平成3758日目
1999/04/23
この日のできごと(何の日)
【東京都・石原慎太郎知事】初登庁
東京都知事選で当選した石原慎太郎知事が23日、新宿区の都庁に初登庁、石原新都政がスタートした。「東京から新しい政治のパターンをつくりたい。東京は日本の機関車になれる」と職員にあいさつ、都政運営に意欲を見せた。
午後には首相官邸を訪ねて小渕恵三首相にあいさつし「国との関係の中で解決しなければならない問題がある」と協力を要請。首相は「せっかく都知事になったんだから頑張ってほしい。旧知の仲だし、できるだけ力を貸そう」と協力を約束した。《共同通信》
◇
東京都知事選で当選した石原慎太郎知事が23日午前、新宿区の都庁に初登庁、石原都政がスタートした。
新しい「首都の顔」となった石原知事は議員へのあいさつで「東京から新しい政治のパターンをつくりたい。東京は日本の機関車になれる」と都政運営に意欲を見せた。
就任会見では「まず施策の苗を植える。(公約は)全部手をつける」と決意表明。財政難に関連して知事の月給を10%、ボーナスを50%カットすることを明らかにした。
タカ派的発言が海外で批判を浴びていることについて「メッセージの根幹は変えないが、誤解を与えないよう表現に気をつけたい」とした。また、地方交付税の配分見直しや、消費税増税の際に増税分の1%を地方消費税として地方に還元するよう要求していくことを強調した。
石原知事は午前9時、職員や支持者ら約1000人が見守る中、都庁入り。対決姿勢を強める都議会自民党と公明党の幹部は出迎えなかった。
石原都政の最大の課題は財政再建。米軍横田基地の「返還・軍民共用化」や「中小企業の債券市場創設」などの公約実現の手腕が問われる。都議会との対立も必至で就任早々から難しいかじ取りを迫られそうだ。
◇
国内外の報道陣約300人であふれかえる都庁5階の記者会見場。「都庁で会おうぜ」と当選当夜に語った石原慎太郎新知事は23日正午前、約300人の記者)の前に姿を現し就任後初めての会見に臨んだ。
「知事室を開かれたものにしたい。何かあったらご意見を」。マイクを前に立ったまま、神経質そうに目をしばたかせながらの会見。記者に協力を求める低姿勢ぶり。
「知事はソフトに変わったか」と問われると、「ソフトかなあ。自分の信じるものを率直にいうから誤解されやすいんだけどね」と苦笑い。硬かった姿勢に徐々に身ぶり手ぶりも加わって舌も滑らかになった。
しかし中国の記者から、対中関係での日本政府との認識の違いを問われると表情を硬くし、「チベットで行われている人間的とはいえない施策をひとりの人間として承服しかねる」と真っ向から断言した。
記者の質問が進むにつれ顔をのぞかせた激しい“慎太郎節”。「(中国が)台湾を武力で解放すると明言するのは日本にとって迷惑だ」と言い切った。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【民主党・鳩山由紀夫幹事長代理】石原都政に辛口エール
民主党の鳩山由紀夫幹事長代理は23日、石原慎太郎東京都知事の就任について記者団から感想を求められ、「弟(鳩山邦夫氏)を推薦した者として、勝利を勝ち取れなかったのは残念だ」と悔しそうな表情。気を取り直して「職の重さを十分に認識し、創意を全面に出しながら積極的に活動するよう期待する」と注文をつけた。
さらに「ノーと言える東京でもいいが、国際都市、東京の顔として互いの尊厳を認め、好き嫌いから脱皮してほしい」と石原都政の船出に辛口のエールを送った。《共同通信》
【新指針法案】今国会成立へ
自民、自由両党は23日夜、日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案の修正問題で、周辺事態の定義に一部修正を加えることで一致した。自衛隊出動の国会承認や武器使用の問題などでも正式合意し、与党内協議は決着した。
関連法案は、26日の衆院日米防衛指針特別委員会で採択することで与野党が合意、27日の衆院本会議で可決され、参院に送付される日程が事実上確定した。各党とも、参院では修正しないことを前提に協議しており、今国会中の法案成立が確実になった。《共同通信》
【MLB・カブス】野茂英雄投手を解雇
米大リーグ、シカゴ・カブス傘下のマイナー球団、3Aアイオワ・カブスで大リーグ復帰を目指していた野茂英雄投手が23日(日本時間24日)、解雇された。カブスのリンチ・ゼネラルマネジャー(GM)が明らかにしたもので、野茂は再びフリーエージェントとなり、大リーグ復帰を目指して新たな球団を探す見通しとなった。
日本国内では任意引退選手の身分で、日本の球団と自由に入団交渉することはできない。日本復帰には自由契約選手になるか、近鉄球団と再契約するしかないが、トラブルとなった米球界移籍の経緯から近鉄がこれを容認することはないとみられている。
野茂とカブスが結んでいた今回の期限付き契約では、マイナーリーグでの3度の先発テストの結果を見て大リーグ契約を結ぶかどうかを決定することになっていた。その3度目の登板だった22日の先発で6回3安打2失点ながら、相変わらずの制球難で6四球を出した。
この試合を視察したリンチGMは「現時点では大リーグの打者を打ち取る制球力が戻っていない」と判断。23日、野茂の代理人の団野村氏に、あと2試合のマイナーリーグでのテスト登板を打診したが、野茂側はこれを断ったという。
野茂は近鉄からロサンゼルス・ドジャースに移り日本人2人目の大リーガーとなった1995年に、ナ・リーグ新人王に選ばれ、昨年までの大リーグ4シーズンで通算49勝を挙げている。しかし、先発投手陣の強化を目指すニューヨーク・メッツの構想から外れて3月末に解雇された。《共同通信》
【コソボ紛争】NATO、空爆を強化
北大西洋条約機構(NATO)の19カ国首脳は23日、ユーゴスラビア連邦コソボ自治州紛争に関する特別会合を開催し、ユーゴに対する石油禁輸に向けた「海上作戦」の策定や、NATOの空爆作戦強化、ユーゴ部隊によるアルバニア系住民虐殺の戦犯追及などを求めた「コソボに関する声明」を発表した。ロイター通信によると、NATO加盟国の国防相は直ちに、禁輸のための海上での船舶臨検実施を原則的に承認した。
声明は、NATOが目標達成まで軍事行動を継続するとの決意を示す一方で、ロシアの外交調停努力を評価。さらに、ユーゴ部隊のコソボ撤退やコソボに国際暫定統治機構を設立することを盛り込んだ国連安全保障理事会決議を目指すとし、国連関与の政治解決を図る方針を打ち出した。《共同通信》
【この日の民主党】
衆議院大蔵委員会は23日、政府系金融機関の日本開発銀行(開銀)と北海道東北開発公庫(北東公庫)を統合して日本政策投資銀行を設立する「日本政策投資銀行法案」の審議を行った。
統合にあたって、北東公庫が苫小牧東部開発(苫東開発)に関連して貸付金の償却により発生する損失金786億円が、開銀の準備金の中から穴埋めされる。しかし法案を審査した民主党の大蔵部会では、「国や関係機関の責任を明確にし、透明な損失処理を行うためには、損失は国の一般会計で補填するのが筋だ」との意見が出され、政府案の「開銀の準備金による北東公庫の損失を控除する」規定を削除する修正案を、同日の大蔵委員会に提出した。
採決に先立つ質疑の中で、まず中川正春議員は「このような処理では開銀の発行する債券が劣化する恐れがある。日本の解決方法はこんなものかと、海外からの信頼を失う」と指摘。宮沢蔵相は「指摘はその通りだ。ただし株主に損害を及ぼすことは現実にはない」と答えた。
また上田清司議員が、苫東開発の損失の責任の所在を明らかにするよう迫ったのに対し、宮沢蔵相は「何十年も国が追い求めてきたプランであり、第一義的には国の責任だ」と述べ、責任を認めた。また、北海道開発庁がまとめた新たなプランがわずか2ページしかないことについて、蔵相は「私企業なら認められないだろう。これをあてにした事業はとうていできない」と厳しい言葉で批判。民主党の修正案については、「一般会計の投入を国民の目の前に示すことは間違いではない」と一定の理解を示した。また川崎北海道開発庁長官は開発庁の責任について、「けじめとして新しい会社にOBを出さないことにする」と表明した。
採決の結果、民主党の修正案は否決され、原案が可決された。北東公庫が関わった「苫東開発」と「むつ小川原開発」はいずれも計画が頓挫し、地元の不安が募っている。上田議員は、北海道・東北選出の国会議員一人ひとりから意見を聞いた上でこの問題を追及。「国会で関心を示すことで、北海道や東北の皆さんが明るい希望をもてるプランづくりが進むことを期待している」と述べている。《民主党ニュース》