平成4100日目

2000/03/30

この日のできごと(何の日)

【北海道・有珠山】斜面に断層、地割れ

噴火の危険が高まる北海道の有珠山(732メートル)の北西側の斜面で30日、100メートル以上にわたって断層や地割れ群が確認され、室蘭地方気象台は午後1時20分、「緊急火山情報第2号」を発表し厳重な警戒を呼び掛けた。

壮瞥町の臨時観測点で震度5弱が午後7時までに4回観測されるなど火山性地震も引き続き頻発しており、断層を確認した岡田弘北海道大教授は記者会見で、「着実に噴火に近づいている」との見方を示した。これを受け虻田町は避難指示区域を拡大し、対象者は1万1000人を超えた。

断層などが見つかったのは、虻田町の洞爺湖温泉から約1キロ南の北屏風山付近。岡田教授は「マグマが地表近くに上昇して、山体が押し上げられて崩壊し始めている可能性が強い」と指摘した。

また気象庁の小宮学火山課長は「多発している火山性地震の震源域と重なるが、ここで噴火する可能性が高いかは現時点で分からない」としている。

一方、温泉街の西端にある洞爺協会病院付近や壮瞥町の湖岸近くでも地割れや道路のひび割れ、電線のたるみが見つかった。別の専門家は「マグマの上昇で北屏風山をかなめに扇形に山体が湖側にせり出してきている。噴火前の最終段階だ」と話した。

伊達市など周辺3市町は、避難指示地域にとどまっていた住民に強く避難を要請、同日午後までに約9300人が避難を完了したが、その後、虻田町で新たに約2000人を対象に避難指示地域が拡大された。幹線道路の道央自動車道や国道37号は周辺区間で通行止めが続いた。《共同通信》

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3月30日のできごと(何の日)
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【MLB】

日本初の米大リーグ公式戦、カブス−メッツの第2戦は30日、東京ドームで行われ、メッツが延長十一回表、代打アグバヤーニの満塁本塁打で5−1と勝ち越した。

先制はメッツ。五回一死一二、三塁でヘンダーソンが中飛して1点を先行した。カブスも直後の攻撃で追いつき、1−1で延長戦に突入した。

両チームは日本での全日程を終了し、31日に帰国する。米本土での開幕は4月3日(日本時間4日)で、カブスは敵地でカージナルス、メッツは地元ニューヨークでパドレスと対戦する。《共同通信》

【自由党】連立離脱、分裂へ

自民、自由両党の選挙協力協議が30日、打ち切られ、自由党の連立政権からの離脱は確実な情勢となった。新党結成による連立残留を目指す野田毅前自治相は同日、小沢一郎党首が連立離脱に踏み切れば、10人を超える同僚議員とともに、政党助成金の受け取りで優位になる「分党」を求める意向を表明、自由党の分裂も確定的となった。

小沢氏は4月1日午後6時から小渕恵三首相と解散し、最終判断を伝える。公明党の神崎武法代表も同席する。首相は自由党の離脱はやむを得ないとしているが、自自公連立政権は半年で崩れ、首相の政権基盤に打撃を与えそうだ。

自民党の森喜朗幹事長は30日午後、自由党の藤井裕久幹事長と国会内で会談し、選挙協力の拡大は困難と伝えた。

連立残留のための新党に参加するのは、同党衆院議員39人のうち野田氏や海部俊樹元首相ら約10人。二階俊博運輸相は、当面は有珠山対策に専念するため態度を保留しているが、参加する見通し。参院側(11議員)では、一体で小沢氏と行動を共にする方向だが、一部に離脱に慎重な意見もある。

自由党内では30日夜、小沢氏が二階氏と会い、離脱問題について最終調整した。これに先立ち藤井、二階両氏、中西啓介国対委員長らが今後の対応について協議、藤井氏は二階氏に小沢党首と行動を共にするように求めたもようだ。この後、野田、二階、中西の各氏は自民党の野中広務幹事長代理、亀井静香政調会長らと意見交換した。

野田氏らは自自公体制を踏襲、3党合意の実現を目指すことで自民、公明両党と連立を組む考え。自民党も、公明党だけのとの連立では世論の批判がいっそう厳しくなるため、残留新党との連立に応じる構え。ただ自民党内の候補者調整も難航していることから、仮に新党が結成されても選挙協力には限度があるとしている。《共同通信》

【台湾】新旧総統が意見交換

台湾の李登輝総統は30日午前、台北市中心部にある総統官邸に陳水扁・次期総統(民主進歩党)夫妻を招き、国防、外交、中台関係などについて1時間半にわたり意見交換した。

両者の会談は総統選挙後初めて。

次期行政院長(首相)には与党、国民党の唐飛・国防部長(国防相)の就任が内定しており、李総統は陳次期政権への協力を約束したもようだ。

陳氏は会談後の記者会見で「李氏が(5月19日の)総統退任後も『人権の使者』『平和大使』として『民間外交』を展開することを希望する」との考えを表明、李氏に外交面で協力を仰ぐ意向を示した。

李氏は退任後、私人の立場で日本を訪問することを希望しているが、中国は「二国論」を提起した李氏の訪日に反対している。

李氏が陳次期政権下で積極的な「民間外交」を展開すれば、中国を刺激する可能性が高く、新旧総統の“二人三脚”の行方が注目される。

台湾の陳水扁・次期政権の行政院長(首相)職を受諾した唐飛・国防部長(国防相)は30日、次期国防部長に湯曜明・参謀総長を推薦した。湯氏が国防部長に就任すれば、初の本省人(台湾出身者)の国防部長となり、外省人(中国大陸出身)主体の軍幹部の台湾化が加速することになる。《共同通信》

【フィギュアスケート・世界選手権】第4日

フィギュアスケートの世界選手権第4日は30日、ニース(フランス)で行われ、男子シングルはアレクセイ・ヤグディン(ロシア)が3年連続3度目の優勝をした。ショートブログラム(SP)まで17位の本田武史(法大)は、この日の自由演技で5位と建闘し、総合で10位に浮上した。

本田は今大会初めて4回転ジャンプに成功。その後ややジャンプが乱れたが、後半は持ち直してトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)や3回転ジャンプを見事に決めた。

予選、SPで首位のヤグディンは、自由でも1位の完全優勝、2位には3度の優勝経験を持つエルビス・ストイコ(カナダ)が入り、3位はマイケル・ワイス(米国)だった。SPまで2位のエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)は4位に終わった。《共同通信》

【この日の民主党】

「首相の采配で真相明らかにすべき」熊谷幹事長代理が千葉県警問題に言及

民主党の熊谷弘幹事長代理は30日の定例会見で、週刊誌などが『千葉県警内で、警察官が女性被疑者を留置場内でレイプ!』と報じていることを取り上げ、「事実であれば新潟県警以上に悪質で、警察のあり方が根本的に問われる大事件」と述べ、早急に政府の説明を求めていく考えを明らかにした。

熊谷幹事長代理は、「警察庁関係者も関与しているとされるこの事件は闇に葬られようとしている。その一方で、警察組織刷新会議なる諮問機関がぬけぬけと警察改革を論議しているのは許されない。事件をまた隠そうとすれば、国民の警察に対する信頼を失わせる」と強調。小渕首相が自らの采配で真相を明らかにするよう要求した。

さらに熊谷幹事長代理は、連立離脱をめぐる自由党の内部対立について、「これからは自公“残”(自由党残党)と言うべきかもしれないが、自公“惨”という気もする。いずれにせよ自民と公明の合流への大きな流れとなるだろう」との見方を示した。

[参院熊本補欠選挙・告示]党公認の香山真理子候補が元気に第一声!

熊本県知事選と参院補欠選挙の激戦の火ぶたが、30日、切って落とされた。投・開票は4月16日。

参院補選に党公認で出馬した香山真理子候補は、地元・宮原町の役場前でマイクを握り、「アナウンサーの仕事を通じ、リストラや老後の不安で多くの人が元気をなくしていると感じた。生活者の視点で福祉の充実をめざす」と、元気に第一声を放った。 知事選の阿曽田清候補も、益城町で出陣式に臨み、「中小企業や農家が元気をだせる熊本にするため捨て石になる」と決意を表明した。

この日、熊本入りした羽田幹事長も「香山さんは、妻、母、アナウンサーと何でもこなしてきた人。職業柄いろんな人の声を聞いており、国政にうってつけの人材だ。さまざまな人の声、とくに福祉に対する声を国会に反映してほしい」と述べ、香山候補への支持を訴えた。幹事長は31日も、香山候補とともに熊本県内をめぐり、自自公政権のいかがわしさや21世紀に向けた民主党の政策や考え方を訴える。

PFI基本方針決定で、公共事業削減の数値目標の設定などを申し入れ

民間資金を活用して、公共施設などの整備促進をするPFIの基本方針を30日、政府が決定した。

民主党ネクストキャビネット(NC)の前原誠司社会資本整備大臣は同日、首相官邸に青木官房長官を訪ね、政府に対し、以下の4点を申し入れた。(1)PFI推進の数値目標および公共事業費削減の数値目標を定めること(2)PFIの推進にあたっては、事業の水ぶくれを招かないよう留意すること(3)自治体におけるPFI基本方針策定をはたらきかけること(4)情報公開と住民参加の拡充を図ること。

基本方針は昨年成立した法律に基づいて決定された。PFIの目的は事業に伴うリスクを民間に転換して効率性・生産性を向上させることで、公共事業にかかる財政負担を軽減し、低廉で良質なサービスを提供することにあるとされている。

厳重警戒続ける有珠山地域へ現地調査団派遣=池端清一代議士、地元道議ら

池端清一衆議院議員を団長とする、民主党本部・民主党北海道連合同の有珠山周辺災害対策本部現地調査団が30日午後、緊急避難態勢を続ける現地に入った。一行は、党対策本部長代理の池端代議士の他、井野厚、滝口信喜、山口恵聖の3北海道議会議員と民主党伊達市議会議員ら。

午後1時30分に伊達市役所の現地対策本部に到着した一行は、政府調査団の田村国土庁審議官や北海道の真田副知事と面会し、状況を聞き激励。さらに、市内2カ所の避難所(計約800名収容)を訪れ、施設の状況を視察し、不安な思いで過ごす住民をねぎらった。なお、有珠山のふもとにある虻田町と壮瞥町へは、交通は一切遮断されているため入れなかった。

対策本部長の鳩山由紀夫代表も30日夕に北海道入りし、ただちに現地に向かった。

「チェックオフ禁止法案は野党支援者いじめ」川端国対委員長が会見で

民主党の川端達夫国会対策委員長は30日の会見で、自民党がチェックオフ(組合費の給料天引き制度)を禁止する法案を提出しようとしていることを取り上げ、「民主主義を否定して労使関係に介入するもの。絶対に容認できない」と批判した。川端委員長は「自民党のこのような動きは、自分にタテついたり、野党を支援するような人間は、法律を変えてもいじめてやろうという発想だ」と指摘した。《民主党ニュース》



3月30日 その日のできごと(何の日)