗り出したと結論付けている。
報告によると、子供2人を虐殺されたツチ族の男性は内戦終結後、家に戻り、当局に犯人の名前を通報した。数日後、フツ族民兵とみられる男たちが自宅に押し入り、男性を銃撃した上、のどを切り裂いて殺害、男性の妻にも重傷を負わせた。
虐殺の実行部隊とされるフツ族民兵の大半は、難民としてザイールなどに逃れた。しかし、報告によると、密入国した民兵が逮捕を免れたフツ族の地方政府高官らと協力して目撃者の口封じを行っている疑いが強い。
ルワンダ大虐殺では、国連の犯罪特別法廷が旧政府、軍のフツ族高官ら10人を起訴、責任者を裁くために捜査を続けている。また、ツチ族主体の現ルワンダ政府も約7万人の容疑者を国内の刑務所に拘置し、公判の準備を進めている。目撃者の殺害には、こうした司法手続きへの妨害の意味もあるとみられる。《共同通信》