平成4165日目

2000/06/03

この日のできごと(何の日)

【第42回衆院選】舌戦スタート

衆院解散から一夜明けた3日午前、与野党首脳らは各地に飛び、「13日公示−25日投票」の第42回衆院選に向けて、本格一的な舌戦をスタートさせた。森喜朗首相の「神の国」発言で、首相の「資質」が異例の争点となる中、公示前の前哨戦は激化しそうだ。

自民党の野中広務幹事長は3日午前、滋賀県近江八幡市での同党市町村議員会の地区会合で「公明、保守との連立で安定政権を守っていかなければならない。今度の選挙は私自身、政治生命をかけている」と強調した。「神の国」発言について「率直におわびする」と陳謝した上で、この問題を争点に掲げる野党を批判した。

これに対し、民主党の鳩山由紀夫代表は静岡県三島市で、「(野中氏ら自民党幹部)『五人組』が何でも決めてしまう。とんでもない内閣が誕生した」と森政権の隠ぺい体質を批判。「『神の国』の考え方が、森自民党の体質に染み付いている」と攻め立てた。同氏はこの日、静岡県内の6選挙区を駆け抜ける予定。

公明党の神崎武法代表は福岡市で街頭演説し、「野党はバラバラ。一番右に自由党、一番左に共産党がいて何ができるのか」と批判した。《共同通信》

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【栃木リンチ殺人事件】県警、回答書を遺族に再提出

栃木県上三川町の会社員Sさん=当時(19)=が少年グループのリンチを受け殺害された事件をめぐり、捜査に不手際があった問題で、栃木県警の下平冨士雄警務部長らが3日夕、宇都宮市内の遺族側の弁護士事務所を訪れ、当時の石橋署の対応に関する内部調査の詳細をまとめた回答書を遺族に提出した。

県警は5月27日に回答書をいったん提出したが、捜査ミスを認めたものの具体的な発言や対応にほとんど触れていない内容に対し、遺族側が「内容が大ざっぱで納得できない」と反発。細部について口頭で付け加えたいとした県警側の申し出についても、遺族は「きちんとした文書で確認したい」として、より具体的な内容の回答書の再提出を求めていた。《時事通信》

【森喜朗首相】奈良で第一声

森喜朗首相は3日夜、衆院解散後初めて、地方遊説のため奈良市入りした。しかし、同市内での森首相の日程は、いわば身内である自民党奈良県連主催の演説会のみで、他党の党首が街頭で華々しく国民に直接訴えかけたのとは対照的な遊説初日となった。それでも、衆院選に向け、首相は独自の日本新生プランの骨格を明らかにするなど「森カラー」の打ち出しに努めた。

奈良県文化会館は、会場ホールが立ち見も出るほどの約2000人で埋まった。森首相は「民主党や共産党では安定政権はつくれない。自民、公明、保守の枠組みを大切にし、自民が一つでも多くの議席を取ることが重要だ」と強調、同党への支持を求めた。

また、首相は「日本新生プラン」に関連し、教育現場へのインターネット導入も力説。「毎日、いやなことばかりだが、私は孫の写真を持ち歩いて(いやなことを)忘れている。パソコン通信ならいつでも、その場の様子が見ることができる」と会場の笑いを誘い、演説会は予定の30分を大きくオーバーする1時間近くにわたった。

首相の事実上の第一声の場となった奈良1区は、ともに自民党の前職高市早苗氏と新人森岡正宏氏との候補調整が難航し、解散前日に党執行部の裁断でコスタリカ方式により高市氏が比例代表に回り、森岡氏が小選挙区で戦うことが決まったばかり。

森相は森派の高市氏について「苦しいことを肥やしにして立派な政治家になってほしい」と激励、高市氏の支持者らに理解を求めた。《共同通信》

森喜朗首相が3日、奈良市で行った演説での「国体」発言は次の通り。

今日、志位(和夫共産党書記局長)さんが、野党が協力しなければならない、連立しなければならないと街頭でやっているとニュースで聞いた。民主党という政党は参院選の時の寄せ集めだから、かつて社会党、民社党の人もいれば、鳩山(由紀夫代表)さんのように憲法を改正しようという人もいる。改革政党の民主党を信頼してきたが、(衆院)定数改正の時は最後は結局共産党の顔を立てて反対した。共運党は綱領は変えないと言っている。天皇制も認めないし、自衛隊は解散、日米安保も容認しない。そういう政党とどうやって日本の安全を、日本の「国体」を守ることができるのか、恐らく民主党は困っている。共産党と組むとはいかない。《共同通信》

【自民党森派・小泉純一郎会長】共産除く各党と連立模索も

自民党森派の小泉純一郎会長は3日午後、北海道稚内市で演説し、衆院選で自民党が過半数割れした場合の対応について「他の政党と協力するのは当たり前だ。今の政治状況では、どんな政党とでも協力できる。ただ共産党の協力を得て政権を担当しようとは思わない」と述べ、「自公保」の枠組みにとらわれず、共産党を除く各党との連立を幅広く模索すべきだとの考えを明らかにした。

自民党幹部が衆院解散後、政権の枠組みについて公明、保守両党以外の政党との連立の可能性に言及したのは初めて。自民党が過半数割れしても政権を手放さないとの決意を示す狙いとみられる。《共同通信》



6月3日 その日のできごと(何の日)