平成3937日目
1999/10/19
この日のできごと(何の日)
【西村真吾防衛政務次官】核武装発言
西村真吾防衛政務次官は19日発売の週刊プレイボーイの対談で、日本の防衛政策に関して「日本も核武装したほうがええかもわからんということも国会で検討せなあかんな」と述べ、核武装論議を始めるべきだとの見識を示した。
西村次官は誌上で「個人的見解」としているが、野党側は一斉に反発。同日午後には青木幹雄官房長官と自民党の森喜朗幹事長が首相官邸で対応を協議し、青木長官が20日朝に直接事情を聴くことになった。
瓦力防衛庁長官は19日午後、西村次官に電話で「政務次官として適切な発言でない」と注意。西村次官は「(対談相手に)個人的見解をと再三言われて自分の考えを言わざるを得なかった。表現が適切でなかった」と釈明した。《共同通信》
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【プロ野球・近鉄】打撃コーチに真弓明信氏
近鉄は19日、大阪市内の球団事務所で真弓明信打撃コーチ(46)の就任を発表した。2年契約で背番号は「75」。11月7日に秋季キャンプに合流する。
梨田監督からコーチ就任の要請を受けた真弓コーチは「ユニホームを着ることになったのも梨田監督だから。力になっていきたい。選手は先入観で見るよりもじっくり見ていいところだけ引き出したいと思う」と抱負を話した。
真弓コーチは1973年に太平洋(現西武)に入団。79年、阪神に移籍し、83年に首位打者を獲得した。95年に現役引退し、野球解説者として活動をしていた。《共同通信》
【三井海上火災保険、日本火災海上保険、興亜火災海上保険】統合計画を発表
三井海上火災保険、日本火災海上保険、興亜火災海上保険の3社は19日の臨時取締役会で、10月から包括提携し平成14年4月までにできるだけ早く共同持ち株会社を設立、その傘下で分野別に事業を再編する統合計画を正式決定した。3社は今後約5年で正社員を現在の合計約1万6000人(研修社員除く)から3000人程度削減、800店の営業店を半分の400店に集約するリストラを進める。
3社社長は記者会見し、統合計画を正式発表。焦点になっている業界4位の住友海上火災保険の統合参加について「住友海上とは話をしている。話し合いが詰まると新展開になる」(松沢建日本火災社長)と、住友海上参加に向け協議を続けることを明らかにした。
これに対し、住友海上の植村裕之社長は、協議は「収益力増大、競争力強化などが図れるか、具体的方策が一致できるかがポイント。結論は具体的内容を詰め早期に出したい」とのコメントを発表した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・自民党の池田行彦総務会長は19日、総務会で村上正邦参院議員会長らから「損保・生保業界の状態が大変だと3カ月前に指摘した。事前に手を打つべきだった」と党政調会長を務めていた池田氏の対応が甘かったと言わんばかりの追及を受けた。池田氏は「党金融問題調査会を中心に真剣に努力してきた」とあくまで冷静にこれまでの取り組みを説明し「亀井静香新政調会長の下でフォローアップする」と後任の亀井氏を持ち上げた。日ごろの「毒舌家」ぶりは抑え「気配り派」への変身をきりげなくアピール。《共同通信》
【GM、スズキ、いすゞ】次世代向け共同開発車
米ゼネラル・モーターズ(GM)、スズキ、いすゞ自動車の3社は19日、東京都内でそれぞれの共同開発車などを発表した。
GMはスズキと開発した次世代小型車「シボレー・トライアックス」を発表。電気モーター、エンジン、電気モーターとエンジンの組み合わせの3種類の駆動系を搭載できる。
スズキはGMが開発した電気モーターを搭載したオープンカー「EV−スポーツ」。バッテリーがあがった場合に備え小型エンジンを積んでいるのが特徴だ。
いすゞはアジア、中南米、アフリカに投入するRV「160プロジェクト」を発表。GMと部品を共用、生産拠点も共有化する考えで来年にも売り上す。
記者会見で、ジョン・スミスGM会長は「成長が期待されるアジアはじめ、世界で戦うためには3社の関係がより重要」と述べ、開発、生産、販売など幅広い分野で提携を強化する方針を強調した。《共同通信》
【民主党ニュース】
初の「閣僚対決」が衆院科学技術委で実現 松沢ネクスト大臣VS中曽根科技庁長官
民主党のネクストキャビネットの松沢成文教育・科学技術担当ネクスト大臣が19日、東海村の原子力燃料施設事故を集中審議した衆院科学技術委員会で質問に立ち、中曽根弘文科学技術庁長官(文相)との間で、民主党対自自公連立内閣の初の「閣僚対決」が実現した。
委員席には鳩山代表や菅政調会長も陣取る中、松沢議員は冒頭、「これから長官のカウンターパートナー(討論相手)となるのでよろしく」とあいさつ。続いて、今回の東海村の事故について、「政府の事故対策本部設置や事後対応が後手に回った」「早々と発表した安全宣言も疑問だ」などと指摘。政府のチェック体制の甘さや、緊急時対応より内閣改造人事を優先した小渕内閣の危機管理意識の欠如を批判した。
これに対し、答弁に立った中曽根長官、齋藤鉄夫政務次官は、ともに「対応に問題はなかった」「当初から万全を期してきた」「何もしなかったわけでない。状況がわからなかっただけ」「JCOが約束事を守らなかった」などと反論したものの、地元住民の不安に応える言葉はなかった。
松沢議員は「現場の判断の後でようやく夕方、政府が動いたのが実情だ。調査団は東京からタクシーで向かった。危機管理が全くできていない」「平成4年以降、科学技術庁によるJCO施設への保安遵守調査は全くやっていない」などとさらに追及。しかし質問が細部に及ぶと従来通り担当局長が答弁し、菅政調会長は「難しいことになると、役人が答えるのか」とやじを飛ばした。
松沢議員は、現在調査中の事故原因について「完全に公表する」ことを斉藤政務次官に明言させ、今後も引き続き政府の行政責任を追及することを最後に強調して質疑を終えた。終了後、松沢議員は「長官は用意した答弁を読んだだけで、ディベートにはならなかった」と物足りない様子だった。
この後、民主党から大畠章宏、吉田治、辻一彦の3衆議院議員が質問に立ち、さまざまな角度から政府を追及した。
「誰かがやらなければ変わらない」女性公募候補2人が会見
「女性の元気が、日本を変える」のキャッチフレーズで民主党が公募した次期衆院選の女性候補者で、2人の公認が決まったことを受け、19日党本部で記者会見が行われた。
公募の結果56名の女性が応募し、その中から書類選考、面接審査を経て37名が合格。現在は本人の希望選挙区や出身地などを考慮して、都道府県連や関係議員とともに全国各地で公認へ向けての作業が進められている。
この日紹介されたのは、9月10日に公認が決まった徳島県2区の高井美穂さん(27歳、写真右)と、この日公認決定したばかりの栃木県1区の水島広子さん(31歳、写真左)の2人。
緊張した面もちで会見に臨んだ2人だったが、高井さんは「国の借金、教育、介護や福祉はいずれも私たちの世代の問題。これからの日本を考える上で政治はそんなに遠いものでないことを私が出ることで、私の世代の人たちに訴えたい」、水島さんは「大学病院の精神科医として、またひとりの働く女性、母親としてこれからの日本に不安、不満を感じている。特に健全な自尊心を持てず、言葉によるコミュニケーションで自己表現ができない子どもの問題を痛切に感じている。もっと個人個人がお互いを尊重し会える心の健康度の高い社会の実現のために、多くの人に自分の思いを伝えたい」とそれぞれ抱負を述べた。
水島さんの父親は自民党の水島裕参議院議員。しかし「自民党には一度も投票したことはなく、嫌いな政党だ。父と娘で健全な関係を維持しているが、価値観は違う」ときっぱり。
鳩山代表も「大変若い2人が、民主党という新しい政党に期待感を燃やして誰かがやらねばならなければとの意気込みで出馬を決意された」と頼もしげに2人を見つめた。
羽田雄一郎さん、党本部でお礼あいさつ
17日の参議院長野補選で初当選を決めた羽田雄一郎さんが19日午前、党本部を訪れ、常任幹事会で挨拶した。満面笑顔の雄一郎さんは、選挙中の支援にお礼を述べるとともに「先輩たちのご指導のもと勉強して一生懸命がんばりますので、よろしくお願いします」と決意を述べた。
鳩山代表も「自自公体制を圧倒的に破っての見事な勝利だった」と、にこやかに報告。「この勢いを持続・加速させるためにも、小選挙区候補者200名、250名擁立という目標に1日1日近づけたい。国民は自自公ではない新しい政権を求めていると宣言したい」と力強く決意を披露した。