平成1721日目

平成5年9月24日(金)

1993/09/24

【カンボジア】新憲法を公布

病気療養中の北京から約2カ月ぶりに帰国したカンボジアのシアヌーク殿下は王宮内で24日午前、制憲議会で採択された新憲法に署名、立憲君主制を柱にした「カンボジア王国」の新憲法が公布された。殿下は署名後、「ここに国民に憲法を公布し、国民を永久に主権者とする」と述べた。

シアヌーク殿下はこの後、王宮前に集まった国民に憲法公布を告げて祝福を受け、同日午後開かれる王室評議会の指名により正式に国王に就任する。殿下は55年に国王の地位をいったん父に譲った経緯があり、このため自身の国王復位は38年ぶりとなる。

新憲法の手続きに基づき、国会議長の承認を得て、同日中にも暫定政府の共同首相に代わる新首相が任命される見通し。新政府の樹立で18カ月に及んだ国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC、明石康代表)はその役割を終える。

新政府の首相は、シアヌーク殿下の子息ラナリット殿下が第一首相、旧プノンペン政権の首相だったフン・セン氏が第二首相となることでほぼ合意ができている。新憲法では国王を「国民統合、国家持続の象徴」と規定、「君臨すれど統治せず」の形をとった。新国王の実権を厳しく制限しているが、シアヌーク国王の「精神的影響力は消えない」(外交筋)とみられている。

直腸腫瘍治療のためシアヌーク殿下は今月29日に再び北京に戻るが、来月下旬から11月にかけて予定されるポル・ポト派との円卓会議までには復帰し、今後とも強力な指導力を発揮するとみられる。《共同通信》

カンボジアの王室評議会は24日午後、「カンボジア王国」国王にシアヌーク殿下を正式に指名した。殿下は国王即位を宣誓し、カンボジアは1970年以来23年ぶりに君主制を復活、長年の戦乱に疲弊した国家の再建と国民和解に向けて動き出した。

シアヌーク国王は直ちに、同日朝自らが署名し公布したばかりの新憲法に基づき、第一首相にラナリット共同首相、第二首相にフン・セン共同首相を指名し、これまでの暫定国民政府に代わる新政府が発足した。これにより、92年3月以来18カ月間に及んだ国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC、明石康代表)はその役割をすべて終えた。

国会議長の指名は来週に持ち越された。制憲議会のソン・サン議長の再選が有力視されているが、人民党(プノンペン政権)内部の保守派の台頭を抑えるため、チア・シム副議長を登用する案も検討されている。また、残る閣僚も近く指名される予定だが、ラナリット、フン・セン両首相が国連総会出席のため今月29日に渡米することから、全閣僚が決定するのは両首相が帰国する10月上旬以降になりそうだ。

新政府は閣僚ポストを現在の28から20以下に削減しスリム化を図りたいとしており、人選をめぐって民族統一戦線、人民党の駆け引きが今後活発化するとみられる。《共同通信》



【細川護熙首相】「(政党への)公費助成減額も」

国会は24日、参院本会議を開いて細川首相の所信表明演説に対する各党の代表質問を行った。細川首相は政党への公費助成について「5年後に企業・団体献金を見直す際、減らすこともあり得る」と述べ、個人献金が大幅に拡大するなど条件がそろえば減額する考えを表明した。《共同通信》

【TBS系連続ドラマ・誰にも言えない】最終回

【アラン・プロスト選手】F1からの引退を表明

自動車フォーミュラワン(F1)で3度の総合優勝を果たしているウィリアムズ・ルノーのアラン・プロスト(フランス)は24日、F1からの引退を発表した。《共同通信》

【大相撲秋場所】13日目

大相撲秋場所13日目(24日・両国国技館)横綱曙が関脇琴錦を寄り切って13連勝し、14日目の大関若ノ花戦に勝つか、2敗の大関貴ノ花が敗れると、2場所連続5度目の優勝が決まる。貴ノ花は肥後ノ海を寄りで退けて11勝2敗。しかし若ノ花は久島海の押しに屈し、4敗を数えた。関脇貴ノ浪は大翔鳳に逆転勝ちして10勝目をマークした。平幕の人気者、智ノ花は勝ち越した。十両は浜ノ島が3敗で再び単独トップに立ち、魁皇ら3人が4敗で続いた。《共同通信》

【中田武仁さん】ナイロビで会見

カンボジアで銃弾に倒れた日本人の国連ボランティア、中田厚仁さんの父親で、国連ボランティア(UNV)の初代名誉大使に任命され、た中田武仁さん(55)は24日、ナイロビで記者会見し「軍事力の行使ではなく、人道、人権を基本とした活動で世界に貢献していく。それが息子の遺志だと思います」と語った。

中田名誉大使は、二日間にわたりケニアのソマリア難民キャンプと、かつて深刻な飢餓に見舞われたソマリアのバルデラで現地のUNVスタッフを表敬訪問した。その時の印象について「いまだに食料、医療、水不足で、多くの人々が苦しんでいる」と語り、飢餓が過去のものではないことを強調した。《共同通信》

【細川護熙首相】常任理事国入り「憲法上問題ない」

国会は24日午後の参院本会議で午前に続き新川首相の所信表明演説に対する各党代表質問を行った。

首相は日本の国連安保理常任理事国入りと憲法との関連について「加盟国は兵力の提供を義務付けられているわけではないので、常任理事国になっても憲法上の問題は生じない」と述べ、前向きに臨む姿勢を示した。また、日米首脳会談などで米側が負易黒字削減の目標数値設定を改めて要求する可能性について「設定しないことで米側の了解が得られており決着済み」との認識を強調した。

政治改革に関し首相は、個人の政治献金が将来、大幅に増大するなど条件がそろえば、5年後の見直して政党への公費助成の減額もあり得る、と述べた。衆参本会議での代表質問はこの日で終了、論戦は首相、羽田外相らが来週、訪米から帰国した後に予定される予算委員会に舞台を移す。《共同通信》

この日午後は、連立与党側から鈴木和美(社会)、鶴岡洋(公明)、吉田之久(民社)の3氏、野党の立木洋(共産)、片山虎之助(自民)の2氏が質問に立ち、自民党は戦後処理問題や所得税減税などについて改めて政府、連立与党内の足並みの乱れを突いた。

戦争責任をめぐり、山花政治改革担当相(社会党委員長)は「2000万人の人が日本軍国主義の犠牲になったという事実から、過去の戦争は侵略戦争であったのは否定できない事実」と述べ、戦争を謝罪する国会決議実現に意欲を示した。《共同通信》

【細川護熙首相】韓国外相と会談

細川首相は24日夕、首相官邸で韓国の韓昇洲外相と会談し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核やミサイル開発問題について日米韓3国が連携して対処していくことを確認した。

韓外相は、北朝鮮の核開発問題について「(北朝鮮と)国際原子力機関(IAEA)との協議が進展しておらず、南北対話にも北朝鮮は受け入れられない条件を付している」と北朝鮮の対応に不満と憂慮の意を表明した。

その上で「今後、重要な時期を迎えるので一層日米韓が連携していきたい」と協力を要請。首相も「ぜひ連携して対処したい」と述べた。《共同通信》

【細川護熙首相】コメ市場開放を示唆

細川首相は24日夜、日米首脳会談を前にした在京の米国報道機関とのインタビューで、コメ市場開放問題について「難しい問題があるが、タイムリミットもある。その時までに政府として決断する必要がある」と述べ、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の実質的交渉期限である12月15日までに、日本政府としての最終決断をする方を明確に打ち出した。これは、長年の懸案となっていたコメ問題について、細川政権として何らかの開放措置を打ち出す姿勢を示したとみられる。

首相はこれまで、国会の代表質問に対する答弁で「問題の重要性にかんがみ、国会決議の趣旨を体して国内産で自給するという基本方針のもとで対処していきたい」と述べていたが、この日のインタビューではそうした見解に触れなかった。首相は28日の日米首脳会談でこうした考えを示すとみられる。

ウルグアイ・ラウンドの交渉期限は12月15日だが、関税貿易一般協定(ガット)に加盟する各国がラウンド終結に向けた開放措置の内容を提出する期限は11月15日に設定されているため、政府の決断が11月となる可能性もある。《共同通信》

【政界談話室】

○…参院の代表質問が行われた24日、細川首相はふだんの愛想のよさはどこへやらで、終始むっつり。記者団に何を聞かれても「聞いてないな」「知らないよ」とぶっきらぼうな答えを繰り返した。どうやら原因の一つはこの日の135問に上る首相に対する代表質問の数の多さらしい。「やはり135もあるとねえ。(質問が手元に)出てくるのが遅いから。昨日の夜、0時すぎに、ざっと目を通したところなんですよ」とうんざりした表情。記者会見では質問者を自分で指定する新スタイルを生み出した首相だが、本舞台の国会答弁は苦手な様子。

○…この日昼、社会党の上原国土庁長官が同日訪米する中西防衛庁長官をひょっこり訪ねた。自衛隊反対の信念を隠さない上原氏だけに、中西氏は「長官に敬礼」と最敬礼。上原氏が「この人は勇ましい発言が多いからな」と言うのに対して、中西氏は「しった激励されています」と丁重に応対した。地元・沖縄の問題について約30分会談をしたが、中身については上原氏は「個人的な話だから外に漏れないように」とかんこう令。自民党が閣内不統を虎視眈々と狙っているだけに、警戒感を募らせていた。《共同通信》

【ネルソン・マンデラ氏】国連で演説

南アフリカ最大の黒人組織アフリカ民族会議(ANC)のネルソン・マンデラ議長は24日、ニューヨークの国連本部で演説し、世界各国と国際機関に対して、南アへの武器禁輸を除くすべての経済制裁を解除するよう要請した。

これを受け、カナダをはじめ英連邦は制裁解除を発表、米上院も州、自治体に解除を求める法案を可決した。日本、米連邦政府などは既に解除手続きを取っている。

ANCは、白人政権にアパルトヘイト(人種隔離)政策を放棄させる圧力として制裁の必要性を強調してきたが、マンデラ議長の初の解除要請で、日本を含め各国は対南ア貿易、投資を積極的に進めることが可能になり、南アの国際社会への復帰が実現する。また、制裁解除で南ア経済が好転すれば、黒人主導の政権の成立に対し白人が抱いている懸念も解消に向かうことが予想される。

演説は、反アパルトヘイト委員会で行われ、経済制裁解除のほか、南アとの外交関係を断絶したり国交を持っていない国にも、南アと関係を修復し国交を樹立するよう求めた。

議長はまず、経済制裁の圧力で南アは民主化の過渡期を迎えることができた、と各国に辞意を表明。続いて、南ア経済の疲弊について説明し、民主化勢力の強化や社会の安定と発展に向けた環境づくりのため「南アに対する国際社会のすべての経済制裁を解除すべき時が来た」と述べ、対南ア貿易や投資の活発化を要請した。《共同通信》



9月24日のできごと