平成2689日目

平成8年5月19日(日)

1996/05/19

【水俣病・全国連】協定締結

水俣病未認定患者問題で、最大の被害者団体「水俣病被害者・弁護団全国連絡会議」(全国連、会員約1980人)と原因企業チッソは19日、熊本県水俣市で、政府最終解決策に沿って紛争終結と、チッソが救済対象者に支払う一時金(各260万円)や団体加算金(38億円)の受け取りに関する協定書に調印した。

これにより、解決策の提示を受けた患者5団体とチッソとの協定締結が終了。関西訴訟などを残し、未認定患者問題は大枠で決着した。全国連は、東京、京都、大阪、福岡、熊本の3高裁、4地裁で係争中の水俣病訴について、22、23の両日チッソと和解協議を行うとともに、国、熊本県に対する損害賠償訴訟を取り下げる方針。

協定書本文は①全国連と会員は紛争を終結させるとともに今後損害賠償訴訟や認定申請などをしない②今回の救済対象者はメチル水銀の影響が全くないと判断されたことを意味するものではない③チッソは解決まで長時間を要したことなどについて原告らと水俣病発生地域の住民や社会におわびをする−などとなっている。

調印式には各地の訴訟の原告ら約1000人が参加。福島譲二熊本県知事らの立ち会いで、各訴訟の原告団、弁護団の代表とチッソの後藤舜吉社長が協定書に署名した。《共同通信》



【岡山県倉敷市長選挙】橋本首相側新人が勝利

市長死去に伴う岡山県倉敷市長選挙は19日投票、即日開票の結果、自民、社民推薦、公明支持の前市助役、中田武志氏(63)が共産支持の同市元助役、室山貴義氏(67)に約8000票の差をつけて初当選した。

市長選は中田氏を橋本龍太郎首相の自民党が強力に支援、室山氏を新進党の加藤六月元農相派の市議が推すなど、衆院選岡山4区で対決が予想される2人の「六龍代理戦争」の様相となったが、橋本首相側が勝利を収めた。《共同通信》

【大相撲夏場所】8日目

大相撲夏場所8日目(19日・両国国技館)大関貴ノ浪が8戦全勝で、単独トップを堅持した。貴ノ浪はもろ差しとなった関脇琴錦の攻めをこらえて決め出し。関取になって初めてストレートで勝ち越した。

横綱貴乃花は大翔鳳を簡単に押し出し、剣晃を下した大関若乃花とともに1敗を守った。1敗は2人となった。大関武蔵丸、関脇魁皇は2敗をキープした。しかし、横綱曙は苦手の関脇貴闘力を攻め込みながら勇み足で敗れ、3敗となった。関脇武双山も新小結旭豊の右上手投げに屈し3敗目。場所後の大関昇進が苦しくなった。十両は新十両栃東ら3人が2敗で並んだ。《共同通信》

【ゴルフ・田中秀道】今季初勝利

ペプシ宇部興産最終日(19日・宇部CC万年池西=6935ヤード、パー71)前日単独首位の田中秀道が67で回り、通算20アンダー、264にスコアを伸ばして今季初優勝、賞金1440万円を獲得した。プロ6年目、25歳の田中は昨年10月のフィリップモリス以来のツアー2勝目。

田中は10番(パー4)でダブルボギーをたたき、一時はブライアン・ワッツ(米国)に並ばれたが、終盤の15、16番で連続バーディーを奪って突き放した。2打差の2位にはワッツと、過去この大会で2度優勝している中島常幸が入り、さらに1打差の4位にも若手の細川和彦が入った。《共同通信》

【ゴルフ・村井真由美選手】3年ぶりの優勝

中京テレビ・ブリヂストン・レディース最終日(19日・愛知県春日井CC=6304ヤード、パー72)村井真由美が通算5アンダーの211で、3年ぶりの優勝(ツアー通算6勝目)を果たし、賞金900万円を獲得した。

後続が伸びず、優勝は前日2位の村井と同トップの日吉久美子の争いとなった。日吉が1打リードして迎えた18番(パー4)。日吉が第1打を池に打ち込みダブルボギーとしたのに対し、村井はパーでしのぎ土壇場で逆転した。1打差の2位には日吉。さらに3打差の3位にはカリー・ウェブ(豪州)、高村亜紀、高村博美が入り、大会連覇を狙った塩谷育代は10位に終わった。

【F1・モナコGP】完走は4台

自動車のフォーミュラワン(F1)シリーズ第6戦、モナコ・グランプリ(GP)は19日、モンテカルロの市街地コースで行われ、オリビエ・パニス(フランス、リジェ無限ホンダ)が2時間0分45秒629で、F1参戦3年目で初優勝した。

ポールポジションから出たミヒャエル・シューマッハー(ドイツ、フェラーリ)は1周目に操作を誤ってクラッシュし、リタイア。今季4勝のデーモン・ヒル(英国、ウィリアムズ・ルノー)が首位に立った後、エンジン故障から棄権し、その後にトップを奪ったジャン・アレジ(フランス、ベネトン・ルノー)も8周目に車の不調から棄権に追い込まれた。21台中完走はわずか4台の大荒れのレースだった。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】内閣の大幅改造を

工リツィン・ロシア大統領は19日、選挙遊説先の西シベリアのオムスクで「現在国家が抱える問題をより新鮮な視点で解決することができる人たちに(閣僚を)代えなければならない」と述べ、内閣の大幅改造の必要性を表明した。地元テレビとのインタビューで述べた。

大統領は、具体的な改造案や時期については言及しなかった。大統領選挙で、共産党のジュガーノフ委員長と争っているエリツィン大統領は、改革、中間派候補を取り込んだ内閣改造を実施する代わりに、これらの候補に立候補を取り下げさせ、大統領を統候補として支持するよう訴えたものとみられる。

大統領は18日にも「すべての政党、団体の代表からなる連立政府をつくる用意がある」と発言していた。大統領はまた、改革派野党「ヤブロコ」のヤブリンスキー代表や他の候補の提案を受け入れることで、自らの選挙綱領を「強化することに賛成する」と述べた。

大統領選挙に立候補しているヤブリンスキー代表は、16日のエリツィン大統領との会談で、同大統領再選への協力の条件として、首相ポストや社会政策の修正を要求したほか、チェルノムイルジン首相、グラチョフ国防相、ソスコベツ第一副首相の更迭を求めていた。大統領は、どの点が受け入れ可能かには触れなかったが、ヤブリンスキー代表の要求に何らかの形で応じることを示したものとみられる。《共同通信》

【北条秀司さん】死去

「王将」「井伊大老」など大衆演劇の名作を数多く書いた劇作家で、文化功労者の北条秀司さんが19日午後1時10分、肝不全のため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。93歳。大阪市出身。

作家岡本綺堂に師事、新派、新国劇、歌舞伎など各ジャンルに雄大な構想で叙情性と正義感に満ちた骨太の作品を提供、演出もした。中村勘三郎ら名優や女優とも派手にけんかし、節を曲げないところから「北条天皇」「強情秀司」と言われた。

昭和2年、関西大学卒。12年、「表彰式前後」が新国劇で、「華やかな夜景」が井上正夫演劇道場で上演され、注目された。戦後は新国劇に「王将」(22年)「井伊大老」(28年)など、新派には花柳章太郎の主演作のために「女将」(27年)「太夫さん」(30年)などの名作を書いた。

歌舞伎台本では「末摘花」など「北条源氏」と呼ばれる王朝もの作品群を発表した。39年に「北条秀司戯曲選集」で芸術選奨文部大臣賞、48年に演劇文化の貢献で菊池寛賞受賞。62年、文化功労者に選ばれた。《共同通信》

【高橋悦史さん】死去

映画やテレビドラマなどで、骨太の男性的な役柄で活躍した俳優の高橋悦史さんが19日午後6時2分、すい臓がんのため宇都宮市の栃木県立がんセンターで死去した。60歳。大阪府出身。

NHK俳優養成所を経て昭和39年に文学座研究所入り。42年、岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」に青年将校役で起用され、終戦派につくか徹底抗戦派につくかで揺れる姿を好演した。

その後も岡本監督の「斬る」「肉弾」をはじめ、吉田喜重監督の「エロス+虐殺」、斎藤耕一監督の「旅の重さ」、山本薩夫監督の「戦争と人間」シリーズなどに出演し、リアルな芸風の性格俳優として定評を得た。最近ではフジテレビ系「鬼平犯科帳」の与力役でレギュラーを務めた。

また舞台では、文学座の中心男優として杉村春子さん、太地喜和子さんらとの共演が多かった。平成2年に「映像の仕事に力を入れたい」として退団した。

平成6年春ごろから入退院を繰り返し、すい臓がんであることを公表。点滴を受けながら映画「鬼平犯科帳」(昨年11月18日公開)にも出演し、復帰を支えに闘病生活を送っていた。《共同通信》



5月19日のできごと