令和2263日目
その日の記録
【トロリーバス】立山に別れ
立山黒部アルペンルートで昨年運行を終えた日本最後のトロリーバスの搬出作業が10日、室堂(富山県立山町、標高2450メートル)で行われた。有終の美を飾るかのような快晴の下、トロバスは長年親しんだアルペンルートに別れを告げた。
トロバスはトロリー線と呼ばれる架線から電気の供給を受けて走る。見た目はバスだが、鉄道の一種「無軌条電車」に分類される。路面電車より整備費が安く、戦後には都市部で相次ぎ導入されたが、1972年に横浜市で廃業したのを最後に、都市部では姿を消した。
排ガスを出さず環境負荷が小さいとして、96年に立山黒部貫光(富山市)が室堂―大観峰(だいかんぼう)間で導入した。ただ、老朽化で車両更新の時期を迎える中、部品調達が難しくなり、昨年11月末で廃止に。今年から電気バスへ転換した。これにより、日本初のトロバスが1928年に兵庫県で開業して以来、約1世紀にわたる国内のトロバス史に幕が下りた。
搬出作業は昨年10月17日、今月3日にも実施した。10日は全8両中、最後に残った3両をクレーンでつり上げて陸送用のトレーラーに載せ、廃車作業を手がける県内の工場に運んだ。
長年、トロバスの整備や運転を担当し、作業を見守った同社室堂運輸区の早川忍技術長(52)は「トロバスは作業場所まで車載バッテリーで自走し、最後の最後まで壊れずにいてくれた。さみしさでいっぱいだが、思い出を胸に刻み、次の時代に進みたい」と感謝の言葉を贈った。《読売新聞》
【大阪・関西万博】
大阪・関西万博で10日、国際宇宙ステーション(ISS)と会場を生中継でつなぐイベントが開かれた。船外カメラが撮影する地球の映像を披露。ISSに滞在している宇宙飛行士の大西卓哉さんも出演し、来場者と宇宙からの眺めを楽しんだ。
会場の円形劇場で開催し、約400キロ上空を飛行するISSから映像が届けられた。ISSは約1時間半で地球を1周し、午後6時50分ごろに日本列島の上空を通過。雲がかかって列島の地上は見えなかったが、来場者は地球の青い海や夜の風景を観賞した。
大西さんは4月に日本人飛行士として3人目となるISSの船長に就任。2030年に運用を終える見込みのISSについて「最後までとことん使い尽くして次の宇宙開発につなげていきたい」と話した。
万博会場では、ISSに滞在経験のある宇宙飛行士の山崎直子さんが参加し「宇宙には空気がないのでISSでは風切り音が聞こえず、とても静か」と紹介。宇宙に関する来場者からの質問にも答えた。《共同通信》
【プロ野球・10日】
西5―1楽
西武が連敗を4で止めた。高橋は威力のある直球を軸に7回1失点で約2カ月ぶりの白星となる3勝目を挙げた。0―1の六回に渡部聖の2ランで逆転し、七回は長谷川の二塁打で2点を加えた。楽天は打線が岸を援護できなかった。
オ4―0ソ
オリックスが同一カード3連戦全敗を阻止した。0―0の六回に紅林の満塁本塁打で均衡を破り、5回を2安打に抑えた東ら5投手による無失点リレー。ソフトバンクは粘っていた松本晴が六回につかまり、打線は3安打と低調だった。
広3―6神
阪神が2年ぶりの11連勝。二回に佐藤輝の23号ソロで先制。1―3とされた直後の七回に中野、森下、佐藤輝の3連続適時打などで計5得点。その裏を抑えた及川が4勝目を挙げた。広島は2番手島内、続く森浦が打たれ阪神戦8連敗。《共同通信》
【参院選】中盤戦突入
参院選は10日、公示から1週間を迎え中盤戦に突入し、与野党党首の舌戦は各地で熱を帯びた。石破茂首相は外交・安全保障について、重要テーマの一つであるとの認識を示し「誰も語らない」として、家計の負担軽減策といった内政に重点を置く野党をけん制した。立憲民主党の野田佳彦代表は、北朝鮮による日本人拉致問題に関し「何も進んでいない」と、自民政権の外交力を疑問視した。
公明党の斉藤鉄夫代表は大阪市の街頭で、新たな財源を生み出すための政府系ファンド創設を提起し「社会保障を充実させたい」と強調した。日本維新の会の吉村洋文代表は千葉県松戸市の街頭に立ち、自民の物価高対策としての現金給付について「買収だ」と断じた。
共産党の田村智子委員長は群馬県高崎市で「憲法9条の立場に立って平和の外交努力を行うべきだ」と説いた。国民民主党の玉木雄一郎代表は名古屋市で、「現役世代の頑張りが報われる税制に変えたい」と訴えた。
れいわ新選組の山本太郎代表は奈良市で、消費税廃止が必要だと呼びかけた。参政党の神谷宗幣代表は沖縄県沖縄市で5年程度の大幅減税を掲げた。《共同通信》
【首相動静】
石破茂首相は10日のBSフジ番組で、トランプ米政権との関税交渉を巡り「なめられてたまるか」と述べた自身の発言に関し「米国依存からもっと自立するよう努力しなければならない、ということだ」と強調した。「『いっぱい頼っているのだから言うことを聞けよ』ということならば、侮ってもらっては困る」とも語った。
米側が不満を示す自動車の非関税障壁については「何が非関税障壁なのか、早急にきちんと答えを出していく」と説明。自動車産業は日本の基幹産業で関連する労働者が多く、簡単に妥協できないとの認識を示した。
一方、立憲民主党の野田佳彦代表は同じ番組で、関税交渉を巡る政府対応について「機能不全過ぎる。参院選で躍進した時は、内閣不信任決議案を秋のどこかの段階で出す可能性は十分ある」と表明した。「合意に近づいていない交渉なら失敗だ。国難突破のために首脳外交をやるべきだ」と要求した。
首相は9日、千葉県船橋市での演説で「国益をかけた戦いだ。なめられてたまるか。たとえ同盟国であっても正々堂々言わなければならない。守るべきものは守る《共同通信》
【東京株式市場】
10日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が3日ぶりに反落した。外国為替相場の円高ドル安の進行を受け、輸出関連銘柄を中心に売り注文が優勢だった。
終値は前日比174円92銭安の3万9646円36銭。東証株価指数(TOPIX)は15.82ポイント安の2812.34。出来高は約20億184万株だった。《共同通信》
【日中外相会談】
岩屋毅外相は10日(日本時間同)、訪問先のマレーシアの首都クアラルンプールで、中国の王毅外相と会談した。中国によるレアアース(希土類)の輸出規制について、日本企業に大きな影響が出ているとして強い懸念を表明。日本産水産物輸入再開の対象外となった宮城、福島など10都県について、早期の規制撤廃を求めた。
両外相の会談は、3月に東京で実施して以来。両外相は、日本産牛肉の対中輸出再開に向けたプロセスを加速させるため、前提条件となる「動物衛生検疫協定」の早期発効について協議した。岩屋氏は中国軍機による自衛隊機への接近や東シナ海での一方的な資源開発を巡り、深刻な懸念を表明し、対応を強く求めた。
会談で、岩屋氏は「日中間で問題があっても、意思疎通を強化することで関係を前に進める」と強調した。
王氏は、両国関係の「健全で安定した発展の継続」に意欲を表明。抗日戦争勝利80年に当たり、日本側に「歴史の教訓をくみ取り、平和と発展の道を堅持することを望む」と述べた。《共同通信》
【ASEAN】米中と関税協議
東南アジア諸国連合(ASEAN)はマレーシアのクアラルンプールで10日、中国、米国との外相会議をそれぞれ開催し、トランプ米政権の関税政策などを協議した。米中双方を重視するASEAN各国は、両国の要求と自国の利益との微妙な均衡を見いだそうと苦心。外交筋によると、中国との会議では米関税が「中国とASEANの協力を強める理由」として取り上げられた。
中国の王毅外相は、関税を武器に各国に要求を突きつける米政権と中国の違いを強調。ルビオ米国務長官は「米国は信頼できるパートナーだ」と訴えた。
米政府はASEAN各国に対し今月、20~40%の関税率を提示。特に東南アジアを経由した中国製品の「迂回輸出」への対策を重視している。ベトナムに対しては、一般の輸出品には20%、迂回輸出品には40%の関税を課すことで合意した。
ASEAN諸国のほとんどにとって、米国か中国が最大の輸出先。米国の要求だけを丸のみすれば中国の反発を招く恐れがあり、難しい対応を迫られている。《共同通信》
【英仏首脳会談】
英国を国賓訪問中のフランスのマクロン大統領とスターマー英首相は10日、ロンドンの英首相公邸で会談した。両国の主要閣僚も出席。ロシアのウクライナ侵攻と欧州軽視のトランプ米政権発足で軍事的な脅威が高まる中、スターマー氏は会談後の共同記者会見で、核兵器の抑止力に関し、英仏が連携を強化することで合意したと明らかにした。
合意文書は、英仏それぞれの核抑止力は独立しているが、連携は可能で、欧州に対する「極度の脅威」には両国が共同で対応するとしている。スターマー氏は会見で「欧州、世界にとって歴史的な合意だ」と強調した。
英仏が共同開発した巡航ミサイル「ストームシャドー」を追加発注し、次世代型の開発に取り組むことでも合意した。英国はストームシャドーをウクライナに積極供与してきた。
会談後の共同宣言ではウクライナへの持続的な支援を約束。パレスチナ自治区ガザの人道危機に対処し、即時停戦とイスラム組織ハマスが拘束する全ての人質の解放に取り組むと強調した。《共同通信》
【韓国情勢】
韓国メディアによると、昨年12月の「非常戒厳」宣言を捜査する特別検察官は10日未明、自身の拘束阻止を指示した特殊公務執行妨害などの疑いで前大統領の尹錫悦容疑者=内乱首謀罪で公判中=を逮捕した。前大統領は1月に内乱首謀容疑で逮捕、起訴された後、3月に釈放されており、約4カ月ぶりに身柄を拘束された。
ソウル中央地裁が、証拠隠滅の恐れがあるなどとして逮捕状の発付を認めた。
特別検察官は、6月の李在明大統領就任後、与党主導の特別法成立により発足し、政府から独立した立場で捜査している。北朝鮮との軍事衝突を誘発しようとしたとして外患容疑などでも前大統領を調べている。
今回の逮捕容疑は、高官犯罪捜査庁(高捜庁)による内乱首謀容疑での拘束令状執行を、大統領警護庁に阻止させた特殊公務執行妨害の疑い。戒厳令を正当化する虚偽の情報を海外メディアに流すよう指示した職権乱用などの疑いもある。
韓国メディアによると、前大統領は9日、地裁で実施された逮捕状審査で容疑を否認した。《共同通信》
【ウクライナ情勢】
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は10日、ローマでのウクライナ復興会議で演説し、ドイツ、フランス、イタリア、ポーランドと共同でウクライナ向けの復興基金を設立すると発表した。英国は会議に合わせ、防空ミサイル5千発のウクライナへの供与に関する協定締結を発表した。
EU主導の基金設立は、ウクライナのエネルギーや交通、鉱物資源分野への外国投資を呼び込むのが狙い。米国は既に、ウクライナへの投資基金の設立を発表している。
フォンデアライエン氏は「公的資金を活用し、ウクライナの未来に投資する。国の再建に貢献する」と訴えた。
英国が供与するミサイルは主に無人機の迎撃に使用され、最大射程は数キロ。英国のレイナー副首相は演説で「ウクライナの防衛を強化する。英国の防衛産業にとっても前進となる」と強調した。
レイナー氏は、2025~26年度にウクライナの人道支援やエネルギー、復興事業などへの約2億8千万ポンド(約560億円)規模の支援を実施することも発表した。《共同通信》
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国連ウクライナ人権監視団は10日、ロシアの侵攻を受けるウクライナで6月に死傷した民間人が計1575人に上り、過去3年で最多になったと公表した。ロシア軍のミサイルや無人機の飛来数が昨年6月の10倍を超え、攻撃が激化したことなどが要因。
監視団によると、今年6月の死傷者は2022年5月に次ぐ多さで、232人が死亡、1343人が負傷した。都市部へのミサイルなど長距離攻撃が被害の半数を占め、一度の攻撃で大勢の被害者が出る例が頻発した。
国連によると、今年1~5月の民間人の死傷者も昨年と比較して47%増加していた。
英誌エコノミストは9日、夏の攻勢が本格化した5月以降、ロシア側の戦死者が約3万1千人に上る可能性があり、1日当たりの死者数が22年の侵攻開始以来最多の水準になったと報じた。これまでにロシア側計19万~35万人が死亡したと推計している。
同誌は、ロシアが一方的に併合したウクライナ東部・南部4州を完全制圧するには、進軍を早めても29年2月までかかるとも指摘した。《共同通信》
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ルビオ米国務長官とロシアのラブロフ外相は10日、マレーシアの首都クアラルンプールで会談し、ウクライナ和平について協議した。米ロ外相の対面会談は第2次トランプ政権発足以降、2回目。AP通信などによると、ルビオ氏は会談後、記者団に「トランプ大統領は戦争終結に向けてロシア側に柔軟性がないことに失望している。変化を期待している」と強調し、ロシアに妥協を促した。
一方でルビオ氏は約1時間の会談について、率直で重要な会話をしたとも述べた。トランプ氏は8日、対ロ追加制裁の検討を表明していた。
トランプ氏は、一時停止していたウクライナへの兵器供給の再開も承認。米議会では超党派の議員が対ロ制裁法案を提出しており、圧力強化を求める声が強まっている。
プーチン氏は3日のトランプ氏との電話会談で、早期の戦闘終結を求められたが応じなかった。ロシア軍はウクライナ首都キーウなどへの大規模空爆を継続しており、今回の外相会談が停戦に向けた動きにつながるかどうかは見通せない。《共同通信》
【MLB】
米大リーグは10日、各地で行われ、オリオールズの菅野はボルティモアでのメッツとのダブルヘッダー第2試合に先発し、6回を4安打3失点にまとめ、7勝目(5敗)を挙げた。試合は7―3。
カブスの鈴木はツインズ戦に「3番・右翼」で出場し、5打数3安打だった。チームは8―1で快勝した。9日に今季初出場したレッドソックスの吉田はレイズ戦で先発を外れ、出番がなかった。チームは4―3で逆転勝ちし、7連勝。
大谷のドジャースは試合がなかった。《共同通信》