平成2433日目

1995/09/06

坂本弁護士夫妻の遺体見つかる

横浜市の坂本弁護士一家事件で、犯行を認めているオウム真理教幹部らの供述に基づき新潟、富山、長野の3県で一家3人の遺体を捜索していた警視庁と神奈川県警の合同捜査本部は6日夕、新潟県名立町の大毛無山西側の山腹と魚津市の僧ケ岳西側の別又谷で、それぞれ坂本堤弁護士=当時(33)、妻都子さん=(29)=の遺体を相次いで発見した。

捜査本部は遺体の身元をそれぞれ坂本弁護士、都子さんと確認。大毛無山の捜索現場に任意同行していた元教団幹部岡崎一明容疑者(34)を午後9時すぎ、坂本弁護士に対する殺人容疑で緊急逮捕した。一家の殺害を指示したとされる教祖の麻原彰晃被告(40)や実行グループとされる「建設省大臣」早川紀代秀被告(46)ら計5人について同日中に殺人容疑で逮捕状を請求、7日にも再逮捕する。

遺体発見という悲惨な結末で、5年10カ月に及ぶ長期捜査は教団犯罪の「原点」の全容解明に向け最終局面に達した。

岡崎容疑者は教団創設当時からの麻原被告の側近。教団幹部らが出馬した平成2年の衆院選に立候補したが選挙期間中に失跡、その直後脱会した。

同時期ごろ、長男竜彦ちゃん=同(1つ)=の遺棄現場として今回捜索した長野・大町温泉郷付近の湿地帯を図示した怪文書を、神奈川県警と坂本弁護士の所属事務所に郵送したとされる。同県警が一帯を捜索したが、当時手掛かりは得られなかった。

捜査本部は、この日午前6時から3現場を3県警の応援を含め約1000人態勢で捜索したが、固い岩盤やわき水などに阻まれ作業は難航した。

捜索開始から約10時間後の午後4時ごろ、岡崎容疑者や早川被告が供述した別又谷の標高約700メートルの林道わきで都子さんの遺体を発見。約1時間後に大毛無山の標高約950メートルの林道わきの雑木林の地中から坂本弁護士の遺体が見つかった。捜索を進めた結果、遺体は全身がほぼそろっており、坂本弁護士は頭髪や皮腐なども確認された。

幹部らの供述通り、坂本弁護士夫婦の遺体が見つかったことで、捜査本部は事件への教団の関与は確実としている。

捜査本部は引き続き残る竜彦ちゃんの遺体発見に全力を挙げるが、同日は日没のため中断、7日朝から再開する。

調べによると、麻原被告は岡崎容疑者や「科学技術省大臣」故村井秀夫元幹部=死亡当時(36)、早川、「自治省大臣」新実智光(31)、事実上の「法皇内庁長官」中川智正(32)、「自治省」所属端本悟(28)各被告の計6人に坂本弁護士一家殺害を指示。

6人は元年11月4日午前3時ごろ、坂本弁護士宅に侵入。金づちで襲いかかり、塩化カリウムを注射、首を絞めるなどして殺害し、遺体を竜彦ちゃん、坂本弁護士、都子さんの順に埋めた疑い。

坂本弁護士が教団の不法行為を追及する訴訟準備を進めていたことなどから、捜査本部は教団の実態が暴露されるのを恐れた組織的テロとみて追及する。《共同通信》

坂本弁護士一家事件は、計画から証拠隠滅までオウム真理教教祖の麻原彰晃被告(40)の主導による犯行だった。供述から事件を再現した。

「坂本弁護士をポアしろ」。麻原被告の殺害指示は平成元年11月2日、静岡県富士宮市の教団総本部に「建設省大臣」早川紀代秀被告(46)ら実行グループ6人を招集した席だった。坂本堤弁護士=当時(33)=は教団追及の訴訟を準備していた。

翌3日、6人は乗用車とワゴン車に分乗、横浜市磯子区の坂本弁護士宅へ。途中、都内のアジトで「科学技術省」幹部林泰男容疑者(37)=特別手配中=から連絡用無線機を受け取り「科技省大臣」故村井秀夫元幹部=死亡当時(36)=が変装道具を用意した。

坂本弁護士だけの殺害計画で3日夕、早川と「自治省大臣」新実智光(31)の両被告が近くの駅で待ち伏せた。しかし当日は文化の日で坂本弁護士は自宅にいた。麻原被告は「自宅で一家をポアしろ」と電話で計画変更。「かぎを開けるのに手間取ったら引き返せ」と注意した。

午後11時ごろ、元幹部(34)が見に行くと、玄関ドアは無施錠。6人は4日午前3時に室内に入り、金づちで襲い、塩化カリウムを注射するなどして3人を殺害した。

3人の遺体をワゴン車に積み総本部に戻ると、麻原被告は「遺体を別々に捨てろ」と指示。遺体をドラム缶に詰め、中央道から長野県・大町温泉郷近くの湿地帯に竜彦ちゃん=当時(1つ)=を埋めた。

さらに日本海側に北上、新潟県名立町の大毛無山西側の山腹に坂本弁護士を、次いで富山県に入り魚津市内の僧ケ岳西側の又谷に妻都子さん=当時(29)=をそれぞれ埋めた。身元を隠すため坂本夫妻の歯を折った。

ドラム缶や衣類などは富山県朝日町や金沢市付近の海岸で処分した。2台の車も海に捨てようと岡山、鳥取、島根県まで足を延ばしたが、適当な場所が見つからず、計2000キロ以上に及ぶ犯行を終え、総本部に戻った。《共同通信》



【Jリーグ・ニコスシリーズ】第7節

Jリーグ・ニコスシリーズ第7節(6日・等々力競技場ほか=7試合)ヴェルディ川崎が最下位のガンバ大阪を2−0で下し、今季初の首位に浮上した。名古屋グランパスは0−2で清水エスパルスに敗れて首位転落。柏レイソルも2−4でジュビロ磐田に敗れ、連勝は5でストップ。

浦和レッズは3−2でベルマーレ平塚に逆転勝ちして2位に浮上。浦和の福田は通算24得点でトップのスキラッチ(磐田)に並んだ。鹿島アントラーズは横浜フリューゲルスを2−1で破り、市原は4−3でセレッソ大阪に逆転勝ち。横浜マリノスは0−0からのPK戦の末、広島に競り勝った。《共同通信》

【カル・リプケン内野手】2131試合連続出場

米大リーグに新たな歴史が刻まれた。オリオールズのカル・リプケン内野手(35)が6日のエンゼルス戦で、足かけ14年かけて2131試合の連続出場を達成。ついにルー・ゲーリッグ(元ヤンキース)が戦前に打ち立て、不滅と言われた記録を破った。

五回に試合が成立すると、場内は拍手が鳴りやまず、試合を中断してリプケンはグラウンドを一周した。クリントン、ゴア正副大統領がそろって祝福に訪れ、各地の球場でも速報が伝えられると、スタンディング・オベーション。全米の野球ファンは大記録達成に沸き返った。

カル・リプケン内野手 私はただ自分の好きなことを毎日やってきただけ。記録更新は、だれか自分とは別の人間の経験しているものという感覚に近い。履いている靴の中に別の人間がいるという感じだ。《共同通信》

【自民党総裁選】小泉氏立候補は困難

自民党旧三塚派の小泉純一郎元郵政相は6日夕、都内のホテルで三塚博幹事長、森喜朗建設相ら同派幹部と総裁選への出馬問題について会談。この中で森氏不出馬を了承、小泉氏出馬を事実上容認しながらも「派閥次元で推薦人を集めるのは望ましくない」との認識で一致した。

立候補に必要な国会議員の推薦30人のうち旧三塚派は10人程度にとどめ、残りを派閥横断で確保を目指す方向となった。

小泉氏はこの後記者会見し総裁選出馬を明言、若手議員を中心とした推薦人確保に期待宗した。しかし、小泉氏が掲げる郵政3事業の民営化に反発する議員が多く、推薦人確保に難しい情勢が出てきた。小泉氏は同日夜「このままでは無投票になる」として事実上断念を迫られるとの見通しを示した。《共同通信》

【タヒチ】4000人、仏核実験に抗議

フランスが核実験を強行したフランス領ポリネシアのムルロア環礁から約1200キロの北西のタヒチ島で6日朝、反核独立派の約3000人が同島の空の玄関ファーア国際空港の滑走路と空港ビルを占拠し、空港は閉鎖された。けが人も出ている。

空港ビルは間もなく警察によって制圧されたもようだが、夜になっても滑走路占拠は続いている。空港周辺の群衆は4000人に膨れ上がり、若者らは駐車中の車100台近くを手当たり次第に燃やし、投石を繰り返すなど騒ぎが広がった。警察は催涙弾などを発射し鎮静に努めているが、現場は騒然とした状況に包まれている。

空港に乱入したのはオスカー・テマル領土議会議員(ファーア市長)が党首の人民奉仕党と、独立派労組「決起前進」(約8000人)の支持者。「決起前進」は6日からストライキに入っている。

反核独立派は空港周辺の商店にも火をつけるなどして騒ぎ、フランスの武装警察隊が装甲車を出動させ、催涙弾を使って制圧に乗り出した。

人民奉仕党によると、子供2人を含め市民10人が負傷。当局側は警官3人、市民2人がけがをしたとしている。

滑走路に乱入したグループは午前中に、フランス国旗をつけた国内便に投石し、警察隊は催涙弾で応酬した。空港ビルでは施設が破壊され、3カ所が炎上、黒煙が上がった。

フランス領ポリネシアのタヒチ島で6日、フランスの核実験実施に抗議する反核独立派の支持者らが空港を占拠後、暴徒化し、夜に入ってから政庁所在地のパペーテ市中心部で車や商店に火をつけ、一部で商店の略奪も起きた。

放火は十数カ所に及び、少なくとも3カ所のビルは全焼した。フランスの警察当局は、フランス高等弁務官事務所などを守るのが精いっぱいで、パペーテは一時「無法地帯」となった。

高等弁務官事務所によると、6日の暴動で警察官7人を含む16人が負傷した。地元テレビによると、警察官1人は意識不明の重体。警察当局は34人の身柄を拘束した。

フランス軍はムルロア環礁の基地から輸送機3機で部隊を急派。夜になって再び空港周辺に若者らが集まりだしており、不穏な夜を迎えている。《共同通信》

パリでは5000人が抗議デモ

フランスの核実験強行に抗議するフランス国内の野党、労組、環境保護団体などの共催によるデモが6日夕、フランス革命の舞台となったパリ市内のバスチーユ広場で行われ、主催者発表で約5000人が参加した。

デモは5日の核実験実施を受けて急きょ呼び掛けられて開かれ、エマニュエリ社会党第一書記、ユー共産党全国書記らが参加。参加者らは「シラク、テロリスト」「広島の悲劇を繰り返すな」などと叫んで、同広場からナシオン広場まで行進した。《共同通信》



9月6日のできごと