平成2411日目

1995/08/15

この日のできごと(何の日)

【村山談話】

8月15日のできごと(何の日)

村山富市首相は15日午前、首相官邸で記者会見し、戦後50年に当っての首相談話を発表した。首相はこの中で、過去の戦争に関し「国策を誤り、植民地支配と侵略によって、アジアの諸国民に多大な損害と苦痛を与えた」との歴史認識を示した。その上で「痛切な反省と心からのおわびの気持ち」を表明。平和の理念と民主主義を堅持する重要性を強調、核兵器の究極的廃絶を目指す決意を明らかにした。

談話は首相の発表に先立って閣議決定された。首相は島村宜伸文相の戦争に関する発言が韓国や中国の批判を招いたことも念頭に、「植民地支配」と「侵略」を村山内閣の歴史観として明確に規定することによって、過去から未来へ向けた区切りとしたい考えだ。

首相談話はまず、日本の植民地支配で近隣の諸国民に損害と苦痛を与えたことを「疑うべくもない歴史の「事実」と位置付け、内閣としての歴史認識を明確に表した。

その上で、「深い反省に立ち、独善的なナショナリズム排す」と言明。日本が今後目指す道として「貴任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、平和の理念と民主主義を押し広めていかなければならない」と決意を表明した。

さらに「過去の過ちを二度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければならない」と、過去の歴史的事実を語り継ぐことの重要性を強調した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【村山富市首相】元慰安婦に謝罪

戦後半世紀という節目の日になった15日、各地で戦後50年を問う集会やイベントが開かれ、人々はそれぞれに戦争の苦しみを思い、あらためて平和のときを振り返った。村山富市首相は東京で開かれた「8.15市民宣言のつどい」(同実行委員会主催)に出席。首相が市民集会に出席するのは極めて異例で、来日中の元従軍慰安婦やアジアの戦争被害者に対面し、謝罪した。

アジア・太平洋地域の戦争被害者ら四十数人を招いたこの集会は午後3時から、東京都千代田区の日本都市センターであり、来賓として村山首相のほか土井たか子衆院議長と武村正義新党さきがけ代表の3人が出席した。

村山首相は「わが国はアジアの人々に多大な損害と苦しみを与え、とりわけ従軍慰安婦の方々には耐え難い屈辱と苦痛を与えた。何をもっても償うことはできず、深くおわび申し上げます」と謝罪した。

この後、韓国の元従軍慰安婦李貴分さん(68)が体験を証言し「日本政府は真相を明らかにして謝罪せよ。民間基金など要らない」と訴えた。

また政府開発援助(ODA)の問題点や在日外国人の権利などについて海外代表らが報告。「アジア・太平洋の人々に『日本は変わった』と示せるよう、私たちは行動する」との市民宣言を採択した。《共同通信》

【全国戦没者追悼式】

戦後50年の終戦記念日を迎えた15日、政府主催の「全国戦没者追悼式」が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。また、全国各地で集会、イベント、慰霊法要などさまざまな催してが行われ、人々はそれぞれの立場から、遠くなった悲惨な戦争の日々と、その後の半世紀の時間をあらためて受け止め、平和の重みをかみしめた。

社会党の首相として2回目の終戦記念日となる村山富市首相はこの日午前、「戦後50年に当たっての首相談話」として、過去の反省と今後の平和の希求を表明。追悼式の式辞でも「不戦の決意のもと」との表現を使い「再び戦争の惨禍を繰り返すことのないよう、世界の平和秩序を作り出すことは重大な責務」とし、それが「過去に対する償いとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めること」になる」と締めくくった。

あの戦争から半世紀の大きな節目に当たる今年、式典は天皇、皇后両陛下をはじめ、遺族代表ら約7000人、政府関係者ら約1000人の計8000人と過去最多の参列者数。一方で遺族の高齢化は一段と進み、初めて100歳の遺族が出席、遺族の500人以上が80歳を超す。

戦没者の子供の参列者数が戦没者の妻の数を上回ったのも表れのつだ。また、村山首相は式辞で「多くの国々、とりわけアジアの諸国民に対しても多くの苦しみと悲しみを与えた」と、昨年同様アジアなどの戦争被害者に言及した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は終戦の日の15日、戦後50年の首相談話を発表する記者会見に向かう途中、記者団の質問を遮って「これから(会見を)やるから。歩きながら考える」と緊張気味の表情。会見後には全国戦没者追悼式に出席、さらに千鳥ケ淵戦没者で献花した。記者団から「忙しいですね」と声を掛けられると「行事が詰まっているからのう」。「そういえば記者さんはみんな夏休み取っているのかな。会見場に人が少なかったねえ」と切り返した。続けて「(首相談話には)関心がないのかのう」と、国民の評価が気になる様子。

○・・・渡部恒三新進党幹事長代理はこの日、東京・九段の靖国神社参拝後、小渕恵三自民党副総裁らと並んで記者会見した。「一昨年は興奮していて別だったが、昨年からは少し落ち着いて一緒に参拝している」と、保・保連合論者として自民党との仲は悪くないと強調。さらに-「昭和44年に国会議員になって以来、26年間、靖国神社に参拝しており、国務大臣を3回務めた時も国務大臣として参拝している」と実績を誇示したが、最後に「機会があって首相になっていても参拝する」と口を滑らせ、保・保連合の首相は「真夏の夜の夢」か。《共同通信》

【東京株式市場】

15日の東京株式市場は、為替相場の円安傾向を好感し、輸出関連銘柄などが幅広く買われてほぼ全面高となった。平均株価(225種)の終値は、前日比536円15銭高の1万7452円72銭と3営業日連続高。1万7000円台の回復は5月8日以来で、円相場が90円台半ばだった2月下旬の水準まで戻った。出来高概算は5億9800万株。

朝方は、前日に先物が現物より安く終わったことを嫌気して、先物との価格差を利用して利ざやを稼ぐ裁定取引の解消売りに押されて小幅反落して始まった。その後、個人投資家が中、小型の仕手・材料株を物色、外国人投資家もハイテク株を買い進んで上昇に転じ、1万7000円台を回復した。

午後に入って為替相場が円安傾向に振れると、証券会社の自己売買部門が輸出関連の主力大型株やNTTなどの民営化株を買って金融機関の売り物を吸収、裁定取引に絡む現物株買いや外国人投資家の積極的な投資姿勢で大幅高となった。

お盆休みで市場参加者が少ないにもかかわらず、売り買いが交錯したため出来高は膨らんだ。《共同通信》

【第77回全国高校野球選手権大会】第9日

第77回全国高校野球選手権大会第9日は15日、甲子園球場で2回戦3試合を行い、金足農(秋田)韮山(静岡)旭川実(北北海道)が3回戦へ勝ち上がった。旭川実は九回二死から4点を奪い、5−3と鹿児島商(鹿児島)に粘り勝った。韮山は飯田の2点本塁打などで越谷西(埼玉)に6−1で快勝した。金足農は4−2で佐久長聖(長野)を振り切った。《共同通信》



8月15日 その日のできごと(何の日)