平成2865日目
1996/11/11
この日のできごと(何の日)
【橋本龍太郎首相】「2001年までに金融改革を」
橋本龍太郎首相は11日、三塚博蔵相と松浦功法相を首相官邸に呼び、東京市場の活性化を目指し、銀行、証券、保険の相互参入や株式売買委託手数料の各種手数料の自由化など、金融システムの大幅な改革を2001年までに実施するよう指示した。
首相は「欧州が通貨統合に向けて歩みだしており、このままでは円は地域通貨になってしまう」と懸念を表明。これを受けて蔵相は「(欧州なみの金融自由化を目指した)東京ビッグバンの実現に向けてスタートを切りたい」と決意を述べた。
金融分野における規制緩和策は蔵相の諮問機関である金融制度、証券取引、外国為替など4審議会で検討を進めており、来春にはそれぞれの答申が出される予定だが、蔵相は近く各審議会の会長を呼び、審議の前倒しを要請する。
「わが国金融システムの改革―2001年東京市場の再生に向けて」と題した改革案はまず、21世紀の高齢化社会において日本が経済活力を維持するためには、資産の有利な運用と次代を担う成長産業への資金供給が重要、と位置付けている。
その上で、欧米市場での大胆な自由化断行がここ10年の急成長をもたらしたことを踏まえ「日本も5年後までに不良債権の処理を進め、ニューヨークやロンドン並みの国際金融市場として再生することを目指す」としている。《共同通信》
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【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は11日午後、官邸で日本俳優連合の森繁久弥理事長、二谷英明専務理事から、著作権法で俳優の「人格権」を完全に認めるべきだと陳情された。「首相にお目にかかるのは大変だ」という森繁さんに首相は「昭和43年ごろ、著作権小委員会の委員をしていた。旧著作権法から、(人格権が与えられていない)現著作権法に変わった時のいきさつを知っている」と事情通ぶりを発揮。「なぜかというと、トップスターと大部屋俳優の結束が足りなかったからだ」と解説したが、ベテランと若手の溝は組閣で思い知らされただけに実感がこもっていた。
○・・・新進党の海部俊樹元首相はこの日、都内の事務所で12日からの中国訪問について記者団に説明。「新進党は(結党以来)中国とは友好関係を保っている。そのためには言うべきことを言うことが必要。中国の核実験の時にも(抗議のため)直ちに飛んで行った」と強調。総選挙の結果についても「いろんな理由から現有議席に及ばなかった。政策を訴えたが、説得が足りなかったと説明するつりだ。何でもものを言える関係が大事だ」と海部流の外交観を披露。新進党内でも「何でもものを言える関係」があれば総選挙後のごたごたも起きなかった?《共同通信》
【大相撲九州場所】2日目
大相撲九州場所2日目(11日・福岡国際センター)大関若乃花、貴ノ浪が関脇陣に相次いで敗れる波乱があった。若乃花は魁皇に、貴ノ浪は琴錦にいずれもいいところなく押し出された。初日黒星の横綱曙は琴の若を突き、押しから寄り切って連敗を免れた。大関武蔵丸は大翔鳳を寄り切り、大関昇進を目指す関脇貴闘力も浜ノ島を一方的に突き出してともに2連勝。両小結は武双山が力強い取り口で2連勝、旭豊は元気なく2連敗。スピード新入幕の栃東は好調に連勝の滑り出し。《共同通信》
【西武・清原和博内野手】巨人移籍へ
フリーエージェント(FA)宣言し西武を退団する清原和博内野手(29)の巨人入りが確実となった。
同選手は日米野球の期間中に親しい球界関係者に巨人入りの希望を漏らしていたことが、11日までに明らかになった。一方、巨人の深谷尚徳代表は11日、東京・神田の球団事務所で清原獲得に乗り出す意思を表明。12日の他球団交渉解禁後、同選手の熱意にこたえて入団交渉に入る。
在籍球団との占有交渉期間最終日の11日、清原は東京・原宿のコクド本社に11年間在籍した西武の堤義明オーナーを訪ね、正式に退団のあいさつをした。「お世話になりました」と感謝の気持ちを伝えた清原に、堤オーナーは「何処へ行っても頑張れ」と激励したという。《共同通信》