平成4163日目

2000/06/01

この日のできごと(何の日)

【栃木リンチ殺人事件】宇都宮地裁、主犯格に無期判決

栃木県上三川町の会社員Sさん(当時19)が少年グループの度重なるリンチの末に殺害された事件で、宇都宮地裁は1日、主犯格として殺人と死体遺棄の罪に問われた宇都宮市内に住む無職の少年(19)に対して、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

肥留間健一裁判長は「被告は、犯行直前の正和さんの電話に出た人物が警察だと名乗ったことから、両親が警察に行っていることが分かり驚きあわてた」などと犯行に至る経緯を認定。そのうえで、犯行は「残酷、非道で、被告らはまさに鬼と化していた」と述べた。この事件では、捜査着手の遅れに加え、警察の不用意な対応が殺害の一因になったとSさんの両親が批判、県警が謝罪している。

判決によると、少年はいずれも19歳の仲間2人=分離公判中=と共謀し、昨年9月から12月にかけ、Sさんを車で連れ回し、全身に熱湯のシャワーを浴びせるなどせい惨なリンチを加えた。12月2日、発覚を恐れてネクタイで正和さんの首を絞めて殺し、市貝町の山林に穴を掘り遺体の上にセメントを流し込むなどして埋めた。《朝日新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【北朝鮮・金正日総書記】中国を非公式訪問

中国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は1日、それぞれの国営通信などを通じて、金正日労働党総書記(国防委員長)が5月29日から31日にかけて、江沢民国家主席(共産党総書記)の招きで、中国を非公式訪問したことを正式に発表した。

中国側の発表と中国政府が韓国政府に行った説明などを総合すると、金総書記は江主席との会談で、「中国の改革・開放は大きな成果を上げた。朝鮮労働党と政府は(改革・開放)政策を支持する」と表明した。かたくなな社会主義体制を取る北朝鮮の金総書記が、中国の改革・開放政策を公式に評価したのは初めてで、注目される。

ただ、金総書記は「わが国は自国の状況に基づき、朝鮮式の社会主義を建設する」と述べ、改革・開放政策を自国に適用することには消極的な姿勢も示した。

また、12日からの南北首脳会談を控えた朝鮮半島情勢について、金総書記は会談に合意した背景と準備状況を説明した上で、「金大中(韓国)大統領の平壌訪問決定を評価する」とし、「朝鮮半島問題は南北当事者が解決しなければならない」と強調した。

これに対し、江主席も「当事者間の解決を支持する。南北会談の成功を望む」と述べるとともに、「半島の平和と安定維持に努力することが、中国の半島問題処理の原則だ」として、北朝鮮が地域の緊張を高めないよう暗に求めた。《時事通信》

【自由党】定期党大会

自由党は1日午後、都内のホテルで衆院選への出陣式を兼ねた定期党大会を開いた。小沢一郎党首はあいさつで「総選挙は日本の国と国民にとって21世紀を方向付ける岐路に立った選挙だ。候補全員の必勝を期し、闘い勝ち抜こう」と、衆院選での躍進に向け決意を表明した。

小沢氏は自公保連立政権について「政策協議がまったくないまま成立しており、連立政権とは言えない。政権や権力そのものを維持するためだけの集まりでしかない」と批判。「このまま旧来の惰性の政治を続けるなら日本の未来はない」と述べた。《共同通信》

【自民党・野中広務幹事長】衆院選安定多数で「森首相続投」

自民党の野中広務幹事長は1日、党本部での共同通信とのインタビューで、衆院選の勝敗ラインについて(1)自公保3与党として安定多数の254(2)自民党は229、の議席数を示した上で「これを上回れば森喜朗首相の続投は当然だ」と述べ、首相の続投ラインをより明確にした。《共同通信》

【この日の民主党】

選挙公約「民主党の15の挑戦」を発表

民主党の鳩山由紀夫代表と菅直人政策調査会長は1日午後、国会内で会見し、民主党の選挙公約「15の挑戦」を発表した。 全文は次の通り。

無責任政治と決別し、安心の未来を創るために
-民主党の「15の挑戦」-
2000年6月1日
民主党代表鳩山由紀夫

日本は、いま、歴史の大きな転換期を迎えています。集権国家から分権国家へ、官主導から民主導の政治へ、公共事業中心のお上依存社会から福祉と環境が中心の自立社会へ、モノ中心の増産主義社会から人間性豊かな成熟した消費社会へ、そして自由と規律が両立するルール優先の国へと転換してゆかなければなりません。

私たちがめざす社会の基本目標は、<経済には可能な限りの自由を、生活には最大限の安心を>です。その姿は、米国流の市場主義・競争優先主義よりも、ヨーロッパ諸国がさまざまな形で実験している、社会的公正と刷新のバランスを重視する<人間の顔をした経済社会>にあります。このため、政府は、IT革命や規制改革を促進して「強い経済の実現」をめざすと同時に、国民の生活と将来の安心のための社会基盤(セイフティネット)の確立に徹底して取り組みます。

これ以上の公共事業大盤振る舞いによる経済対策はやめにしなくてはなりません。このままでは、日本経済は、カンフル剤で痛みをごまかす病人の経済に陥ってしまい、健康な市場経済の実現は望めなくなってしまいます。将来に大きなツケと不安を残す財政赤字を解消する「財政健全化プラン」を策定・実施し、無駄を省き、スリムで効率的な政府の確立をはかって、国民に安心の未来を保障することが何よりも大切です。民主党は、この課題に果敢に挑戦してゆきます。

私たちはまた、道州制導入を含めて分権改革に本格着手し、中央集権の拠点・霞ヶ関の解体に取り組みます。これにより、NPOや地域社会の自主的活動によつて支えられた新しい分権連邦型社会への移行を進めます。いま必要なことは、自己決定と自己責任が明確な社会を実現し、官依存の不透明な無責任社会と決別することであります。

ルール違反には厳格に対処し、如何なる不正・不祥事も許さず、モラルハザードを生む護送船団方式の変革を進めていく必要があります。私たちは、「情報公開は民主主義を強くする」との観点に立ち、公正で、透明度の高い政府の確立のためにその全力を傾けていきます。

私はとくに、この国に対する国民の誇りが損なわれ、日本人としての自尊心が失われている現実に強い危惧を抱いています。世界にも誇る厚い伝統と豊かな勤勉性をもっている「誠実の国」が、いつの間にか、場当たり・その場凌ぎ、嘘とごまかし、そして利益中心主義に走り、素晴らしい国を創る気概を国民の間から奪い去って、「無責任国家」を生み出してきた現実を憂いています。

このようなときに、森総理は「神の国」をめざすと発言しました。私たちが営むこの日本は「民の国」であって、歴史の時計を逆回りさせるこうした思想には正面から対決してゆかなければなりません。民主党は未来志向の政党です。そして、その党名にも明らかなように、国民とともに行動する民主主義の政党です。私はそのことに強い誇りを持っています。

今度の総選挙は、何よりも「信頼できる政府」をつくり、国民が安心と誇りのもてる国づくりを実現する重大な選択のときです。国民を信頼せず、嘘と言い訳を重ねる森政権を継続するのか、それとも民主党中心の「信頼できる政府」を創り出すのか、私は、そのことを強く国民の皆さんにお訴えいたします。

民主党の「15の挑戦」-無責任政治と決別し、安心の未来を創ります-

(1)道州制を導入し、国のかたちを分権連邦型国家に変えます。

(2)中央集権=政官業癒着による膨大な無駄をなくし、財政を健全化します。

(3)長期連続休暇制度の導入などにより、豊かな生活時間を創り出すサービス経済を拡大します。

(4)インターネット料金を水道料金並に引き下げ、IT革命を加速します。

(5)再就職支援ビジネスの自由化と採用募集などにおける年齢差別禁止法を実現します。

(6)課税最低限を引き下げ、児童手当の拡充や住宅ローン利子の所得控除などに充てます。

(7)あなたの年金は減らしません。社会保障制度を再構築します。

(8)ゼロ歳児保育・24時間保育の確立で、仕事と家庭の両立を支援し、男女共同参画を促進します。

(9)学校に実践体験学習期間を導入し、社会性を培う教育を確立します。

(10)環境税を導入し、「水素」や「風」「太陽」など新エネルギー利用を促進します。

(11)吉野川可動堰、川辺川ダム、中海・諫早干拓については、中止を含めて見直します。

(12)天下りを禁止し、議員に対するあっせん利得収賄罪を法制化します。

(13)国家公安委員会の独立性を高め、監視機能を整備するなど警察法の改正を行います。

(14)議院内閣制における首相権限の強化とあわせ、首相公選制の導入を検討します。

(15)歴史の争いや過ちを克服し、「和解と共生」の積極外交を進めて、平和な国際社会を創ります。《民主党ニュース》



6月1日 その日のできごと(何の日)